No.452611

ぬこの魔法生活 第6話 

pluetさん

空白期1
感想など随時お待ちしております。

2012-07-14 10:57:20 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5376   閲覧ユーザー数:5011

 ◆ 第6話 おうち訪問 すずか編 ◆

 

 

 どうも、あの後、ご主人に足腰立たなくなるぐらいひぃひぃ言わされていたぬこです。

 

 それはさておき、本日は日曜日でございます。

 そう、前回約束していたすずか嬢のおうちへ突撃する日なのですが、今は翠屋でそのお迎えを待っているところです。

 うちのご主人はよほど楽しみなのか、1時間以上前からそわそわしておられます。

 落ち着かないのか、さっきからずっとぬこのしっぽをいじってる。

 

 何ですか、この可愛い生き物。

 すいません、テイクアウトは可能ですか? 無理? 店内でご賞味ください……だと?

 ぬこは一向に構わん!

 

 そんな風に弄りまわされていると、例の車がやってきました。

 中からは、メイドさん……だと? しかも、この前すずか嬢と一緒にいたお姉さんじゃないか!

 メイドって実在したんですね……

 

 「高町なのはお嬢様に、みぃ様ですね? 本日お迎えに上がりました、ノエル・K・エーアリヒカイトです。よろしくお願いします」

 「あ、はい。よろしくお願いします!」

 

 あらあら、緊張しちゃって。

 なんて微笑ましいのだろうか。この光景だけで、猫まんま3杯はいけるな!

 ということで、今日も今日とてかごに乗ってご主人に運んでもらう。

 さて、どんな猫がいるのかねぇ、中の人は基本猫大好きなのでたまりませんな。ま、今は自分も猫ですけどね!

 緊張しているご主人と恍惚の表情をしているぬこは、そのまま月村家へ向かうのであった、まる。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 やってきました月村家!! でけぇ、高町家も士郎さん達のために道場とかあって大きい方ではあるんですが、別格といった感じですねぇ。

 6畳程度の下宿暮らしだった中の人的には羨ましすぎる。すずか嬢のお嬢様お嬢様した雰囲気は伊達ではないと言うことか。

 などと、馬鹿なことを考えているうちにお邪魔することに。

 

 「なのはお嬢様をお連れしました」

 「いらっしゃい、なのはちゃん」

 「うん、お邪魔しますっ」

 

 出迎えてくれたのはもちろんすずか嬢、それにもうお一方メイドさんが……

 ノエルさんと似てますな……ご姉妹ですかね?

 

 「いらっしゃいませ! 私、すずかちゃんの専属のメイドをしてます。

 ファリン・K・エーアリヒカイトです! よろしくね、なのはちゃん」

 「あっ、よろしくお願いします。こっちはみぃ君って言います」

 「はい~、みぃちゃんですね。よろしくですよー」

 

 そう言って、ぬこを撫でてくれるファリンさん。

 クールなノエルさんとは違って、ずいぶんと明るい人みたいですねぇ。

 逆ならヒスコハみたいとか思ったのは、ここだけの話。

 

 「こら、ファリン。お客様の前ですよ」

 「いいんだよ、ノエル。ファリンはこのままの方がずっと素敵だもの」

 「……そう、ですね。では、今お飲み物をご用意させていただきますが、なのはお嬢様は何にいたしましょうか?」

 「えっ、えっと、それじゃあお任せします」

 「かしこまりました。みぃ様にもミルクをお持ちしますね」

 

 ……なんというできたメイドさんだ。完璧すぎだろ。ご主人様とか言われたい。

 

 「お願いね。なのはちゃん、アリサちゃんももうすぐ来るみたいだからそこのお部屋で待ってようか」

 「あ、うん。そうしようか」

 

 緊張してるご主人可愛いです。大事な事なので何回でも言いますよ!

 

 さて、お部屋についたわけですが、猫がいっぱいである。

 何匹かこちらに気づいたようで、ぬこに近寄ってきた。

 やぁ、こんにちは子猫ちゃんたち。ぬこと一緒にお茶しないか?

 

 にゃー みー 

 

 猫ちゃんが集まってきたよ!

 うほ、いいハーレム。

 む、コラ、しっぽにじゃれ付くんじゃない! 節子、それ猫じゃらしちゃう! しっぽや!

 むあっ、顔をなめるんじゃない! ちょッ、乗っかっちゃダメだって、つぶれる! ご主人助けてぇーー!!

