この物語は真・恋姫†無双という外史に、
CRISIS CORE FINAL FANTASYⅦのジェネシス・ラプソードスが来たという設定です。
作者である私、黒山羊が原作を何度もやりなおし、登場人物を原作通りにしたつもりです。
ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。
まあ、CCFF7が分からなくても楽しめるように書いたつもりです。
また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。
あらかじめご了承ください。
読者の皆様が楽しめたら幸いです。
視点:桂花
『第壱回荀文若脳内討論を始めるわ。議題はあの種馬男についてよ。ギャァギャァ、五月蠅いわよ!アンタ達!
意見のある人は挙手をして私が指名するから、起立して、名前を言ってから発言しなさい。良いわね!
何か意見のある荀文若入る?…………はい、そこの眉間に皺寄せてるアンタ。』
『ツン30割増し荀文若よ。そもそも、こんなこと論ずるまでも無いわ!
あんなお下劣変態脆弱惰弱節操無し弱小矮小煩悩全自動孕ませ全身精液種馬男って言うかアレ人間なの?下等生物じゃないのかしらそうよ、人語に似た鳴き声で叫ぶ団子虫に近い何かよ!だから、アレは全身精液種馬下等生物ね。その全身精液種馬下等生物なんて息を吸えているだけ華琳様に感謝して跪くのが当たり前!それ以外にすることがあるとすれば、切腹以外あり得ないわ!ってか、今すぐ死ぬべきよ!』
『種馬男は今すぐ死ぬべき、ほかに意見は?………はい。そこの眼鏡かけたアンタ。』
『猫耳軍師荀文若よ。確かにあの男の所為で私はこれまで色々とされてきたから死ぬのは当然だわ。
でも今すぐ、死ぬと言うのは早計ね。まだアイツには天の国の知識を吐きだし切れていないのだから、殺すのはそれからよ。』
『なるほど、利用し尽くしてから襤褸雑巾にして捨てるわけね。他は?……はい。やる気無さげなアンタ。』
『男に興味なんてない荀文若よ。
っていうか、何故こんな討論してるの?種馬男のことなんて、どうでも良いのに、華琳様にお仕置きされる妄想をする時間裂かれて私迷惑してるんだけど。』
『分かったわ。まずこれを見なさい。見て分かるように、あの種馬男が私に抱きついているの。
でも、コイツが私に抱きついたおかげで、私は怪我をせずに済んだという事実があるわ。
つまり、この荀文若があの男に助けられたのよ。それで、一部の荀文若があの男に対する処遇を改善するべきだって意見書が出されたのよ。それで全荀文若で討論することになった訳よ。良いかしら?
それで、意見書を出した無垢な荀文若、アンタの意見はどうなの?』
『私はもうちょっと、優しく接しても良いと思……う………わ。』
『はぁ##何言ってんのアンタ!アンタの頭腐ってんじゃないの##
私がありがとうって言ったら、顔を胸に擦りつけてきたのよ!あぁ!思い出しただけでもゾッとするわ!
死刑!今すぐ!死刑よ!』
『静かにしなさいよ!アンタ!そうやって騒ぐと、まともな討論できないでしょ!
発言は、議長の私、桂花が指名してからよ。良いわね。次破ったら、どうなるか分かるわね?
で、その抱きつかれてアンタはどう思ったのよ?無垢な荀文若?』
『ちょっと、ほんのちょっとよ!その……えっとね………嬉し…かった//////』
『…………他に意見は?はい、そこのニタニタしているアンタ。』
『誰かを虐めるの大好き荀文若よ。
今までの議長だったら、そんな意見書出て来てもすぐに却下していたんだと思うけど、そこの所議長はどうなのよ?』
『うぅ!私としてはその……ちょっとは見直してやってもいいんじゃないのと思ってるんだけど、でも、あの種馬男なんて私を孕ませようとする鬼畜外道だし、だから、どうしようか、迷ってんのよ!文句ある!!
はい、そこのメイド服着ているアンタ』
『はい。女子力がアップしたデレ率100%の野良メイド荀文若にございます。
迷っているのだったら、突撃あるのみと荀彧は思うのですよ。
そもそも、荀彧的には旦那様には優しく接するのが当然だと思います。旦那様の処遇の改善を申し上げます!』
『結構、種馬男の処遇改善を願う荀彧って結構多いわね。此処まで多いと無視は出来ないわね。
じゃあ、仕方がないから、今は様子見で、種馬男の思惑を模索する。
そこまで有害じゃないと分かれば、そのまま。図に乗るようだったら、引きちぎるという方針でいいかしら?
