(ミク達の宿泊部屋)
昼食を終えた、ミク、めぐみ、メイコ、升太の4人は、暗号解読を続ける事にした。
ミク:ミクミク、これからが正念場ミクね
めぐみ:そうですね、文章を日付に変える“座標”は解ったから、ガンガンやっていけばいいですね
メイコ:むしろ“機械的”よね
升太:おっしゃ、やるか!
ミク:では、メイコさんが持ってきてくれた大きめのカレンダーを使って、“3人確認”の上で、日付に変換して行くミク
めぐみ、メイコ、升太:ラジャー!
ミク:箇条書きだから、項目毎に区切っていくミク。では、上から行くミク。まず最初は2010年の1月で、座標は1月を“上が前の教室”に見立てるミク。“前から4つ目、左から4列目”の日付は?
めぐみ:えーっと、1日、2日の行が一番上だから、“前から4つ目”は・・・「17日~23日」の週ですね
メイコ:それと、“左から4列目”だから、17,18,19,20・・
升太:それだ!。“20日”だ!
ミク:OKミク。ここは「20」が答えミクね
ミクはメモに「20」と書いて、次に行くことにした。
ミク:次は“2人は飼育委員で、小屋の掃除の仕事は金曜日”ミクね。ここは“第2金曜日”の事ミクね
めぐみ:えーっと、この月の“第2金曜日”は・・「8日」です!
メイコ:間違いないわ
升太:確かに
ミクは「20」の隣に、「8」と記載した。
ミク:次は、“4Fの左から3つ目”ミク。これはカレンダーを、“上が一番高い階の建物を横から見た場合”ミクね
めぐみ:えーーーっと、“4F”は、“3日~9日”の週ですね
メイコ:それと、“左から3つ目”に該当するのは、3,4,5・・
升太:ビンゴ! 「5日」だ!
ミクは同様に、「8」の隣に「5」と記入した
ミク:これで1月は終わりミクね。次は“2月”ミクね
升太:よっしゃ! ガンガン行きましょう!
ミク:2月の最初は、“第3土曜日”ミク
めぐみ:えーーーーっと、“14日~20日”の週の土曜日だから・・・「20日」です!
メイコ、升太:確かに
ミクは同じく、メモの2行目の最初に「20」を記入した。
ミク:次は、“第3木曜日”ミクね
めぐみ:さっきの週の木曜日だから、「18日」、です!
ミクは「20」の隣に、「18」と明記した。
ミク:次は・・ミクミク・・“第3日曜日”ミク
めぐみ:えっと、日曜日の第2週は・・・
メイコ:1つ下の段だね
升太:・・・「21日」だな
ミクは「20」の隣に「21」と書いた。
ミク:ミク~、このスピードでやっていたら、日が暮れるミクね・・・。じゃあ、3人で解った人が即答してミクが記入する事にするミクね
めぐみ:そうですね、ははは
ミク:じゃあ、行くミク。“月初めの金曜日”は?
めぐみ:・・・・・「5日」です!
ミク:これで2月は終わりミク。次からは“3月”ミク。建物に見立てて“5Fの真ん中”は?
メイコ:えっと・・一番上の週の真ん中の曜日は水曜日だから・・・「3」ですね
ミク:“第2月曜日”は?
升太:えーっと、「8日」だな
ミク:“月初め”は?
めぐみ:当然「1日」ですね
ミク:“第3木曜日”は?
メイコ:・・・・「18日」だね
ミク:えっと、ここは箇条書きでも続きになっているから、このまま“4月”に行くミク。“月初め”は?
升太:「1日」だな
ミク:“第1土曜日”は?
めぐみ:・・・「3日」です!
ミク:“第3火曜日”は?
メイコ:えっと・・・「20日」だね
ミク:“第1月曜日”は?
升太:んーっと、「5日」だな
ミク:“第3日曜日”は?
めぐみ:・・・・「18日」ですね
ミク:これで4月は終わり。次の段落から“5月”ミクね。“第3土曜日”は?
メイコ:えっと・・・「15日」ですね
ミク:“第1木曜日”は?
