代表決定戦から翌日、教室では…
「あの、クラス代表はオルコットさんに決まりました」
真耶がそう言うと、クラス中が騒ぎ始めた。
「どうしてですか?わたくしは…」
セシリアがそう言うと、千冬が答えた。
「神崎が辞退したんだ、それにあの実力では大問題になるからな…」
「そうですか…」
そう言うと、セシリアは席を立ってから言った。
「皆さん、あの時は男性の方々と皆様に大変な無礼を働いてしまい、本当に申し訳ありませんでした」
セシリアはそう言うと、頭を下げて謝罪した。
すると、ジンヤも言った。
「人間は間違いを犯すが、それを正す事も出来る。だから、セシリアを許してやってください!」
そう言うと、ジンヤも頭を下げる所が土下座をして言った。
「じ、神崎くん。そこまでしなくても良いから…」
「オルコットさん、頑張ってね」
「応援するからね!」
すると、教室のドアが開くとジンヤの妹のアリスが顔を出すと…
「パパは渡さないよ!」
そう言うと、去っていった。
「…今のは忘れてください」
ジンヤはそう呟くと、セシリアはジンヤに言った。
「あ、あの…ジンヤさん。よろしければ…わ、わたくしとISの訓練をお願いできますか?近接格闘に関しては、わたくしはまだまだですし…」
「?僕でよければ良いよ」
そこに千冬が言った。
「それでは授業を始めるぞ!」
そして、授業が始まった。
一方、とある場所。
そこの名は番犬所。
そこである黒いコートの美青年が指令を受けていた。
「新しいホラーか」
『ゼロ、これは彼と共同の依頼よ』
そう言ったのは、黒いコートの美青年の左手にある魔導具シルヴァだった。
「しかもコイツが相手とは大変だな…」
『でも試練を乗り越えるのも魔戒騎士なのよ』
「まあ、可愛い後輩の実力も確かめるか…」
彼の手元には黒い指令書があった。
一方、IS学園の食堂、現在午後7:00。
そこでは食堂でパーティーが開かれていた。
「パーティーをやるとはな…女子というのは強いな、ジンヤ」
「ああ、一夏。オマケに四大臣達もすっかり骨抜きだ…」
ジンヤが指差す方にガイアークの四大臣+アリスが女子達と遊んでいた。
すると、レコーダーを持った女子が現れた。
「ハイハイ、私は新聞部部長の黛薫子。今日の期待のホープにインタビューをしに来ました~」
「ホープ?なるほど、このセシリア・オルコットにインタビューをしに…」
薫子はセシリアを華麗にスルーしてジンヤにレコーダーを向ける。
「ではなぜジンヤくんはセシリアちゃんに代表を譲ったのかな?」
「そうだね…彼女は強くなる素質があるから代表を譲りました。まあ、これから一緒に強くなっていこうと思います」
「ほっほほー、これまた一種の告白かな?」
薫子はそう言うと、ジンヤとセシリアは顔を赤くして、アリスは怒った。
「パパはぜったーい浮気しないもん!」
「ふむふむ、良いコメントどうも~。それでは一夏くんに一事!」
「俺か…まあ、これからよろしくお願いします」
「えー、もうちょっと良いコメントを~せめて『俺に触れると火傷するぜ!』とかくらい~」
すると、ジンヤの目つきが変わった。
まるで、獲物を見つけたと言わんばかりに鋭いものに…
そして、ジンヤはアリスを指差して言った。
「すいませーん!この子は僕の妹のアリスです。仲良くしてください」
「アリスでーす!お姉ちゃん達、よろしくお願いしまーす!」
アリスがそう言うと、周りがアリスに殺到した。
「お~ジンヤくんの妹ね、それでは色々とお話を…」
「ねえねえ!神崎くんの好きなものは何?」
「ジンヤさんは渡しませんわ!」
皆がアリスに殺到している間にジンヤは一夏に頼みごとをした。
「それじゃあ、一夏、ちょっと仕事してくる」
「ああ、気を付けろよ」
そして、ジンヤは食堂から去ると制服から髑髏が埋め込まれたライターを取り出した。
すると、そのライターが喋った。
『ジンヤ、指令だぞ。しかも黒い指令書だぞ!』
ライターの名は魔導炎ロン。
ロンは旧魔戒語で『悪友』を指す。
ジンヤは魔導炎で炎を出すと黒い指令書を燃やした。
それを見たジンヤは呟いた。
「ここ最近の陰我発生の元凶に奴が来るか…」
そう言うと、ジンヤは何所からか黒いコートを取り出すと、それを着ると外へ出た。
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