…………異論は無いようだし、これで閉幕よ』
私の頭の中での脳内討論はさきほど終わり、私の目の前には首から下が雪の中に埋もれている種馬男が居る。
目の前で私に抱きついたのが凪達の逆鱗に触れたらしい。4人から制裁を受けた結果こうなった。
呂布と陳宮は傍観していた。呂布は『自業自得』って言ってたわ。陳宮も呂布からの命令らしい。
凪達を止めようとしないのも、加勢しないのも、さっき言った台詞と呂布の戦うメイドとしての立場からの措置らしいわ。
「恋、ねね、助けてくれ。」
「ご主人様、鍛える。」
「ねねに助けを求めるなんて厚かましいのです。」
「うそぉーん、」
呂布と陳宮は種馬男の悲痛な叫びを無視すると、横で雪だるまを作り始めた。
前から思っていたけど、呂布って本当に掴みどころがないわね。まあ、それはこの男も同じなんだけど、本当に。
普段、女の尻を追っかけたり、乳がどうのと言ってると思ったら、たまに天の知識で役に立ってるし、理解不能だわ。
私はその場で屈み、膝の上に肘を乗せ、頬杖をついて、種馬男を見る。
「なぁ、桂花?」
「何よ。」
「さっき無理矢理引き倒したけど、どっか痛いところないか?」
「アンタのおかげでないわよ。」
「そうか。良かった。………桂花何処行くんだ?」
「アンタに借り作るのが嫌だから、し!か!た!なく助けてあげるわ。感謝しなさいよ!」
「お、おぅ。」
私は立ち上がると近くの木の枝を折って、種馬男の周りの雪を掘りはじめる。もちろん、罵倒は忘れない。
ちょっと優しくしたら、男って生き物は図に乗る。さっき『ありがとう』って言った時に抱きついて来たのが良い例よ。
まったく信じられないわ。何で男なんて生き物が生息しているのよ。まったく。
掘っている途中に華琳様達が通りかかった。
「あら、桂花、浮気?」
と華琳様は言ったので、種馬男の顔面に雪玉をぶつけて否定するけど、いつまでも華琳様は笑っておられた。
四半刻(30分)ほど、掘ったら、何とか上半身が出てきたので、後は自力で脱出して貰う。
「いやぁ、マジで助かったわ。ありがとう。桂花。」
「言ったでしょ。アンタに借りを作っていると犯されるかもしれないから、恩を売って貸し借り無しにしただけよ。」
「それでもだ。ちゃんと礼を言っておかないとな、ありがとうな。
ところで、桂花はどうやってレストハウスまで行く?さっきのでボードが怖くなったんだったら、俺が荷物担いでゆっくり滑って行くけど?」
「私に歩けって言うの?」
「じゃあ、御姫様だkk」
「お腹を刺されるのと全身埋められるの、どっちが良い?」
「ごめんなさい。」
「まあ、折角。華琳様もこれで遊んでるんだし、華琳様と春蘭達が一緒に滑っているのを見ているだけって癪だから、私も滑れるようになりたいわ。ということで、私にスノーボードを教えなさい。」
「了解。んじゃ、恋、ねね。俺は桂花にスノボー教えながらゆっくり下って行くから、行こうか。」
種馬男がそう言うと、呂布達は雪だるまを作るのを止め、降る準備を始めた。
そして、4人で休憩所まで降って行った。
すこし滑ると、種馬男の言うレストハウスと言う休憩所に辿りついた。
板を雪に刺して、建物の中に入る。中は結構広くて、2階建てだった。
観光施設のつもりで造った為、大人数を収容できるようになっているんでしょうね。
1階はスノーボードの板とか見たことも無い何かが置いてあった。私達は2階に上がる。
「あら、ようやく来たのね。一刀に桂花。」
「他の皆は?」
「皆来てるわよ。あ、そうそう、秋蘭が探していたわよ。」
「秋蘭が?何だろう?」
「なんでも地図の見方が分からないらしいわ。」
「ん?……あぁ、あそこの部分だろうな。ありがとうな。華琳。俺、秋蘭の所行ってくるわ。」
種馬男は秋蘭の方に向かって行く。私も種馬男について行って、昼食を取ることにした。
種馬男を知る機会だし、普通に昼食の取り方が分からなかったからで、種馬男と一緒に痛いなどとは微塵も思っていない。
昼食はカレーと言う天の国の食べ物だった。
御飯の横に、肉とか野菜の上に色の悪い液体の乗った何やら不気味な食べ物だった。でも見た目に反して美味しかったのは此処だけの話。あの種馬男にバレテしまったら、ニヤニヤしながら何かまた言ってくるからよ。
それで、私が昼食を食べている時に種馬男と秋蘭が話していたのは、一番上のリフトからの滑る場所についてだった。
私もチラッと秋蘭の持っていた地図を見たんだけど、ゲレンデ?という滑る場所がない。
私はまだ整備中なのかしら?と思ったんだけど、どうやら、そこは『ばっくかんとりぃ』というものを楽しむ所らしい。
なんでも、森の中の木を避けながら、滑って行くというものだという。
種馬男は己の力量が試され、真の意味で自然と一体になれるボードやすきぃ?の極地だと熱弁していた。
正直ウザい。コイツも馬岱が言っていた脳筋という奴なのかしら?
