No.464871 IS・B ~インフィニット・ストラトス・ブレイヴ~ 第一章 前編 入学激突皇さん 2012-08-04 16:27:07 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:3607 閲覧ユーザー数:3557 |
あの事件の次の日、新聞にはこのような記事が書かれていた
『ISを動かす少年、二人目の出現か!?』
先日ホームセンター○○にてISを装着した五人のグループがその場にいた客を人質に取り立てこもるという事件が起こりました。その際、人質の一人だった「風間月光」さんが友人の「三沢一樹」さんと協力し、人質を逃がした後、倒れているその五人と人質の女の子一人と一緒に発見されました。その女の子の話によると風間さんはISを装着し五人を一掃しその場に倒れたようです。警察は、この五人を逮捕し風間さんが目を覚まし次第詳しい話を聞く方針です。
そして時は流れ四月
「ったく、俺の受験生活はなんだったんだ・・・」
学園へ向かう電車の中で俺はそうつぶやく、あの後意識を取り戻した俺は警察をはじめ、さまざまな機関から事情聴取をされ、国から「ISを動かした二人目の男」ということでIS学園に入学ように指示された
入学金などもろもろ国が負担するとか何とかで俺がお世話になっている家の人たちは二つ返事で了承した
まぁおっちゃん達にはお世話になりっぱなしだし、負担を減らせるんだからしょうがねぇよな
それから俺は一般とは遅れて試験を受けた、あくまで形だけだったのらしいのだが俺は余裕で合格ラインを超え、おまけに実技の教師との対戦も圧勝した
あのときの教師達の顔はしばらく忘れられないな
「とにかく気を引き締めて以下ねえとな、なんせ・・・」
そう言いながら電車の中を見る
「・・・俺とあの初めてIS動かしたって奴以外みんな女子なんだからな・・・」
入学式が終わり教室に入ると俺は気が重くなった
覚悟はしてたがやっぱきついな・・・
隣の生徒以外全員女子、しかもその全員が俺と隣の生徒に注目しているのだから
うぅ、早く担任来てくれー
そう願っていると教師が入ってきた
「全員揃ってますね、それではホームルームはじめますよ」
それからこの人、山田真耶先生がホームルームをはじめ、それから自己紹介となった
そして隣の生徒の番となった
「えぇっと、織斑一夏です、よろしくお願いします」
へぇ、なかなかイケメンじゃねぇの
そんなことをぼんやり考えてていた俺は気づかなかったが後ろでは女子達がもっと何か言わないかと期待していた
「・・・以上です」
すると女子達は壮大にずっこけた、そしていつの間にかいた教師に出席簿で殴られた
「げっ、千冬姉!」
再び殴られる
「学校では織斑先生と呼べ」
その光景に俺は唖然としていた
「あっ織斑先生、もう会議はよろしいのですか?」
「ああ、山田先生。クラスのことを押し付けてすまなかったな」
「いえ、副担任ですから」
そしてその教師が教卓に立つ
「諸君、私が担任の織斑千冬だ。君達新人を立派な使い物になる操縦者に育てるのが私の仕事だ。」
その言葉に教室が黄色い声援で震える
っつー、これが女子校ならではのやつか・・・
俺は耳を押さえ未経験の出来事に自分流に考察した
「…毎年、よくもこれだけの馬鹿者が集まるものだ。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者を集中させてるのか?」
苦労してるんだな、この人も
俺は心の中で同情した
そしてホームルームも終わり休み時間となった
「よう、たしか風間だったよな」
俺が一息ついてると隣の席の一夏が話しかけてきた
「同じ数少ない男同士、仲良くしようぜ」
そう言い手を差し伸べる
へぇ、なかなかいいやつじゃねぇの
「あぁ、こっちこそよろしく。 それと月光でいいぜ、俺も一夏って呼ばせてもらうがな」
俺もその手を握り返し答えた
「そっか、よろしくな月光」
その光景に他のクラスから見に来ていたのも含め女子達が盛り上がった
・・・なぜだ?
「一夏」
一夏に一人の女子が話しかける
「箒」
「ちょっといいか」
そう言われると一夏は俺のほうを向く
「ん?俺のことは気にすんな、知り合いなんだろ」
「あぁ、悪いな」
一夏は俺に軽く謝ると箒と呼ばれた女子と教室を出て行く
「ごゆっくり~」
俺は手をひらひらさせながらそう言い次に行われる授業の準備をした
「・・・であるわけです。 ではここまでで質問のある人?」
一通り説明した山田先生は俺たちに聞いた
一応参考書眺めておいたからあらかた判った
ぱっと隣を見ると一夏がそわそわしていた、なんだ?便所か?
