■10話 助太刀やりやられ
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前の戦闘で千人程斬ってある程度慣れたつもりではあったが……まさかこれほど苦労するとは思わなかった。
剣2本使っていないからかもしれないが、あの時の黄巾党とは量が比較にならない。そしてそれを倒しているだけで出る汗が半端ではない。すでに肩で息しているのが自分でもわかっている。
このまま同じ動きで敵を討つことが出来ない事はもうわかっている。だがここで折れるわけにはいかないのだ。綾、一刀、かごめの事もあるが、今まで何人ものやつらを俺は殺してきたわけで、あいつらは俺の中で生きていると俺は思っている。そして今殺してっているこの命も俺の中で俺を呪って生きていくのだと
負けるわけには行かないのだ。以前の様に動いてくれない体なら、以前とは違う様にしてしまえばいい。
確か凪が説明してくれた。気を身体にまとえば身体能力が上がると……まだ試したことはないが、既に何かを試さないと打開できない状況になりつつある。
別に気の鍛錬をさぼっていたわけではない。いかにして気を出すか、そしてどれほど自由に気を操れるかを考え、練習していたのだ。実践で必要なのは身に纏う気……、けれど纏う為に練習と同じくわざわざ集中などしていればそれはいい的だ。
集中しさえすればもう気の纏う事自体は出来るようになった。けれど気配を消すほど完璧に操作できるわけではない。
気配が消せるんだからそれぐらいできるのでは? と思うかもしれないがそれとこれとは使い勝手が違うのだ。
気配を消す事としか出来ない現状を改めて再確認した時ふと思いつく、これなら相手の隙を作れて一瞬で大多数を葬れるかもしれない。
これ以上は考えるよりも試してみるしかない。否、もう試すしかないのだ。
「っはぁぁぁぁあああああああああ! 死にたい雑魚はかかって来い! 俺が殺してやる!」
声を張り上げると同時に一気に殺気を膨れあがらせ、己の気も上乗せして周囲へ飛ばす。相手がわずかに固まったその隙を逃さず剣で一閃した後瞬時に気配を消し去る。
ものの見事に先ほどまで強烈な存在感を放っていた俺と言う存在を見失う黄巾党。目の前にいたはずなのに目の前から消えた。ただそう感じただけだがそれは戦場では決してありえない。だからこそ混乱し、それは最大の隙を生んだ。
隙を見逃す馬鹿ではない。片手に小刀を、片手に剣を携えて、敵にまぎれてその身を捻り回転して円を作り出す。
その際に刀身が敵の喉元へとのびていき、ザクザクと斬られていく。踊っている様な時雨の動きに合わせてまた1人、1人と喉から血を吹きだして倒れていく。
脳から各部位に行動の伝達を担うはずの神経が切られた彼らに既になすすべはなく。ただ残る意識の中で斬られゆく仲間を見る事しかできない。
敵が時雨を認識できたときには既に真っ赤な円が突然敵陣に咲き誇っていた。
その真ん中で時雨は一身に返り血を浴び、佇んでいた。数多の黄巾党の兵が簡単に殺せると思えるほど無防備にその身をさらす。
やはりというか慣れないことはするものではない。一気に疲労がピークに達してしまった。もうさほど力も入らない。
ああ……綾たちは無事だろうかと1人呟く。何度目かわからないその思考を時雨は敵兵の中で繰り返していく。
疲れたせいか時間の感覚もいまいち分からない。そもそも時間が分かっていたかも今は分からない。ぼんやりとした思考の中でただ思うのは守る為に殺すというその一点に絞られていく。
無表情な顔をした時雨はただ不気味に射程圏内に入った敵を殺し始める。無意識のうちに敵の急所を突き、全く無駄のなくなった動きで一瞬の内に息の根を止めていく。
もう黄巾党に彼を止めるすべはなかった。
◇◇◇◇
綾は思わず舌打ちした。
