第零章プロローグ
これは私、〝篠ノ野 束〟の記録。
IS……インフィニットストラトスを作り、世界が変わった時までの記録。
私は6歳の時に家を出て、ある探検家のチームに入った。
そのチームは唯一無二の親友〝織斑 千冬〟ことちーちゃんのご両親が中心となり活動していた、当時最も有名だった探検家チームだった。
メンバー私とちーちゃんを含めて9人だったが、各地を回るには丁度いい人数だった。
そして1年たったある日、私たちはあの場所に行くことになった、………そう、すべての始まりである、あの場所に…………。
その場所は遺跡だった。
その遺跡は現地で大地震が起こった後に偶然発見されたそうだ。
私はその遺跡を初めて見た時の事を今でも鮮明に覚えている。
その遺跡は何千年も地中にあったのにも関らず、まったく〝風化も浸食〟もしていない、まるで〝たった今できあがったのではないか?〟っと思わせるくらいの綺麗なモノだった。
「…………ありえない…………。
綺麗なのもそうだが、遺跡の外壁の作りが現在の建築技術でも作ることができないのに…………、本当にこれを古代の人々が作ったのか?」
これが私の最初の率直な感想だった。
私たちは、その後すぐに調査を開始した。
まず入り口を見つけるのに一ヶ月、その後内部を調査する事一ヶ月が経過したある日、私たちは一度日本へ帰路使用とした時に〝それ〟は起こった。
突然の大地震が発生したのだ。
そして遺跡内にいた私たちのすぐ近くの壁が崩れ、隠されていた部屋と〝モノたち〟が姿を現した。
もしも私たち人間がこの遺跡を発見しなかったら、後々こんなことにはならなかっただろう。
そう、私たちは開けてしまったのだ。
〝パンドラの箱〟を。
隠し部屋中に入ってみるとそこには信じられないモノがあった。
円形の部屋の壁に巨大な甲冑が均等に並べられている。
その甲冑の前に〝白い篭手と短剣〟、〝漆黒の剣〟、〝赤い竜型のベルト〟、〝蒼い弓〟、〝黄金の仮面〟が置かれていた。
そして中央には信じられないモノが置かれていた。
それは祭壇だ。
祭壇の中心には青い半球上のガラスのようなモノと古い書物が置いてあった。
だが、問題なのは〝ガラスの中のモノ〟だ。
何故なら、ガラスの中に入っていたのは
…………………〝生きた人間の赤ちゃん〟が入っていたのだ。
そう、まるで今まで時間が止まっていたかのように、この赤ちゃんは何千年間もここに眠っていたのだ。
私は驚き慌てて祭壇に駆け寄った。
だが、このカプセルの起動の仕方が分からない。
だから私は祭壇の前にあった書物を手に取り、中を確認してみた。
だが私はふと疑問に思った。
この本に書かれているのは恐らく古代の文字だ、私が知らない文字が書かれていることは分かる。
だけど何故、ここに書かれている文字が〝理解出来るのだ〟っと
だけど今は関係ない。
私は本に書かれている通りに祭壇の横にあった装置を動かし、カプセルを開いた。
その瞬間、突然周りの甲冑とアイテムが眩い光を放ちだした、それにより部屋の視界は一瞬にして奪われ、私は意識を失った。
私が次に目覚めたのは気を失う前より2時間ほど後の事だった。
……っが、私はすぐに異変にきずいた。
一つ目は、甲冑とアイテムがすべて無くなっていた事。
アイテムだけならまだしもあの巨大な甲冑を経った2時間で移動させるなんて不可能だ。
二つ目に、私、ちーちゃんとご両親以外の団員が全員血だらけになって倒れていたのだ。
私は吐き気に襲われながらも本を鞄にしまい、3人を起こした。
その後、意識をハッキリさせたおじさんとおばさんはここが危険な場所だと判断したんだろう。
私たちと赤ちゃんを連れて遺跡を出た。
私たちが遺跡から出た瞬間の事だった、突然の地鳴りと共に遺跡が崩れていったのだ。
そして不思議なことが起こった。
さっきまでいた遺跡が急に塵となって消え始めたのだ。
まるで役目を果たし終えたかのように………。
そして遺跡が完全に跡形もなく消えた時、またしてもある異変が起こった。
〝人々から遺跡に関する一切の記憶が消えた〟のだ。
遺跡に関することを覚えていたのは私とちーちゃんだけだった。
……っが、ちーちゃんも一部の記憶が書き換わっていた。
あの遺跡で眠っていた赤ちゃん、あの子が自分実の弟の〝一夏だ〟と言ったのだ。
おじさんもおばさんの赤ちゃんは自分達の実の子供で今日はみんなで慰安旅行にきたけど、そのせいで団員が事故で死んでしまった。
私とちーちゃんはこの瞬間一旦考えるのをやめた。
そして、そのまま日本へ帰った私とちーちゃんは遺跡から持って帰ってきた本を呼んでみることにした。
そうやらちーちゃんにもこの文字が理解できるらしい、記憶が消えてない私たちの共通点はこの文字が〝読めること〟だ。
それから読み進めていく内に段々とこの本とあの遺跡の正体が明らかになってきた。
