No.461363 災厄再び?!変態獣討伐大作戦! 最終話2012-07-28 22:13:34 投稿 / 全15ページ 総閲覧数:3626 閲覧ユーザー数:2979 |
ヒトヤ「わふ~!(ちくしょ~!こっから出せ~!俺は見世物じゃないぞ~!)」
ティマイ「くえ~!(狭い~!薄い~!身動き取れん~!)」
封印された遊○王のカードの中、じたばたとあがきもがく、ヒトヤとティマイ。ほんのつい先ほど、この二人というか二匹を突然討伐中の俺たちの現れたスターダストにより、ここまで散々に暴れまわってくれたこいつらも、ようやく御用の身と相成ったわけである。
……まあ、そのときの余波で、学園都市一帯が完全に焦土と化したけどね……これ、修復するのにどれだけ(時間とか金銭面とか的に)かかるんだか……。
狼「……スタダ、それについて弁解は?」
スタダ「う。いやその~。あんまりにも長いこと待たされたもんで、ついその、理性が……」
丈二「まあ待て、狼。そんなにスターダストを責めてやるな。参戦表明してから五ヶ月。そんなに待たされちゃあ、キレるのも無理ないだろう」
狼「……ならまあ、後でこの一帯の修復作業、無償で手伝うことで勘弁しておいてやる」
スタダ「あーい」
狼「あ、そうそう。言っておくが関平?お前も問答無用で参加だから。それと、修復費用の一部の請求、お前にもまわすから」
関平「え?!なんで?!」
狼「……言わなきゃ分からんか?大遅刻者」
関平「……喜んで参加させていただきます……(うう、ちょ、貯金でも足りるかなあ……?)」
まあね?スタダがキレることになったのは、主に彼の遅刻が原因だし。それぐらいは、ねえ?まあそれはともかく。
甘露「ところで狼兄?こいつらどうするの?」
マリア「そうですね。このままどこかに封印したとしても、又すぐ封印を破って逃げそうだし」
狼「……漢女あたりに預ける、ってのも、いまいち新鮮味に欠けるしなあ……さて、どうするべか」
じーっ、と。俺の手の中にあるカード二枚、それの中で相も変わらず何やら喚いている二匹へと、全員の視線が集中する。
ヒトヤ「わふ(ちっ。煮るなり焼くなり好きにしやがれってんだ、畜生め)」
戦国「いや、畜生はどっちかって言うとお前らだろ?」
ティマイ「クエ(おお、上手いこと言う。同士戦国に座布団一枚)」
戦国「誰がお前らの同士だと?!」
ティマイ「クエ~(え~?だってお前子供好きなんだろ~?だったら俺らと一緒じゃん♪)」
戦国「……狼さん……そのカード、俺にください。破って焼いて煉獄地獄に落として塵一つも残さず消滅させるから」
狼「気持ちは分かるが却下。流石にこいつらと言えど、殺すのはやっぱり忍びない。……いちお、元・仲間だったんだしよ」
そう。この二匹というか、二人も、元を糾せば俺たちと同じまっとうな管理者の一員だった。ただ、己の欲望に忠実に、それを隠すことなく生きることを選んだ時点で、袂を分かつことになっただけ。……特にヒトヤの奴は、あれで結構美少女だし、つか、いっぺんだけ見たあいつの素顔は、今でも忘れられないぐらい俺のすとら、げふんげふん。
丈二「……狼お前……もしかしてまだ……」
狼「さあてね。ともかく、まあここは無難に管理局の、特別室と書いて漢女の
ヒトヤ「わふっ!?(ちょ、待って!よりによってなんつう所に!?)」
ティマイ「クエ!?(お、漢女に一日中視姦され続けるの!?そ、それは流石に嫌すぐる!せめて美幼女の部屋にして!!)」
スタダ「それじゃあO☆SHI☆O☆KI☆とHA☆N☆SE☆I☆にならんだろが!……生かしておいてもらえるだけありがたいと思え」
というわけで。二匹の封印されたカードは俺が責任もって管理局本部へと搬送。例の二人にしっかり渡し、厳重封印と二十四時間365日の監視体制を依頼しておいた。
……まあ、あいつらがこの程度で懲りるとは思えんが、少しぐらい、トラウマを残す程度はできるだろ。
とにもかくにも、これで、すべては終わったわけだ。うん、めでたしめでたし、と。
…………………………
??「……あの二匹も意外にだらしないなあ。まあ一年近くもおっかけっこしていたわけだし、根負けしたって事に今回はしといてやるか。……まあそれはともかく。あいつらが封印されたままじゃあオレッチも面白くないし、化け物の巣から開放してやるとするかね♪ひあ~っ、ひあっ、ひあっ」
…………………………
狼「んだとおっ?!にげられたあっ!?あいつらにっ?!」
い、今起こったことをありのままに話すぜ!!
