No.301351

真・恋姫✝無双~獅子を支える者~凪√8

karasuさん

投稿です
過度な期待はせずに生暖かい目で読んでください

<●><●>

2011-09-16 20:22:19 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:14367   閲覧ユーザー数:7999

この作品はキャラ設定等が崩壊しております。原作重視の方はご注意ください

 

時代背景等がメチャクチャです

 

一刀君がチートです

 

それでもいいかたはどうぞ

 

 

北方の袁紹が治めていた領地を奪ったことにより華北を支配した。これを機に華琳は国号を魏とし、天下によりその名を知らしめた

 

華琳たちが袁紹との決戦を終えてから数週間後、北方に出ていた華琳たちもようやく許昌の城へと戻り、劉備軍の追撃に向かっていた一刀たちとの再会を果たした

 

華琳たちが城に戻り真っ先に行ったのが軍議。袁紹及び北方制圧の報告と劉備軍追撃についての報告が、荀彧、程昱の二人から行われた

 

 

華琳「そう…劉備を仕留めることは出来なかったと。ならばそれが天命なのでしょうね……」

 

玉座にゆったりと座ったまま意地悪そうな微笑を浮かべる。その笑顔はどこか劉備が生き残ったことを喜んでいるようにも見えた

 

張遼「それにしても劉備が民を盾にしたんわ意外やったなー」

 

程昱「それについては恐らく劉備が直接命令したものではなく、元から劉備のために何かしたいと考えていた民を、諸葛亮辺りが炊き上げたのではないかとー」

 

郭嘉「そうですね。そのほうが納得いきますね」

 

劉備の性格を把握している者ならば、民兵が盾となったのは劉備の指示ではないと考えるのは普通であった

 

華琳「さて報告はこの辺りでいいでしょう。次はこれからの主な目標についてだけど、桂花」

 

荀彧「はっ。しばらくは袁紹から奪った領地の統治をせねばなりません。しかし、袁術から独立を果たした孫策軍や劉備軍など、各勢力への警戒も怠らないようにしなければなりません」

 

郭嘉「そうなると相当な兵力を割かねばなりませんね。本拠の守りが薄くなるのでは?」

 

郭嘉が眼鏡の位置を直しながらそう意見すると、華琳が不気味な微笑みを浮かべる

 

 

~一刀side・始~

 

「(本拠が手薄になる…ね…。はぁ、華琳がいかにも考えそうな策だな。となれば俺はとっとと本拠から離れて、面倒ごとを避けるとしますかね)」

 

華琳「本拠の守りについては考えがあるわ。だから余計な心配は無用よ……桂花、凛、風の三人で話し合って北方等に送る兵数や将の相談をして頂戴」

 

そう言って荀彧、郭嘉、程昱の三人を見た後に、華琳はチラリと俺のことを見てきた。とてつもなく嫌な予感がする…ここは早めに動こう

 

「俺は出来れば北方に行きたいのだが」

 

華琳「一刀は本拠の守りをしてもらうわ。あなたが居なければ私の策はならないの、よろしくね」

 

と言って華琳は弾けんばかりの笑顔を浮かべた

 

「(なんて素敵な笑顔だこの野郎。おもわず拳を握っちまったぜちくしょう)」

 

そう思いながらもいつも通り俺に拒否権なんてものがあるはずもないので、ただ肩を落とすだけだった

 

そこまでで軍議は終了となり、話し合いの内容は明日開催される魏国闘技大会の詳細について及び、準備の進行具合についての報告だった

 

荀彧が報告を進めていく中、出場選手の報告がなされる。と言っても出場するのは魏の主要な将だけなのだが…

 

「(くっくっく…。いょーし、誰も気がついてないな…俺が出場メンバーに入っていないことに…。誰がこんな面倒なことに参加するか馬鹿者めが!!)」

 

決して顔にはださず心の中でほくそ笑んでいた俺だったが……

 

夏侯惇「ん? 北郷の名前がないようだが、北郷は出場せんのか?」

 

首を傾げながらそう呟いた夏侯惇に視線が集まり、その場の面々が今一度出場者を確認していく

 

