第三十技 二刀流VS神聖剣
キリトSide
「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」
俺が舞台に入ると観客席から一斉に歓声が上がった。
なかには「斬れー」とか「殺せー」などあるが突っ込まないでおこう、それがいいさ。
そして、舞台の中央近くにはすでにヒースクリフが立っている。
紅を基調とした騎士甲冑を着用し、剣と紅白の盾を装備している。
「来たようだね……」
「ああ。それにしても、アンタんところの経理さんはよくもまぁやってくれたよ」
「ははは。さすがの私もこれは予想外だったよ…」
俺の文句に奴もさすがに悪いと思ったのか苦笑している。
「ギャラは一割でも払ってもらうぞ」
「いいだろう…。ただ、私が勝てば君は我がギルドの一員になるのだ。そのときは任務扱いにさせてもらうよ」
そんな俺達の軽い問答も俺と奴がお互いに構えることで終わりを告げる。
同時に、観客達の声もなくなり周囲に沈黙が訪れる。
そして、空中にカウントダウンを行うディスプレイが現れた。
―――5
―――4
―――3
―――2
―――1
―――0
「ハアァァァァァ!!!」
0のカウントとともに俺は駆けだしていく。
同時に二刀流ソードスキル《ダブルサーキュラー》を使用して攻勢に出る。
このスキルは右の剣で攻撃したあと、コンマ一秒遅れで左の剣で攻撃する技だ。
奴はその攻撃を剣と盾でそれぞれ防いでから剣で薙ぎ払いをしてきた。
俺はそれを右の剣で弾くと今度はソードスキル《ヴォーパルストライク》を使用した。
しかし、その攻撃も盾によって防がれてしまった。
俺は一度距離を取って体勢を立て直すがそれを見るやいなや、
奴はすぐに俺に近づいて剣による連続攻撃を仕掛けてきた。
その連撃の中で俺は体勢を立て直し、二振りの剣で反撃を行う。
お互いに鍔迫り合いになり、同じタイミングで後ろにバックした。
「「「「「お、おおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」
俺達の一進一退の攻防に観客達の歓声が一気に上がり、会場のボルテージもMAXになる。
「相変わらず反則並の防御力だな…。硬すぎだっての…」
「君こそ、恐ろしいまでの果敢な攻撃だな…。焦るばかりだぞ…」
俺達は呼吸を整えるために互いに距離を維持したままだ。
あいつのユニークスキル《神聖剣》の神髄はその防御力にあり、その防御力こそが本質でもある。
あの防御があっての奴のカウンター攻撃だからな。
しかし、どうしたものか…。
俺達は呼吸が整ったため、もう一度武器を構えて駆け出した。
「ぬんっ!」
今度は奴から攻撃を仕掛けてきた。
防御力を利用しての勇壮な攻撃。
「…っおおぉぉぉ!」
俺はそれに呑まれないようにそれらの剣戟を全て捌いていく。
俺は攻撃の波がおさまるあたりで、さらに攻撃を仕掛ける。
再び、《ダブルサーキュラー》を使用して奴のバランスを崩させる。
そんな時だった、奴の表情には今までにない焦りの顔が浮かんでいた。
まるで、負けるのを恐れるかのように…。
いや、恐れるのではなく嫌がるような…。
俺はそれを疑問に思いながらも最後の攻勢にでる。
二刀流ソードスキル《スターバースト・ストリーム》を使用した。
奴に対して二振りの剣による十六連撃が襲い掛かる。
その時、俺はそれに気づいた。
残り四撃ほどというところで奴のHPバーが不自然に止まったのだ。
俺はそれに嫌な感じを覚えた。そして、俺のその隙を狙ってか、奴が攻撃を仕掛けてきた。
それは普通の人間には感知できないほどの速さだった…。
そう、
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
テンポが速いと自分は思いました。
やはり戦闘は苦手なのだと思います。
次回は原作とは違う展開になりますのでそちらもお楽しみに。
作者のご都合主義が全開になりそうです。
それでは次回で・・・。
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第三十話です。
ついにキリトVSヒースクリフの決闘となります。
原作とは違う、オリジナルの展開になりますのでよろしくお願いします。
それでは、どうぞ・・・。