升太:・・・「6日」だな
ミク:短いけど、5月はこれで終わり。次の段落に進むミク。“6月”ミク。“第2日曜日”は?
めぐみ:えっと・・・「13日」です
ミク:“第2水曜日”は?
メイコ:・・「9日」ね
ミク:“第2金曜日”は?
升太:「11日」だな
ミク:“第3月曜日”は?
めぐみ:「21日」です!
ミク:これで6月は終わりミク。次からは“7月”ミク。“第1木曜日”は?
メイコ:・・・「1日」ですね
ミク:“第3金曜日”は?
升太:ふぅ~・・えっと・・・「16日」だな
ミク:次は“同日の第3金曜日”だから、同じく「16」ミクね。では、“第1月曜日”は?
めぐみ:・・・「5日」ですね
ミク:“第2水曜日”は?
メイコ:「14日」ね
ミク:“第1日曜日”は?
升太:えっと、「4日」だな
ミク:これで“7月”は終わりミクね。次からは“8月”ミク。“第2月曜日”は?
めぐみ:えっと、「9日」です
ミク:“第3木曜日”は?
メイコ:・・・・・「19日」ね
ミク:これで“8月”は終わりミク。次は“9月”ミクね。“第3日曜日”は?
升太:えーっと、「19日」だ
ミク:“第3水曜日”は?
めぐみ:えっと・・・「15日」ね
ミク:“その前日”は、当然、「14日」ミクね。次は“第1火曜日”ミク
メイコ:「7日」ね
ミク:これで“9月”は終わりミク。次からは“10月”ミクね。“第2火曜日”は?
升太:えーっと、なんか頭が働かなくなってきたな~・・・えっと、「12日」だね
ミク:皆さん、頑張って下さいミク。もう少しミク。次は“第3金曜日”ミク
(作者:申し訳ありませんです。暗号を間違えてました。以下の訂正をお願いします。)
(第2火曜日~第2金曜日→第2火曜日~“第3”金曜日)
めぐみ:えっと・・・「15日」ですね
ミク:“第4金曜日”は?
メイコ:えっと、「22日」ね
ミク:“第1火曜日”は?
升太:えーーっと、「5日」だね
ミク:これで10月は終わりミク。あと1項目だけミク。次は“11月”ミクね
めぐみ:おっしゃ! 1つ! 頑張りましょう!
ミク:“第3金曜日”は?
メイコ:えっと、「19日」ですね
ミク:“第2日曜日”は?
升太:「14日」だね
ミク:これで“11月”も終わりミク。最後は“12月”ミクね。“第3水曜日”は?
めぐみ:・・・「15日」です
ミク:これで最後ミク! “第4木曜日”は?
メイコ:えっと、「23日」よ!
升太:ひぇ~、終わったぞ~!
めぐみ:結構な作業でしたね
メイコ:でもこれで、日付に変換できましたね
ミク:とりあえず、暗号の通りに、数字も箇条書きにしてみるミク
ミクはカレンダーの後ろに、ペンでこれまでメモした“数字の列”を書き出していった。
20 8 5
20 18 21 5
3 8 1 18 1 3 20 5 18
15 6
13 9 11 21
1 16 16 5 14 4
9 19
19 15 14 7
12 15 22 5
19 14 15 23
ミク:・・・・・
メイコ:・・・・・
升太:・・・・・
めぐみ:・・・・・で? ミクさん、この数字の列、何を意味しているんですか?
ミク:・・・・・・・・わからないミク
めぐみ、メイコ、升太:え!?!?
ミク:正直な話、こういう数字の列が出てくる所までは推理していたミク。でも、暗号を変換した後に出てくる、この“暗号数字”の意味がわからないミクなのよ
めぐみ:確かに、暗号文を解いたのに、“出てきたのも暗号文“、ですからね・・・・
メイコ:時間・・・かかりそうですか?