「(くそ、夏侯惇め。いつも変なところで頭が回りやがる……)い、いや俺はほら、武器がちょっと壊れちゃって」

 

凪「一刀隊長…壊れたのは指輪だけですよね?」

 

「ちくしょおおおおおおおお!!!!!!(え、えーっと。それはほら、ちゃんと全部ないと本気でやれないし、それは皆に失礼と言うか)」

 

李典「隊長…本音と建前が入れ替わっとるで」

 

于禁「入れ替わってるのー」

 

俺は助けてくれと言わんばかりの表情で華琳を見た。華琳も俺の気持ちを汲んでくれたのか、深く頷くと

 

華琳「本人が参加しないと言ってるのだからいいでしょう。ただし…」

 

「ただし?」

 

華琳「ふふふ。さて、この話はここまでにしましょう。皆準備は怠らないように、楽しみにしてるわよ」

 

華琳の言葉に俺を除いた面々が元気よく返事をした

 

「(なんだ、ただしの後に何を言おうとしたんだ!! 気になりすぎるぞー!!)」

 

 

~一刀side・終~

 

 

翌日早朝

 

一刀「雲ひとつなく晴れ渡る空!! 太陽が鬱陶しくて嫌になってくるな…」

 

天を仰ぎながら顔を歪ませる一刀

 

郭嘉「武官としてその発言はどうなんですか…」

 

そんな一刀の発言を聞いて額に手を置きながら呆れる郭嘉

 

一刀「武官だろうとなんだろうと嫌いなものは嫌いなんだよ。こんな中好き好んで戦おうっていう奴らの気が知れないね」

 

視線を郭嘉に移した一刀はそう答えると、手で自分を扇ぎながら小さく溜め息を漏らす。そんな一刀の背後から程昱が抱きつき、肩に頭を乗っける

 

程昱「戦場で数多の国や将に恐れられてるお人とは思えませんねー」

 

宝慧「まったくだぜ」

 

一刀「それを言ったら程昱もだろうに、こんなに気の抜けたのが魏屈指の軍師だとは思えないだろうよ。それと、暑いから離れてくれ」

 

一刀は程昱の発言に軽い嫌味を交えながら返し、一旦程昱をひっぺがすと振り返り程昱を抱き上げ隣の席に座らせた

 

程昱「おお、軽々と持ち上げられてしまいましたよ。それとお兄さん、風のことは風と呼んでください。代わりに風もお兄さんをお兄さんと呼ばせてもらいます」

 

一刀「すでに呼んでるという揚げ足を取りたいところだが…。まぁいいか、知ってると思うが真名は一刀。好きなように呼んでくれ」

 

李典「あ、風ずるいで!」

 

于禁「隊長、沙和のことは沙和って呼んで欲しいのー」

 

郭嘉「そうですね、この機会に私のことも凛と呼んでいただいて構いませんよ」

 

夏侯淵「ふむ私のことは秋蘭と呼んでくれ」

 

風の言葉を皮切りに一刀と魏の将達は次々と真名を許しあっていった。そんな光景を遠くから見つめる人物が一人

 

 

~凪side・始~

 

「な、なんだあれは…一刀隊長と真名を許しあっているのか?」

 

準備運動を終えて会場に来てみれば、観客席で一刀隊長を中心に秋蘭様たちが集まり一刀隊長と真名を許しあっているようだ

 

「(真名を許しあっているのか…一刀隊長の功績を考えればそれも普通なのだが……何故だろう、一刀隊長の周りに集まっているのを見るとこう…胸が変な感じに…)」

 

その場も一刀隊長を中心に輪が出来、そこに華琳様も加わることでいよいよ盛り上がってきていた

 

自然と私の足も一刀隊長の元へと向き

 

「んんっ! そろそろ始めませんか?」

 

私は無意識のうちに咳払いをしながらそんなことを言っていた

 

 

 

~凪side・終~

 

 

華琳「熱い戦いだったわね」

 

風「一部欲望にまみれてましたけどねー」

 

そう話す二人の視線の先では最後の組である、春蘭と霞の戦いが終わり二人はがっしりと握手をしているところであった

 

一刀「え? ちょっと待って。その熱い戦いは?」

 

