No.504983

なんか神の不手際で転生するらしい

さん

第一話:転生?そんなことよりイタリアだ

2012-11-06 07:21:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:25189   閲覧ユーザー数:19582

 

「何だ?此処は……ちょっと思い返してみよう……え~っと…確かコツコツ貯めた金で少しの間ささやかなフィーバーをしようと一人海外旅行でイタリアへ飛行機で向かってそこで仕事疲れを取るために機内で寝てた筈何だが……」

 

「お~い、こんにちは!初めまして~」

 

 

俺が一人でこの謎の場所に困惑してると、明らか小学校低学年な女の子が話し掛けて来た

 

 

「困惑して居るようなので簡単に説明しますね、此処はあなた達人間の言葉で言う死後の世界って所です~」

 

「……」

 

 

 

そうか……これはきっと夢だ。それか、まあ……まだ夢を見る子供の……

 

 

 

「夢じゃないです!そして後者も違います!!」

 

「心読むな……て……じゃあマジ?」

 

「マジもマジです~」

 

「なんで!?俺は寝ていただけだぞ!」

 

「死因は飛行機の落下事故です~」

 

 

事故…だと…ふざけんな!何のために労働基準法を無視して仕事まみれの毎日を過ごしたと思っているんだ!これから待ちに待ったイタリアだというのに事故だと!!ローマは?パスポートも意味がなくなっちまったじゃねーか!!!

 

 

「因みに亡くなったのは貴方を含めた逃げ遅れた4人なのですが…」

 

 

ん?何だ、急にしょんぼりして

 

 

 

「実はこの事故で亡くなる人は居ない筈だったんですが、こちらの不手際で何故か4人も亡くなってしまったんです……予定外の事なので私も貴方達をこのままにするわけにも、いかないのですよ~何せ生まれ変わるための器がありませんので~」

 

「で?それだけ言われても困るのだが……」

 

「なので貴方には新たな器ができるまで転生というのをして貰います」

 

「転生?」

 

「はい!え~っと確か…貴方の世界の漫画やアニメ等の世界で生きる事です~正確にはそれに似たIF世界ですが~」

 

 

へぇ~漫画やアニメか……て事は、ドラゴンボールやワンピースとかの世界に似た世界に行けんのか

 

 

 

「はい!そうですよ~では、その二つからお選びですか?」

 

「心を読むな!…いやその漫画は好きだけど行きたくは無いな、どれも100%死ねるし……龍玉とか星余裕で何度も危機迎えるからな…」

 

 

 

だからといって他に行きたい世界何ていうのも無いし…そんなことよりイタリア旅行行きたい。

 

 

「…そういや、他にも居たんだよな?死んだ奴」

 

「はい!」

 

「そいつらは何処に行ったんだ?」

 

「皆さんは、魔法少女リリカルなのは…という世界に行きましたよ、因みに他の方はここまで時間は掛かりませんでした、直ぐに[転生フラグキター]と言ったので話は直ぐに終わりました。(最もほとんど話聞きませんでしたけど)後は貴方と隣にいるもう一人だけです。」

 

「じゃあそこでいいや。(メンドイし……なんか名前からして平和そうだし。つか、最初からこの魂みたいなのなんだと思ったが、あとの一人だったのか……)てかなんでコイツの声は聞こえないんだ?」

 

「わかりました!それは魂ですからね。口や耳なんてあるわけないですし、これは一種の念話ですよ。因みに彼もあなたと同じような理由で同じ場所を選びましたよ。では、こちらのくじをお願いします~」

 

 

 

なにこれ?

 

 

 

「ご説明します~コレは魔力値を決める為のものです~」

 

「魔力値?」

 

「はい!転生先では貴方も魔法を使える様にさせて頂きます~」

 

 

マジか!空飛べんのか!!ヤベ、夢をあきらめてそれなりに生きていこうと思っていたから年甲斐もなくテンション上がってきた!

 

 

「はい!飛べますよ…で話を戻します~魔力値は魔法を使うためのエネルギーみたいなものです~解りますか?」

 

「アレだろMPだろFFとかのRPGでいう」

 

「まぁそんな物です~でアレはその魔力値のランクSSSからAAAまでが割り振られているのです~因みに鍛えれば上がったりもするので、低くても大丈夫ですよ。あくまでそれは元々のポテンシャルみたいなものですから……因みに今までの方は皆さんS+です~」

 

「+って何だ?」

 

「くじの中には+と-がありまして、意味は、+がちょっと上、-がちょっと下みたいなものです~」

 

 

 

ほう、そうなのか。では早速一枚。

 

 

 

「ほい」

 

「え~どれどれ………おめでとうございます~これで貴方はSSS+ランクです~」

 

「それって凄いのか?」

 

「はい!最強ですよ!!最強!!!こっちがテンションあがってきました!!!」

 

 

 

なんでだよ。

 

 

 

「では続いてレアスキル等を決めて頂きます~」

 

「レアスキル?」

 

「はい!え~っと簡単に言うと特殊能力です」

 

「特殊能力か…」

 

 

ても、ジャンプしか読んだこと無いし……なんとかロギアとかで良いだろ

 

 

「ダメです~」

 

「なぜ!?理由を聞こう」

 

「体が火や雷や光の人間なんて存在したらいろいろとダメな世界だからです~」

 

 

成る程…しかし俺ぶっちゃけ空とか飛べればそれでいいしな~……ん?まてよ……

 

 

 

「なあ……一ついいか?」

 

「はいです~」

 

「その特殊能力とやら……得る代わりに何かしら代償があったりするんじゃないのか?」

 

「………鋭いですね。」

 

「やっぱりか……いきなりのことで気が動転していたが都合が良すぎると思った」

 

