No.526095

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百七十九技 水神殿の騎士

本郷 刃さん

第百七十九話です。
新年明けましておめでとうございます!
早速参りましょうかw

どうぞ・・・。

2013-01-01 11:04:43 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9441   閲覧ユーザー数:8771

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百七十九技 水神殿の騎士

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

昨日のケイタとサチの結婚祝いはいつもの如く騒がしいままに終わった。

 

そして今日、俺とアスナは朝から77層のフィールドへと繰り出していた。

 

「本当にモンスターのポップ時間の間隔が長いんだね」

 

「エンカウント率自体も低いのかもしれないけどな…」

 

水の神殿を思わせるフィールドは神秘的かつ神聖な雰囲気を放っている。

 

現れるモンスターは小型の水竜や騎士のようなモンスターばかりだ。

 

それも相まってか、余計に納得できる。

 

「それにしても、本当に不思議な層だな。まさか見つけた迷宮区に入ることが出来ないとは…」

 

「そうだね…」

 

実はこの層の迷宮区には既に辿り着いている。しかし、なぜか入口は重厚な扉によって入る事が出来なくなっていた。

 

そのため、まずは扉を開ける為の手掛かりを探すこととなったのだ。

 

そういうわけで、俺とアスナも久しぶりに二人でフィールドなどの探索を行っている。

 

「でも、何もないし、何も起こらないね」

 

「ああ。こういう時はなにかしらのイベントが発生するはずなんだけどな」

 

「それに他のサブ迷宮にも入れないんだよね?」

 

そうなのだ。迷宮区だけでなく、サブ迷宮にも入ることが出来ない。

 

ということは完全にイベントの発生が鍵となるはずだが…。

 

色々と考えながら歩いていると階段があり、その上に神殿のような建物を見つけた…サブ迷宮か。

 

「ここ、まだ見つかってなかったところだよね?」

 

「多分そうだろう。だが見た所、ここも扉が閉まっているな…」

 

俺とアスナは共に扉に近づき、一応扉に触れた……すると、

 

―――ゴゴゴゴゴッ!

 

その音をたてながら開かないと思っていたはずの扉が開いた。

 

「「………」」

 

思わず呆然とした俺達。何もしていないのに扉が開いたら、まぁ驚くもんだ。

 

「えっと~、とりあえず入ってみる?」

 

「そう、だな……特に感覚もこないし、行くか」

 

俺とアスナは一先ず神殿の中に入った。

 

 

 

神殿の中は薄暗く、光が入って来ない。

 

俺達のいるところは大広間のようなところで、水面が出ているところもある……その時、

 

―――ゴゴゴゴゴッ!

 

「「っ!?」」

 

扉が閉まり、さらに内部に光が灯ったように明るくなった。

 

俺は『エリュシデータ』と『ダークリパルサー』を構え、アスナは『ランベントライト』を構える。

 

「アスナ、結晶は使えるか?」

 

「ちょっと待って……うん、使えるみたいだよ」

 

アスナはアイテムストレージから状態異常の回復結晶を取り出し、使えるかを確認したようだ。

 

これならもしもの時は外に転移できるな。

 

だが油断はならない。俺とアスナは背中合わせになりながら周囲を最大限に警戒する。

 

《索敵》スキルを行使し、辺りを見回す。さらに俺は気配を辿る。どこだ……どこにいる…。

 

その時、微かながら音が聞こえた。

 

―――……ッッッザザザザザ!

 

「下、いやっ…水中か!?」

 

―――ザッパァァァンッ!

 

その音と共に近くにあった水面から何かが飛び出し、俺とアスナに向かって明らかな攻撃を仕掛けてきた。

 

すぐさま飛び退いた俺達は体勢を立て直す。現れたのは全身に青い鎧を纏った騎士だった。

 

名は〈The watertemple knight(ウォーターテンプルナイト)〉、意味は『水神殿の騎士』か…。

 

その手には一本の古びた細剣(レイピア)を携えており、HPバーはサブ迷宮のボスということで二本。

 

俺達は並び立ちながら身構えた。

 

「アスナ、いけるか?」

 

「ふふ、もちろんだよ♪」

 

「じゃあ、いくぞ!」

 

「うん!」

 

俺とアスナは敵に向かって駆け出した。

 

 

 

俺は二本の剣で斬りつけ、アスナも細剣で斬りつけや突きを繰り出す、俺達の間に言葉はない。

 

俺が相手の攻撃を防ぎ、捌き、受け流している間にアスナが攻撃し、彼女が捌き、受け流している間に俺が攻撃を行う。

 

そこでアスナが敵の喉元に一閃の突きを繰り出した瞬間、敵は怯まずに細剣を彼女に振り下ろしてくる。

 

それを俺は彼女の後ろから両の剣を交差させて防いだ。さらにアスナは細剣を抜き、敵の細剣を弾いた。

 

俺達は立ち位置を入れ替えて、俺が苛烈な攻撃を仕掛けていく。

 

神霆流による一連の技を放つ、《呀雷》、《霧裂》、《雹流》を順に行うことで奴のHPは劇的に減少した。

 

その間もアスナが俺への攻撃をいなしてくれた。俺達は攻撃の手を緩めずに果敢に攻める。

 

そこで敵のHPバーが残り一本の半分となり、奴から衝撃波が放たれた。

 

「くっ!?」

 

「あっ!?」

 

それを受けて俺達は後方へと吹き飛ばされたがすぐさま体勢を整えた。

 

「レッドじゃなくても狂暴化するか…」

 

「でも、もう少しだよ…」

 

俺達は顔を見合わせてから頷き、再び敵に向かって駆け出した。交錯する俺達と敵の剣戟。

 

もう少し……もう少しで終わる!

 

ボスのHPバーがレッドに至った瞬間、奴はソードスキルを使用してきた、それは細剣のスキル《スター・スプラッシュ》だった。

 

この状態での八連撃スキルにより、俺の前に出ていたアスナは攻撃を防いでしまった。

 

―――ピシッ!

 

なんとか全てを防ぎきったが、嫌な音が鳴った。彼女の細剣に罅が入っている。

 

これはマズイ、が……俺達はそのまま戦闘を続けた。アスナは……このまま続行すると、そう意志を感じ取った。

 

だから、俺が出来るだけ攻撃を防ぎつつ奴の武器に攻撃を行った。

 

アスナは鎧の隙間を狙うという妙技を発揮しながら出来るだけ自身の愛剣の耐久値を減らさないようにしている。

 

奴のHPは残り一撃といえる。俺が細剣を両の剣で弾くと、アスナがスキル《フラッシング・ペネトレイター》を使用し、

跳びあがりつつ敵の細剣を突き砕いた。

 

彼女そのまま敵を飛び越えると背後に着地し、硬直が解けるのを少し待つ。

 

俺は奴に向けて突進し、二本の剣を重ねて突きを繰り出した。

 

加えて、アスナが奴の背後から一突き……これにより、敵のHPバーは0となった…。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

皆さん、新年あけましておめでとうございます!

 

今年も自分とその作品などを読んでいただければ幸いです。

 

そしていきなり戦闘が終わりましたねw

 

というのも、前にALO編の仮設定を拝見した方ならば分かると思います。

 

アスナの剣に罅が入ったということは・・・? はい、そういうことですw

 

それでは次回で・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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