臨海学校当日
「海!見えたぁ!」
誰が言ったか定かではないがトンネルを抜けると青く輝く海が見えた。
芽衣はうとうとしながらそれを聞いていた。
しばらくして宿舎に到着。
女将さんと従業員が出迎えるがその中に一夏たちが見知った顔がいた。
「バイトで来た白河湊です。(後で話をしたい。)」
「同じくバイトの鴇羽有希です。よろしくお願いします。(少し時間作ってくれ。)」
そう言って一礼する二人。
「多忙になるということで二人には短期間の臨時アルバイトで来てもらいました。力仕事があれば遠慮なく申し付けください。」
一夏と芽衣とアイコンタクトを交わし、後で話をする約束をした。
女子たちは二人に殺到して質問していた。
二人はルックスもよく湊はワイルドな黒を基調とした服、有希は爽やかな青を基調とした服を着こなしていた。
「それじゃ外で待ってるね。」
「うん。」
芽衣とシャルは同室になった。
ちなみに一夏と鈴も同室である。
「へぇ、あんたって意外と細い体してるんだ~。」
「・・・!?」
自分一人しかいないはずの部屋に女の子の声が響き、後ろを見ると胡座をかいている芽衣に瓜二つの女の子がいた。
しかもミニスカートなので・・。
(下着が・・。しかも紫・・。)
芽衣はそれを見ないようにしながら女の子に問いかける。
「・・君は誰?」
「ん~私はあんただよ。鏡像の天海芽衣。あんたの使われていない部分が具現化した存在っていうところかな。」
女の子は鏡像の天海芽衣といい、ミラーワールドにしか住めないという。
「ニャフフ~。あんたって本当に男なのかな、女の私から見ても可愛いもん♪」
鏡像の芽衣は不可視のネコミミを出しつつ笑いながら芽衣に抱きつき、体を擦り付ける。
芽衣はこいつは本当に自分なのかと疑いを持つ。
「・・使われていないってそれはどんなものなの?」
「そうねぇ・・あんたはおとなしいけど私はこんな風に激しいわね。あとは私は嗅覚に優れてるわ。・・箒とかいう女に気を付けなさい。あの女、嫌な臭いがするわ。」
そういい残して鏡像の芽衣は箒に警戒するように芽衣に言いながら部屋にある鏡からミラーワールドへと帰る。
(・・味方?でも目的がわからない・・。)
鈴とシャルを引き連れ湊と有希が待つ裏庭に来た。
「待たせた。」
「いや、こっちも今来たところだ。」
「すごい光景だよね。」
「シャルの言う通りだわ。何気にチートライダーが揃ってるし。」
この場に仮面ライダーカブト(一夏)、仮面ライダー龍騎(芽衣)、仮面ライダーオーズ(湊)、仮面ライダーディケイド(有希)が集まった。
ちなみにどうチートかというと・・。
カブト・・ハイパークロックアップによる神の領域に達した超高速移動と時空を越えられる。
龍騎・・ミラーワールドに突入可能、鏡があればそれを利用した戦いが可能。
オーズ・・状況に合わせてメダルチェンジが可能、極めつけはスーパータトバの特殊能力・時間停止。
ディケイド・・クウガからフォーゼまでのライダーに変身可能。さらに最強形態にも変身出来、他の仮面ライダーを武器にすることが出来る。変身者と絆を築く事で新たな力を手に入れられるのでまだまだ増える可能性あり。
「どうして有希たちはここへ来たの?」
「そうよ、湊はアンクを元に戻すために世界を旅してて有希はお店があるんじゃないの?」
シャルと鈴の質問に湊と有希は答える。
「俺は鴻上さんから各国の強化パーツがここへ届くから護衛のため・・といっても姉さんたちに会うためと今まで世界を回って感じた事をレポートに書き留めるためと少し一息入れたくて帰国。んでしばらくこっちにいるから依頼を引き受けたのさ。」
「俺も鴻上さんから言われてね。まあそれはついでなんだけど、本命は千世の掴んだ情報によると、この辺りに夏の魔化魍が出るっていうからそれの退治。店は希たちに任せてる。」
湊は恋人の二人の姉に会い、レポートを纏めるついでで、有希は恋人の霧谷希と出掛けたり、巧たち迷い猫同好会と遊ぶための小遣い稼ぎのために依頼を引き受け、千世からの情報でこの周辺に魔化魍が出るらしく千世からの依頼も引き受けた。
「そうか、強化パーツはどうなった?」
「もう搬入してある。カンドロイドにも手伝ってもらって全てチェック済みだ。」
「ただ、チェックリストに乗っているはずの倉持とは別の企業から来る篠ノ之箒宛の荷物が届いていないんだ。どう思う?」
「・・まさか束さんに頼んだ?」
「それはないよ。もし破ればクリスさんとジルさんが黙っていないから。」
芽衣の言葉にその場にいる全員が納得する。