「そんな意味で一番上のリフトは上級者向けだから、自信が付いてから行ってくれ。気を避ける練習がしたのなら、此処と此処のゲレンデの間が林になっていて、川や崖とかもないから安心だから、練習に最適だ。」
種馬男はそう言い、付け加えて、木は避けるもので破壊するモノではないとも言っていた。
『なるほど。十分姉者に言い聞かせておくよ。』と秋蘭は一瞬笑うと霞達と相談を始める。
これから何処へ行くかについて相談しているみたいね。
私が食べ終わると呂布がまだ食べていた為、食べ終わるまで種馬男は待つと言ったので、私も待つ。
もう一回だけ言っておいてあげるわ。種馬男は観察対象よ。それ以上になんて絶対にありえないから。
なんというか、アレね。呂布の御飯を食べている姿を見ていたら、何だか怒っているのが馬鹿らしくなって来たわ。
前に種馬が言っていた癒し系ってこういうのを言うのかしら。はっ!あり得ないわ!私の唯一の癒しは華琳様よ!
私が呂布をボーっと見ていると、陳宮が種馬男に話しかけてきた。私は聞き耳を立てる。
「おい!ち●こ!ねねにも恋殿と同じぐらい速く滑れる乗りモノを差し出しやがれなのです。」
「はいはい。じゃぁ、他の探すか。」
さっきから私の知らない単語をこの種馬男は連発している。
何だが、魏の筆頭軍師の私が置いてきぼりをされているみたいで、腹立つわね。
呂布も丁度食べ終わった為、種馬男は立ち上がると、陳宮を連れて何処かに向かう。
「荀彧。」
突然横にいた呂布が私を呼んだ。私は突然のことで驚きながら、平静を装いつつ返事をする。
「ななに?」
「なんか変わった。」
「はぁ?」
「前の荀彧、栗だったけど、今は人参。」
栗?人参?私が?私は色々考えるけど、呂布の言っている意味が全くもって理解不可能で困り果てていた。
「栗はちくちくして痛い。でも、人参は固いけど、茹でたら柔らかくなる。」
「要するに私の態度がマシになったって言いたいの?」
「……コクッ」
「華陀に怒ってばかりいると早死にするから気を付けるように言われただけよ。」
「それだけ?」
「それだけよ。」
「違う匂いする。」
「はぁ?アンタって犬か何かなの?」
「違う。恋は人間。」
そう言って、呂布は外へと出た種馬男を見つけたのか、出て行った。
私も滑る以外やることがないからついて行く。
視点:一刀
俺はねねにスノースクートの乗り方を教える。
ねねは普段から張々に乗っているからか、バランス感覚は良い方らしく、すぐに乗りこなせてしまった。
おかげでねねはとても上機嫌だ。
だから、今の俺にはねねが駄々をこねて俺に八つ当たりしてくるかもしれないという心配は杞憂に終わった。
俺の今の心配事がこれだけなら全く問題は無いのだが、俺は全く別の問題を抱えている。
その問題は俺の命に関わる大問題だ。下手をチ●コチョンパなんて生温いと言えるぐらい悲惨なことになりそうだ。
え?何をそんなに怯えているのかって?
あの桂花が!
俺の!
横で!
飯を食ったんだぞ!
もう大問題だろ!これって死亡フラグだよな?
え?死亡フラグって?『俺この戦いが終わったら、結婚するんだ。』とかそういう系じゃないのかって?
