模擬戦はなのはちゃんの勝ちで幕を閉じた。みんな、なのはちゃんの砲撃を見て、呆然としていた。そりゃそうだよね・・・いくらなんでもあの収束砲撃はないよ・・・。ってそれよりも!
「フェイトは!?」
【大丈夫、意識はとんでるけど生命に別状はないよ】
「海に落ちたんだがそれもか?」
【うん。なのはちゃんがすぐ向かってくれたから問題なし!】
よかった・・・。プレシアさんも一安心したようで胸をなでおろしていた。
【とりあえずみんなこっちに来てもらえる?なのはちゃんもこっちに来てもらうように言ってるから】
「わかったわ。・・・大丈夫かしらフェイト・・・」
「生命に別状はないって言ってましたから大丈夫ですよ」
「いえ、肉体面でなく精神面のほうよ。私たちは遠くから見てるだけだったけど、フェイトはアレを直に食らってるのよ?トラウマもしくは本人の意思ではないにせよ、なのはちゃんに対してある種の恐怖が植えつけられるんじゃないかって思うと・・・」
「そ・・それは・・・」
なんとも言えないことだね・・・。あれは食らってみないと、どう思うかなんてわかりはしない。まあ、食らうつもりなんてないけどね!
―――アースラ内―――
「なのはちゃん、お疲れ様」
「あ、神那くん。どうだった、私の戦い方?」
「すごかったよ。とても始めて1ヶ月とは思えない動きと戦術だったね」
「ほんと!?」
「ほんとほんと」
「それじゃ神那君、今度模擬戦やろ?」
「え!?」
なに?今なんて言った?模擬戦?アレを食らうの?いや、食らわなければいい話か・・・。
「・・嫌?」
「嫌ではないけど、すすんでやりたくはないかな・・・。なによりやる理由が見当たらない」
「?フェイトちゃんと戦った理由と同じじゃ駄目なの?」
「駄目。あれはフェイトがどっちが強いのかを決めたくてやったことだ。僕はどっちが強いとか興味はないよ。戦いは常に時の運だと思ってるから」
「・・・負けるのが怖いんだ(ボソッ)」
「・・・挑発には乗らないよ。ま、互いの思いが違ったりしたときは戦うこともあるかもしれないね」
なんて言ってはみたけど、なのはちゃんは納得いかないみたいだ。
「う~・・・」
「そんな目をしても駄目。それに僕らはエイミィさんに呼ばれてここに来てるんだから、おとなしく待ってよ?」
「・・・わかったの。でもいつか絶対うんって言わせてみせるから!」
「はいはい。・・・あれ、プレシアさんは?」
「ああ、アルフと一緒にフェイトのところに行ったぞ」
「そっか。フェイト、負けて落ち込んでないといいけど」
大差で負けたわけじゃないから、そんなには落ち込まないだろうけど、気にはなるよね。それよりも、エイミィさんにはここで待ってるように言われてからずいぶん経つけど、まだ来ないのかな?
「みんな待たせてゴメンね~。最後の手続きが意外とかかっちゃって」
「いえいえお構いなく。・・・最後の手続きって?」
「ん~、今回の事件の後処理かな?ようやく整理が終わって、後は艦長の承認をもらって報告するだけ。だから、フェイトちゃんたちと一緒にいられるのも今日が最後になっちゃうね」
「ええ!?まだお話ししたりないのに!」
「なのはちゃん、今日でお別れってわけじゃないんだから・・・」
「そうだぞ。どの道フェイトは今日の模擬戦の疲れもあるだろうからゆっくりさせてやろう」
「・・そうだね。エイミィさん、出航は明日の何時ですか?」
「お昼。だから朝のうちはゆっくりお話も出来るよ」
それなら今日はもう帰って明日に備えようか。
「それじゃ、明日フェイト達に僕の家に来てもらうよう伝えておいてくれますか?なのはちゃんとユーノと裕樹も明日の朝僕の家に来てね」
「わかったの」
「わかったよ」
「了解」
「うん、ちゃんとフェイトちゃんに伝えておくね」
エイミィさんに伝言をお願いして、僕らは地球に戻った。母さん達にも、フェイト達が明日地球を発つことと一度みんなが僕の家に来ることを話した。
「それじゃ、プレシアさんともしばらく会えなくなるのね」
「そうだね。母さんもさびしい?」
「それはもちろんよ。数少ないお友達なんですもの」
「だがまったく会えなくなるわけでもあるまい。確か、たまにアリシアの様子を見に来るらしいな」
「ええ、埋葬するそのときまでちゃんと見ておきたいんだって」
その後、母さんとプレシアさんがどんなことを話したか色々教えてもらった。色々聞いていたら、時間も遅くなってしまったので今日はもう寝ようと父さんに促されたのでもう寝る事にした。明日は寝坊だけはしたくないな・・・。
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どもども~。毎度おなじみレアです。いや~、無印も残すところ今回含めて後2話!それがおわればA'sに向けての執筆・・・。なので少し更新がまちまちになるかもしれません・・・。そこはゆるしてね?