保健室。
「う…ここは…」
保健室のベットの上でセシリアは目を覚ました。
時計を見ると、ジンヤとの戦いから2時間ほどたっていた。
「そうでした…わたくしは負けたのですね…」
「ん?起きたの?」
声がする方を向くと、そこにはジンヤが居た。
「貴方、何をしてますの?」
何故ならジンヤは紅茶のポットとホットケーキを持っていた。
「お詫びかな?」
「お詫び?」
「ちょっと、やり過ぎたからね。まあ、どうぞ」
そう言うと、ジンヤは紅茶をカップに入れて、ホットケーキと一緒にセシリアに渡した。
「それでは、遠慮なく…」
そう言うと、セシリアは食事を始めた。
(おいしいですわ…ここまで料理が上手いとは…)
ホットケーキは良い具合に焼きあがっていて、紅茶は高級なパーティでも出して良いほどの美味しさだった。
すると、ジンヤは先ほど買ったと思われる缶コーヒーを飲んでいた。
セシリアはジンヤにある質問をした。
「貴方、何であの時わたくしを助けたのですか?」
それを聞いたジンヤは答えた。
「女を守るのが男の仕事だからさ」
それを聞いたセシリアはジンヤを不思議に思った。
「それに…僕はね良く孤児院に行って子供の世話を良くしたんだ。それで子供のワガママってのはその子の助けてっていうサインでもあるからさ…」
「貴方って人は本当にミステリアスな方ですわね…」
「そうかな?」
「そうですわ、わたくしの父とは全く逆ですわ」
それを聞いたジンヤはセシリアに聞いた。
「どういう事?」
「わたくしの父は人の顔色ばかり伺っていて、本当に情けなったですわ…」
「セシリアさん、それは違うと思うよ」
すると、ジンヤはセシリアの両肩に手を置いて、セシリアの目を見るように言った。
「キミは嫌な事を忘れるけど、愛されていた事も忘れるの?」
「え?」
「キミはお父さんの嫌な所しか見ていないんじゃないか?本当にキミのお父さんは情けなかったの?」
「それは…」
「僕的に言わせれば、キミのお父さんは常に誰かの事を気に掛けていた優しい人じゃないか?」
「…!」
ジンヤの言葉にセシリアは思い出した。
子供の頃、泣いていた時に父が慰めていた事。
父からたくさんの愛情を貰った事を…
「思い出した?」
「はい、わたくしは父からたくさんの愛情を…」
「そうか…」
そう言うと、ジンヤはセシリアの頭に手を置いた。
「それじゃあ、また明日ね」
「あ、はい!また明日…」
そして、ジンヤは保健室から去った。
「ジンヤさん、わたくしは…貴方の事が……」
一方、保健室から出たジンヤにジャンボットが話し掛けた。
『ジンヤ、君はいつも甘いな。それだから君は…』
「いいじゃん、火野さんも同じ様なもんだろ?」
『全く、君は…』
ジャンボットの小言を聞きながら、ジンヤは療の自分の部屋に戻った。
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代表決定戦の後、ジンヤはある行動に出た。
それは…