No.527115

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2013-01-03 12:08:42 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:910   閲覧ユーザー数:875

 

 

 

episode99 決戦!隼人VS一夏

 

 

 

 

そうしてトーナメントも大詰めとなり、準決勝第一試合で一夏はシャルロットと対決して、ぎりぎりで一夏の賭けが功を奏して、勝利した。

 

準決勝第二試合で隼人と簪が当たり、激しい激闘の末隼人が勝利を収めた。

 

 

 

 

 

 

『さぁ!長きに渡る全学年トーナメント!いよいよ決勝戦です!!』

 

時間は昼過ぎで、決勝戦ともあって会場の盛り上がりもヒートアップしていた。

 

『激闘の末に勝ち進んだ猛者を紹介します!!』

 

アリーナ内には、隼人と一夏が居た。

 

『西側はここまで圧倒的な強さを誇って勝ち進んだ本大会の注目株!神風隼人選手です!そして東側には巧みな戦いを魅せて勝ち進んできたもう一つの注目株!!織斑一夏選手です!!』

 

そう言うと観客席より歓声が上がる。

 

『しかも公式上ではこの戦いは世界で史上初!!ISを動かせる男子二人によるバトルとなります!!果たしてどちらが勝つでしょうか!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ここまで勝ち進んできたか、一夏)

 

(あぁ)

 

隼人と一夏はプライベートチャンネルで通信をしていた。

 

(正直驚いた物だ。まさかお前がここまで強くなっていたとはな)

 

(俺もだぜ。だが、これでやっとお前と戦えるんだからな)

 

(威勢もよくなったな)

 

 

 

そうして一夏は新たな姿になった雪片を握り締めた。

 

基本形状に変化は無いが、よく見れば鍔と柄の根元から下にパイプ状のカバーが付けられており、柄自体も長く延長されていた。

 

雪片参型と大破した零型を組み込んで白式が作り上げた『雪片零式』である。

 

隼人も新たに作ったブレードを右手に展開する。

 

片刃の剣で、バンシィの半分ほどの長さの刀身を持ち、刃の反対側の根元には前後にスライドする機構を持つカバーが付けられており、その後ろに三枚の三角の板が重なった鍔を持ち、その反対側にマガジンが付けられていた。今まで隼人が考案して実験的に使ってきた剣のデータを基に作り上げた集大成ともいえる『グラディウス』である。

 

(一夏・・・全力で来い。この俺を超えて見せろ!)

 

(あぁ!隼人も全力で来い!)

 

 

 

 

『それでは!!運命の決勝戦!!スタートですっ!!!』

 

 

 

そして試合開始のブザーが鳴り響いた。

 

 

 

その直後に一夏と隼人はスラスター全開で飛び出してそれぞれの得物を振るって刃を交えた。

 

そしてそのまま一気に高く上昇して弾くように離れた。

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

一夏は雪片零式を振るうが隼人はグラディウスを前に出して受け止め、その直後に素早く振り上げるが、一夏はウイングスラスターを噴射して斬撃をかわす。

 

そのまま雪片零式を横に振るうが隼人は上に飛んでかわし、そのまま降下しながらグラディウスを振り下ろすも一夏は雪片零式を上に上げて斬撃を受け止めた。

 

「うおりゃぁぁぁ!!」

 

そして強引に隼人を押し返して左腕の不知火をクローモードにして突き出すも隼人は左足を上げてクローを蹴って弾くと、そのまま身体を回転させてグラディウスを振り上げるも一夏はとっさに不知火を前に出して攻撃を受け流した。

 

「やるな!」

 

隼人はそのまま刃を不知火から離して、グラディウスのカートリッジをリロードしてカバーを前にずらし薬莢を出して閉じると刃にエネルギーを纏わせて振るうが、一夏も雪片零式のカバーを下にずらして中にあったリボルバー式の弾倉のカートリッジをリロードしてカバーを閉じると、刀身を展開してエネルギー刃を形成し、隼人と同時に振るって刃を交えた。

 

「でりゃぁぁぁぁ!!」

 

一夏は隼人を押し返して不知火をマグナムモードにして至近距離で放つが、隼人はとっさにグラディウスを前に出してビームを切り裂いた。

 

「っ!」

 

隼人はそのまま一夏の腹に左足で蹴りを入れた。

 

「うぐっ!?」

 

一夏は顔を歪ませ、その直後に隼人がグラディウスを突き出すが一夏はとっさにウイングスラスターを噴射して急速後退してかわした。

 

そのまま一夏は不知火のマグナムモードを放ったが、隼人はとっさにグラディウスを前に出して防いだ。

 

 

 

(驚いたな・・・。ここまで強くなっているとは・・・)

 

隼人は一夏の強さに驚いていた。

 

(成長の早いやつだとは分かっていた。だが、俺の予想以上に成長していたのか)

 

全身装甲のバンシィなので表情は読めないが、隼人は口角を上げていた。

 

(面白い。面白いぞ、一夏!!)

