俺は、一人で無人世界に来て一週間経とうとしていた・・・。
ここまでで、すでにリンカーコアを四十個近く集まっていた。
だけど、これだけじゃ足りないような気がする。そんな気がしてたまらない。
だから、俺は居住できる場所を確保してから、そこから蒐集をしている。
「ハア・・・ハア・・・。さすがにこの集団はキツイな」
いつも通りに蒐集に出たが・・・・・・
「本当にキツイぞ・・・。ケルベロスの大群は」
俺は、普通いそうにいないケルベロスとたくさん出会ってしまった。
しかも統率するやつがいる。そいつが指示を出して俺を囲むように指示して俺を囲んで、今のキツイ状況に至った。
「アイリ・・・。なにか案ある?」
『すみませんマスター。何もありません』
「だよな~。しかたない、やるか!!」
俺は飛翔して、ケルベロスの大群を見下ろす体制になって、アイリを新しいモードにした。
「アイリ!大剣で行くぞ!!」
『YES!モード・バスターソード!!』
俺は両手で大剣を持って、大群の中に切り込んだ。
着地してから、すぐに剣で近づいてきた二体をなぎ払って、後ろから来る一体を切り裂き、残りを大剣に魔力を乗せてから、黒い剣戟翔を飛ばした。
一気にそれを食らったケルベロス達は霧散しながらリンカーコアを残していった。
「アイリ。リンカーコア保存。やっぱりこっちの方がしっくりするな~。本を持ってなくて蒐集ってなんだか、違和感持ったな」
俺がそう言っていると、ここに来て一番最初に相手をした気味悪いやつが出て来た。
「てか、大きすぎるわ!!」
最初と戦ったやつとは違って、ビルであらわすと・・・ビル八階建てだわ、こりゃ・・・
しかも、全部の口が俺を捕食しようと、涎だらだら流しているし。
「アイリ、カートリッジ」
叫ぶ気力も殆どない・・・。その前にどれが本体なんですか?
ごちゃまぜになりすぎですよ。
『カートリッジ!したけど・・・怖い!』
「だよな・・・。緋龍秋迅剣!!」
大剣に緋龍をまとわせてから、貫くように剣を突き刺した。
だが・・・
「あまり、食らってない感じがするんですけどって!?火噴いた!?」
突然、俺の方を見た途端に全部の口から火が出て来た。
「プロテクション!!」
俺は急いでプロテクションで防いで様子を見た。
その前に弱まらない!
俺が、冷や汗を感じた瞬間・・・。
ドゴーーーン!!と地響きを鳴らしながら、砂埃が起きた。
「な、何だ!?」
俺は、プロテクションを解除して砂埃の中を確認しに行った。
「な!?」
俺はすぐにつぶれているやつの上の中心に向かった。
「どうしてここに!?」
俺は、驚いてそう聞いた。つうか、何故この二人が来たんだ?
シグナムとヴィータ・・・。
「それは、我らも決心したからな」
「ああ。アタシたちもはやての為に蒐集する」
どうやら守護騎士達は決心が決まったようだ。
「なら、俺はお前達と一緒に行動するよ」
俺はそう言って二人に手を差し出した。
二人も、手を握った。
それから、俺はこの世界での拠点に連れて行った。
「ここは一体?」
「ここは俺が作ったこの世界での拠点さ」
この無人世界の森の中に作った家で、一週間生活していた。
「いちようここは四人まで入れるように部屋が作ってある。だから、普通に過ごしてもらっていい」
俺はそう言ってさっき二人が来る前に集めた食材?で昼食を作り始めた。
作り終えて二人がいる居間に持っていくと俺が置いていた本をシグナムが読んでいて、ヴィータは着ていたバリアジャケットの帽子を持っていた。
ヴィータが持っている帽子をよく見るとウサギがついている所がほつれていた。たぶんさっき来たときの衝撃でほつれたのかな?まあここは色々と服とかがほつれそうな環境だしな。
「ヴィータ。後でその帽子貸して。ほつれている場所直すからさ」
作った料理をおきながらそうヴィータに言うと暗かった顔が一瞬で明るくなった。
「まあ今はこれを食べてくれ。その前にこの世界では昼だけど、時間はあっちではまだ朝だからたぶんそのせいか、そろそろお腹がすくだろうから」
俺がそう言った瞬間すごい音がなった。たぶん腹の音だ。
するとヴィータが苦笑いを浮かべていた。どうやら音の出所はヴィータだった。
「食べていていいよ。俺は、帽子直してから食べるよ」
俺はそう言ってから、自分の部屋に行って裁縫道具を出して直した。たぶん最近、この世界で何度もバリアジャケットが何度もほつれたり、穴が開いたりした。この世界では、自動で直す機能が使えないらしい。だから、何度も自分で直したな。
直していると、食事を終えたシグナムとヴィータが入って来た。まあ、俺の部屋は扉がないけど。
「何だ~?どうした~?」
俺は帽子を直しながら気の抜けたような声でそう聞いた。
「ああ。もうお前がこの世界に来て一週間がたった。その間に主が病院から帰ってきて、お前が家に居ないことを心配していてな。だからそれを言いにきたんだ」
そっか~。そういえば、もう一週間だったかな。その間にはやてちゃんが帰ってきているのはおかしくはないか。
「わかった。じゃないとはやてちゃんも安心できないだろうからな。そろそろいったん帰るか」
俺がそう言うとシグナムとヴィータも納得してくれた。
と、言う訳でさっそく次元の歪発動!
