~第52話 †歴史が変わる時†
さて、俺達4人は今江夏(こうか)地区に入った
西側から入ったのでこの辺りは戦火には入ってないようだ
まぁ孫堅(そんけん)達が攻め込むのは東からだから当然だが
近くの村で情報を集める事にした
「さて、やはり俺の予想通り戦争が始まるまで時間がないようだ」
「そのようでござるな」
「戯子才(ぎしさい)に程立(ていりつ)達に聞こう
君達が防衛側、劉表(りゅうひょう)側なら
孫堅達が攻めてきたらどこで迎え撃つかな?」
「ふむ・・・味方の錬度・兵数、敵側の兵数などによりますね」
「風もその辺が分からないとどうしようもないですね~」
戯子才は眼鏡をくいっと持ち上げて言い
程立はぺろぺろキャンデーを舐めながら眠そうな目で答える
「そうだな、俺の事前の情報だと孫堅側のが兵士が多く錬度も高いだろう
ただ劉表側は随一の将・黄祖(こうそ)で対応してるからな
土地勘の無い孫堅側にはかなり不利だろうな」
戯子才は再度眼鏡に手をやり思案、程立は・・・
「寝るなよ程立」
「おおう、白虎(はくこ)に~さんがあまりに難しい事を言うので
思わず現実逃避をしてしまいました」
「嘘つけ、戯子才と同じである程度策が出来上がってる癖に」
「む~そういう白虎に~さんこそ風達の意見聞く前にすでに答えあるのでしょ~?」
「なんと!?白虎さんには私たちに聞く前にすでに考えがあったのですか!?」
「ん~まぁあるけどやはり未来の大軍師になる二人の意見を聞きたいだろ?」
目を細めてこっちを見る二人の頭をポンポンと撫でて答えておく
こっちはある意味攻略本みたいなもんだが、実際そうなるかは分からんしな
ただ、やっぱりそうなるだろうという勘はある
それでも未来の大軍師になる二人の意見を聞きたいもんじゃんね
「も、もぅしょうがないですね白虎さんは
私の考えではある程度の損害を食ってでも罠がある場所におびき寄せますね
勿論餌は黄祖自身で」
「風も似たようなもんですね、さらに言うなら谷間とかで布陣して
逃げながら上から投石の計辺りが望ましいところですね~」
「なるほどな、やっぱ俺と同じだな
二人が考えたとおりの場所が実はあるんだよな
よし、それじゃそこへいくか」
二人の頭をポンポンしてたのを止めたら非難めいた目で見られたので
暫く撫でてから村を後にする
「あ、趙雲」
「うん?どうなされた」
「俺はこの先で蛮勇をお前に見せる」
「蛮・・・勇ですか?」
「武に優れた者ほど勇猛と蛮勇を間違えるからな
勿論死にはしないが、真似はするな」
「ふむ・・・確かにある程度武には自信がありますが
慢心するつもりはござらんよ?」
「そうだな、趙雲よ相手が仮に農民が野党崩れになったのが
数百人だとしよう、一人で勝てると思ったら戦うか?」
「む・・・白虎殿私を侮辱なされるか?
そのような者達に私が遅れをとるはずがなかろう!」
獲物の龍牙(りゅうが)をこちらへ向ける
俺はそれを見ながらため息を吐く
「趙子龍お前が目指すのは武を極める事か?
それとも将として主を支える事か?」
「私は武人だ、武を極める事こそ我が本懐」
切っ先を俺に向け、即答する
「そうか・・・それなら余計に俺の戦いを見ていろ
決して手をだすな、それで何か分かれば良し
分からなければ俺からは何も言わない」
俺が気を出しながら趙雲と睨み合う
それに少し後ずさるがこくんと頷いた
まっこの子は少し痛い目見ないと多分分からないんだろうな
武は確かに素晴らしいけどな、まだまだ青いな
劉備達の所に行くまでに治ればいいなぁ・・・
そんなことを思いながら、戦闘が行われるであろう場所へ向かった
そこはすでにかるい小競り合いが起きている山間部であった
上に布陣する黄祖軍、下に布陣する孫堅軍
攻防は一進一退だったが黄祖軍が策を弄する
本陣にいるはずの黄祖が別働隊を率いて孫堅軍の横合いから突っ込むという情報が流れる
それを知った孫堅は自分自ら黄祖を叩く為に出陣する
その場所は、谷間になっており大規模な人数はいけないが
孫堅軍の横っ腹を叩くには十分すぎるほどの隠れた場所であった
「戯子才と程立の言った通り、谷間でその上に落石する為の伏兵がいるな」
「白虎さん・・・本当にこんな場所があるの知っていたのですね
地元の人でも滅多に知らない場所だと聞きましたよ?」
「まっ情報が何よりも命だからな、その辺は秘密ってことだ
戯子才に程立も今後誰かに仕えるなら情報が全てを制すと思っておいたがいいぞ」
「確かにそうですね、ご忠告ありがとうございます」
「それでも白虎に~さんはおかしいですけどねーその仮面と同じで」
「全くです」
「全くですな」
ぐ・・・また仮面がおかしいって言われた気に入ってるのにな~
「仮面は言っただろ、醜い傷があるから隠してるの!