 

 ハーレムと言いつつ、あまりの数に押しつぶされてしまうぬこ。

 

 「あはは、仲良しさんだねー、みぃ君」

 「ふふ、こんなにみんながじゃれるのは初めて見たよ」

 

 無視ですか、そうですか。

 仕方ない、ファリンさん!

 

 「ふわー、かわいいです~」

 

 ブルータス! 貴女もか!?

 まぁ、いいですよ。みんなかわいいもの。可愛いは正義なのです!

 

 「みぃ様、こちらにミルクを置いておきますね」

 

 あ、どうも。今更ですがぬこにも様付けですか。

 そして、助けてくれないのですか?

 

 「ふふ、お客様ですから。それに満更でもございませんでしょう?」

 

 ナチュラルに会話ができるノエルさん、素敵すぐる。

 

 「お褒めに預かり恐悦至極。では、失礼します」

 

 そして、ミルクが飲めない件について。さっきまでじゃれ付いてきてた周りの子がくっついて寝始めたのですが、動けないです。

 寝付きよすぎだろ。そしてぬこも何だか暖かくて、眠く…………ぐぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぅわ!? ね、寝てないよ!

 ちょっとまぶたを閉じて考え事をしてただけなんだからね、勘違いしないでよね!! と、ツンデレっぽく言い訳をしてみる。

 ツンデレで思い出したが、アリサ嬢は来たのかしら?

 

 「あら、ようやく起きたわね。まだそこにミルク置いてあるわよ?」

 

 いらっしゃいましたよ、目の前に。

 それよりも、その手にお持ちの携帯は何でしょうか?

 

 「フフ、可愛い寝顔だったから撮らしてもらったわ」

 

 ぎにゃーッ!? 人に許可なく撮っちゃダメーー!! は、恥ずかしいじゃにゃい!!

 …………ぬこ、きめぇ。これはねぇわ。

 

 「ふふ、私とおそろいだね! アリサちゃん!」

 

 ご主人も嬉しそうに携帯の待ち受け画面を見せている。

 やめて、そんな無防備な姿で寝てるぬこの姿を見ないで! と、そんな思いが伝わるはずもなく3人で可愛い可愛い言ってます。

 もう、いいですよ。最近、諦めに定評のあるぬこです。

 

 周りの猫もいなくなったことだし、おとなしくミルクを飲むことにする。

 ぺろりと舐めてみる。……おおぅ、一口で分かるこの高級感。実にうめぇ。

 

 少々はしたないぐらいにぺろぺろと舐めていると、後ろの方から声が聞こえた。

 

 「本当に可愛らしいわねー、うちの子に負けないくらい」

 

 はて、いつの間にかいらっしゃるこの方はどなた?

 すずか嬢のお姉さまですかね?

 

 「はじめまして、すずかの姉の忍よ。ようこそ、小さなお客様、歓迎するわ」

 

 やや、お姉さまでしたか。小生、高町みぃと申す。好きなものは、マタタビ。

 ……別に猫又でもないしオーバーソウルできないですけどね。マタムネかっこいいよ、マタムネ。

 

 

 そのまま、忍さんも交えてお話をしているのをご主人の膝の上で聞いています。

 ふむふむ、このでかい屋敷に2人とメイド姉妹の4人で暮らしているらしい。

 すげぇ、何がすごいってメイド姉妹がすごい。2人でどうやって掃除とかやるんだよ。

 ん、ファリンさんはドジっ娘属性……だと?フォローはメイド長であるノエルさんが? 時間を操る程度の能力でも持っているのか?

 東方的に。あまり違和感がないのは何でさ。

 

 とまぁ、馬鹿なことを考えながら、椅子の下いる他の猫たちをしっぽで構ってあげたり、アリサ嬢たちになでられるという身体がひとつでは足りない状況であった。

 だが、それがいい。ここがぬこの理想郷であったらしい。

 

 

 そうやって、満喫していると一匹の子猫がやってきた。ん? 今日からうちに住むのかって?

 いやいや、ぬこはご主人のぬこなのであってですね、ここに住むわけにはいかないのですよ。

 へ、ダメなら実力行使だって? あ、コラ乗るんじゃない! そんなことしてもダメなんだからね!

 うわ、何をする貴様ら! やめ(ry

 

 

 

 

 そんな一日でした。来週はアリサ嬢のおうちへ行くらしい。いつの間にそんな話に……

 そういえば、アリサ嬢のおうちは犬がいるらしい。今度はわんわんおwですね、分かります。

 

 

 

 


 
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