すでにはやてちゃんの家の前についた。
「今チャイムを鳴らして~ここにおいでと~」
俺は何故かそんな歌を歌いながらチャイムを鳴らした。後ろで二人が変な目で見ていると思うけど気にしない気にしないイエイ!
そんなこんなしているとシャマルとはやてちゃんが出て来た。
「あ!春兎君!お帰り!」
はやてちゃんは満面の笑顔を向けてそう言ってくれた。
とても、心配させたのを後悔してしまうな。
これからは、シグナムたちもやるからそれについていくか。それならはやてちゃんを心配させなくてすむだろうし。
「ただいま。ごめん心配掛けて」
「ううん!ええよ。春兎君がちゃんと帰ってきてくれただけで嬉しい!」
「そうか。それは良かった」
俺は、はやてちゃんの頭を撫でて家に上がった。
撫でたときのはやてちゃんの顔が上機嫌だったのはみんなにもわかったようだ。
「そういや今までどこにいたん?」
「ちょっと野暮用だよ。大丈夫。心配することは何もないからさ」
俺は、そう言ってまたはやてちゃんの頭を撫でた。
それからは、はやてちゃんが作った夕食を食べた。
さて、一度守護騎士達を集めてこれからの事を話すかな。
時間が経って俺がみんなを呼んだのは、はやてちゃんが寝た後だった。
「悪いな。こんな夜遅くに呼んで」
「いや構わない」
「うう~アタシは眠いんだけどよ~」
「ごめんヴィータ。もう少しだけ頑張って」
「わかったよ~」
「ふふふ。私もまだ大丈夫です」
「構わない」
みんなからの同意は受けたが、さて何から話すかな……。ああ、あれについて話すことがあったな。
「みんな。確認なんだが、みんなは蒐集することに後悔などはないな?」
俺が聞くと、みんないっせいに首を縦に振った。
「どうやら聞くまでもなかったか。なら、今度からは一緒に行くか」
「お前までやるのか」
「ああ。さすがに俺もはやてちゃんを助けたい気持ちは一緒だからな」
そう言って俺はひょうひょうとまたあの世界に一度戻った。
ちょっとした忘れ物を取りに……
影&マナカさん
「「あとがきコーナー!!」」
影
「何だか、とても投稿が懐かしく思えて仕方ないです」
マナカさん
「まあな。しかし、やつらは決心したようじゃな」
影
「はい。これからどうなるやら」
マナカさん
「私の考えではあやつらと戦うのじゃ……「ストップ!!」うむ」
影
「危ない危ない。それ以上は禁句です」
マナカさん
「そうじゃったな。それならそろそろ次回予告にでも行くかの」
影
「そうですね。お願いします」
マナカさん
「うむ。初めての守護騎士達との蒐集活動。そこに不穏な空気が……。はてさてどうするのやら」
影&マナカさん
「「魔法少女リリカルなのはA’s~記憶を失くした魔導師~第十九話お楽しみに!!」」
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春兎が記憶を失くしてある恩人に助けてもらった。その恩人は命に危機にあった。その恩人、はやての為に彼は蒐集をすることにした。