こう敵の数が多いと守りたいものも素直に守らせてくれない。さっきからどんどん敵を取り逃してしまっている。だからといって後ろに振り返って助けるほどの余裕もない。
せめて壁際だったら……綾はそう思う。全面包囲で攻撃されて来てはいくら大剣を振り回したところで届かない場所が出てくる。まだ最初はよかった、体力に任せて動きまくれていたから、けれどもうそこまでの体力はない。
綾は己の未熟さを恥じる。時雨ならきっとこのぐらい楽にやってのけてしまうんじゃないだろうか? それに比べて自分はどうだ。いつも時雨を追いかけて、いつも追いつけない………そんなのもういやだ! と何度思った事か、私は時雨の隣に並びたいのに。
「私をなめるなぁぁぁあああああああ!」
誰も言ったかもわからない心の叫び声を上げて、綾はひたすらに敵を大剣で凪いでいく。終わるとも知れない敵よりも己が折れる事が怖くてただただ大剣を振りますのだった。
◇◇◇◇
その光景を見てかごめは思わず震えた。自分よりも力を持っているはずの綾が叫んだ言葉の真意を理解したからだ。綾でもまだ足りないのだと
私はまだまだなのだ……ならば学べばいいと思う、学んで強くなって時雨の役に立てばいいのだ。だから今は生き残り洛陽へと向かおう、そう心に決める。
残りの矢が切れてしまい、落ちていた剣を拾う。かごめにとってそれは重すぎる。だがこの程度なんだというのだろう今の私の想いに比べればこれほど軽いものもあるまい。
そう思いかごめは苦笑しながら敵へと向かう、私はわたしの出来ることをするという誓を果たすために。
◇◇◇◇
そしてまた2人の勇士を見て一刀は震えていた。
いくら三国志の世界とはいえ女の子があれほど勇ましく戦っている。絶望的な状況、逃げ出したくなる気持ち……自分の決意はあっけないほどに揺らいでしまっていたというのに。
自分よりも弱いはずの女の子は矢が使えないと判断するとすぐに剣を取って敵と向かい始める。俺だったらどうだったかと自問する。絶望で動けなかったのではないかと。
強い………なぜそれほど強くいられるのか一刀にはわからなかった。
曹操のおかげで自分に生きるための義務があることを知った。やらなければならないことを知った。学ばなければならないことを知った。ただまだ何かを俺は知りえていない。
俺は一体何のために戦っているんだ………。
唐突に足が止まってしまう。まれで真っ暗の穴の中に落ちてしまったかのように足元が定かではない様に思える。自分がわからなくなってしまう……そもそも俺は自分の足で立っていないのではないだろうか?
その隙は敵にとって最大の好機となりえるものだった。けれど幸いにして敵の足も同時に止まっていた。
敵の目に映っていたのは深紅の呂旗と空を飛ぶ味方の姿だった。
◇◇◇◇
「……邪魔」
そういって呂布は本当に邪魔なものをどかす様な物臭さで敵を一撃の下に切り捨てていく。空を飛ぶ黄巾の兵達が俺の状況を理解できぬままに死んでいく。
その光景に黄巾党の兵達に動揺が走るのは無理もない。天下無双は伊達ではないのだ。
「この陳宮と恋殿がいれば怖いものなどないのです!」
「陳宮…危ない」
声高らかに深紅の呂旗を持って呂布の前へと躍り出た陳宮は小さい胸を張って敵に強さを誇示する。敵が襲いかかる前にそれをつまんで呂布は安全な自分の後方に運んでおろす。
「あ、すみません恋殿……」
「ん、別にいい……」
そうやって話ながらも呂布の猛攻は止まらない。所詮黄巾党如きで止められる相手ではないのだ。
その攻撃はもはや音さえおかしい。空気を切り裂くというより、空間を切り裂いているのではないかと思えるほどだ。そんな呂布の攻撃に耐えられる黄巾党の兵など居はしなかった。
けれど一時動揺した黄巾党の兵達も呂布の戦力がたった2人だと気づきわれ先に群がっていく。時雨に群がった時とは比べ物にならない程の欲がその目に滾っている。