ミク:正直、ちょっとゆっくり考えさせて下さいミク。前に解いた暗号文でも、こういう“詰まってしまう難題”があったミク。そのときは“温泉郷”まで遊びに行って、ヒントを見つけに行ったミク
めぐみ:ミクさんをも唸らせてしまうとは・・・怪盗アペンド、恐るべしですね
升太:よし! 往復じゃあ大変だろうから、僕が駅まで送りますよ。帰り道にぶらついて、考えたりヒントを見つけたりするといいと思いますよ
ミク:そうして貰うミク。夕食までには、成果関係なく帰ってくるミク
めぐみ:お願いします
升太:おっしゃ!
こうして、ミクとめぐみは、解いた“数字の暗号文”のメモと、元の暗号文のコピーと、筆記用具を持って、升太のタクシーに乗せて貰って移動し、10分程度で温泉郷の駅に到着した。
(温泉郷の駅)
升太:夕食までは時間があるみたいだから、ゆっくり散策して帰ってくればいいと思うよ。温泉街のお店の人たちも協力者だし、メンツも変わってないから
ミク:はい、有り難うミク
めぐみ:ところで升太さんはどうするんです?
升太:センターに連絡したら、1件あるらしいから、そっちを終わらせてから宿に帰るよ
ミク:じゃあ、出発するミクね
升太:お気を付けて~
ブロロロ・・・・・
升太はタクシーを軽快に出発させて、駅を離れていった。
めぐみ:私、温泉街、久々なので、ワクワクします
ミク:そうミクね。私はヒント優先で行くミクから、めぐみちゃんは楽しんでいくといいミクよ。さっきのでちょっと疲れていると思うミクから
めぐみ:はい! 温泉街のお店巡り~♪
***
((土産物屋“亜瑠”(アル))
駅前には、あれからちょっと綺麗になった土産物屋“亜瑠”があったので、とにかく寄ってみることにした。
ミク:すいませ~ん!
アル:ありゃ、ミクちゃん! 早速聞き込みかい?
ミク:いや、今回は“ヒント”集めミクね。“聞き込み”とか「捜査」に関わる事は、警察の人に止められているミク
アル:別に温泉街の連中は、問題ないと思うけど、まぁいいや、なんかうちの商品で、“ヒント”になりそうな物ってあるかい?
ミク:うーん、あれから追加で入荷したおみやげ物って、なんかあるミクか?
アル:あの後ね・・・。そうだなぁ、結構あるかも。“ウォルフガングさん“って、おもちゃの食べ物を詰め込めるソフビ人形とか・・・、”闘え!マギカント!“ってアニメに出てくる二人のスパイの”対決ボードゲーム”とか・・・・、“秘密メカシリーズ”ってカードゲームのキャラクターの“ネルハクテト人形”とか、魔法少女LUKAの魔法おもちゃ人形とか、“死神の親子”って漫画のキャラクターの“鎌・対決セット”とか、TVゲームのキャラクターの武器の“サンタロケットランチャー”のおもちゃとか、時代劇シリーズの“役小角&レンの師弟なりきりセット”とか、そんな感じかな
ミク:随分仕入れたミクね~
めぐみ:あ! 私、温泉街のお土産のおもちゃ、大好きです! あれって郷愁に浸れるんですよね!
アル:お! 新顔さんはわかってらっしゃる!
めぐみ:でも、全部は買えないから・・・・・この“ネルハクテト人形”を貰うわ!
アル:お! これは人気あるよ!
めぐみ:なーんか、親近感あるんですよね~、不思議に・・・
アル:800円ね
めぐみ:はい
めぐみは、どっかで見たことがあるような、“ネルハクテト人形”、を購入した。
アル:毎度! で、ミクさん、なんかヒント見つかった?
ミク:うーん、新商品とか全部観たんだけど、繋がりそうな物、なかったミクね
アル:それは残念。でも、温泉街には、いつものメンツが揃っているから、とりあえず楽しんできな
ミク:そうするミク
こうして、ミク達は土産物屋を離れ、前に歩いていったコースとは違うルートで、ボチボチ宿に帰る事にした。
(射的&コリントゲーム屋“迫楽”(はくらく))
レオン:お! ミクさんとワトソン君! 射的やってってよ~! 楽しいよ!
