No.522728

ソードアート・オンライン ロスト・オブ・ライトニング 第二十一話 クリスマスパーティー

やぎすけさん

意外な展開があります。

2012-12-24 23:44:54 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2631   閲覧ユーザー数:2541

大地視点

現在俺の家には、キリトやアスナをはじめとする旧SAOメンバーが集合している。

テーブルには豪華な食べ物が並び、それぞれが手にするグラスには俺たち未成年はジュース、クラインたち成人はワインが注がれている。

 

一同(一部を除く)『メリークリスマス!!』

 

叫ぶと同時に、拍手やクラッカーの音が、広いリビングに響き渡り、みんなが一斉にグラスを掲げる。

 

遼太郎「にしても、まさかデュオのやつがリアルでもこんな豪邸に住んでるとはな。」

 

俊夫「まったくだ。マイティーの家もデカかったがお前の家はそれ以上だ。」

 

遼太郎「きっと親が頑張ってるんだぜ。」

 

大地「残念ながら俺に親はもういないよ。この家は俺1人で管理してる。もっともどこかから資金を送ってくる奴がいなかったらこの家はないけどな。」

 

俺の言葉を聞いた2人は申し訳なさそうな顔をする。

 

遼太郎「すまねえ・・・」

 

大地「いいさ。別に気にしてないから。それに・・・」

 

俺は言葉を切ると、騒いでいるみんなの方を見る。

キリトはアスナやサチ、ケイタたちに引っ張り回され、ガッシュやマイティーもリズやエルフィーたちに絡まれている。

大変そうな顔をしているが、同時にとても楽しそうだ。

 

大地「今はみんながいる。もちろんお前らもな。前はいつも独りだったけど、今はこうして笑い合える。それだけで充分さ。」

 

俊夫「なるほどな。」

 

バイカは頬に笑みを浮かべると、何か悟ったような顔をした。

 

珪子「デュオさ~ん・・・こっちに来て~・・・」

 

俺たちのところへ、どういうわけかフラフラになったシリカが近づいてきた。

近くに来て分かったが、アルコールを摂取してしまったらしい。

 

大地「大丈夫かシリカ?」

 

直葉「コラ~!!デュオ君!!・・・シリカちゃんに何をした~・・・」

 

叫び声が聞こえたので見てみると、どうやら女性陣のほとんどが酒を飲んでしまったようだ。

男性陣も飲んでいるのが多くいるようでシュミットなども結構酔っている。

特にひどいのがアスナとリズそれにサーシャさんで、アスナはキリトに絡みつくようにしており、リズは空のビンを振りまわし、サーシャさんはぐったりとしている。

 

大地「何もしてないよ。ていうか、なんでシリカたちまで酒飲んでるんだよ!?」

 

遼太郎「はははは、完全に酔ってるな。」

 

俊夫「笑ってる場合じゃねえぞ。」

 

大地「頼むから俺の家壊さないでくれよ。」

 

槍太「デュオ~!!助けてくれ~・・・」

 

里香「コラ~!!ガッシュ逃げるな~!!」

 

槍太「ぎゃあぁぁぁぁ・・・!!」

 

ドサクサに紛れて逃げようとしたガッシュがリズに捕獲され連行されていった。

しばらくは放っておいても大丈夫だろうが、収拾がつかなくなると大変なので、エギルやカルアたちと協力して酔っている人たちの収拾に取り掛かった。

アスナやリズたちはもちろんのこと、サチやディアベルたちも重症だ。

サチは何があったのか泣き始め、ケイタがそれを宥めている。

シュミットは聖龍連合の頃の愚痴を言いまくっている。

この前のエギルの店で行ったSAOクリア記念パーティーの時よりもさらにカオス化している。

 

明日奈「だいたい・・・きいとくうは・・・」

 

大地「ほらアスナ、いい加減キリトを放してやれ。」

 

明日奈「やら・・・きいとくうは・・・わたしがまもう・・・」

 