天下無双の名は何処に行っても通じるものだ、それさえあればこれから生きていくのに困る事はないだろう。だから群がる、蟻のように数で押せば勝てると信じて突き進んでいく。
「だから……邪魔」
妄執で黄巾党が突き進んだからといって呂布を打ちとれはしないのだがそれが戦闘で熱くなった頭では理解が出来ない。そんな黄巾党を相変わらずの無表情で斬り飛ばしていく呂布。
「恋殿? どこか目指されているのですか?」
「ん……あっち」
さきほどから邪魔だと言って進むのを陳宮は何処かを目指していると察知していた。そして呂布の指さした方向を見るとそこでは呂布たちが参加する前から戦っていたと思われる者たちがいるのがわかった。
背の小さい陳宮は見えているわけではない、けれど黄巾党の動き、声から察しているのだ。
「むむ、恋殿は他のもののことなど考えなくてもいいのです!」
「ダメ……陳宮そんなこといっちゃ」
「恋殿〜」
陳宮を軽くしかると呂布は己の勘が告げる通りにまた前へと進みだした。
◇◇◇◇
以前として変わらない敵の攻勢にさすがに疲れ果て、そろそろ危ないと思っていたところに黄巾党が降ってきた。降って沸いたとかそういう事ではなく、空から降ってきたのだ。
「っへ? 何!?」
思わず驚き動きを止める。それは黄巾党も同じで突然仲間が次々降ってきた状況に理解が追い付かない。
それぞれが飛んできた方向を見てみるとそこには深紅の呂旗が風に靡いてはためいていた。
「っな! 呂布が出てきたのか」
「呂布ってあの天下無双とかいうあの呂布?」
「ああ、その呂布で間違いないと思う……だって人がふっ飛んでるし、それだけ出鱈目だとそれぐらいしか思いつかない」
綾は一刀の言うとおりだと思った。元々偽物だと勘ぐる知恵はないが、そういった以前に春蘭たちよりも出鱈目な人が天下無双ではないというのは信じたくなかった。
「ほんと……出鱈目ね」
「でも、助かっ…た……敵、流れ……てる」
「ああ、そうだな。これなら何とかなりそうだ」
呂布を討ち取って名を上げようと黄巾党がこぞってこちらを無視していくのだからありがたい。おもわず訪れた好機に一時的に放心していた一刀も復帰し、気持ちを新たに黄巾党と向かい合う3人。
「これなら時雨と合流できる! 一気にいくぞ!」
「応!」「おー……」
一刀の言った言葉を噛みしめる綾とかごめは士気を上げていく。これまでの疲れが嘘の様に体が動く、疲れが抜けているわけではないので無茶は出来ないが今はそれだけで十分だった。
しばらくこちらを狙ってくる敵と斬り合いながら進んでいるといきなり視界が開けた。
「っな……」
目に飛び込んできたその光景に絶句する3人。
そこにいたのは時雨で間違いなかったが体から立ち上っている様にさえ見える殺気は凄まじく、その異様さは普段の彼とは違い不気味さを孕んでいた。さらにその周りを囲む黄巾党の兵の死体がそれに拍車をかけたといっていい。
綾立ち止まっている間に時雨へと黄巾党の兵が切りかかったと思ったら何事もないように急所を一撃のもとに切り捨てられた。今の彼に近づけば危ないと本能が告げている。潜在的な恐怖で体が震えてしまう。多少の武を持つからこそ分かってしまうそれに否応なく動きを止められる。
綾たちは怯えた。仲間であるはずの時雨に、それなのにこんな状況下で時雨がこちらを向くと同時に笑顔を見せた。それは返り血を浴びて赤く染まっていてもいつもの笑顔だった。
3人はハッとした。誰よりも死線を潜ってきたのは他でもない時雨なのだ。あれほどの殺気をだしていたとしても可笑しくないのに自分たちは怖がってしまった。
ただただその事実が3人にショックを与えた、自分たちを守った時雨を怖がってしまったのだから。
◇◇◇◇
微かに自分の息継ぎが聞こえてくる。視界は良好だが思考が纏まらない。
どれぐらいたっただろうか? 何日たっただろうか? 今まで何人斬っただろうか?