めぐみ:ワトソン・・・、この人、楽しい人ですね!
ミク:面白い人だよ。まぁゆっくりしながら戻るから、ワトソ・・・・めぐみちゃんも射的、やっていいミクよ
めぐみ:やったー! 温泉街には付き物ですよね!
こうして今回は、ミクではなく、めぐみが射的に挑戦することになった。
レオン:じゃあ、これ、空気銃と弾3つね。弾のコルクを先に詰めて、欲しい商品に狙いを定めて、引き金を引く! 当たって倒れれば、その商品、あげるよ。1回200円ね
めぐみ:じゃあ、これ
レオン:まいど! じゃあ、どうぞ! よ~く狙ってね
めぐみ:なーに狙おうかな~。あの“赤い人形”は、大きいから倒れにくそうだし・・・、あの変身ヒロインは・・・なんか親近感あるから、あれにしようかな。
パン!
一発目ははずれてしまった。
レオン:おしい! 真ん中より上を狙うと、転んで倒れやすいよ
めぐみ:はい! よ~し!
パン!
コトン!
レオン:お見事~! 景品は「変身ヒロイン・メグロイドX」の人形だよ! おめでとう!
めぐみはレオンから落ちた人形を受け取った。
めぐみ:やったぁ~!。あ、あと一発残ってる・・ミクさん、せっかくだからやってみませんか?
ミク:そうミクね~。じゃあ、やってみるミク
ミクは残り一発が残っている空気銃をめぐみから受け取り、景品がある棚に銃口を向けた。
レオン:お! ついに大御所登場だね! 何、狙う?
ミク:ミク~ん、あ! あの“巫女さん人形”狙うミク!
レオン:あれは、足が安定しているから、難しいよ?
ミク:何事も“気合い”ミク!
パン!
コトン!
レオン:す、凄い! アレを一発で! おめでとうございます! 景品の「御貢アペンド」人形です!
ミク:え!!!!
めぐみ:御貢アペンド!
レオン:あ! そうか。あの、元々「御貢アペンド」ってなんだか知ってますか?
ミク:確か、パソコンの人気ソフトの名前ですよね
レオン:そう。でもそのソフトって、イラストレーターさんが書いた“キャラクターイラスト”に、声優さんが声を当てて“歌わせる”ソフトなんだ。この巫女さんの人形が、その“御貢アペンド”ってキャラクターなんだよ
めぐみ:いわゆる、キャラクター事業展開ですね
ミク:射的ゲームの景品になっているくらい有名なキャラクターって事ミクね。うん、イイ情報を貰ったミク
レオン:そいつは良かった。またやってねー!
こうして、ミクとめぐみはそれぞれ1体ずつ人形をカバンに入れて、お店を後にしたのだった。
(大三軒前)
ミク達は、中華料理店“大三軒”の前を通りかかった。そのとき、あの“旅行中の外国人女性”と出くわしたのだった。
めぐみ:あ! 確か“ソニカさん”ですよね!
ソニカ:ジジョウチョーシューはダメですよ
ミク:ガードが堅いミクね
ソニカ:それより、ワタシ、凄くお腹が空いているんです。お昼食べ損なっちゃって。で、ここ、凄く美味しそうな臭いがするから、来てみたんですが、なんのお店かワカラなくて・・・、“Big-Three-Eaves”????
ミク:“Big-Three-Eaves”???
めぐみ:えっと、Bigは“大”、Threeは“三”、Eavesは“軒”・・・・
ミク:あー、漢字をそのままの意味で英語にしたミクね
ソニカ:スミマセン。日本語の名前、難しいです。ちゃんとした読み方が解らないんです。だからいつも“漢字で識別して”英語に直して読んでます。でもここの意味、全然わかりません・・・
ミク:まぁ、あれは半分中国語の洒落ミクからね。あれは、“だいさんげん”って読むミク。中華料理店ミクよ
ソニカ:Oh! Chinese food! ワタシ、ラーメン大好きです!
ミク:そうミクか! ここの“ネギラーメン”、美味しいですよ
ソニカ:ワカリマシタ! Orderしてみます!
