作られた外史
それは新しい物語の始まり。
たとえ一つの外史が終わっても、望む者がいればそれは新しい外史として再生される。
そしてここにまた一つ、新しい外史が生まれる・・・・・・
どこへ行きますか?
魏
呉
蜀
董
馬
袁(紹)
袁(術)
公
漢
呉←
時間はもう真夜中。
荒野を歩く二人の女性の姿があった。
孫家の長女、孫策。
そして、孫家に仕える宿将黄蓋である。
「う~、寒い。今夜も冷えるわね」
「もう春じゃと言うのに。こういう時は早く帰って一杯やるに限りますな」
くいっと、杯を傾ける仕草をする黄蓋。
「いいわね。偵察も終わったし、帰ったら二人で飲みましょ。いいお酒があるのよ」
「それはそれは」
二人は酒の話題で盛り上がりながら、自分達の城へと帰って行く・・・・・・ところであったが、
ピカッ!
突然、辺りが光り出した。
「「!?」」
突然のことに、二人は身構える。
ピカッ!ピカッ!
その間にも、光はどんどん強さを増し・・・・・・
ピカーーーーーッ!!
彼女達の周りは白一色の世界となっていった・・・・・・
そして数秒後、やっと光は治まった。
「お怪我は!?策殿!」
「怪我は無いけど、目がチカチカするわ・・・・・・」
まばたきしながら孫策は黄蓋に答えた。
「今の光はなんだったのかしら・・・・・・あら?」
「どうなされた?」
「あそこ。人が倒れてる」
孫策が指差した先には、一人の男子が倒れていた。
二人は警戒しながら、彼に近付いていく・・・・・・
「さっきまでこんな子。いなかったわよね?」
「うむ」
孫策の言葉に、黄蓋は首を縦に振る。
「・・・・・・って事は、さっきの光が原因かしら?」
「ふむ。光と共に現れた儒子・・・・・・。まさかのう・・・・・・」
「何?祭何か知ってるの?」
「ただの噂なのじゃが、管輅と言う占い師がこう言う占いを残したそうじゃ。黒天を切り裂き、一筋の流星がやって来る。流星と共にやって来るは天の御使い。その者、類まれなる力にて乱世を平定す・・・・・・とな」
「うさんくさ・・・・・・でも、この子がその御使いだとしたら面白い事になるわね」
「確かに。では策殿」
「ええ、連れて帰りましょう」
そしてその男の子、北郷一刀は黄蓋に背負われ、城へ連れて行かれる事となったのだった。
今ここに
新たな外史の幕が上がったのだった・・・・・・
おまけ
「ぬう・・・・・・」
一刀を運ぶ間、黄蓋は苦しげな表情を浮かべていた。
何故かと言うと、
ギリギリ・・・・・・
眠っている一刀は、歯軋りが凄かったからだ。
「随分うなされてるみたいね。この子悪夢でも見てるのかしら?」
「・・・・・ええい!もう我慢できんわ!!」
黄蓋はそう言って、背負っていた一刀を降ろし、一刀の口に猿轡を噛ませた。
「これでよし!」
猿轡を噛まされた一刀だったが、それでも目を覚ます事は無かった。
「・・・・・・この子、こんな事されて良く寝てられるわね。大物かも・・・・・・」
そんな事を言いながら孫策、そして一刀を背負いなおした黄蓋は、再び城へと向かうのだった・・・・・・
どうもみなさんお久しぶりです。
アキナスです。
恋姫外史終章もまだ終わってない中、始めてしまいました。新シリーズ。
何というか、終章の執筆がなかなか進まなくて、モチベーションを上げるカンフル剤って感じで始めてみました。
今回の一刀君も、起点となった一刀君とも今まで書いてた一刀君とも一味違ったキャラになる予定です。
終章ともども、よろしければお付き合いください。
・・・・・・もっとも、今は仕事がかなり忙しいので書く時間作れるか不安ですが・・・・・・
それでは皆様。また次回に・・・・・・
「ロストエンジェル!!」
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