それに気づき山田先生が
「織斑君、何かありますか?」
「あ、えぇっと・・・」
一夏はいいごもる
「質問があったら聞いてくださいね。なにせ私は先生ですから。」
そういい先生は胸を張る、・・・やっぱでけぇなぁ
「先生!」
「はい、織斑君」
嬉しそうに答える、・・・本当に教師なのか?この人は
「全然わかりません」
なん・・だと・・!?
話を聞くと参考書を捨てたらしい・・・マジか
一夏はもちろん織斑先生に殴られた
「再発行してやる、だから1週間で覚えろ」
「い、1週間であの厚さはちょっと……」
「やれ」
「はい・・・」
有無を言わせない迫力で一夏は頷いた、しゃあねぇ、後で教えてやるか
そして再び休み時間
「んでこれはこうなるってわけだ」
「な、なるほど」
俺は一夏にさっきの内容を教えていた、そうしていると
「ちょっとよろしくて?」
「ん?」
「へ?」
突然呼ばれ振り向くと金髪の女子がいた
「まあ!なんですの、そのお返事。私に話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」
・・・なんだこいつ
「悪いけど俺、君のこと知らないし」
「まぁ、私を知らない?このセシリア・オルコットを?イギリス代表候補生であり入試主席のこの私を!?」
うっとおしいな
「あいにく、んなことに興味はないんでね」
一夏が何か言おうとしてたが先に俺が言う
「興味がないですって!?どこまで失礼なの貴方達は!」
「なぁ、一つ聞いていいか」
「なんですの!」
俺が言ったことでだいぶご立腹のようだ
「代表候補生って、なんだ?」
その言葉に金髪の顔は唖然としていた
「代表候補生ってのは、国家代表のISの操縦者を決める代表選抜に参加する事ができる人のことなんだとよ」
俺はいつか一樹に聞いたことをうる覚えで話す
「つまり?」
「まぁ、エリートって奴だ」
「そう!エリートなのですわ!」
あ、復活した
「本来なら私のような選ばれた人間と貴方達のような者がクラスを同じくするだけでも奇跡・・・幸運なのですわ。そこのところをもう少し理解していただけないかしら?」
「そうか、そいつはラッキーだ」
「貴方、この私をバカにしてますの?」
「いや、そんなことはないぜホントラッキーだわー」
俺と一夏の棒読みに金髪の顔が真っ赤になっていく
「大体、貴方達はISについてなにも知らないくせに、よくこの学園に入れましたわね!貴方達二人だけが男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、期待はずれですわ!」
「あんたのイメージを勝手に俺らに期待すんな」
「くっ・・・まあでも? 私は優秀ですから、貴方達のような人間にも優しく接してあげますわよ。わからないことがあれば泣いて頼まれたら教えても差し上げてもよくってよ。なにせ私は入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」
「いや、月光に教えてもらうからいいし、それに俺も倒したぞ、教官」
「・・・へっ?」
「だから倒したって、でもあれは倒したというか突っ込んできたのをかわしたら壁にぶつかって動かなくなったんだけど」
「そ、そんな・・・あ、あなたはどうなんですの」
「普通に倒したが?」
そう答える俺たちに金髪はまた唖然とする
「そ、そんな・・・私だけと聞いていましたのに・・・」
金髪が唖然としているとチャイムが鳴った
「こ、これで済んだと思わないでくださいまし!」
そう言い残し金髪は立ち去った
なんなんだよ、いったい・・・そういや、あいつの名前なんだったっけ
考えていると山田先生が入ってきて授業が始まった
「さて、この時間は実戦で使用する装備について説明する」
二時限目の授業までとは変わり三時間目は織斑先生が担当していた
「その前に、再来週に行われるクラス対抗戦の代表生を決める」
代表戦か・・・ちとメンドそうだな
「自薦他薦でもかまわない、誰かいないか」
推薦式となると・・・
「はい!織斑君を推薦します」
「私も賛成です!」
「私は風間君を推薦します!」
「風間君に一票!」
・・・まぁそうなるわな
「い、いや、俺そんなのやらないぞ」
よし、俺も今から辞退を・・・
「ちなみに他薦されたものは拒否権はないと思え」
・・・マジか
「他にはいないか、ならば投票にするぞ」
投票で決められるのはいやだな、よしならば一夏とじゃんけんで漢の真剣勝負を・・・
「待ってください!納得がいきませんわ!!」
・・・ってまたこいつか、名前なんていったっけ?