そういって、ソニカはよほどお腹が空いていたのだろう、大三軒に駆け込んでいった。
めぐみ:面白い人ですね
ミク:あの調子なら、ミクの記録を抜くかも知れないミクね・・・
めぐみ:え?
ミク:いやいや、こっちの話ミクよ。じゃあ、次行くミクね
めぐみ:?
(休憩所“透音”)
ミリアム:あらあら、ミクさん、寄ってくれたの? 有り難うね
ミク:めぐみちゃん、ここは前回、お団子とかおもちゃから大ヒントを得た、重要な場所ミク
めぐみ:へぇ~、凄いな~
ミリアム:今回もお団子食べていく?
ミク:そうミクね。ちょっと疲れたから・・・みたらし団子10本と海苔団子10本を二人分お願いミク
ミリアム:はいはい、ありがとね、少々お待ち下さい
ミク:よいしょっと
ミクとめぐみは、テーブルの前にあった和風の椅子に座って、休憩に入った。
ミリアム:あ、これ、お茶とおつまみね
ミリアムは熱い緑茶と簡単なお菓子をお盆に乗っけて、テーブルに持ってきた。
ミク:有り難うミク
めぐみ:ここ、いいですね、落ち着いていて
ミク:夜に来ると、もっと落ち着いているミクよ
めぐみ:へぇ~
ズズゥ~
二人はとりあえずお茶を頂くことにした。
ミク:ふぅ。相変わらず美味しいお茶ミクね
めぐみ:ミクさん、ヒントとか見つけに来たものの、射的のお店での情報くらいで、全然無かったですね
ミク:そうミクね。今回は苦戦しそうミクね~
めぐみは元の暗号文と解読中の数字暗号文の紙を取り出した。
めぐみ:う~ん、元の暗号文には、ヒントとか鍵らしいモノはなし・・・解いた数字暗号文はわけわからないし・・・
ミク:ほんと、今回は暗号文からの情報が少なすぎるミクね。名前の“御貢アペンド”からも連想するものがないミクし・・・
***
そのとき、お店に幼稚園生くらいの兄妹が入ってきた。
女の子:ミリアムおねーしゃん!
男の子:ミリアムさん、すいませーん!
ミリアムは奥から顔を出してから、二人の所にやってきた。
ミリアム:あらあら、月読さんちのアイちゃんとショウタ君、今日はなーに?
アイちゃん:あのね、あのね、おかーしゃんがね、“えーごのえーしゃいきょーいく”するからね
ショウタ君:“アルファベット積み木”を買ってきなさいって
ミリアム:あらあら、早速、英語教育に熱心になったのね。メイコさんも喜ぶし、望日郎おじいさんもあの世で喜ぶと思うわ
ミリアムは店内に吊されていた“おもちゃ”を1つ取り出してきて、アイちゃんに手渡した
ミリアム:500円よ
ショウタ君:はい、これ、500円ピッタシです
ショウタ君はミリアムに500円玉1枚を手渡した。
ミリアム:はい、ありがと。じゃあ、これから二人は“英語の英才教育”を受けるのね?
アイちゃん:そうでしゅ。で、“えーご”ってなんなの?
ショウタ君:それはお母さんがこれから教えてくれるよ。それじゃ
ミリアム:はいはい、ありがとうね。頑張ってね
アイちゃん:がんばるでしゅ
こうして、二人はお店を後にした。
***
ミリアム:はい、お待たせ。お団子ね
ミリアムはミク達のテーブルにお皿に乗っかった“お団子”を置いた。
めぐみ:ところで、あの子供達が買っていった“アルファベット積み木”ってなんなんですか?