 

 

 

(やっぱり強い・・・)

 

一夏は歯を食いしばって雪片零式を握り直す。

 

(全く隙がねぇ。追いつくのがやっとか)

 

一夏は深呼吸して柄を持ち直した。

 

(だが、ここまで来て・・・負けてたまるか!!)

 

 

「バンシィ!!」

「白式!!」

 

 

すると両者同時に装甲から金と赤の光が放たれると、装甲が一斉展開して、額の角が縦に割れて展開した。

 

 

 

『おぉっと!!ここで両者同時に本気となった!!果たしてどうなるのでしょうか!!』

 

 

「「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 

そして一夏と隼人は同時に飛び出して得物を振り下ろして刃を交えると衝撃波を放った。

 

その直後に離れて再度接近し、かなりのスピードでアリーナ内をメビウスの輪を描くように刃を交えて行った。

 

「っ!」

 

二人は同時にスラスターを全開にして飛び出して刃を交えてすれ違うと、大きく迂回して再度飛び出して刃を交えた。

 

そして両者は同時にアリーナの地面に着地すると、地面を蹴って飛び出して得物を振り下ろして刃を交えた。

 

すると互いのサイコフレームの輝きが増して半透明の緑色に輝いた。

 

 

「でぇぇぇぇぇぇぇい!!!」

 

一夏が隼人を押し返して飛び上がって雪片零式を振り下ろすが隼人はとっさにグラディウスを上に上げて斬撃を防ぐとアリーナの地面にバンシィの足がめり込む。

 

「くっ!このぉっ!!」

 

隼人は強引に一夏を押し返してスラスター全開で飛び上がって左腕のビームトンファーを展開して振るうが一夏は雪片を前に出して受け止めた。

 

その直後に一夏が左足を上げてバンシィの顔面を蹴り付けた。

 

「ぐっ!」

 

隼人はそのまま右足を上げて一夏の顎を蹴る。

 

「がぁっ!?」

 

一夏はとっさにウイングスラスターを噴射して隼人と距離を置くと不知火のマグナムモードを放ったが、隼人はビームトンファーを出力全開にしてビームを切り裂いた。

 

「ぬおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

隼人はスラスターを噴射して飛び出すとグラディウスを横に構えて切り掛かるが、一夏はそのまま不知火をクローモードにして斬撃を受け止めた。

 

一夏はそのまま不知火を押し出して隼人からグラディウスを弾き飛ばしたが、隼人は直後に右腕にビームトンファーを展開して不知火を切り裂いた。

 

「くそっ!」

 

その直後に隼人は一夏の腹を蹴って飛び出すと弾かれたグラディウスをキャッチする。

 

隼人はそのままグラディウスを振り下ろすが、一夏は雪片零式を振るって刃を交えて衝撃波を放った。

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

「・・・・・・」

 

両者共々肩で息をしていた。

 

 

(このままじゃ埒が明かない)

 

(こうなったら―――)

 

(次の一撃で―――)

 

 

 

((決める!!))

 

 

一夏と隼人はカートリッジを四回リロードすると、両手で持って前を見たまま先端を右後ろに向ける。

 

「「っ!!」」

 

そして両者は同時に瞬間加速を掛けて飛び出して、同時に得物を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直後に二人はすれ違い、アリーナの地面に振るった状態のまま固まる。

 

その一瞬会場が静まる。

 

 

 

 

 

(なぁ、隼人)

 

(どうした、一夏)

 

その一瞬の間に一夏と隼人は意思を通していた。

 

(今回は・・・どうなんだ)

 

(・・・大したやつだよ、お前は)

 

(そっか)

 

(強く・・・なったな)

 

 

 

そして両者は同時にその場に膝を着いて、シールドエネルギーが尽きた。

 

 

 

『な、な、な、なんとぉ!?織斑選手と神風選手!!激しい戦闘の末に両者共々相打ちとなりました!!』

 

 

 

すると観客席からどよめきが走る。

 

『本来であれば引き分けとなりますが、ここでスーパースローカメラで判定します!!』

 

するとアリーナの大型モニターが決着の瞬間に切り替わり、全員が注目した。

 

 

 

一夏と隼人は同時に得物を振り下ろしており、ゆっくりと近付いていって得物が交えることなく、そのまま刃は二人に向かって行き、先に刃が着いたのは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 一夏であった。

 

 

 

 

『決まったぁぁぁぁぁぁぁ!!!長きに渡る全学年トーナメントを制したのは・・・織斑一夏選手だぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

そして観客席から物凄い音量の歓声が上がった。

 

『なんと言うことでしょう!!わずかなリーチの差が勝敗を分けました!!まさに奇跡です!!』

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

一夏は立ち上がると、呆然としていた。

 

「俺・・・勝ったのか?」

 

一夏は未だに信じられなかった。

 

あの隼人に・・・勝ったのだ。

 

 

 

「素直に喜べ」

 

と、隼人が近付いてきた。

 

「隼人・・・」

 

「よくやったな」

 

「・・・・」

 

「お前はもう立派だ」

 

「隼人・・・。あぁ!」

 

そして二人は右手同士で取り合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして全学年トーナメントは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

そしてIS学園は冬休みへと入った。

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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