No.507578

ソードアート・オンライン デュアルユニークスキル 第二十八話 番外編 リアルでの初デート(?)

やぎすけさん

初の番外編です。
あまり自信はありません・・・(悲)

2012-11-13 00:02:26 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2878   閲覧ユーザー数:2773

※注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この話は、SAO帰還後の物語です。

ネタバレ要素が多々含まれています。

ネタバレが嫌いな方は、本編をすべて読んでからの閲覧をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大地視点

SAOから帰還して、すでに四ヶ月が経った。

俺たちは今、政府によって用意されたSAO帰還者用の学校に通っている。

入学して驚いたのは、キリトが同い年だったこととアスナとリズが年上だったこと。

シリカは予想通り年下だったが、まさか中二だとは思わなかった。

それを知った時、俺はロリコンだったのか?と思ったくらいだ。

なんてことを思い出しているうちに、今日の授業が全て終了した。

号令の後、俺はすぐに荷物をまとめ始める。

 

大地「これで今週の学校も終わりだ。」

 

俺はそう呟いてから荷物を背負うと、教室を出る。

校舎の外に出ると、校門の前に小さな女の子が立っているのが見えた。

SAOとほとんど同じ姿だが、俺はこちらのほうが可愛いと思う。

いたずらしようか悩んだ末、後ろに立っている幼女面のクラスメート

エルフィーこと【天川 仁美(あまかわ ひとみ)】の頭にチョップを入れた。

 

仁美「いった~い!!なんてことするのよ!!」

 

大地「後ろに立つなっていつも言ってるだろ。」

 

仁美「ひっど~い!!デュオ君はこっちでもすぐぶつんだ!!」

 

大地「お前なら問題ないだろ。それとデュオじゃなくて大地な・・・」

 

仁美「あっ、ごめん・・・って、そうじゃなくて!!」

 

大地「まあいいや。じゃあな、俺はもう帰る。」

 

仁美「あ、ちょっと~!!」

 

俺は仁美に別れ(?)を告げると、俺を待っている女の子

シリカこと綾野 珪子(あやの けいこ)の下へ向かった。

 

大地「お待たせ。珪子。」

 

俺が声をかけると、女の子は振り返って笑顔を見せてくれる。

 

珪子「いえ大丈夫です。あたしもさっき来たところですから。」

 

大地「そっか。じゃあ帰ろうか。」

 

珪子「はい!」

 

俺は珪子の手を握ると歩き始めた。

俺たちは家が一緒の方向なので、いつも一緒に帰っている。

 

珪子「あの、大地さん・・・?」

 

大地「ん?なんだ?」

 

突然話しかけられた俺は、首をかしげる。

 

珪子「明日、何か予定ありますか?」

 

大地「いや、特にないけど。」

 

珪子「じゃ、じゃあ、2人でどこかに行きませんか?」

 

大地「そうだな・・・」

 

俺が行く先を考えていると、珪子は上目遣いで訊いてくる。

 

珪子「ダメ・・・ですか・・・?」

 

大地「いや、ただどこに行こうかと思って・・・」

 

珪子「遊園地に行きませんか?」

 

大地「そういえば、近くにできたって聞いたな。そこにするか。」

 

珪子「はい!!」

 

大地「じゃあ、明日の朝10時に駅前でいいか?」

 

珪子「はい!!」

 

珪子は嬉しそうに返事をすると、俺の腕に抱きつく。

歩きづらいと言うほどではないので、俺はそのまま珪子を家まで送り、自分の家に帰った。

 

翌日

俺は午前10時五分前に駅前に着いた。

格好は白のシャツに灰色のパーカーその上に黒いライダージャケット、

下は紺色のジーンズを穿いている。

ちなみに俺は服装には全くこだわらないため、服は幼馴染である仁美と買いに行っていた。

今日の格好も、以前仁美に選んでもらった服を適当に組み合わせてきているだけである。

しばらく待っていると、珪子が走ってきた。

 

珪子「すみません。遅くなりました。」

 

大地「いや、俺も5分31.36秒前に来たとこ。」

 

珪子「か、数えてたんですか!?」

 

大地「半ば趣味みたいなものだよ。」

 

珪子「は、はあ・・・」

 

珪子はいまいち納得していないような顔をしているので、

とりあえず話題を変えて誤魔化す。

 

大地「その服、似合ってるな。」

 

珪子の格好は白のツイードその上にベージュ色のニット、

下は赤いチェックのスカートという感じだ。

 

珪子「あ、ありがとうございます。・・・大地さんも、その・・・かっこいいです・・・」

 

珪子は恥ずかしそうに目を逸らす。

 

大地「ありがとう。じゃあ行くか。」

 

珪子「はい・・・」

 

