真 恋姫夢想 復讐者 2話
とある街~
「父さん!」
「んっ?おお!一刀!どうしたこんなところに?」
「父さん昼ごはん忘れたでしょ。だから持ってきたんだよ」
「おお!それはすまない、助かったぞ!」
「まったくこれだから父さんは…」
「ははは!まあいいじゃないか。こうして持ってきてくれたんだからよ」
「まあそれはそうだけど…」
「ははは!相変わらず怒られてるな、周倉のおっさんは!」
「けっうるせえよ、だからおまえはいつまでたっても独り身なんだよ」
「あ!こんにちは、元紹さん!」
「おう!元気か一刀!…で誰が独り身だって?」
「おまえしかいねぇだろ、櫂(かい)」
「なんだと!おれだっていつかはな…」
「はいはい分かった。じゃあ気をつけてもどれよ一刀」
「うん、わかってるよ。それでは、元紹さん、また。」
「おう、じゃあな一刀!」
「はい!」
そういって一刀と呼ばれる少年は走って帰っていった。
「それにしても子供っていうのは成長が早いな」
一刀に父さんと呼ばれた男、名は周倉という。
「そうだな。いつもお前が仕事に行くたび泣いていたなの坊主がな…」
そう、櫂と呼ばれた男、名は甲斐元紹という。
「まあいいや、さっさと警邏を終わらせようぜ」
「そうだな」
そういった幸せな日常の一ぺージ。
しかし、世の中は非常であった。
「おい、周倉!曹操様がお呼びだ、玉座までこいだそうだ」
「曹操様がですか?隊長は何か聞いていませんか?」
「さあ、俺も詳しくは知らん」
「そうですか…ありがとうございます。さっそくいってみます」
曹操の城~
「お呼びでしょうか?曹操様」
「よく来たわね。さて、さっそくだけど聞きたいことがあるの」
「はっ!なんでしょうか?」
「さっき、そこにいる陳台という男から聞いたのだけれど、あなた城の金を横領してるそうじゃない」
「!?」
「なぜ、そんなことをしたのかしら?」
「ごっ誤解でございます!私は一切そんなことはしておりませぬ!!」
「嘘をつくな!周倉!証拠はあるんだよ!」
「ふざけるな陳台!俺はそんなことしていない!」
「証拠があるんだよ!」
「っ!!」
「まあいいわ、あなたはかなり優秀だし、妻も子もいると聞いたから斬首だけは許すけれど、あなたはもうクビよ!」
「…わかりました」
「ならさっさと帰りなさい」
「失礼します」
そういって周倉は玉座の間からでていった。
「ふん!ざまあみろ周倉め、俺にたて突くからだ」
そうこの横領の罪は陳台による罠だったのだ。
この男、陳台と周倉は仲が悪く対立をしていたのだった。
周家~
「ただいま~」
「おかえり!父さん」
「あら、おかえりなさい」
「飯はできてるのか?」
「ええもうすぐできますよ」
「そうか…腹減った~」
「?父さん何かあった?」
「っ!?何もないぞ」
「そう?ならいいんだけど」
「それより、飯にしよう!」
「はい、できましたよ~」
「じゃあ」
「「「いただきます」」」
そんないつもと少しだけ違う一日。
夕飯後~
「じゃあお休み父さん、母さん!」
「ああ」
「ええ、おやすみなさい」
「それであなた一体何があったの?」
「実は、仕事をクビになった」
「!?どっどうして?」
「城の金を横領した罪らしい」
「でも、あなたはやっていないのでしょう?ならどうして…」
「その場に陳台もいた…」
「!?そうですか…そういことですか…」
「ああ…」
「これからどうするのですか?」
「ああ、やりたくはないが…賊しかないか…」
「そうですか…わかりました。でもあなた、今だけは泣いてもいいんですよ?」
「ああ…すまん迷惑をかけるな…」
「いいんですよ、あなただけが背負わなくても」
「ああ…」
その家からはしばらく男の啜り泣きが聞こえたそうな。
そしてその話を聞いていた少年がいるとも知らずに…
続く~
あとがき
こんにちはLisaです。
どうだったでしょうか?
さあ、これから一刀君の運命はどうなるのか?
それは作者にもわかりません。
というわけで3話でお会いしましょう
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一刀君がチートです
それでもいい方はどうぞ