連中を封印し、漢女に預けてから一週間、あのときの戦いで全壊した学園を修復中の俺に、その漢女の片割れから突然それは知らされてきた。なんと、カードに封印したはずのあいつらが、いつの間にやら姿を消していたんだそうだ。
何を言っているのか分からねーと思うが、俺も自分で何を言ってるかまったく理解できてなかった。なにしろ、封印術に関しちゃあ管理者でも一・二を争う実力持ちのスタダが施したあのカード封印術式は、封印の内側からなんて破れるはずが無い代物の筈なんだ。それなのに、連中はいったいどうやってあの封印から抜け出しやがったんだ?
狼「……え?何?連中自身が封印を破ったわけじゃない?……カード状態のまま盗まれた?いや、それでも十分不可解だろ?お前らの
??「そ~れでも、盗まれちゃったのは事実な~のよ。でも~、犯人の手がかりな~ら、一つだけあるわ。局のログの中にね、カモメの声が私達の部屋からした記録が、ちょこお~っとだけ、残っていたのよ」
狼「……カモメ?……まさか……」
??「まあ、あの子しか居ないわあね」
カモメと名がつき、局に入れる奴なんて、たった一人、いや、一匹?しか思いつかん。……野郎。これまでは影に徹していたくせに、とうとう表立って動き出しやがったか。ふ、ふふふ、フフフフフフフフフフフフフフフ。
狼「……
ポケットから出した一枚のカードへと、静かに小さくその名を俺が呼ぶと、それから淡い光とともに具現化し、少々古めかしい紺色のセーラー服を着た一人の少女が、その漆黒の髪のツインテールを揺らす。
輝里「なによ~、急に呼び出して。今回は出番一切無いとか言っていたくせに」
狼「……そう不貞腐れんなよ。イベントがイベントだったからな、仕方ない」
つりあがった双眸をいつも以上につりあげ、突然の呼び出しに憤懣やるかたなしと言った顔をする、我が家の長女にして、
『輝里・シグルド・リファ・東乃』
実はこれが、彼女のフルネームだったりするw
あ、ちなみにだが、彼女の着ているセーラー服は、ヴァルキュリアとしての戦装束で、正式には『メギンギョルズ』という。
え?なんでそれがセーラー服なのかって?俺の趣味ですけど、何か?
輝里「で?“
狼「……“ラグナロク”、発動だ」
輝里「……マジで?」
狼「マジだ」
輝里「……了解。みんなに召集かければいいのね?」
狼「頼む」
シュン!と。俺の最後の一言を聞き、輝里は再びその姿をそこから消す。今頃、“ヴァルハラ”に居る他の面子に、戦の準備をするよう緊急招集をかけてくれているはずだ。
狼「……さあて、と。……久々に、“神喰らいの狼”に“戻って”、本気の狩りをするとしますか……!」
…………………………
【???】
??「きゅえ~(……ま、此処まで来りゃあ、もう追手もこないだろ)」
ヒトヤ「わふ~(助かったぜ、カモメ。さすが、結界破りと隠形じゃあ管理者一!)」
ティマイ「くえくえ(ほんとほんと。それによってこれまでに知られず確保した“お宝”コレクションは、俺らの中でも一・二を争う数の持ち主だもんなあ~。なあなあ、俺にもその術、伝授してくれよ~)」
ヒトヤ「わふ(あ、だったら俺も俺も!なあ頼むよ、西湘カモメの旦那♪)」
カモメ「きゅえ(だが断る)」
大空を何者にも遮られず羽ばたくのは、一羽のスマートな姿をした鴎。そのくちばしに咥えた二枚の札を相手に、それらを落とす事無く器用に話している。
ティマイ「クエ~(ケチ~。ちょっとぐらい良いじゃんかよ~。その術があれば、これまで以上にあんな事やこんな事出来るのに~)」
カモメ「きゅい(封印から解放されたら、自分で習得するんだな。何より、俺は基本、お前らの影なんだからよ。支援はするが援護はせんよ)」
ヒトヤ「わふ(ま、しゃあないか。……にしてもあの偽善者ども、こんな狭いとこに閉じ込めた上に、よりによって漢女の部屋に監禁なんざしやがって……っ!)」
ティマイ「クエ!(そうだそうだ!たった一週間だったけど、それすら地獄の日々かと思えるほどのおぞましさだったぞ、アレは!あー、今思い出しても鳥肌が)」
カモメ「きゅえ(鳥だけにな)」
わふふ、くええ、きゅえきゅえ、と。カモメのしょうもない洒落でけらけら笑う、その三匹。しかし、その次の瞬間。
《どおおおおおおおおおおおおおおおんんんんんっっっ!》
ヒトヤ「わふっ?!」
ティマイ「くえッ?!」
カモメ「きゅえ!?(な、なんだ今の音?!……って、なんだ、アレ?)」
ヒトヤ&ティマイ「??」
轟音と供に、突然、彼らを包み込むようにして、その周囲に光の柱が屹立する。その数、十三本。そしてそのそれぞれの柱の中に、ぼんやりと浮かび上がる十三人の人影があった。
ヒトヤ「わふ……?(ん~?なんだろ?なんか、どっかで見たような人影がちらほらと)」
カモメ「クエ(つかさ、アレって、あの形状ってさ、もしかして“セーラー服”じゃ?)」
ティマイ「きゅえ!?(え、ほんと?!ならスカート中はやっぱりぶるまだよな?!よな?!)」
柱に囲まれた彼らがそんな事を言っている中、光の柱の中に浮かび上がった人影の輪郭が、徐々にはっきりと、その姿を安定させて行く。そして、その人影達が柱の中からその歩を進め、カモメたちの前にその姿をはっきりと見せた。
三匹『わふ?!クエっ!?きゅえ?!(お、お前らもしかして……っ!!)
