—————フランside
翌日
学校でキンジとアリアと一緒に教室で三人、机を寄せて昼食を食べながら駄弁っていた。
「そういえば、反省文みたいなの書いたの?」
「まさか。そんなことは全くなかったよ。フランちゃんの方こそどうだったの?」
「それが空き地島にミサイルを撃ち込んじゃったから、ちょっと怒られちゃった。まあ、そこまで対したことじゃなかったけど。」
そんなことをしゃべっていると、先生が走ってこちらに向かってきた。
「フランさん。あなたに電話ですよ。アメリカの人見たいです。」
と言って電話の受話器を手渡してきた。
俺に?何かあったのかな?
一応教室の外に出ておく。
-----ここからは英語です-----
「はい、フランドール・スカーレットです」
「君がフランドール・スカーレットさんか。私はアメリカ大統領のバ◯ク=オバ◯だ」
「大統領様がなぜ私なんかに電話を?」
「実は、依頼があるのだ。アメリカがあなたに依頼するという形を取らせてもらった。」
うわーっ。絶対に面倒事だな。
大統領様だから、断れないか。
「それで、その内容とは?」
「イラク戦争に協力して欲しい。我が軍と合流して欲しいのだ」
「しかし、武偵は人を殺せないはずでは?」
「すでに政府から許可はとってある。その説明も合流次第する。」
また、世界がゆがんできたな。
いや、あんなことをしたら当たり前か。
原作とはそこまで関係なだそうだし、やってもいいかな。
「分かりました。引き受けましょう。それで、どうやって合流するのですか?」
「今日の23:00、こちらの艦がそちらの近くまで行くから、戦闘機できてくれ。領海内にはいると面倒だから、少し離れているが。そちらに場所の情報をついたら教えるから、それからきてくれ」
「了解しました。では、よろしくお願いします」
…疲れたぁ~!
大統領相手に電話とか死ぬほど緊張した!
それにしても、イラク戦争に参加するとは…
ま、夜まではたっぷり遊んどくか。
「先生、終わりました。」
受話器を手渡しながらいうと、
先生が質問してきた。
「何かあったのですか?」
…まさか、本当のことは言えないだろう。
「はい。フランスの親が帰って来いと言ってました。1ヶ月ほどなのですが、大丈夫ですか?」
「問題ありません。いつ出発ですか?」
「今日の夜です。」
「それはまた急ですね。気をつけて下さい。」
「はい。」
ホワンとした先生で良かった。
蘭豹先生だったら、嘘がバレるかもしれなかったしな。
「フラン、なんだったの?」
「親がフランスに帰ってこいって。1ヶ月くらいだから、すぐ戻ってくるけど」
「そうなの。いつ出発なの?」
「今日の夜だよ」
「えっ!?そんなに早いの!?…気をつけてね?」
「うん。ありがと。」
その後は、いつも通りの生活を送り、
そして夜。
タクシーに乗って一旦羽田空港までいく事にした。
「それじゃあね。」
「気をつけてね? 早くかえって来てね?」
「うん。じゃあアリアちゃん、遠山くん、いってきます!」
「「いってらっしゃい」」
キンジとアリアの見送りを寮の前で受けながら出発する。
「それじゃあお願いします」
「はいよ。」
タクシー出発し、どんどんキンジ達と離れて行く。
そして、角をまがり、完全に見えなくなった。
羽田空港到着
羽田空港に到着すると人混みの中、奥からこちらにかけよってくる男の人がいた。
飛行機の整備士らしく、作業服を着ている。
「すみません。スカーレットさんですか?」
「はい。そうですけど…」
「ご案内します。こちらへどうぞ」
と言って奥へと歩いてゆく。
その後をついていくと、
5分ほどあと、滑走路の傍にある倉庫の前に着いた。
「離陸はここで行って下さい。」
「分かりました。」
「では」
…ちょっと待て
なぜ、俺が自分で飛行機を飛ばす事を知ってたんだ?
…そういや日本政府に許可をとったとか言ってたっけ。
それで、羽田空港にお願いがきたのか?