俺たちは手を繋いで歩き出した。

途中、物凄い視線を感じた。

(そのうち3割弱ぐらいに殺気が含まれていた。)

 

しばらく歩いて、遊園地に到着。

VRMMOができてから、遊園地の人気は多少衰えたものの、それでもなお根強い人気を誇っている。

入場料は全額俺が負担した。

珪子は、自分の分は自分で払うと言っていたが、俺は半ば強引に料金を支払って中に入った。

そのことで珪子は、申し訳ないのやら怒っているのやら良くわからない顔をしていたが、

俺が「たまには彼氏にいいこと見させてくれよ。」と言うと、顔を赤くして納得してくれた。

 

大地「さて、まずはどこに行く?」

 

珪子「お化け屋敷とかどうですか・・・?」

 

大地「それじゃそこに行って見るか。」

 

俺たちは、お化け屋敷へ向かった。

中に入ると、怖がりな珪子は俺の腕に抱きついてきた。

さらに、進んでいってお化けが現れると盛大な悲鳴を上げていた。

一度珪子に全力でしがみつかれて、窒息死しそうにもなった。

最終的に外に出た時には、珪子は半泣きの状態だった。

 

珪子「うぅ・・・怖かったです・・・」

 

大地「大丈夫か・・・?」

 

珪子のことを心配していると、空気の読めない腕時計が12:30を知らせる。

 

大地「もう昼過ぎか。」

 

珪子「そういえばお腹すきましたね。」

 

大地「じゃあ、何か食べに行くか。」

 

ちょうど近くにレストランがあったので、そこに入って飯を食べる

俺が頼んだのはミートソーススパゲッティー、珪子はオムライスである。

料理が届くと、俺たちは「いただきます。」と言って食べ始める。

フォークでパスタをクルクルと巻いてから、それを口に運ぶ。

 

大地「美味い。」

 

そう呟いてから、つい癖で味の分析をしてしまう。

 

大地〈隠し味に何か使ってるな。食べたことはある、だけど何だっけ・・・?〉

 

食べ進めながらも考えていると、視線に気がついた。

見ると、珪子が物欲しそうな目でこちらを見ている。

俺は、パスタと珪子を交互に見てから訊いた。

 

大地「食べる?」

 

すると珪子はビクッとしてから言った。

 

珪子「じゃあ一口だけ・・・」

 

大地「わかった。」

 

クルクルとフォークを回して、パスタを巻きつけると

それを珪子に突き出す。

 

大地「はい、あ~ん。」

 

珪子「えっ・・・!?」

 

俺の行動に珪子はきょろきょろと周りを見てから口を開く。

 

珪子「あ、あ~ん・・・」

 

やや大きめ程度に開いた珪子の小さな口に、フォークを入れる。

顔を真っ赤にして咀嚼する珪子を見て、そんなに恥ずかしいのかと訊きたくなるが

おそらく今の状態ではまともな答えは期待できないだろう。

そんなことを思ってから、食事を再開すると、

今度は珪子が自分のスプーンで、オムライスを差し出してきた。

 

珪子「大地さんも・・・あ、あ~ん・・・」

 

大地「ん?あ~ん。」

 

もぐもぐとよく噛んで味わってみる。

 

大地〈これも美味いな。次来る機会があったらこれにしよう。〉

 

その後は、話もそこそこに食事を済ませ、いろいろなところを回った。

気がつくと、もうすぐ閉園の時間だ。

 

大地「珪子、最後はどこに乗りたい?」

 

珪子「じゃあ、観覧車で。」

 

この反応は、どうやら最後は観覧車に乗ろうと決めていたようだ。

 

大地「わかった。じゃあ行こうか」

 

観覧車に乗り込んだ俺たちはしばらく無言で景色を楽しんだ。

赤く染まる夕日は、俺には眩し過ぎるようにも感じられる。

 

珪子「今日は楽しかったですね。」

 

不意に、珪子が口を開いた。

 

大地「それは良かった。俺も結構楽しかった。」

 

珪子「その、また来ましょうね・・・」

 

大地「ああ・・・」

 

俺は、ただそれだけ言うと、いすによりかかって目を閉じた。

すると、唇に柔らかい感触。それが珪子の唇だとすぐに気づいた。

観覧車の残り半分まで来たちょうどその時、珪子の唇が俺から離れた。

珪子は恥ずかしそうに俯いてから言った。

 

珪子「あたし、大地さんに会えて本当に良かったです・・・」

 

大地「ありがとう珪子。俺も、珪子に会えて嬉しかったよ。」

 

俺たちは再びお互いの唇を重ねた。

 

あとがき

初の番外編というかデート編でした。

難しいですね。

自分はあまり向いていないような気がします。


 
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