ったく・・・それじゃ俺は伏兵全部殺してくるから
趙雲は念のため二人の護衛に徹してくれ
危ないと思ったら俺をおいて逃げろいいな?」
「了解、任された」
「無事に戻ってきて下さいね」
「無事に戻ってこないと後がひどいですからね~」
「はいはい」
俺は手を振りながら隠れてた森から駆ける
さぁこれからが宴ってやつだぜ!!
★趙雲サイド★
「蛮勇と勇猛を間違えるな・・・か」
「星(せい)ちゃんどうしましたか?」
「白虎殿に言われた事が気になってな」
「ふむ?星は何を言われたのです?」
「蛮勇と勇猛を間違えるなと
武に自信があるものほど間違えると」
「なるほど、それはあの人の戦いを見れば
自ずと分かる事ではないですか?」
「うむ、蛮勇を見せると言われたよ」
「それなら~見させてもらいましょ~
白面(はくめん)の狩人(かりうど)の実力を」
そう、彼・・・白虎殿は大陸で有名になりつつある人物なのだ
西では涼州に現れた仮面を被った五胡狩りの男として
ヘイ州でも山賊や万里の長城(ばんりのちょうじょう)から超えてくる異民族を狩る
白き面をつけた、狩人として
そのような男がいるという噂は聞いていた
男でそのような実力を持つ者は馬騰や呂布(丁原)以外では居ないと思ってただけに
会った時は心が震えたものだ
否、今でも私の心は震えているここに来る前に交わした会話
そしてその時に感じた彼の気を・・・
気がつけば私は後ずさりをしていたこんな経験は生まれて初めてだった
「白虎殿・・・無事に戻って私と手合わせしてくだされ」
彼が戦ってる姿を見ながら私は誰にも聞こえぬ声で呟いた
「き、貴様は何者だ!なんなのだ!!貴様は!!」
俺の前に今回の策を実行した男・黄祖がいる
俺の後ろには数百以上の兵士の死骸が無残な姿で倒れている
俺は獄炎(ごくえん)の馬上の上で3mほどある斬馬刀:白虎牙(びゃっこが)を
肩において、黄祖を見下ろしている
「俺は孫堅のただの盟友さ、彼女を守りにきた男だ」
「ひ、一人でこれをやった貴様は化物か!
孫堅め化物に魂を売ったか!!」
黄祖の物言いにため息しかでない
こんなやつの戯言を聞くのももう疲れたな
「命が惜しいならさっさと劉表の下へ帰れ
手が狂って今すぐ命を狩るぞ?」
「ひ、ひぃぃ!お、おぼえておれ!!」
脱兎の勢いってあんなだろうな~砂煙挙げながら逃げるってすげえなおい
まぁそれはおいといてと
さてと・・・そろそろくるかな?
俺の勘がビンビンととんでもない殺気を感じてるしな
ここからが本番だな
俺は目を閉じ、身体に異常は無いかどうか確かめ
ゆっくりと目をあけるとそこには
「これは貴方がやったのかしら仮面の人」
殺気だけで人を殺せそうなほどの気を放出する孫堅がいた
「ああ、俺がやった」
「もしかして私を助けてくれたのかしらね?」
「助けた?勘違いしてもらっては困るな孫堅殿
俺は俺の目的の為に邪魔な奴らを排除したまでのこと」
「へぇ~・・・噂の白面の狩人さんの目的ってなにかしら?」
え?俺ってそんな変な異名ついてたの初耳なんですけど!?
いかんいかん、落ち着け俺落ち着くんだ俺
「我が母の仇を討つ事・・・孫堅文台
その命もらいうける!!」
「はっ!若造が上等よ!!」
俺の斬馬刀の一撃を受け止める孫堅
俺の賭けが始まる・・・
あとがきっぽいもの~
さて、今回は星サイドなどをちょこっと交えてみました
星の口調ってなんというか難しいですね・・・稟ちゃんや風はやりやすい感じです
そして助けると言ってたのに戦っていますね
さてさて、白ちゃんの真意とは一体なんなのか!?
おかしいぞこんな展開俺は妄想してなかったけど書いちゃったので仕方無いです!
こんな行き当たりばったりの駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
基本オリ主視点になっております
チート・ご都合主義・独自展開の為
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大丈夫な人は駄文にお付き合い下さい
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