何もわからない。
考えているうちに近寄ってきた敵を一撃のもとに鎮める。自分の領域に入ったものを確実に殺していく、それが今考えうる最高に敵を殺せる手法だった。わざわざ出向かなくてもこちらに来てくれるのだからそれを殺せばいいのだ。体力を温存するにはこれが一番である。
それにしても喉が乾いたな……と鈍った頭で考える。ここら辺にあるはずもない水を探してあたりを見渡すと綾たちが見えた。
「ああ、良かった。無事だったか」
誰の耳にも聞こえない程小さな声でそう呟いて今の状況を忘れたように笑いかける。
3人がなぜか驚いたのがわかる。一体どうかしたのだろうか?
そういえばなぜ3人がここへ来たのだろう? 俺が敵をひきつけているはずだったのに……いつの間にかその敵の大半はこれまたいつの間にか出現していた深紅の呂旗へと向かっていたのに今更ながらに気がついた。
飛将軍呂布が来たのか……なるほど、これなら合流しても問題ないかと納得する。
折角なので合流した方がいいだろうと近寄る敵を斬り殺しながら綾達に近寄っていく。
「無事でよかった……。あ、怪我はない? 大丈夫?」
何処か痛いのかもしれない、綾とかごめが唐突に涙を流し泣き始める。ここが戦場だという事も忘れて
「あれ? 何かあった?」
「んー、それはまぁ……なんというかお前のせいだ」
「え? あれ、なんかしちゃったのか。ごめんな」
自分が何をしたのかもわからないが一人がそう言うのならそういう事なのだろう。贖罪にといつもの様に頭を撫でてやるがいつもの様には力が入らない。血は乾いているのでつかないだろうが念のため気にして丁寧に撫でていく。
やっと機嫌が戻ったと思った時、戦場にいることを忘れて涙を流しながら嬉しそうに笑う2人の笑顔はとびきり可愛らしかった。
「それじゃ、呂布にばっかり頼ってても悪いし俺たちも加勢に行こうか」
鈍る思考で今出来る事を考え、伝えると三者三様の答えで賛成してくる。
4人で固まりながら今度は呂布の旗を目指しながらじりじりと進んでいった。
◇◇◇◇
じりじりと少しずつ進んでいたが相手の方もこちらに向かってきているようで近く的早く顔を合わせることが出来た。
初め呂布が敵を斬り、小さい女の子が旗持ちをしているその光景は一枚の切り取った絵に見えた。4人が慌てて首を振り改めて呂布たちに視線を向ける。
一体どれほどの人を切ったのかその一身に血を浴びながらも怪我をした様子も、疲れた様子もなく、簡単に敵を斬り飛ばしていく。
「呂布殿とお見受けしますが」
代表して時雨が声をかける。他の3人はどうやら強張って動けない様なので疲れていてもやるしかない。
「……戦ってた人?」
そういって首をかしげながらも敵を粉砕する。なんてかわい……もといなんてパワーだろうか。
「えっと、たぶんそうだけど。よければ助けるが?」
「なにをいってるのです! 恋殿には陳宮がついているのです、助けなどいりません!」
小さい女の子が吼えている。この子に見覚えはないが今それを考える余裕もない。
「……助かる。この量相手にするの……面倒」
あまりにばっさりと面倒と言う言葉でかたずける呂布に思わず今まで死ぬような思いで切り抜けてきた自分が馬鹿に思えてしまう。沈みきった思考が少しだけ浮上するのが分かる。
「っぷ、ぷはは! この数を面倒って言葉で片付けるのか……さすがは天下無双だ」
俺の言葉不思議だったのか呂布が首をかしげながら聞いてきた。
「おかしかった……?」
「いや、呂布殿がずいぶんと可愛らしいものだから……っぷ」
「むむむ、恋殿を笑うなー!」
決して呂布に対して笑っていたわけではないのだが傍から見ればそうは取られないのだろう。ここは無駄に力を使って逆らう事も無い。
「ごめんごめん、今は戦いに集中しなくちゃな。それじゃよろしく」
「……よろしく」
挨拶もひと段落すると俺たちはたま戦場へと舞い戻る、この後呂布の勢いに半ば巻き込まれるように俺たちも攻めに攻め、黄巾党約3万もの兵を相手に勝ったのだった。といっても呂布と後から駆けつけてきた呂布配下の兵達がほとんど殺したおかげなのだが
