~第51話 †南征† ~
ヘイ州の晋陽(しんよう)から一旦また洛陽(らくよう)へ行き
そこで補給しつつ、南へ行く為の路銀稼ぎがてらに
商団を探してた俺は旅をしている3人の護衛をすることになった
その連中も俺と似たような理由で腕を磨きつつ諸国を周り
仕えるべき君主を探してるそうだ
一人は名前を聞けば三国志を知らない人でも分かるほどの有名人
趙雲(ちょううん)子龍(しりゅう)その人だ
予想通りやっぱり女性でした
姿格好は水色のショートカットに
猫を想像させるようなキリっとした目
ミニスカ浴衣で白を基調としており胸元はパックリ開いてて
袖には蝶をイメージさせる柄があり
白のニーハイソックスに底の厚い下駄を履いている
よくもまぁこんな動きにくい格好で戦えるっていうから
この世界の女性は色々と桁違いの力持ってますよね
二人目は戯子才(ぎしさい)
確か郭嘉(かくか)を自分の後継にした軍師だったか?
その辺りはよく覚えていないが・・・
お互いの紹介の時に「今の名前は~」とか言ってたからな
本人には聞いてないが偽名だろう
人それぞれあるからそれはいいんだけどな
もちろん女の子で
髪の毛の色は黒に近い茶色で肩までの長さの髪を後ろで結っている
眼鏡をかけておりいかにも頭脳派って感じある
服装は黒のインナーに黒のミニスカート
その上に緑のコート?みたいなものを胸の辺りから着ている
ガーターベルトで留めた黒のニーハイソックスにスニーカー姿
あれだな女教師っぽいとか秘書さんみたいな感じだ
3人目は程立(ていりつ)
俺の記憶だと後に程昱(ていいく)と改名したんだっけか
この子も女の子
金色の綺麗な髪の毛で腰よりも長くフワフワウェーブがかかってる
常に眠そうな目をしているが人をよく観察しているな
頭に宝慧(ほうけい)というカラクリ人形を乗せており
白のフリフリブラウスに黒色のミニスカートに白のフリルがついており
上から袖の長い薄緑の羽織を着ている
足元は白のソックスに緑の足袋を履いている
武将1名に軍師2名という構成だ
3人でも普通に旅はできるみたいだが
道中が一緒なら少しでも戦える人がいれば安全といったところか
よっぽどじゃない限り俺の出番はなさそうだけどな
出会ったきっかけとしては
洛陽で良く行く屋台で俺が教えたメンマ入りチャーハンという裏メニューを
食べていたところに趙雲が絡んできて
意気投合して、南に行く事を言うとそれじゃ一緒に!という感じだ
そして今俺たちは洛陽を離れ、南郷(なんごう)という地区にいる
ここをさらに南下すれば目的地の襄陽(じょうよう)なんだが・・・
俺に一つ困った情報が届けられた
「3人とも聞いてくれ」
「なんであろう白虎(はくこ)殿」
「なんでしょうか?」
「なんでしょ~?」
上から趙雲・戯子才・程立ね
「襄陽へ行く予定だったが、予定変更して江夏(こうか)へ
俺は行こうと思うが3人はどうする?」
俺の言葉に3人は相談を開始した
中々結論が出ないようだが、程立が俺に歩みよってきて
「おにーさんはそこで何をするんですか?」
と普段眠そうな目をしてる子が何かを見極めるように鋭い眼をしていた
「ん?俺の情報網でそろそろ孫堅と劉表(りゅうひょう)が
江夏でぶつかるらしいからな・・・それを見に行くだけだ」
本音は孫堅はこの戦で命を落とすだろうから、それを防ぐ為なんだけどな
「本当に・・・それだけですか?風に隠し事はだめですよ?」
さらに目を細めて俺の真意を量ってくる
見た目は美少女でも、稀代の軍師様だな
「そんな怖い目をするな、折角の可愛い顔だ台無しになるぞ
孫堅とは知り合いだから加勢できるならしたいだけだよ」
頭をポンポンと叩きながら苦笑する
それにむーと唸りながら俺を見る程立
そこへ趙雲が
「いいではないか風、武勇が轟く孫堅殿を見に行こうではないか