まあ、それも死亡フラグだ。だけどな。他にも死亡フラグはある。え?誰から聞いたって?じいちゃんからだよ。
じいちゃんには昔無地の親友が居たらしい。だけど、些細な事で喧嘩別れして、数十年ほど会っていなかったそうだ。
でも、ある日、ひょっこりその友人が来て、じいちゃんに謝ったらしい。
そんで、仲直りじゃ!と言って酒を飲んだとか。んで、酒を飲んだ数日後に死んじまったんだと。
まるで、想い残しの無いように、死ぬ間際に清算に来たんじゃないのかってじいちゃんが仲直りできた嬉しさからか嬉し泣きと、もっと早くに仲直りをしておけば良かったと言う後悔の念からの悔し涙が混ざった涙を流しながら言っていた。
このケースに今のパターンあって無くない?
三段論法でいうのなら、こうだ。
大前提が『険悪な仲だった奴が急に優しくなる。』→『ソイツが死ぬ』
小前提が『険悪な仲だった奴が急に優しくなる。』=『桂花が急に優しくなる。』
結論が『桂花が死ぬ?』
にぎゃぁぁぁぁぁ!!
絶対にこの結論だけは回避せねば!
まさか、ギャルゲーでよくある遭難イベントか?雪崩イベントか?それとも骨折イベントか?崖から転落イベントか?
うぉぉぉぉぉぉぉ!!桂花!絶対に俺が守ってやるからな!
いや、でも、桂花ならこの三段論法を無茶苦茶に組みかねない。
大前提が『険悪な仲だった奴が急に優しくなる。』→『ソイツが死ぬ』
小前提が『険悪な仲だった奴が急に優しくなる。』=『桂花が急に優しくなる。』
結論が『俺が死ぬ?』
なんてものにするかもしれない。それだったら、……………まぁ、大丈夫だ。
え?俺が死ぬかもしれない死亡フラグなのに、何故大丈夫かて?
ギャルゲー主人公は要所要所でセーブするから、セーブデータがあれば基本死んでも、ロードすれば、やり直せるんだよ。
ってのは嘘で、桂花がマジで俺を殺しにかかることはまず無い。何だかんがで、口は悪いが、桂花は優しい女の子だ。
それにこの作家さんは何だかんだでそこまで俺の事を嫌っていないから、殺される事は無いだろう。…たぶん。
だったら、何故桂花はデレているのだろうか?もしや、ついに来たのか?デレ期が!!
それだったら、マジで嬉しいのだが、どうなのだろう?とりあえずは、様子見をしながら、俺と桂花の心配をしておこう。
俺はそんなことを考えながら、恋とねねと桂花と俺の4人でリフトに乗った。
だが、そんな心配も杞憂に終わった。
「はぁー、やっぱりボードした後は温泉に限るよな。」
俺は今止まっている所から数里行った所にある温泉に来ている。
地元の人曰くここの温泉には、疲れを取ったり、美肌効果があるらしい。
露天風呂で雪見酒なんて乙なモノだ。って、この世界来る前まで高校生していた人間の台詞じゃないよなww
「ただ、一人ってのは寂しいもんだな。」
俺は向きを変え、男湯全体を見る。
当然此処には俺一人しか男が居ない。だから、誰も俺の目には映らない。
なんか寂しいなぁ。こういう時は猥談ってのが、相場では決まっているのだが、話相手が居ない。
筋肉達磨二人は方向性が違う。熱血医者はそういう話にあまりのってこない。
「ジェネシスさんは………。」
話し合えるような状況じゃないか。あの人は俺を見つけた瞬間に殺しにかかるだろう。
ったく、どうしてなんだよ。あの人のこと知って、あの人の人生をやり直せると思ったのに、こんなのあんまりだよな。
………俺が桃香、華琳、雪蓮が殺し合おうとしていることから目を背けたから、こんなことになってしまったんだ。
俺が雪蓮や華琳を止めていれば、こんなことにならなかったはずだ。
桃香に樊城は捨てろと教えていたらこんなことには絶対にならなかったはずだ。
俺が逃げなかったら、ジェネシスさんの心が壊れることは無かった。…………俺の所為だよな。
駄目だ駄目だ!ナイーヴになっていた!俺らしくも無い!