ミリアム:あれはね、メイコさんのおじいさんの“望日郎”おじいさんの遺言でもあった“学業に力を入れる”ってのに、メイコさんが力を入れた一環の一つで、“英語の勉強用のおもちゃ”なの
ミリアムは同じように先ほどの所から、同じ物を持ってきた。それは、6面全部に同じアルファベットが印刷されている正方形の積み木が26個入っており、さらにそれを乗っけることができる数字が印刷された箱、がセットになった、知育玩具だった。
ミリアム:ほら、“エービーシーディーイーエフジー”って歌があるでしょ?。このアルファベットを、この箱に印刷されている数字の順番通りに乗っけていって、アルファベットの順番を覚えるおもちゃなの。アレくらいの年齢の子供に英語を覚えさせるなら、まずコレくらい優しいのからやらないとね
めぐみ:へぇ~
ミリアム:ミクさん、あの事件の後から、ちゃんとメイコさんは遺言通りに、こういうことにあのお金を惜しみなく使っているの。定価500円だけど、元々は1000円以上するおもちゃなのよ。だから、半分以上、あのお金が助成金として使われているのよ・・・・ミクさん??
モグモグモグモグ・・・・・・
ミクは、あの子供達がおもちゃの名前を言った時から、無心に何かを考えており、お団子が来てからは無心にお団子を食べながら、ずっと考えていた。
ミク:・・・・アルファベット・・・・・数字・・・・順番・・・・・・暗号文の英語・・・・・・ミク!!!!!!
ムグムグムグ!!!!
ミクは自分の分のお団子を一気に平らげた後、こう言っていきなり立ち上がったのだった。
めぐみ:ミ、ミクさん????
ミク:そういう事だったミクか・・・・。ミリアムさん、そのおもちゃ1個頂くミク!
ミリアム:は、はい。どうぞ
ミリアムはミクに“アルファベット積み木”を1つ手渡した。
ミク:めぐみちゃんの残りのお団子は包んで貰うミク。お会計して、すぐに宿に帰るミク!
めぐみ:もしかして! わかったんですか!
ミク:ビンゴミク! すぐに解読するミク!
めぐみ:名探偵ミクさん、またも“茶屋で謎を解く!”ですね!
めぐみが会計を済ませ、包んで貰った残りのお団子を受け取り、駆け足で宿に帰ったのだった。
(続く)
CAST
雑誌記者・初音ミク:初音ミク
部下・勇気めぐみ:GUMI
温泉宿“巡咲庵”の大女将・咲音 女威子(メイコ):MEIKO
温泉宿“巡咲庵”の女将・巡音 瑠香(ルカ):巡音ルカ
温泉宿“巡咲庵”の若女将・鏡音 鈴(リン):鏡音リン
温泉宿“巡咲庵”の経理担当・鏡音 蓮(レン):鏡音レン
温泉宿“巡咲庵”のパティシエ・工藤海斗:KAITO
温泉宿“巡咲庵”の板長・神威学歩:神威がくぽ
タクシー運転手・升太:墓火炉 升太
幹清館(かんせいかん)の女将・古河 ミキ(ミキ):miki
幹清館(かんせいかん)の支配人・氷山 清輝(氷山):氷山キヨテル
幹清館(かんせいかん)の見習い女将・歌愛 雪(ユキ):歌愛ユキ
旅行者・ソニカ:SONiKA
きのこ署のネル刑事:亞北ネル
同上のハク刑事:弱音ハク
同上の刑事の上司・テト:重音テト
きのこ温泉郷の休憩所“透音”の主・透音ミリアム(ミリアム):MIRIAM
土産物屋“亜瑠”の主人・大場 亜瑠(アル):BIG・AL
射的&コリントゲーム屋“迫楽”の主・迫楽レオン(レオン):LEON
中華料理屋“大三軒”の3人娘:赤の服アン、緑の服プリマ、白の服ローラ:Sweet・Ann、Prima、LOLA
月読さんちのアイちゃん:月読アイ
月読さんちのショウタ君:月読ショウタ
望日郎おじいさん、その他:エキストラの皆さん
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○ボーカロイド小説シリーズ第10作目の”御貢アペンドの挑戦状! 再び見参!・初音ミク“シリーズの第4話です。
○食いしん坊雑誌記者の初音ミクさんが、またまた探偵となって、謎に挑みます。
○今回も例の温泉郷で事件があったようですが、ちと様子が違うようで…
☆今回は、元の暗号文の解読と、出てきた“暗号文”のヒント巡りです。
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