【CAUTION!】
この作品を読むかどうかは自己責任です。
気分を害しようと、それは自己責任です。
お金がないのも自己責任です。
彼女がいないのも自己責任です。
それでもいいという方は、文頭に
『(`・ω・´)シャキーン』
と書き込んでからコメントしてください。
ただし色々と否定的な※はなし。
作者の心が痛むから。
ではまた後書きにて。
#13
――――――虎牢関。
関の巨大な扉の前では、幾度となく人の華が咲いていた。
「おー、飛んでる飛んでる」
「ご主人様、危ないですから降りて――――――」
「でも汜水関での朱里の方が飛んでるな。俺の方が上のようだ」
「――――――やっぱりそのまま頭から落ちて死んでください」
馬の背に立って戦場を眺める俺に、朱里が毒を吐く。お兄ちゃんは辛いです。
「それにしても袁紹の軍も弱いな。ありゃ、数だけだ」
「………はぁ。同じ袁家の美羽ちゃんの軍も、最初はそんな感じでしたからね。数は多くても将軍は少ないと聞きますし、仕方がないのかもしれません」
溜息を吐きながらも、俺の報告に現状を分析する。
「華雄の話だと、あれが呂布みたいだ。流石三国最強の武人なだけはある」
「たった1人で3万の黄巾兵を倒したと噂の呂布さんですか………」
「勝てるのでしょうか……?」
雛里が見上げてくる。その小動物のような瞳に僕はもう――――――。
「にゃにゃっ!?………負けちゃったのだ!」
「華雄さんって強いんだね!今度はボクと勝負して!」
「あぁ、いいだろう。何度でもかかってこい」
背後から俺の妄想を邪魔する現実が耳に届く。華雄が鈴々たちと仕合をしているようだ。先日勝負してわかったが、華雄はどちらかというと理詰めで武器を振るう。対して鈴々や季衣は才能で振るっている部分が大きい。いい先生になるのかもしれない。
「――――――とまぁ、真面目な話はこの辺にして、
「また阿呆な事を……」
「あわわ…朱里ちゃんが暗いよぉ………」
とりあえず、後方は暇だった。
陽が暮れた。
董卓軍は意気揚々と関に引き揚げており、前線に出ていた袁紹軍は散々だった。その夜の軍議に参加すれば、袁紹をはじめ諸侯も意気消沈。呂布の武に圧倒されていたのだ。
「で、どうするの、麗羽?」
曹操が仏頂面で袁紹に問う。それに対して、袁紹は何も応えない。
「(はわわ……ご主人様、ほっぺを摘ままないれくらひゃいぃ………)」
「(朱里のほっぺは柔らかくて気持ちいいなぁ………口づけしてもいいか?)」
「(こ、ここででしゅか!?せめて2人きりの時にしてくらはい………)」
俺はといえば、退屈の余り、朱里のご機嫌取りに走っていた。膝に乗せた朱里のほっぺをぷにぷにとつついたり、引っ張ったりして遊ぶ。
「――――――それじゃ、明日はうちと孫策の軍が出るという事でいいかしら」
いつの間にか、軍議は終わっていた。わずかに聞き取れた範囲では、曹操と孫策が出ることくらいしか分からない。
「ま、いっか……」
「ふにゅぅ……ご主人様ぁ………」
気がつけば、朱里がオチてた。
――――――虎牢関攻略・2日目。
結果から言えば、今日も昨日と大差はなかった。いや、兵の損害レベルでいえば圧倒的に袁紹軍よりも少ないのだが、関の攻略については成果が出ていない。扉を攻めようとする曹操軍と孫策軍だったが、門前の呂布、遊撃の張遼隊によって、思うように攻めきる事が出来なかったのだ。
「(あわわ……私の髪で遊ばないでくだしゃいぃ………)」
「(雛里の髪は空のような碧さだな。顔を埋めてもいいか?)」
「(こ、ここででしゅか!?せめて2人きりの時にしてくらはい………)」
今日は雛里と参加だ。鈴々たちは華雄と特訓してるし、七乃は美羽と遊んでいるしで、このようになった。ちなみに、朱里と雛里だけになると押しに弱いので、俺は固定である。
「(いい匂いだ……)」
「(あわわわ……)」
俺が雛里の後頭部に顔を埋める。
「――――――よろしいですわね、北郷さん?」
「あぁ、任せろ………………………え?」
気がつけば、軍議は終わっていた。
「聞いてたか、雛里?」
「みゅふぅ……ご主人様ぁ………」
雛里もオチてた。
「貴方、ちょっと待って」
雛里を抱えて天幕を出たところで、声をかけられた。こいつは確か――――――。
「どうした、孫策?」
美羽の客将である、孫策だった。またエロい格好だな、オイ。誘ってんのか?
「明日、大丈夫なのかなぁって」
「明日?」
「そうよ。袁術ちゃんの軍だけで虎牢関を攻めるんでしょ?」
………………………………マジ?
「ま、いっか」
「え?」
「いや、なんでもない。まぁ、なんとかするさ」
「ふぅん」
と、そこでようやく孫策の、マジマジと見つめる視線に気づいた。
「………何か?」
「いや、なかなかいい男だと思ってね。華雄も簡単に倒せるくらい強いし」
「まぁな」
なんだいなんだい、分かってるじゃねぇか(←ちょっと調子に乗ってる)
「よかったら私のところに来ない?」
「は?」
「だって面白いじゃない、貴方。黄巾党の時には、あんな旗を見てどんな馬鹿かと思ったけど、貴方が作らせたんでしょう、アレ?また袁術ちゃんの所に変な人が増えたと思ったら、けっこう強いし」
いきなり何を言い出す。
「どうかしら?腕の中の娘より、もっと色っぽい女の子もいっぱいいるわよ?私を含めてね」
そしてしなを作る。ふっ、舐めてんのか。
「甘いな。俺はこのくらいが丁度いいんだ」
「ご主人様ぁ…」
俺の言葉に、雛里がすりすりと頬をすり寄せてくる。可愛い。
だがしかし、気持ちよさそうに目を細める雛里とは対照的に、孫策の目は見開かれていた。
「………なんだその眼は」
「もしかして………貴方のアレってそのくらいの子じゃないと収まらないくらい小さいの?」
憐れむような視線を向けてきやがった。
こらまたカチンと来ましたよ、コレ。
「………確か、孫策は美羽の客将だったな」
「そうだけど?」
「お前、帰ったら左遷な」
「ちょ―――」
知るか、ボケ。
あとがき
休憩回。
朱里と雛里んがかわいすぎて死にたくなってきた。
次。
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というわけで#13。
落ちた。
どぞ。