オイっす!みんな元気にしてたかい?黒神鯱だ。
俺は小学六年生になった。小学校って毎日が楽しくて飽きないからいいな。
一番面白いのは友達との時間だ!俺の友達で仮面好きの大木って奴がいるんだけど、そいつが面白い
んだよな~。確か今日大木が「俺将来仮面同好会を作る!」って言ってたなー。
俺は学校が終わり今家に帰る途中なんだがさっきから誰かに見られている気がするんだよな~。
『さっきから俺の事を見ている奴早く出てこいよ』
「いや~。まさか気づいていたなんてビックリだぜ」
「・・・・・・・・・・」
まさか本当にいるとは思わなかったぜ。俺の目の前にいるのは制服をつけてポニーテールでヘッドバンド
をしている女性とその女性の後ろにいる背中に「≠」と書かれた制服を着ていて背を向けている男性がいる。
『あんた誰だ?何で俺を見ていたんだ?』
「僕の名前は安心院なじみ、親しみを込めて安心院さんと呼びなさい。キミのことはずっと僕の一京のスキルの一つ『傍観者《ハーフティ》』で見してもらったけど面白いね。・・・・生月桔梗《いきつきききょう》くん」
『おい、安心院さん俺の名前は黒神鯱だ!そんな名前はとっくの昔に捨てたんだよ!!』
俺は安心院さんを睨みながら怒鳴りながら喋る。
「わかったぜ鯱くん。わかったからその殺気をしまってくれないかい?」
『それで安心院さん俺を見ていた理由が面白いという理由なら俺は帰るぞ』
俺は安心院さんを睨むのをやめたが帰る体勢をとる。
「嘘だから本当に帰ろうとしないでくれよ鯱くん。本当の理由は鯱くん『悪平等《ノットイコール》』に入らないかい?」
『悪平等《ノットイコール》』?何だそれ?新手の宗教なのか?
『悪平等?何だよそれ。聞くの二回目だけどマジでアンタは何者だ安心院さん?』
「僕は安心院なじみ7932兆1354億4152万3222個の異常性と4925兆9165億2611万643個の過負荷、合わせて1京2858兆519億6763万3865個のスキルを持つ、平等なだけの人外さ、そして後ろにいる彼は不知火半纏。ただそこにいるだけの人外だ。僕たち二人合わせて『悪平等《ノットイコール》』」
『その平等なだけの人外の安心院さんが俺を悪平等に入れたいんですかー?』
「それはさっきも言ったと思うけどキミが面白いコトと僕がキミに興味を持ったからキミを悪平等に入れたいのさ」
『面白そうだけど俺は悪平等に入らないぞー。めんどくさそうだからな。それじゃあ、俺は家に帰って、
勉強をしたいから帰るわ。それじゃあまたねー安心院さん』
俺はそのまま後ろを向いて我が家に向かって、歩き始めた。
「・・は・・・・に・・当に・・てね・・くん」
最後に安心院さんが何かを言った気がするが余り聞き取れなかった。
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「キミは本当に彼に似ているね鯱くん」
鯱の後姿を見ながら安心院は小さな声で呟いた。
「アッハハハハハ!!勧誘して断られてるし!どんまいなじみ!」
安心院の後ろから急に笑い声が聞こえて安心院は後ろを向く。
「うるさいぜ神功《じんぐう》。キミはいつから此処にいたんだい?」
さっきまでいなかったはずなのにいつの間にか安心院の後ろに真っ白のコートをつけてフードを被っている男性がいた。
「お前がアイツを悪平等に勧誘するところから見てた。それにしてもアイツ大半俺様と同じセリフを言ってたな。それとなじみ!何が二人合わせて悪平等だ!俺様とお前と半纏、三人合わせて悪平等だろ!」
「知らないなーそんなこと出てこなかったキミが悪いんだぜ」
「うるせー。俺様に気付かないお前がわるいんだよ。それより、いつかアイツと勝負してみたいなー」
「キミの頭の中は戦うことしか考えられないのかい?それと彼はまだ小学六年生なんだぜ?」
「そんなことわかってる!俺様はアイツが中学生ぐらいになったら戦いだけだ!」
「はいはい。わかったから黙ってくれないか?」
「なんだとこのクソババア!」
「僕と戦う気かいクソジジイ?」
「「アハハハハハハ・・・・・ぶっ殺す!!」」
この人外二人の戦いは次の朝まで続いた。
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「兄貴、私この家を出ることにした」
『……そうかい。遅かれ早かれそうするだろうなとは思ってたけどよ…………めだかや、真黒には?』
「言うわけないだろ? あいつらなら絶対止めるだろうし。この日のために五年以上準備を重ねてきたんだ。例え兄貴が説得しても中止はしない」
『めだかが泣くぞ?』
「手紙も残したし、間違いなく泣くだろうな。その時は兄貴が慰めてやってくれ」
『そういうのあんま得意じゃねぇんだよなぁ』
「兄貴なら大丈夫だろ」
『買い被り過ぎだろ?ついでに真黒の足止めもしなきゃなんねぇんだろ? 間違いなく発狂して暴走すんぞあのバカ。考えただけで胃が痛ぇよ』
「・・・・・・私は黒神くじらではない新しい環境、新しい立場、新しい姿、新しい視点で私なりの不幸を探し出してみせる」
『何もかもまっさらにするのか?』
「ああ。家族の記憶も消す。それが今の私に思いつく最高の……最悪の不幸だから」
『・・・・・そうか』
「幻滅したか?」
『何で俺が幻滅しなきゃならないんだよ。お前が必要だと思ったから、そうしたいと思ったからそうするんだろ?ならお前がしたいことをしろ』
「わかった。じゃあ、さようなら兄ちゃん」
『おいおいくじら。さようならじゃなくて、そこはまたねだろ』
「うん。またね兄ちゃん」
くじらはそのまま家を出て、次の朝くじらが残した手紙には『幸せになるくらいなら死んだ方がましだ』と書かれていた。おいおい、くじらもっとマシな描き方は無かったのかと思ったが、手紙の後ろには俺と
くじらとめだかと善吉と小さく真黒が書かれていた。
そのあとめだかを慰めたが一番大変だったのが真黒で、アイツを気絶させるのがとてつもなく大変だった。くじらを見つけたら文句を言わなければならないな。
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文ですので余り期待はしないでください。感想やアドバイスや誤字報告などは受けつけてますが、罵詈雑言の感想は受け付けません。それでは、お楽しみください!