などと疑問を抱えながら、F-35を創って乗り込む。
ヘッドマウントディスプレイをつけて垂直に離陸すると、機体に無線がきた。
「フランドール君かね?こちらはアメリカ軍のイラク戦争の指令のモリソン大佐だ。こちらの艦の位置情報を送った。」
「確認しました。そちらに向かいます」
どうやら100キロほど離れた所に止まっているようだ。
期待をその方向に向け、フルスロットルで向かう。
因みにこのF-35は改造済みだ。
飛行には燃料となるものを全く使わない。
どこまでも飛行が可能だ。
また、速度はマッハ5まで出せる。
流石にそれ以上だと操縦は可能でも、体が持たない。
それでも、各軍のよりは3倍以上速いが。
そんな化物みたいな機体を操縦する事16秒、到着した。
急にとまれないので、周りを大きく旋回しながら速度を落とし、何も出ていないイージス艦の甲板に着陸する。
「どうもどうも。フルスロットルでやって参りましたフランドールですよーっと。………」
誰もいない。
来ない。
待てどもまてども一向に来ないので、此方から電話をかけてやった。
「どうも~。フランドールですけど、着きましたよ。」
「まさか。そんなに早く着くはずが…。すまない。たった今確認した。少し待っていてくれたまえ」
「はいはい。」
指令が駆け足で甲板にやって来た。
「待たせて済まなかったな。しかし、どうやってあんなに早くしたんだ?」
「この機体はマッハ5まで出せるので。あっという間ですよ」
と、胸を貼って指令にいうと、口をあんぐりと開けて固まっていた。
「そんなバカみたいなスピードが出せるはずが……」
「これは私の能力で作りましたから。かなり凄いですよ。」
「そうか…。今日はもう遅い、早く寝てくれ。明日の7:30から全員の前で参加する旨をいうから、甲板に来てくれ。その後、ミーティングが一部の人だけで有るからそれにも参加してくれ。」
「分かりました。…寝る場所を教えてもらえますか?」
「ちょっと待て…おい、ジョンソン!彼女をベットまで案内しろ!」
「sir,yes,sir!」
「ほら、ついていきなさい」
「はーい」
「ほら、こっちだ」
「おやすみなさい」
「おやすみ。」
ベットへ向かう途中、話しかけられた。
「お嬢ちゃん、本当に武偵なのかい?」
「うん。こんななりでもね。高校生だよ。」
「高校生!?…見た目は中学生なのにな」
「なんかいった?」
ものすごーく失礼なことを言われたような…
とりあえず殺気でも飛ばしとくか。
「ちょっ、そんな殺気を当てないでくれ!頼むから!」
「何も言ってない?」
「ああ、何も言ってないから!信じてくれ!」
…若干涙目になってるし、こんなもんでいいか。
「そういえば、ここには大体どの位の人が乗ってるの?」
「大体2000人位だよ。っと、着いたよ。ここがお嬢ちゃんが寝る場所だ。」
と言って通されたのは、何処かの合宿場のような大部屋。男の人が7人集まってカードゲームをしている。
「おい!この娘が噂の武偵だ!今日からここで暮らすことになった!喜べ!」
「「「「「「「YHAAAAAA!!!!!」」」」」」」
うおっ!流石アメリカ人。テンション高いな。
「それじゃあ、また明日な。」
「うん。おやすみ」
「おやすみ」
さて、ここまで連れてきてくれた人も行ってしまった。
と、なると…
「どこの出身だい?」
「何が得意なんだい?」
…やっぱこうなるよな。
「フランスからきたことになってるけど、心は日本人だね。得意分野は大体のものだよ」
「ほう。じゃあ、格闘も出来るのかい?」
「勿論。何から戦ってみる?」
この挑発に乗ってくるだろ。
そうしたら、少しは舐められずに済むかな。
「いったな?よし、俺が相手になってやろう」
「いいね~。ジェイムス、怪我させるなよ」
「分かってるって。ほら、お嬢ちゃんおいで」
と、此方から5m程の所に立った。
…随分と余裕だな。
先に攻撃を仕掛けられるとなると…
まずは、相手との距離を近づけて…
右腕をつかんで、肩に担ぎ、相手に背を向けて体を自分の背中にのせる。
そして、前に相手を投げれば…
綺麗な背負い投げが決まった。
床はマットも何も敷いていない、ただのタイル貼り。
頭をうたせないようにしたとはいえ、ダメージは多少あったかな?
大丈夫かな?と相手を見てみると、どうやら大丈夫そうだ。すぐに起き上がってきた。
「いや~、俺の負けだ。何をされたのか全然分からなかったよ」
「凄いね、お嬢ちゃん。今のはどうやったんだい?」
「ええっとね…」
その後、俺の柔道教室が始まった。
1時間後
みんな(俺を除き)汗だくになっていた。
「強いね。結局一回も勝てなかったよ」
「本当だよな。一体その身体のどこからあんな力が出てくるんだか?」
「だから、力は要らないんだってば。相手の勢いを利用するだけで、こっちは少しの力しか要らないんだよ。」
「言葉で言うだけなら簡単だけどな…。もう寝るぞ」
「はーい」
「お嬢ちゃん、俺と一緒に寝るか?」
きもっ。ロリコンだったとは…
「お断りします。っていうか貴方ロリコン?」
「「「お前…」」」
「違う!断じて違う!!!」
なんか必死になってるけど、無視が一番。
「おやすみなさーい」
「「「「「「おやすみ」」」」」」
こうして、俺たちは寝床に着いた。
「俺はロリコンじゃねぇぇえええ!!!」
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いわゆるテンプレ物語の第10話