No.454795

リリカルなのは ~勇気の魔導師と電子の獣~

白の牙さん

第6話

2012-07-17 20:39:35 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5454   閲覧ユーザー数:5231

 

 

 「君は・・・・この前の・・・」

 

 槍の飛んできた方向に振り向くと、そこには初戦闘のとき、宝石を持っていた少女がいた

 

 「この宝石が欲しいのか?」

 

 太一は宝石を掴み取り見せながら聞いた

 

 「・・・・・」

 

 少女は何も言わず、ただ頷いた

 

 「・・・・・なら」

 

 「っ!?」

 

 最後まで言う前に太一の姿が消え、少女は咄嗟に持っていた斧を振った。すると、太一の大剣と斧がぶつかり、火花が散った

 

 「・・・・力ずくで奪ってみな」

 

 少女は太一に弾き飛ばされたが、すぐに体勢を整えた。そして、2人が動こうとしたとき地面から水色の柱が上がった

 

 「っ!?」

 

 『太一!これって!?』

 

 「・・・デジタルフィールド。・・・誰かがリアライズしてくるのか!?」

 

 二人を柱から濃い霧が放出され、あたり一帯を包み込んだ。そして、2人の上から機械の体で覆われた獣の姿をした、デジモンが現れた

 

 「・・・なに、あれ?」

 

 その姿を見た少女はそのデジモンに恐怖し、脅えた。そんな少女の心を知ってかデジモンは少女に突撃してきた

 

 「っ!しまった!?」

 

 反応が遅れ、少女に攻撃が当たり吹き飛ばされてしまった

 

 「きゃぁああああっ!!」

 

 少女が地面に激突したが、痛みはあまりなかった。そのどころから何かにかかられているように感触を得た。気になった少女は振り返ると

 

 「いててててて」

 

 下には太一がおり、地面との激突を防いだのである

 

 「大丈夫だったか?」

 

 太一が聞くと

 

 「ど、どうして助けてくれたの?」

 

少女は太一から退き尋ねた

 

 「助けるのに理由がいるのか?」

 

 太一は立ち上がり、アークを取りだした

 

 「っ!?それは」

 

 少女はアークを見て何かに気付いた

 

 「リアライズ、アグモン」

 

 アークを前に突き出すと、アグモンが出てきた

 

 「大丈夫、太一?」

 

 アグモンが聞くと

 

 「ああ、何とかな」

 

 太一の返答を聞いたアグモンは安心し、上空にいるデジモンをにらんだ。すると、

 

 「ラプタードラモン。成熟期、サイボーグ型デジモン、ワクチン種。必殺技はアンブッシュクランチ」

 

 アークから上空にいるデジモンデータが表示された

 

 「行けるよな、アグモン?」

 

 「勿論!」

 

 「なら、進化だ!」

 

 -Evolution―

 

 アークから光が放たれ、その光がアグモンを包んだ

 

 「アグモンX進化・・・・・・グレイモンX!!」

 

 光が収まると、アグモンはグレイモンXへと進化した

 

 「太一、どうするの?」

 

 「カードは持ってきてないからスラッシュできない。俺があいつを地上に何とか追い込ませる、そこを狙ってくれ」

 

 「・・・・気を付けてね」

 

 「ああ」

 

 太一は飛びあがり、ラプタードラモンと対峙した

 

 「悪いが倒させてもらうぜ!!」

 

 

 

 

 「うぉおおおっ!!」

 

 「ギャァァァァッ!!」

 

 空中でぶつかり合う大剣と鋼の翼。ぶつかるたびに火花が散っている

 

 「固って~~なおい。アストレアは一応クロンデジゾイドで作られているんだけど、傷一つついてねぇ」

 

 『マスター、恐らくあのデジモンにもクロンデジゾイドが使用されているのかと』

 

 「どうりで固いわけだ。それにかなりの速い」

 

 太一とアストレアがラプタードラモンの力を分析していた時

 

 「はぁああああ」

 

 少女が背後からラプタードラモンに攻撃した。だが、鎧が固いため攻撃はあまり通じていなかった。ラプタードラモンは腕で少女を捕まえ、その鋭い歯で噛み千切ろうとしたが

 

 「牙龍撃!!」

 

 太一の鋭い突きから拳での連撃で吹き飛ばされた

 

 「ったく、無茶しやがって」

 

 腕から離された少女を抱えそういった

 

 「・・・・見てられなかったから」

 

 「はぁ~~。まぁいい・・・これで決着だ」

 

 太一はため息をついた後、ラプタードラモンの高速移動魔法で上に移動すると

 

 「断空牙!!」

 

 前回転斬りでラプタードラモンを地面にたたき落とした。叩き落されたラプタードラモンは立ち上がると、目の前にグレイモンXがいた

 

 「いらっしゃい♪」

 

 グレイモンXは角でラプタードラモンを上に放り投げると

 

 「うおりやぁああああ」

 

 尻尾を掴み、地面に叩き付けた。そして

 

 「メガフレイム!!」

 

 ゼロ距離から高熱の炎を吐き、ラプタードラモンを倒した

 

 ラプタードラモンが倒されたことによりデジタルフィールドは消え、元の景色に戻った

 

 「ふぅ~~、何とかなったな」

 

 「そうだね」

 

 グレイモンXはいつの間にかアグモンXに戻っていた

 

 「次の問題は・・・」

 

 太一は少し離れた場所にいる少女を見ると、少女はいつでも戦える状態だった。太一もアストレアを構え、戦おうとしたが

 

 「・・・・・」

 

 構えを解き、

 

 「ほら」

 

 宝石を少女に投げ渡した

 

 「・・・・どうして、渡してくれたの?」

 

 少女が太一に尋ねると

 

 「こっちの事情に巻き込んじまった詫びだ。帰るぞ、アグモン。そろそろ迎えの時間だ」

 

 「うん」

 

 太一はアグモンをアークに、アストレアを待機状態に戻すと、はやてを迎えに行った

 

 「・・・・・・」

 

 残された少女はどうしたらいいのか迷っていたが。とりあえず、目的の物が手に入ったので家に帰ることにした

 


 
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