「そのような選出は認められません!!男がクラス代表だなんていい恥曝しですわ!!このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間も味わえとおっしゃるのですか!?」
あぁ、オルコットっていうんだ。 てかまた好き勝手言ってんな・・・まてよ、ここであいつを代表者にしちまえば俺がやらずに済むじゃねぇか!ナイスアイディーア!よし
「んじゃお前にゆずr」
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体私にとっては耐え難い苦痛」
・・・あ?
「イギリスだって大したお国自慢無いだろ。 世界一まずい料理で何年覇者だよ?」
一夏も頭にきたらしく言い返す
「なんですって?イギリスにも美味しい料理は沢山ありますわ!!貴方、私の祖国を侮辱しますの!?」
「つーか先に日本を馬鹿にしたのはてめぇだろうが、あん?」
俺も少しキレてるから喧嘩腰に言う
「日本の代々続く歴史や文化を知りもしねぇで日本を冒涜すんじゃねぇ。 それともなにか?先進国様は見た目だけで判断する中身のねぇ国なのか?」
俺達の言葉にオルコットはフルフルと震え
「決闘ですわ!!」
俺達に宣戦布告した。 今気づいたが織斑先生はニヤニヤしていた・・・楽しんでんな、ちくしょう
「いいぜ」
「あぁ、こっちの方が話が早い」
織斑先生は置いといて俺達は宣戦布告を受けた
「言っておきますけど、わざと負けましたらわたくしの奴隷にしますわよ」
「誰がんなことするか」
「で、ハンデはどうする?」
「お、強気だねぇ、嫌いじゃないぜそういうの」
俺達がそう言ってるとオルコットは嘲笑をし、クラスのやつらは笑い出した
「二人とも本気~?」
「男が女より強いなんてISができる前の話だよ」
「男と女が戦争したら三日も保たないって言われてるのに」
女子達の笑い声に一夏は戸惑っていた。 あぁ、なるほどな
「確かにそうかもな、だがそれは俺達が弱いっつーことにはならないはずだぜ」
俺がそう言うと笑いがピタリと止まった
「まぁそういうことだ、この勝負、ハンデもなんもいらねぇ真剣勝負といこうや」
そう言いながらおれはオルコットに拳を突き付ける
「話はまとまったな。それでは勝負は1週間後の月曜、放課後、第3アリーナで行う。織斑、風間、そしてオルコットは各自用意をしておくように。それでは授業を始める」
織斑先生の言葉に俺達は席に着き授業に入った
授業が全て終わり、俺は一夏の元へ向かった
「一夏、お前特訓とかはどうすんだ?」
「そうだな、どうするかな」
考えてなかったか
「なら俺とやるか?ISを動かしたのはお前の方が先だが俺はいろいろと場数踏んでんだ」
「ホントか?じゃあ頼む・・・」
「一夏」
横から一夏が声を掛けられる
「ん?箒、どうした」
箒って・・・あぁ、さっきのあいつか
「お前、決闘の特訓はどうするんだ、なんなら私が・・・」
「あぁ、大丈夫だ、月光と特訓するから」
「え・・・」
一夏の言葉に箒と言う女子は黙り込む・・・こいつ、もしかして
「いや、でも・・・」
「そういうわけだから心配しなくていいぜ」
「うぅ・・・」
・・・やっぱり、お前も罪な奴だな一夏よ。 ・・・しょうがねぇな
「お前も一緒に特訓しねぇか?」
「「え?」」
俺の提案に二人はこっちを向く
「だから、えぇっと、箒だっけ?お前も俺たちの特訓に付き合わないかって言ってんだ」
「お、おい月光」
「わ、私でいいのか」
「あぁ、むしろお前だから頼むんだ」
「私・・・だから?」
箒は俺の言葉の意味がわからないようなので説明する
「つまり、一夏のことはお前の方が知っている、だからいろいろサポートできると思うんだ。 というわけでお前に手伝って欲しいんだが、お前にも都合があるだろうし無理強いはしねぇが」
「そ、そうか、そう言われたら手伝うしかないな、うん」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、俺の意見は」
「「却下だ」」
「えぇ・・・」
俺と箒の被ったセリフに一夏は諦めたようでうなだれた
うん、箒とは結構気が合いそうだな。 そういや苗字なんだっけ・・・ま、いっか
「んじゃ、アリーナの使用許可の申請してくるから先行くぜ」
そして俺は教室から出ようとする、ついでに箒に耳打ちする
「お膳立てしたんだ、しっかりやれよ」
「なっ!?」