??「よう、お二人さん。随分久しぶりやん。相も変わらず変態しとるみたいやなあ」
??「どんな状態になっても己を信念を崩さないのはある意味さすがだが、やってる行為が行為だけにな」
??「情状の酌量の余地なぞ、何処にも皆無と言ういうやつじゃ。の?るりるり?」
??「……馬鹿ばっか」
カモメ「きゅえ~♪(はい!馬鹿ばっかいただきました!!……じゃなくて、お前ら、狼の所の)」
ヒトヤ「わふ!(ひらべった残念娘に、シグ○ムモドキ男女、乳デカチビ似非メイド!)」
ティマイ「くえくえ~!(きゃー!るりた~ん!おいちゃんと向こうでいいことさせて~!つかしよっ!)」
由「だれがひらべった残念娘や!ゆ・い!みんなのアイドル、『由・スクルド・南』、や!」
蒔「シグ○ムモドキ言うな!私は『蒔・ゲイルス・ケルグ・北深』、だ!」
命「ろり巨乳には需要があるから良いのじゃ。あ、妾は『命・ブリュンヒルデ・皇』、と言うのがちゃんとした名前じゃからの?よう覚えて置け?」
瑠里「……やっぱみんな馬鹿ばっか……。まあ一応、『瑠里・スルーズ・乾』……」
以上、娘’sを代表して、一部自己紹介させましたw
…………………………
??「……て!私らスルーすな!」
ヒトヤ「わふ……?(いや……だって、君ら知らないし)」
ティマイ「クエ(あ、でも、そっちの娘は見たことあるな。確かいつかの学園祭の時のビデオに、ちらっと映っていた様な?)」
??「が……学園祭……ぼ、僕の黒歴史が記録になんか残ってるの!?」
??「大丈夫よ、拓海ちゃん。あのビデオは後でおねえちゃんが責任もって、全部回収しておくから」
??「で?その回収してビデオは、その後どうするの?舞?」
舞「そりゃあもう、お持ち帰りして夜のおかずに」
拓海「ねえさあ~ん……も、朔耶さ~ん!あの愚姉どうにかしてくださいよ~」
朔耶「無理」
カモメ「きゅえ(あの~。話が進まないんで、自己紹介したいんならやっちゃってくれます?)」
拓海「あうあう……『拓海・ロタ・西季』……これでもいちお、“男”ですから!」
舞「男の娘、よね♪『舞・グン・西季』。拓海ちゃんのお姉ちゃんで~す。よろしこ♪」
朔耶「あんたも“男”、でしょうが……この変態。『朔耶・ゲンドゥル・辰巳』。輝里の真の恋人よ」
沙耶「同性を恋人と言う時点でお前も
狭霧「……お姉様……やっぱり私とは遊びだったんですね……」
沙耶「え?!あ、いや!そんなことは無くてだな、だからその泣くなよ狭霧!愛してるから!」
狭霧「ホントですか?!お姉様はやっぱり私を、『狭霧・スヴァヴァ・サルトル』を愛してくれてるんですね?!」
美咲「……なんでウチの姉妹は変態ばっかりなんだろう……けほっ、けほっ。『美咲・ヒルドル・ウトラ』です。けほっ、けほっ!……不治の病もちですが、宜しく」
美紗「はいは~い。美咲さん~、お薬ですよ~。あ、私は~、『美紗・スケグル・サルトル』と~、いいます~。みんなのお医者さんです~。宜しく~。にゅふふふ~」
棗「最後は私か?『棗・フラズグズ・ミウマ』だ」
以上。長くなるんで各キャラの容姿の説明はカットします。それでも知りたい方は筆者の過去作を読んで、それぞれ探してみてください(笑。
……………………………
カモメ「……きゅえ?(あ?終った?じゃ、俺達はこれで)」
輝里「て、ワケに簡単に行くと思う?」
ヒトヤ「わふ(あ~。やっぱ……駄目?)」
由「ま、ウチらはあくまで足止め役やしな。……おとはんが来るまでの、な?」
ティマイ「クエ(あ。そういや狼さん居ないな。……何してるん?)」
蒔「親父殿ならほら、お前らの真下に居るぞ?」
三匹『真下?』
あ、やっと連中、こっちを向いてくれたよ。ったく、皆して自己紹介なんかしてるもんだから、もう待ちくたびれたよ、俺。