戦闘が終わった後今回の事で胸に沁みたことがある……。面倒だからと無闇に逃げてはいけませんと言う事だ。
死ぬ思いをした俺たちのそれが教訓だった。
◇◇◇◇
戦いが終わった後、黄巾党との戦いから避難していた飛影と無事合流を果たした。
誰も失うことなく戦いに勝てたおかげか、疲れ切っていたはずの体は活力を取り戻したように感じる。それもこれも呂布の援護あっての事だと思い、礼を述べる。
「今回は助かった。呂布殿には感謝してもしきれない」
「いい…仕事だから」
「それでもありがとう」
最低限の礼は受け取ってほしいと笑いかけ、呂布の頭を撫でる。癖になった撫でるという行為はもはや俺にすら止められない。俺の手は怖いもの知らずなのかも知れない。
「そうなのです! 別にお前を助けたくて助けたわけじゃないのです! 勘違いするなです! って何を恋殿に触っているのですかっ!?」
「えっと、そのごめんな?」
名前がわからないので誤魔化すように撫でると真っ赤になって呂布の後ろに隠れてしまった。隠れた呂布の後ろから顔を出してあっかんべーとやっている姿は可愛らしくもあり、何処か心を温かくしてくれた。
そうやって和んでいるといきなり飛影の手綱を横から掴まれる。
「あれ? えっと」
「……ついてくる」
「へ?」
いうが早いか飛影を呂不がいきなり引っ張り洛陽へと入っていく。心の準備が出来ていない時雨は戸惑うばかりだ。
「待て待て、なに用事か? 呂布殿」
「詠が探してる………それと恋でいい」
詠が探しているというのは好都合なのでいいとして、最後にポツリといった言葉は聞き逃せなかった。
「え? それって真名じゃ?」
「いい……」
「ん、わかった。それなら俺は時雨って呼んでくれな」
コクリと了承を首の動きで表す。まるで小動物の様なその動きに少し癒されながら先ほどの話題に戻す。
「それと呼ばれてる理由ってわかる?」
俺の問いに首をかしげる恋。か、可愛いけれどここはぐっと抑えなければいけない。
「………詠に聞いて」
確かに理由が分からないならそうするしかないとは思うけど、出来る事なら行く前に聞きたかった。しかし可愛いのは特だ。何もわからなくても可愛ければ許せるのだから。
そんな馬鹿やってる俺たちを残りのメンバー4人が喚きながら追いかけてきた。
その様子を見ながら戦いは終わったと思ったが、どうやらこれから違う戦いの幕が開くみたいだな……と馬鹿な事を思う。
嫌に眩しい空を見る。能天気に今日も晴れ渡っていた。祭にも似た高揚感が自分を馬鹿にしているのはわかっている。
ちくしょう、なんか綿あめ食べたいな。
戦勝に浮かれて空のように能天気な時雨であった。
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■後書き■
サプリを飲むのをついつい忘れてしまって口内炎が長引いてます。次こそはちゃんと飲んでやる!
●こんな無双させてみたいシリーズ●
「○ンダーーーーーム!」
時雨の叫びに呼応するように地面が揺れ、割れたかと思うとその中から○ンダムが飛び出してくる。
それにすかさず飛び乗り、コックピットへと素早く滑り込む時雨。黄巾党の兵達が驚きで動けない今が絶好のチャンスだと理解すると同時に右手を振り上げる。
「俺のこの手が光って唸る! 雑魚を殺せと輝き叫ぶ! 今必殺のシャーイニーング! フィンガーーーーー!」
チュドーンという音が相応しい大爆発を巻き起こし、黄巾党の有象無象を一撃のもとに粉砕し、吹き飛ばしていく。肉片と成り果てたそれを見て時雨は満足して意味不明な一言をつぶやく。
「闘いは弱い方が勝つ!」
―元ネタ:機動武闘伝Gガンダム ドモン・カッシュのセリフー
ドモンファンの皆様はご容赦お願いいたします。
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