箒は顔を真っ赤にしていたが気にせず走っていった
・・・とりあえずここまでの出来事をざっと話そう
まず使用許可の為職員室の前についた俺に一夏からメールで剣道場で特訓すると来たので引き返して剣道場に向かった
そして剣道場に着くと一夏と箒が早くも手合わせをしていた、箒はなかなかの実力者でこれは期待できるなと思ったのも束の間、気づくと一夏は伸されていた
話を聞くと一夏と箒はかつての道場仲間で昔は一夏もそこそこの実力だったらしいのだが三年間帰宅部だったおかげでその腕は鈍っていた
そんな一夏を箒は一から鍛えなおすとかで俺は仕方なくしばらく一人で特訓することになった
だがこんな時間になっては使用許可も取れなくて、これまた仕方なく家へ帰ることにしたのだが・・・
以上回想終わり
「で、なにか用ですか、山田先生」
そして帰ろうとしていると山田先生に呼び止められた
「はい、えっと風間君の部屋が決まったのでお伝えしようと」
「へ?俺自宅通いのはずじゃあないんですか」
「いえ、風間君と織斑訓には急遽学園の寮で生活してもらうことになったんです」
「なん・・だと・・・!?」
そんなことってあるのか?まぁでもいちいち家から来るのも面倒だったしいっか
「それではご案内します」
「でも荷物とかは・・・」
「それなら心配はいらん」
すると山田先生の後ろから織斑先生が現れた
「お前の荷物は家の方の協力で全て寮に運んだ」
マジか、おっちゃん・・・
「それでは山田先生」
「はい、風間君、こっちです」
そんなこんなで俺は寮住まいになったのだった
部屋に向かう途中女子が俺を見て目を光らせてたが・・・なぜだ?
「この1024号室が風間君の部屋です」
「はい、わかりやした」
「これが鍵です、それでは私はこれで」
「はい、ありがとうございました」
俺が笑いながら礼を言うと山田先生は顔を赤くして走り去った・・・なぜだ?
まっ、とりあえず荷物の整理でもすっか
俺は部屋に入り荷物の整理を始めた
「とまぁこんなもんか」
一通り荷物の整理が終わった、つーかホントに全部あんでやんの。 プライバシーもあったもんじゃない・・・
「あとはこれだけか」
俺の荷物とは別にもう一つ小さな箱があった、なんだろうか、開けてみるか
「・・・これは」
その中には俺の好物の一つ、おっちゃんの餃子が入っていた。 そして手紙も一緒に入っていたので読んでみる
『月光、これ食べてしっかりやんな 風間家一同より』
お世話になった風間家からの選別に目頭が熱くなる
「おっちゃん、まひるさん、兄貴・・・」
後で夜食にでも食おう、なんかやる気出てきたな。
とりあえず晩飯まで時間はあるし少し走ってくるか、敷地内なら問題ないだろ
そう思いつきじっとしていられなくなった俺は着替えもせず部屋を出た
「っと、よう」
「む?風間か」
部屋を出ると箒に出くわす
「一夏の特訓は終わったのか」
「あぁ、もう少しかかりそうだがな」
皮肉に言ってるが顔はうれしそうだった
「そっか、まぁ俺は気長に待つさ、お前の邪魔はしたくないからな」
「なっ!?」
箒は顔を真っ赤にした
「わ、私は一夏のことなんて・・・」
「ん?俺は特訓のことを言ったんだが」
「へ?」
箒の言葉に俺はニヤニヤしながら言った
「・・・はっ!貴様、謀ったな!」
「ハハハ、引っかかったのはお前だろ」
「くっ・・・」
すげぇ悔しそうだな、からかうのはこれぐらいにしとくか
「まぁ、冗談はさておき俺は応援してるぜ」
「風間・・・」
「それと、俺のことは月光でいいからな」
「・・・あぁ、わかった、私も箒でかまわない」
「あいよ、改めてよろしくな」
「あぁ、こちらこそよろしく」
そして俺と箒は握手を交わした
「んじゃ、俺はこれで。 またな」
「あぁ」
俺は箒と別れ、走りに行った
その後帰ってくると隣の部屋のドアに穴が空き、一夏が土下座しているという謎の光景を見た・・・なぜだ?
次の日の朝食の場で一夏に聞いたところ一夏が部屋に入り荷物をいじっていると同質となった箒がシャワーからバスタオル一枚で出てきて一夏を追い出した際、竹刀でドアに穴を空けたんだとか。 ・・・マジか、実力者とは思ってたがまさかここまでとは・・・
そんで一夏は箒の機嫌を直す為、土下座していたということらしい
なんつーか、前途多難だな。 頑張れ、二人とも
俺は心の中で二人の今後を応援した
Tweet |
|
|
1
|
0
|
追加するフォルダを選択
入学編 前編