ふああ~っと。大きなあくびを一つ吐く俺。すると、俺の真上に滞空していたカモメが、“俺の吐いた息”でもって、
カモメ「きゅええええええっ!?(なにごとおおおおおおっっっ!?)」
上空へと思いっきり吹き飛んで行きました。テヘペロw
カモメ「きゅええ?!(い、今の突然の上昇気流は何?《視線↓》……え゛)」
ちなみに、各員の現在の位置状況はと言うと。
《娘’s》 《カモメ》 《娘’s》
《 口 》
《 》
《 フェンリル狼状態の俺 》
《 》
《 尾 》
↑……こんな感じだったりしてwww
カモメ「きゅえ?!(ろ、狼がでっかい犬っころになってるうううううううううっっっっ!?)」
狼「犬っころちゃう!狼!それもかつて主神すらも喰らった事のある、フェンリル狼だっ!!」
ヒトヤ「わ、わふ(ちょ?!おま、なんでそんな)」
狼「俺の全力全壊一歩手前位の姿ですけど」
ティマイ「クエ!?(って、なんか字が違う!)」
狼「と言うわけで、ヒトヤとティマイもろとも、カモメさんも一緒に『ニブルヘイム』の氷の中に封印してあげるな?あーん、と♪」
三匹『あ゛』
ぱっくんちょ♪
狼「げぷ。うっし。じゃ、ひとっ走りニブルヘイムまで逝って来るか。あ、皆?結界の展開ご苦労さん。
輝里「りょうか~い。いやあ~、最初ラグナロク発動なんて言われたから、一体どうなるかと思ったけど」
由「ま、今回はウチらの
蒔「よし。じゃ、帰るとするか」
全員『ハーイ』
……・・・・・・・・・…・・・……・・・
カモメ「さぶい~!!」
ヒトヤ「冷たい!冷たすぎる!!」
ティマイ「鳥に!鳥になれば羽毛で少しは……あ。変身封じられてたっけ」
ちなみに、ニブルヘイムってのは、北欧神話において語られる氷の国のこと。まあ、ゆっくり頭冷やしてろ、ってことですw
あ、そうそう。術関係使って逃げられたら元も子もないんで、この世界に住んでるとある蛇さんに、術式封印結界を維持してくれるよう、しっかり頼んでおきました。まあ、カードへの封印までその影響で解けちゃったけど、もちろん、こいつらの監視も込みで頼んであるし、力の使えん状態なら、ニドヘグからはそう簡単には逃げられまいよw
カモメ「出番がこれっぽっちでこんな扱いなんて聞いてない~!狼のアホー!駄犬ーっ!」
ヒトヤ「ちくしょ~!女の俺は身体を冷やしたら色々まずいんだぞ~!こっから出せ~!」
ティマイ「くそ~!逃げてやる!絶対逃げてやるからな~!!」
さ~てと。
今度こそお仕事も終ったし、帰って俺も皆と一緒にケーキ食べよっと♪
がおおおおおおんん♪
お・し・ま・い
と言うわけで、なんでか一年近くかかったリレーss、これをもってホントの終了で御座います。
まあ、どうせ連中の事だし、いつかはあそこからも抜け出すんでしょうけど、それまではつかの間の平和を謳歌しておきましょうww
では最後に。
この企画に参加していただき、お付き合い下された皆さん。
本当にありがとう御座いました。
以下、それぞれのお名前を明記し、締めとさせていただきます。
峠崎丈二さま、
甘露さま、
マリア・テスタロッサさま、
黒山羊さま、
戦国さま、
うたまるさま、
スターダストさま、
関平さま、
一郎太さま、
さとッチさま、
ベルフェゴールさま、
ヒトヤさま、
ティマイさま、
西湘カモメさま。
以上、順不同。
もし名前の抜けてる人が居たらご連絡ください。速攻差し込みますのでw
ではみなさん、また別の外史にてお会いしましょう。
再見~!www
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リレーss、一年かけてやっと終わりです。
どうしてこうなった。もっと早く予定だったのに。
というわけで、最終話をどうぞ。
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