大地「何言ってんだかわかんないぞ。」

 

俺は意地でもキリトにしがみつこうとするアスナを強引に引き剥がしてキリトを自由にしてやった。

 

和人「た、助かった・・・」

 

大地「満更でもなさそうに見えたのは俺の気のせいなのだろうか?」

 

和人「細かいことは気にするな。」

 

大地「それもそうか。じゃあ次はガッシュを助けに行くから・・・」

 

俺が言いかけた時、キバオウが近づいてきた。

 

牙夫「デュオはん、ちょっとキリトはんを借りてええかな?」

 

大地「俺じゃなくてキリトに訊けよ。」

 

牙夫「せやな、キリトはんええかな?」

 

和人「ああ、構わない。」

 

キバオウとキリトは外に出て行った。

2人がいなくなった後、俺は相変わらずリズに締め上げられているガッシュの救出作業を始めた。

和人視点

 

和人「何の用だ?」

 

俺はキバオウに、いきなり呼び出した理由を訊ねる。

すると、キバオウは深々と頭を下げた。

 

牙夫「その・・・SAOではすんまんかったな・・・」

 

和人「どうしたんだ、急に・・・!?」

 

突如謝られた俺は目を丸くして困惑しながらも、なんとかそれだけ返す。

 

牙夫「ワイはあん時、あんたをβテスターっていうだけで軽蔑しとった。そのせいでいろんな人に迷惑かけて、死なせてしもうたりもした。せやからほんま、すいませんでした!」

 

和人「いや、その気持ちだけで充分だ。」

 

牙夫「ワイを許してくれるんか?」

 

和人「許すも何も、最初からあんたたちを恨んではいなかったよ。」

 

俺がそう言うと、キバオウは俺に握手してきた。

 

牙夫「ありがとう!!」

 

?「これで一件落着だな。」

 

後ろから声をかけられ、振り向くとそこにはディアベルの姿があった。

 

正樹「いや、盗み聞きするつもりはなかったんだけど、酔いを覚まそうと外に出たら2人がいてね。話は聞かせてもらったよ。」

 

和人「ディアベル・・・俺もあんたに謝りたい。あの時、お前を助けられなくて悪かったな・・・」

 

正樹「気にするな。あれは自分で招いた結果だ。君は悪くないさ。」

 

和人「ありがとう・・・」

 

俺は静かにそれだけ言った。

 

正樹「さて、俺は中に戻るよ。なんだか騒がしくなってたから収めるのを手伝ってくるさ。」

 

和人「じゃあ俺も戻るよ。」

 

正樹「キバオウ、君はどうする?」

 

牙夫「ワイはもうちょっと風に当たってから中に入るわ。」

 

正樹「そうか。冷えないうちにな。」

 

牙夫「わかっとるわい!子ども扱いすんなや!」

 

憤慨したような顔をするキバオウに笑いかけてから、俺とディアベルは中に入った。

中ではまだ、酔っぱらった女性とデュオたちが抗争を繰り広げていた。

 

大地「何やってんだって!?」

 

里香「ううは~い・・・あんたにあ・・・かんけえないでしょ・・・」

 

大地「何言ってるかわかんないから!とりあえずガッシュを放せって!」

 

大地が力尽くでガッシュを引き剥がしてリズから遠ざける。

その時、どこに触ったのかスグが変な声を上げる。

 

直葉「ちょっとりゅおくう・・・どこさわてえるのよ・・・」

 

大地「知らないって!ああもう!!どんどん収集つかなくなっていく!!」

 

デュオの声が部屋にこだました。

結局、帰れる人たちは家に帰り、それぞれの理由で帰れなくなった人(俺、アスナ、シリカ、リズ、クライン、エルフィー、ガッシュ、7人)はデュオの家に泊まることになった。

部屋の都合上、俺とアスナ、デュオとシリカ、ガッシュとリズ、クラインとエルフィーが一緒の部屋で寝ることになった。


 
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