俺は桃香と同じように『ジェネシスさんを殺さずに、止める』って誓ったんだ。だから、あの人と俺は向き合う。
それが甘いやら、無理だと散々華琳や雪蓮にも言われた。でも、『大事な奴は何が何でも守ってやる。恩を受けたら絶対に返す。』が北郷一刀と言う人間の有り方なんだ。何度も助けてもらった。なのに、何にも恩を返せていない。
だから、恩着せがましい恩返しを絶対にしてやる。あの人の人生がハッピーエンドと言えるようなモノにして見せる。
「といっても、あの人から襲撃が無い限り動きようがないんだよな。」
そう、あの三国同盟締結の時に襲ってきたジェネシス・コピーからはジェネシスさんのコピーが居る場所や数といった敵対勢力を知るのに必要な情報を手に入れることが出来なかった。
ジェネシス・コピーは捕縛出来たのだが、コピー達は隙を見て仕込みナイフで自決したからだ。
まあ、唯一手に入れた情報があるとするのなら、ジェネシスさんが俺達を敵視しているという情報だ。
ただ闇雲に探しても、時間と労力が無駄になりかねないし、探している間に都を襲撃されるなんてことも十分あり得る。
だから、今は国力を上げながら、時期を待つというスタンスだ。
そんなことを考えていると規則正しい音が聞こえてきた。
もしかして、女湯から誰かが混浴する為に侵入してきたのか?俺は期待を胸に後ろを振り向いた。
だが、俺の妄想はあっさりと砕け散った。
「ジェネシス・コピー!」
そこにはあの歪曲の剣を握ったジェネシス・コピーが居た。
ジェネシス・コピーはまるで、俺を暗殺するかのように足音を消して、近寄ろうとしていたつもりだったようだ。
だが、此処が風呂場。床は水で濡れている為、ジェネシス・コピーの穿いているブーツが音を完全に消してくれなかった。
俺はそのおかげで気付けたが、完全に詰んでいた。
そう、もう一度言うが、此処は風呂場だ。俺は全裸で武器なんか持ってない。そして、俺一人だ。
一方のジェネシス・コピーは武器を持っていて、俺に襲いかかろうとしていた。
いきなり俺の真横で男湯と女湯の仕切りが爆ぜ、木片が飛んでくる。いきなりのことで俺はかなりビビった。
その飛んできた木片に混じって俺の前に誰かが立った。
「恋!助かった!!」
恋が方天画戟を持って、ジェネシス・コピーの攻撃を防いでくれた。
俺を守ってくれた恋は襲い掛かってきたジェネシス・コピー4人を倒した。
そして、最後のジェネシス・コピーの翼を折ったのは良かったが、ジェネシス・コピーは逃げてしまった。
「ご主人様、怪我、ない?」
「おう、ありがとうな。恋。」
「ご主人様とお風呂入った方が護り易いから、恋と一緒に入る。」
「おう、分かった。」
ヒャッホー!まさかの混浴イベント発生ですか!このままCG回収ですか!?
煩悩まみれの頭の俺は恋の手を引いて湯船につかろうとする。おちつけ、俺いきなり襲うのは駄目だ。
最初はキスから初めて…………よし、これで763パターンは思いついた。これで、行ける!
だが、ちんきゅー・きっくと洗面器の雨によって俺は気を失ってしまい、イベント達成にはならなかった。
しかも、風呂から上がってから、今まで華琳達から怒られている。
「ご主人様。」
ガミガミと華琳に怒られている最中に恋が割り込んで来た。
「どうした、恋?」
「あれ。」
「ん?」
恋が指した先にはブーツによってできた足跡と羽毛があった。
そう、男の物だと思わせるような大きな足跡と鴉の羽毛にしては少しばかり大き過ぎる漆黒の羽毛。
誰の物かなんて俺達にはすぐに分かった。
どうも、黒山羊です。
今回の話は如何だったでしょうか?
ぶっちゃけ、空気と化してしていた一刀の出番を増やすためにこの話を書いています。
これを書いてて思ったのですが、ぶっちゃけ、滅茶苦茶スキー行きたくなってきた。
うごぉぉぉぉ!!北海道でスキーがしたい!!白銀の世界に行きたいわ!コンチクショー!!
とまあ、作者の話はどうでも良いので、今回の話に戻りましょう。
冒頭の桂花の脳内討論は如何だったでしょうか?
以前短編で書いたメイドの桂花が出て来ましたね。覚えていたら幸いです。
そんで、脳内討論の結果、桂花が若干デレるようになりました。
桂花がツン率100%より、若干デレた方が可愛いという世論調査の結果、こういう展開にしました。
おかげで、一刀と桂花の距離が若干近づきました。
そして、突然の襲来、
では、いつもの挨拶で閉めましょう。
それでは、御唱和下さい。
へぅ( ゚∀゚)o彡°
Tweet |
|
|
16
|
1
|
追加するフォルダを選択
麦焼酎を缶コーヒーで割って、アイリッシュコーヒーにするのは無理があると最近気がついた黒山羊です。
最後になりますが、
現在私は2本長編作品を書いています。
『真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝』を読まれる方はこちらの第1話から読んだ方が話が分かると思います。
続きを表示