まずこの本は、一言で言ってしまえば〝魔道書〟で、あの遺跡と内部にあったモノすべては異世界…………平行世界からこちらの世界に転送されてきたということだ。
以前の私たちならこんなSFみたいなことは信用もしなかっただろうが、残念ながらあんな事を経験した以上信じるしかない。
そもそも、あの遺跡は異世界の大国『イシュタニア』が作った〝アーク〟と〝騎士〟、〝契約者〟を余生に残すためのモノだったらしい。
ここで気になるワードがいくつか出てきた。
〝騎士〟、これはあの大きな甲冑のこと。
普段はアークの中に封印されているが、契約者が騎士の内部に入ることで契約者が自由に騎士を動かし敵を殺す兵器。
〝アーク〟、これは騎士の前に置かれていたあのオーパーツらしきアイテムの頃だろう。
アークは普段契約者の体内に溶け込んでいるが、所持者の意思で自由に発現でき、騎士を償還する物らしい。
〝契約者〟、騎士と契約を交わした人間の事、恐らく『一夏』と名付けられたあの赤ちゃん、いっくんのことだろう。
(もっと詳しく知りたい方はGoogleで調べてください)
他にもいろいろな事が書かれてあったが、読み進めていく内に私はあることを思いついた。
「この技術を人類の夢、宇宙開発に使えないだろうか?」っと。
私は早速行動に移した。
本の中で必要な技術を現代技術に移し変える所から始めた。
技術の変換に1年。
外装(仮)開発に1年。
コア(仮)の開発に2年。
各システム・機能を考え、実地の実験を重ねに重ね正常に機能する様子にするのに更に2年。
6歳になったいっくんが騎士を扱えるようになり、更に外装・コア×6・その他機能を完璧に仕上げるのに3年。
ここにいたるまでの最後1年で、私は生涯最高傑作になるであろう六つのコアを作った。
No.000はちーちゃんの専用機『白騎士』のコアにした。
この『白騎士』はいっくんの騎士の一体をモチーフにして作った最初の〝戦闘用IS〟だ。
No.001~No.005までのコアは、いっくんの五体の騎士の中に移植した。
これにより見事騎士をISにする事ができ、この五体に関しては他のISと違い、本当のいっくん専用機になった。
(理由は恐らく、いっくんが元々契約者だったからだと言う事、コアには魔道書の技術も使っているのでそれも関係してると思う。)
そして1年後、私は世界にISを発表したのだが、世界はISを受け入れようとしなかった。
ISにはある欠点がある、それは〝女性しか扱う事ができない事〟だ。
当然、今の男尊女卑の世の中では受け入れられないだろう。
だから私はある手段にでた。
それは全世界にある軍の基地にハッキングをかけ、すべてのミサイルを日本に向けて発射したのだ。
当然日本上空にいるちーちゃんがミサイルを全段撃破した為日本に危害はなかった。
この事件が切っ掛けで世界は女性が中心となり政治をする世の中へと変化した。
そして更に2年後、世界が完全に女尊男卑の世界になった頃。
ちーちゃんがモンド・グロッソでの優勝と同時に私たちはいっくんの存在、男性で唯一ISを使用する事ができる存在である事など、「何故ISに乗れるのか?」という部分は伏せて世界に公表した。
言うまでもなく世界に衝撃が走った。
この事で、各国は男性のIS適合じゃを探しまくった。
理由は簡単、ISの母である私〝篠ノ野 束〟と、世界最強のIS操縦者〝織斑 千冬〟の義弟だから手が出せないからだ。
だが、いくら探しても普通の男性がISを動かせる事は〝ない!〟
それから数ヶ月後、いくら探しても無理だと判断した各国はいっくんを我が物にしようをするだろう。
だから私はハッキングして全世界にメッセージは発信した。
『ハロハロ☆
みんなのアイドル篠ノ野 束さんだよ~♪
今日は全世界の議員さん達にお願いがあってこうしてるんだけどね♪
今、世界は唯一の男性のIS操縦者〝織斑 一夏〟くんに注目してる所わるいんだけどね~、彼は千冬ちゃんの実弟であり、私の義弟でもあるんだよ♪
だから彼の身柄は私たちが管理するから♪
もしも、一人でも「彼を我らが支柱に収めよう!」っなーんて考えていっくんに手を出したら……………………全世界に向けて核爆弾のスイッチを……………〝ポチット☆〟押しちゃうからぞ♪
分かったらくれぐれも織斑姉弟には手お出さないように♪
それじゃあバイバーーーーイ☆』
そう、これは忠告だ。
私はいっくんとちーちゃん以外の人間は別段どうでもいい。
だからこれを見てまだ彼らに手をだそうというのなら、………その時は誰であっても容赦はしない。
っと、記録は今日までお仕舞い、後の事は彼らの生活を見てくれれば分かると思うよ?
さぁ、あなたは続きを見る?
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一夏が『白騎士物語』の騎士の力を手に入れたら? というモノです。
この続きは『ハーメルン』で!