翌日、予定通りにISの装備試験が行われた。
「では、各班ごとにごとに振り分けられたISの装備試験を行うように。全員迅速に行え。」
いつものように振舞う千冬だが箒に話しかける。
「ああ、篠ノ之、お前はこっちに来い。」
「はい。」
「お前には今日から専用機・・・」
「ちーーーちゃーーーーん!!」
この声は・・・・
「・・・・・束。」
やっぱりだな。あ!あれ渡さないと。
「やあやあ!会いたかったよ、ちーちゃん!ハグハグしよう!愛を確かめ・・・ぶへっ!」
飛び掛ってきた束を千冬は片手で掴む。
「うるさいぞ、束。」
「ぐぬぬぬぬ・・・・相変わらず容赦のないアイアンクローだね。」
束は千冬のアイアンクローから離れる。そして箒の方に向かう。
「やあ!」
「・・・・・どうも。」
「えへへ、久しぶりだね箒ちゃん。こうして会うのも何年ぶりかな。おっきくなったね、箒ちゃん。特におっぱいが。」
スコーン
「いった~~~~~。痛いよ、いっくん。」
「下ネタ言うと割り箸投げますよ。」
「投げてから言った。」
「それよりこの状況だと他のみんなが混乱するので簡単に自己紹介をお願いします。」
「オッケー。ええっと、私が天才の篠ノ之束だよ。はい終わり。」
(簡単だーーーーー!)
女子一同思った。
「束さん。成長しましたね。」
「いっくん、言葉にとげがある気がするよ。」
「当たり前ですよ。前なんて書いて自己紹介したんですから。それより例のブツを。」
そう言って一夏は封筒を束に渡す。パンパンに張っている封筒であった。
「お~~~~~~~~!それ昨日取るの忘れてたんだよね~~~~~~!いや~~~、いっくんアンナ簡単なことでこれがもらえるなんて束さんうれしいよ~~~~!」
「まあ、わけがわけなんで。」
なにを渡したかというと千冬と箒の笑顔とかの写真であった。このことが気になる方は「物量<技術?ーAmount-of-resources < technology? ー」を呼んでください。
「なにを渡したか知らんが、束。頼んでおいたものは・・」
「ふっふっふ、。それは既に準備済みだよ。さあ、空をご覧あれ。」
全員がその言葉通りに空を見上げる。突如、空から金属の塊が砂浜に落下する。全員が驚いた。
「じゃじゃーん!これぞ箒ちゃん専用機こと『紅椿』!全スペックが現行ISを上回る束さんお手製のISだよ!」
これが・・・箒の・・・・・
「さ!箒ちゃん、今からフェイティングとパーソノライズを始めようか!私が補佐するからすぐに終わるよん♪」
「・・・それでは頼みます。」
「堅いよ~。実の妹なんだし、こうもっとキャッチーな呼び方で・・・」
「はやく、はじめましょう。」
箒・・・・・やっぱりあのことを・・・
一夏があることを思っているのをよそに束は箒の『紅椿』の作業を進めている。そんな時、セシリアが束に話しかけようとする。
「あ、あの・・」
「セシリア!」
「い、一夏さん!どうかしましたか?」
「束さんに話しかけないほうがいい。あの人は親しくない人には絶対零度のごとく冷たく当たるから。」
「は、はあ・・・」
「そのとおりだ、オルコット。あいつは人当たりが悪い。話しかければ後々心が痛いぞ。」
「は、はあ・・・・・」
セシリアは一夏と千冬の忠告を受けて話しかけるのを止めた。
「はい!あとは自動お処置に任せておけばパーソナノライズも終わるね。あ、いっくん、白式見せて。束さん興味津々なのだよ。」
「はい、わかりました。」
そう言って一夏は白式を展開する。
「う~ん、いっくん。」
「はい?」
「ISを勝手に改造とかした?」
「なにを言ってんだお前は。」
「だってこれ束さんが設計したのと違う状態なんだもん。」
「何だと!」
「ほら。」
束はディスプレイを見せる。そこに映っている白式は今使ってる一夏の白式とは違いアームドネクサスも胸のYもない状態であり、なおかつ肩のアーマーが異なっていた。
「それに気になるんだけど。」
「なんですか?」
「いっくん本当にこんな短時間だけでISを使いこなしてるの?」
「まあ、慣れというかなんというか・・・」
「ふ~ん。そっか~。」
「あ、束さん。」
「なに、いっくん。」
「ISの反応を最大にしてもらえませんか?」
「いいけど・・・」
束は白式の反応を最大にした。
(何故だ・・・・あいつの実力はわかっているが・・・何故・・・)
千冬がそう思ってるうちに箒のISのセッティングが終わった。箒は『紅椿』の試運転を行った。箒が自身の力に満足しているときであった。
「箒・・・・・・っ!ぐあ!」
「一夏!」
全員が一夏の方を向いた。そこにいた一夏は胸に手を当てて苦しんでいた。
「ぐ・・・う・・・あああ・・・・」
「一夏、大丈夫か!」
箒は一夏に駆け寄った。
「「「「「「一夏(さん・)」」」」」」
「大・・・・・・丈・・・・・・・夫・・・・・・多・・・・・・分・・・一時・・・・的な・・・ものだから。」
しかし一夏は息を荒くしている。そこへ山田先生が走ってきた。
「織斑先生!」
「どうした、山田先生!」
「これを!」
「全員注目!現時刻を持ってIS学園教員は特殊任務行動へ移る。今日のIS稼動は中止。各班ISを片付け旅館に戻れ。なお、許可なく出たものは身柄を拘束する。」
千冬の言葉に全員が行動に移す。そして箒を含め六人の専用機持ちに招集がかかった。だが、このときは誰も予想だにしなかった。一夏の身体が限界ギリギリにきていることを・・・・
Tweet |
|
|
4
|
1
|
追加するフォルダを選択
通常通りにISの装備試験が行われようとしたときであった。千冬が箒に話しかけてるがそこへ・・・