クリスたちは現に束の目の前でISを破壊した事があり、ISを研究や開発するための施設を提供する代わりにクリスたちから言われた事を破ると束の命がほぼ終わる事を示している。
なので様々な人と関わり情報を交換する事で一人でやるよりも効率性が良くなった。
「だとしたら何で箒宛に日本の企業から送られるんだ?」
一夏の言葉に全員が考えるが答えは出ず、一夏たちは海、湊たちは一旦宿舎へ戻り、様々な飲み物が入ったクーラーを用意して海へ向かう。
「織斑くんだ!」
「やっぱり男の子だね。鍛えられてる~。」
「天海くんも細いのに逞しい!」
やはり男二人の体を見て歓喜の声を上げる女子。
一夏は準備体操の後パラソルの下で寛いでちた。
そこへ鈴がサンオイルを持って現れる。
「一夏、サンオイル塗って欲しいな♪」
「了解♪」
二人のやり取りを付近で見ていた砂糖をサラサラと吐く女子がチラホラいた。
芽衣は鏡像の芽衣の言っていた事を頭の片隅に追いやっていた。
赤に白のラインが入った海パンを履いていて髪型はいつもの髪型ではなく、サイドポニーで髪止めをしている。
「に、兄さん!」
寛いでいると後ろにはタオルに包まれた何かが居た。
「えっと、ラウラ・・だよね。なにそれ。」
「じ、実は・・わ、私の水着姿を見せようとな・・/// 」
そう言うと、タオルを取り払った。
髪は短いツインテール風にしてあって、水着は黒で可愛いらしかった。
「か、可愛いかな・・?」
「うん、可愛くて、似合っているよ。自信持って。」
芽衣の言葉にラウラは顔を赤くする。
「めいめい、スイカ割りしようよ~♪」
そこへ有名な電気ネズミの着ぐるみに見えなくもない水着(?)を着た本音がスイカを持って簪を引き連れて現れた。
「うん、いいよ。でもスイカはどこから持ってきたの?」
「・・有希くんに頼んだら持ってきてもらった・・。」
スイカは有希が購入した物らしい。
スイカ割りをしたいという生徒がいるかもしれないということで女将に言って5個を購入。
その有希。
売り子を湊に任せて有希はヒビキの世界でもらったディスクアニマルやWの世界でもらったバットショットを用いて偵察に録ったモノを再生。
バットショットに魔化魍のカッパやヤマアラシが写っていた。
写っていた場所に向かい、時の守護者・仮面ライダー電王(最初はソードフォームで応戦していたが現在はロッドフォーム)で応戦、カッパを撃破していた。
「このままでもいいけどイマジンの鬼や亀じゃなくて本職の鬼で相手しようか。・・変身!」
カードを手に取り、バックルに装填。
(カメンライド・ヒビキ)
D電王が紫の炎に包まれ、炎を払うとそこにいたのは己を鍛え、魔化魍と戦う仮面ライダー響鬼に変身。
(アタックライド・オンゲキボウレッカ)
両手に音撃棒烈火を持ち、ヤマアラシに打撃を与えていく。
「さて、これで終わりにしようか!」
連撃を受け、ヤマアラシが崩れた所でカードを装填。
(ファイナルアタックライド・ヒヒヒビキ)
D響鬼は構えを取る。
「(ヒビキさん、技をお借りします!)はぁ!爆裂強打の型!・・はっ!はっ」
強烈な一撃を二回叩き込む。
ヤマアラシは爆散、ディケイドに戻る。
「さて、遅くなって湊に負担かけられないからな。急いで戻ろう。」
ディケイドは急いで海へ戻る。
その姿を帽子を被った男性が見ていた。
「おのれ、ディケイド・・!ならばこれで貴様を葬ってやろう・・!」
オーロラが現れ、男性は消え、入れ替わりで現れたのはサメのライダー・アビス。
「ふふ、ここなら邪魔は入らない・・。」
アビスは怪しく笑う。
それを契約モンスターのアビスラッシャーとアビスハンマーが見ていた。
そして離れた場所にいる箒。
(政府からガンダムに匹敵するISが完成したといって私に与えられる・・!これで一夏の隣で戦える・・!)
自身に与えられる専用機に心踊らせる箒を鏡像の芽衣が見ていた。
(この女・・!やっぱり嫌な匂いしかしない!今のこいつに専用機を与えたらとんでもないことになる・・!)
はい、芽衣と鏡像芽衣の会合でした。
鏡像芽衣は甘え上手。
そして行動的。
たぶん初めて(?)赤椿は政府から支給。
政府といっても裏で・・。
そしてあるシステムを積んでます。
次は改造。
感想待ってます!
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海へ。
芽衣と鏡像が会話。
十二話・・http://www.tinami.com/view/465626
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