No.341515 寂しがり屋の女の子の為に…… 拾弐話DOWANNGOさん 2011-11-30 15:58:52 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:3684 閲覧ユーザー数:3124 |
今俺達は玉座の間に居る。
何でもある村が盗賊に襲われているらしい。
だから俺達は派遣する先遣隊を率いる人を決めている。
ただ決めるだけならば美蓮や桂花が決めるんだが……
「だから!ボクが行きたいんです!」
「お前は働き過ぎだ!休んでいろ!」
「姉者の言う通りだ。季衣、お前は休んでいろ」
「春蘭と秋蘭の言う通りだぞ、お前は休め」
「三人の言う通りです~。休んでくさいです~」
「季衣は働き過ぎなんだから休まないと倒れるわ」
「五人の言う通りよ。休みなさい」
見ての通り……春蘭と秋蘭と夜月と桂花と美蓮と華琳が季衣を説得している。
さっきから季衣が先遣隊を率いて行くと聞かないのだ。
本当ならば行かせるところだが春蘭が言った通り季衣は働き過ぎている。
だから、六人は休めと言っている訳だ。
もう彼是五回はこのやり取りをした筈だ。
これ以上時間はかけられない。
俺が何とか説得するしかないか……
「季衣、俺達は襲われてる村を見捨てるんじゃない。助けに行くんだ。
それに俺達はな、お前に倒れられたくないから休んで欲しいって言ってるんだ。
襲われている村は俺達が必ず助けるから、お前は休んでろ」
俺はそう言って季衣の頭に手を置いて頭を撫でる。
「先遣隊は夜月、秋蘭に任せよう。二人なら適任だ」
「劉郷さんの言う通りなのです。
秋蘭さん、夜月さん、お願いしますなのです」
「了解した」
「分かった」
二人はそう返事をすると準備の為に玉座の間から出て行った。
「中々の采配ね。流石剣神劉郷かしら?」
「全くなのです。軍師として自信を無くすのですよ」
「二人に全面的に同意です」
「そうか?」
何だか有名な英雄にそう言われるとすっごく嬉しいけどくすぐったい。
「あなたも休んでおきなさい。
時々警備隊の手伝いをしてるから疲れてるでしょ?」
「……何で知ってるんだ?」
警備隊の奴等には口止めしてるのに……
「ふふっ……」
うわぁっ……その笑みがこえぇぇっ……
「何なら教えてあげましょうか?閨の中でね」
「「!」」
「遠慮します」
「「ほっ……」」
全く……冗談が好きな奴だ。
ってか何で二人共安心した様な表情をしてるんだ?
まさか……二人共華琳の閨に行きたかったのか?
桂花と美蓮はそんな趣味を持ってるのか……
「劉郷さん、何だかすごく誤解を受けた様な気がするです」
「私もなのですが……」
「いや……何でも無いさ……」
二人が百合だってことは俺の心の中にしまっておくよ。
「三人共、早く休むわよ。
早く休まないと明日が辛いわ」
華琳がそう言って俺達は休むことになった。
翌日
「急げ!急いで秋蘭達を助けに行くのだ!」
「朝から元気だな……」
まぁ、それが春蘭なんだろうけどな。
俺は眠い……
「まぁ、そんなに急がなくても良いんだろうけどな」
多分今頃……
「報告します!」
あれ?こいつ確か先遣隊の奴だよな?
「どうかしたのかしら?」
華琳がそう言うとそいつはこう言って俺を除く皆を驚愕させた。
「霍将軍、並びに夏候淵将軍が盗賊を全滅させました!」
「「「何(ですって)(ええ)!?」」」
やっぱりか……夜月は俺が会う前は一人で五胡の軍と戦ってたんだ。
賊何かに引けを取る訳が無い。
「さて、早く夜月に合流するぞ」
そして俺達は夜月と合流する為に進軍を再開した。
村
「秋蘭、夜月、お疲れ様」
村に着いた俺達は広場で休んでいた秋蘭達と合流した。
秋蘭達の後ろには三人の少女が居た。
「秋蘭、後ろの三人は誰なのかしら?」
「は……この村を守っていた義勇軍を率いる者達です」
秋蘭がそう言うと銀髪の少女が華琳の前に出た。
「自分は楽文謙と申します。
大梁義勇軍の代表です。
今回は秋蘭様と夜月様のおかげで助かりました」
「秋蘭と夜月が真名を預けるか……
結構な人物なんだな」
てか、楽文謙ってこんな可愛い子だったのか。
イメージしてたのと違うな。
「あの……あなたは?」
「俺は姓を『劉』名を『郷』字を『喬契』だ。
真名は預けられないけどよろしく」
「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」」」」
三人の叫び声にその場に居た全員が耳を塞ぐ。
まさか、名乗るだけで驚かれるとは……
「あ、あ、あの、剣神劉郷様ですか?」
「ああ、そんな風に呼ばれてるな。
そんな大した人間じゃないけどな」
「五胡を滅ぼすのは充分大したことだと思うの……」
「そうかね……っと、君は?」
「于禁って言うの」
于禁って確か王朝が優に大将軍に足るって評価しためちゃくちゃ有能な将軍じゃなかったか?
そんな優秀な子がこんな所に居るとは……何でもありだな。
「うちは李典や」
こっちも有能な将軍だな。
演義の中で、長坂坡の戦いの最中橋が焼き払われたを見て「橋を落としたのは伏兵のない証拠」と曹操が言ったのを「諸葛亮の罠ではないかと思われます」と進言し撤退させた智勇共に有能な将軍だった筈だ。
「さて……秋蘭、夜月、二人の評価が聞きたい。
教えてくれ」
「三人共、磨けば更なる武を発揮するかと」
「私も同じ評価だ」
ふむ……二人にここまで言わせるか……
「華琳、三人は俺が預かりたいんだけど良いかな?」
「そうね……良いわよ。
三人はあなたに預けます」
「ありがと……三人共、俺がこれから君達の上司になる。
よろしくな(ニコ)」
「「「は、はい////」」」
ん?何故だ?何で三人共顔を赤くしてるんだ?
何故か俺が笑うと皆顔を赤くするんだよな……
何でだ?
「三人共、道のりは遠いですがしっかりするのですよ」
「「「……はい」」」
この四人は何をしてるんだ?
「さて、話はここまでよ。
まずはここの修復作業を行うわ。
修復作業が終わったら盗賊を討伐しに行く。
各々作業を始めなさい!」
「「「はっ!」」」
その返事と共に村の復興作業が始まった。
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こんにちわ~
拾弐話目投稿しま~す。