「でも、今までのは全部大丈夫です!それは言うなら皆ががんばれば到達できるかもという領域なので……ほらよくあるじゃないですか『凡人が天才を負かす』とか……」

 

「ふむ……で?」

 

「はい……物事にはすべて作用があります。これは因果関係にあり絶対的な摂理。たとえ見た目的にデメリットが無くても何らかの反作用は起きます。これは神だからどうにかなるようなものではないのです。ある程度は緩和できますが……」

 

「確かにな……」

 

「そしてさっきの特殊能力を持つ存在は何かしらのデメリットを受けます。たとえば……使えば使うたびに失明する万華鏡写輪眼みたいに……そうでなくてもその能力で家族とのつながりがなくなるなどの目に見えぬ反作用も起きます。」

 

「じゃあ、俺が特殊能力を得られる根拠はなんだ?」

 

「よく気が付きました!それはズバリ『前世での不幸度』です!」

 

「?」

 

「つまり簡単に言うとその魂が生きてきた世界でどれだけ不幸でありまたその不幸にどれだけ立ち向かい抗ったかが特典の数や反作用に影響していきます」

 

「じゃあ貧困国の住人は全員こうなるんじゃね?」

 

「それはありえません。」

 

「なんで?」

 

「だって考えてください、100人貧しい人がいて自分が貧しいなんて言ってもそこまで不幸だとは言えないでしょ?みんな『等しく貧しい』のですから。」

 

「なるほど……」

 

「そしてあなたの場合はそれが顕著に表れています。もう絵に描いたかのように、小学卒業後に両親が通り魔に刺され他界。その後妹と共に暮らし、中学校を三日で中退し、貴方は20時間もの労働を行い、金を稼ぐも今度はその妹が病により病死……その後あの国の人間ならほぼ全員が通るであろう『幸せ』から外れ。一人の当てもなくただひたすらに働き、ようやくささやかな楽しみを私達が奪って……本当にごめんなさい。」

 

「いや……いいよ…なんか俺も悲しくなってきたし……思えば本当にろくな人生じゃねえな。完璧に仕事人間で娯楽なんて一番縁遠いものだったからな~コンビニでタダで読めるジャンプとかしか読まなかったし……」

 

「それで、この特典です!この不幸度によって得られる特典の数やそれに伴う反作用が変わります!」

 

「因みに平均は?」

 

「大体三つから五つですね」

 

「俺は?」

 

「ほぼ無限です。」

 

「おい……」

 

「無限と言っても限りがありますけどね。でも人ひとりが考えるだけなら余裕で収まります」

 

「なるほど」

 

 

 

でも特にないしな~そういうの……そうだ

 

 

 

「ならあんたが決めてくれ」

 

「え?」

 

「だってとくに思いつかないんだもん」

 

「……変わっていますね……前代未聞ですよ。特典を神に丸投げって……ふつうは女にモテる能力とか欲しがりますけど。少なくとも前の二人はそうでしたよ?」

 

「俺は必要最低限の幸せさえあればいいんだよ。求めようとしたらどんどん失っちまう。事実あの時、妹が病に蝕まれていることに気づかずにただ妹と一緒に幸せに暮らしたいがためにずっと俺は働いていたんだし………それに求めないほうが案外手に入るしな!今の俺みたいに」

 

「結構好きですよ…そういうの……分かりました。それにしてもよくわかりましたねこの因果の法則に………前の二人は何も考えずにすぐに決めましたよ。」

 

「人や物事を疑うことは常だったからな。」

 

「それでは次はデバイスです~」

 

 

まだ、有んのか…てか、デバイスって何だ

 

 

「魔法を使うための道具ですね~」

 

「あぁ…魔法の杖か」

 

「まぁそうですけど、あ、杖じゃなくても大丈夫です~剣や銃何かでも良いですよ~」

 

 

 

でもな~本当に思いつかないし…

 

 

 

「武器無しはダメ?」

 

「できますけど……ならこちらでいろいろ調整しましょうか?」

 

「おう、任せた!」

 

「分かりました!では続いて容姿を決めて頂きます~」

 

「は?別にこのままで良いぞ」

 

「本当ですか?今までの方はイケメンにしたり、髪の色を変えたり目の色を左右で違う色にしたりしてましたよ?」

 

「なんだそれ!?キモチ悪る過ぎんだろ!!特に最後!!」

 

 

何だ!?イケメンと髪の色は分からなくもないが、目の色が左右で違うってどういう事だ!あり得ないだろ、頭キチガイなんじゃねえの!?

 

 

「俺は日本人だ!黒髪黒目にしろ、てか折角人生やり直すんだ!ひっそりと、でも楽しく生きる!!あ、ついでに名前もこのままな(親が唯一くれたものだし)」

 

「分かりました。では麻井伸さん……どうぞ二度目の人生「ちょっといいか?」……はい?」

 

「俺の親と妹は今どうしている?」

 

「新たな生を受けて幸せに暮らしていますよ。最も三人とも別々で前世の記憶はありませんが。」

 

「ならいいや……」

 

「では……………」

 

「にしても神がまさかこんな子供の姿とはな」

 

「あ、これは前の人達が[神様と言ったら、可愛い幼女姿に決まってるだろ!常識的に考えて!!]と言ってたので、この姿なだけです~本来の姿はありません~」

 

「俺以外の奴等は一体何なんだよ」

 

 

俺がおかしいのだろうか?いやいやそれは無い筈だ!…………多分…メイビー

 

 

「それではこちらの扉を潜ってください、それで転生出来ますので」

 

「じゃあ行くか」

 

「それではごゆるりと良い人生を~」

 

 

俺は扉を潜ると意識が無くなった…

 

 

 
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