もしかしたら仕えるべき主になるやもしれんからな」
それに続き戯子才も
「星の言うとおりですね、我々は色んな人出会い
その中で仕えるべき君主を探しているのです
孫堅殿といえば英雄の中の英雄です、得るものがあるでしょう」
「それじゃ決まりだな、進路を江夏にかえるぞ」
その言葉に3人とも頷くが
程立がぼそっと
「風はだまされませんよ?」
どんだけ観察眼するどいんだよこの子は
心の中でこの子にはさらに注意しておかないと
いつかボロが出て弱み握られそうだな・・・
新たに出会った3人組に気を使いつつ
孫堅が居る江夏へと向かっていった
洛陽での一幕
「店主、久しぶりいつものアレ頂戴」
「白虎の旦那!アレですね?」
「やっぱここに帰ってきたらアレ食わないとな」
「へへっ!旦那のおかげであの裏商品目当てで客増えましたよ」
「そうか?俺個人的には俺が食えれば良かったんだが
それが商売繁盛に繋がったなら万々歳だな」
「へい、お待ち!メンマチャーハン出来上がりですぜ!!」
おお~・・・やっぱ洛陽に戻ってきたらこれだよな!
この店は俺が贔屓にしてる屋台で、メンマが特に美味い店だった
それならばとメンマを使った料理を教えた所これが美味かった
しかも一見さんには出さない常連客専用にしたら客が増えたそうだ
さて・・・いただきま・・・
「あいや!そこの御仁またれい!!」
「う・・・?なんだぁ?」
大きな声で呼び止められ振り向くとそこには
ミニスカ浴衣の見る場所に困る麗人が居た
「御仁よ今店の店主がいっておったが
メンマチャーハンといったか?」
「あ、ああメンマチャーハンだが」
「そのようなもの、書かれてなかったぞ!」
「そ、そりゃこれはこの店に何回も通った人にしか出さないもんだからな」
「な、なんと!?そのようなモノがあるとは・・・」
どうやらこの人はメンマが好きらしい
でも、今日洛陽にきたばかりだから常連じゃないわけだ
この店に来た理由もメンマが美味いラーメン屋という事だったらしい
連れもいるらしく、二人ほど奥でラーメンを食べていた
「ふむ・・・どうやらよっぽどメンマが好きらしいな
店主、この情熱に負けて作ってあげてくれ」
「旦那が言うならあっしはかまいませんぜ!」
「見ず知らずの御仁よ・・・よろしいのか?」
「メンマ好きはよくわかるからな気にするな」
「御仁もメンマが好きなのか!それじゃ・・・」
とメンマ談義で盛り上がったが
この女性の名前を聞くとさらにびっくりした
だってなーあの趙雲がメンマ好きとかどんな設定だよ!!
ちなみに今度メンマ丼なるものを考え中と言うと
真名を教えるから食べさせてほしいと懇願された
いやいやいや、メンマ程度で真名を教えるのはどうなのよ?
真名はおいといて、美味しいのができたら教えるというと
真名の代わりに弟子入り志願してきた
もうこのメンマ魔人どうにかしてくれ!!
これが洛陽で3人組に出会ったキッカケである
あとがきっぽいもの~
いつもより間があいてしまい申し訳ないです。。。
当初予定してた襄陽入りもよく調べると若干違うという事が判明したので
急遽変更、そして代わりに3人を登場させて絡ませてみました
旅してるしまだまだ曹操の所に行かないからいいかなという軽いノリで!
文の中でも書きましたが、孫堅死亡イベントを防ぐというのが今回の目的です
防いだ後はどうなるんでしょうね?!
後はもしこの作品が無事終わったら次は一刀モノでも書こうかなとか
妄想しちゃってる自分がいます・・・まだまだ終わらないのに気が早すぎですよね
こんな駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
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