No.476125

ONE PIECE —黒髪少年の描く世界— 第三十四話 ニコ・ロビン

霧宮 海さん

にじファンからの転載です。

中途半端になっちゃいました…

ビビちゃんちょっと悪い子になっちゃてますが、動揺してるだけのようなので許してあげましょう(笑)ビビちゃんいいこなんですよー…。

2012-08-27 12:27:49 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:23556   閲覧ユーザー数:23125

 

 

その後追ってきた海軍をなんとか切り抜け、一息つく。

 

「なんとか振り切ったなー」

床に座って、足を投げ出し言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと島を出たみたいね…ご苦労さま」

「ああ…」

ゾロが頭をかきながら声のした方を振り向き、硬直する。

 

 

 

「組織の仇討ちか!?相手になるぞ…」

「なんであんたがここにいんのよ〜〜!!」

「あなたはいつかのキレーなオネーサマーー♡」

「てっきしゅー!敵襲ーーー!!」

「なんだ、お前か」

「振り切れたかと思ったのに…!」

 

 

 

「あー…忘れてた…」

みんな各々の武器を取り出す中ヤマトは頭に手を置く。

 

「そう言う物騒なもの、私に向けないでって…前も言ったわよね?」

みんなの身体から手がはえ、武器を落とす。初めてミス・オールサンデーの技をみた一味は呆然とする。

 

「あんたいつから船にいたの!?」

「ずっとよ。あなた達がこの船に帰ってくるずっと前から。あ、服借りてるわ。あなたのでしょう?」

「何が目的!?」

 

「やめとけナミ。一応船長の恩人だ」

「へ?」

ナミが唖然としてこちらを向く。

 

「ルフィの解毒剤をくれたのはこの人——ニコ・ロビンだ」

立ちあがってパンパンとホコリを払う。

みんながまた唖然とした顔をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そんでニコ・ロビンをこの船に乗せたのも俺だ…ははは…」

「「「「「「はぁぁぁーーーーーー!!??」」」」」」

「おぉ!そうだったのか!イッケンチャクラクだな!」

「一件落着…な」

「それだそれ!」

ルフィがこっちを見て我が意を得たりと指差す。

 

「なにそれ!なんで敵招き入れてんのよ!アンタ馬鹿!?」

「ヤマト!よくやった!こんど極上のみたらしを山ほど作ってやろう」

ナミが大口開いてどなり、サンジはキリッとして俺の肩に片手を置き、片手の親指を立てる。

「どーも。みたらしはなるたけ作ってくれると嬉しい」

俺もキリッと言って返す。

 

「なんでってこいつ死のうとしてたんだぜ?見逃したら俺は犯罪者で捕まっちゃいますー」

「そうじゃなくても海賊って時点で捕まるけどな」

ウソップごもっともー。

 

「でもまあ見殺しにした後の飯は最悪だろ?」

ニヤッと笑ってルフィを見やる。

「そうだな。しししっ」

ルフィも笑う。

 

「そんなに心配なら俺が面接してやる。チョッパー机と椅子、ライト出してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サッサッ

スケッチブックにロビンの顔を描きながら問う。

忙しくてロビンのは描けてなかったのだ。

「お名前は」

「ニコ・ロビンよ。ご存知でしょう?」

「ばっかこういうのはな、形からなんだ。俺は面接官。お前とは初対面。名前を聞くのは当然だ」

絵筆でビシッとロビンの顔を指す。

「ふふっ変な人」

「これまでの経歴を聞こう。」

「8歳で考古学者、そして賞金首に」

「ほー。新しいの来たな。そういや賞金8000万ベリーだっけか。先輩じゃねーの」

「そうなるわね。そしてその後20年間逃げ続けたわ。悪党とかの下についてね。おかげで裏で動くのは得意よ」

「そうか。何が得意だ?」

絵筆を止めずに問う。

「暗殺♡」

「そーか。特技は人それぞれだかんな。結構、合格!ようこそ我らが一味へ。あ、よかったらこの絵もらってくれ」

「ありがとう。いただくわ」

 

互いに席を立って面接を終わらせようとする。

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇえええい!!」

「ん?」

ウソップの大声に振り向くヤマト。

「どうした。ウソップが面接官やりたかったか?」

「ちっげーよ!おかしいだろ危険すぎんだろ暗殺が特技て!」

「趣味じゃなくて特技だから仕方ないんじゃねーの?」

「おいルフィ!なんとかいってやれよ!」

ウソップがルフィに助けを求めようとそちらを向く。そこには後ろを向いたルフィの背中。

 

 

 

「おれはルフィじゃねえ…」

 

 

 

くるりとこちらを向く。

 

 

「チョッパー」

「ぷぷーーーっ!!」

ルフィの頭から2本手が生えていて丁度いい具合にチョッパーの角のようになっているのだ。笑い転げるウソップとチョッパー。

その様子に呆れるナミとゾロ。

「まったくみんな単純なんだから…私はみんなのように簡単になびかないわよ」

腕を組んで言うナミ。

 

 

「あら、クロコダイルから少し宝石を持ってきちゃった」

「いやん♡大好きよロビン姉さまっ♡」

お前は少し金のある奴なら簡単に落とせそうだ。

 

 

「ああ恋よ…漂う恋よ…僕はただ漆黒にこげた身体を…(中略)雷と言うあなたの美貌に打たれ激流へと流れる僕は流木…おやつです♡」

「まあありがとう」

ふらふらと舞いながらおやつを持ってきたのは勿論サンジだ。長過ぎて略させてもらった。

 

ていうかもう雷にでも何にでも打たれればいいと思う。

 

 

 

 

 

 

ゾロはそんな様子に再び呆れる。警戒心の強いゾロにとっては敵だった人物をいきなり仲間に入れるなど理解できないのだろう。そんな彼の横に来たのはロビンだ。

 

「いいわね…こんなにいつもにぎやか?」

「ああ、こんなもんだ」

「ふふっ、警戒を解いてくれないのはあなたとJokerくらいよ」

「Joker?…ああ、ヤマトか」

Mr.2がヤマトの事をそう呼んでいたのを思い出す。

 

「あいつは警戒してないだろう」

ヤマトの方を見やって言う。頭から手を生やしているルフィを真剣にスケッチしていた。

そんなもん真剣にスケッチすんな。

「いいえ、あなたほど露骨にそれを出していないし、『合格』を言い渡したのも彼だけど警戒を解いた訳じゃないわ。『合格』にしたのはどちらにしても船長さんがそうすると思ったからよ」

ロビンもそちらをみて言う。

 

 

 

 

「あら、私は!?」

声のする方を見る。ビビだ。

 

「ああ、王女さま。国を出たのね。忘れてたわ」

「出てきなさいよ!あんだけ散々私の国を荒らしておいて…!!!」

 

「おいビビー。そいつはもう一味に入ったんだ。仲間割れはよせー」

「ヤマトさんっ…!」

納得いかないという風にヤマトの方をみるが、ヤマトの意見は変わらないとみたらしく、踵を返して自室に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ビビ…」

ナミがビビの入っていった部屋を心配そうに眺めた。


 
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