凛「ん? 何を言っているのですか一刀殿。ついさきほどまで行われていたではないですか」

 

一刀の発言に首を不思議なものを見るよう目をして、凛がそう答えた。そんな凛に一刀は首を激しく左右に振りながら

 

一刀「いやいやいや。行われてないでしょ」

 

そう言った

 

桂花「はぁ? あんた暑さで頭やられたの?」

 

一刀「もう……いいです。はい」

 

桂花の一言で完全に心折れた一刀は、がっくりと肩を落とした

 

華琳「さて一刀。準備は出来てる?」

 

一刀「はいはい」

 

華琳の言葉に反応して一刀が柵を越えてこの日のために臨時で設置された、闘技場の中央に立つ

 

凛「何かやるのですか、華琳様?」

 

華琳「ええ。一刀には今から春蘭たちをまとめて相手してもらうわ」

 

手元のお茶を啜りながら何事もないようにそう返す華琳

 

風「おやおやー。それは大変そうですねお兄さん」

 

桂花「あの馬鹿がやっとくたばるのね」

 

凛「いや…くたばっては駄目でしょう…」

 

そんな会話が四人の間でされているうちに、一刀を囲むように他の将が並ぶ

 

春蘭「ふん。貴様の相手などこの私一人で十分だ」

 

一刀「吼える暇があったら息を整えたらどうだ? 肩が上下してるぞ?」

 

春蘭「華琳様!! 早く開始の合図を!!」

 

一刀の挑発に春蘭は顔を真っ赤にして、華琳に開始の合図を催促した。そんな春蘭に秋蘭がうっとりとし、他の面々は呆れたような顔をする。そして華琳は嬉々とした表情で

 

華琳「始め!!」

 

と言った。それと同時に春蘭が単身駆け出し一刀との距離を詰めると、その手に持った大剣を一思いに振り下ろした。そんな春蘭に一刀は慌てることもなく、ゆっくりと刀を抜くと大剣の腹に当てるように刀を動かし、春蘭の全体重がのった一撃を簡単に逸らした

 

一刀「複数で戦っているのに単身駆け出す馬鹿があるかこの馬鹿。お前は感情というか本能に任せすぎだ。もっと頭を使えこの馬鹿。さらにあんな単純な挑発に乗るなこの馬鹿、総評価は大馬鹿だこの大馬鹿」

 

春蘭の一撃を逸らしながら罵声を浴びせる一刀。最後まで言い終わると春蘭の脇腹に蹴りを放ち、一撃で沈めた

 

季衣「春蘭様!! このーーー!!」

 

一刀「軽い!! 投げるならこのくらいの重さで投げてみろ!!」

 

春蘭が沈んだことに真っ先に反応した季衣は、感情のままに鉄球を投げるも一刀に簡単にキャッチされ、逆に投げ返された

 

季衣「ぐっ!! って、あれ? 意外と軽いむぎゃ」

 

投げ返された鉄球をキャッチするべくしっかりと踏ん張った季衣であったが、衝撃は意外と軽く、ほんの少し気が抜けてしまった。そこへ追加の衝撃が入りおもっきり転んで鉄球の下敷きになってしまう

 

一刀「軽いと言ったがあれは嘘だ!! 戦ってる最中はどんな時も気を抜くな。それと、春蘭の感情任せに戦うところはあまり見習わないでよし」

 

流琉「季衣!! 秋蘭様!」

 

秋蘭「うむ。凪、真桜、沙和、霞。一斉に仕掛けるぞ!!」

 

流琉の声に秋蘭が頷き返し他の四人に声をかけ、一斉に攻撃をしかける

 

一刀「一斉に攻撃をしかけるのはいいが……」

 

一刀はそんな六人の一斉攻撃を見ながら、春蘭と季衣が脱落したことによって出来たスペースへと避ける。それに反応した秋蘭、霞、凪の三人はしっかりと攻撃の方向を変えるが、残りの流琉、真桜、沙和の三人は反応しきれず流琉の巨大ヨーヨーが真桜と沙和を吹き飛ばしていた

 

一刀「三人とももっと敵の動きをしっかり見ような。特に流琉の武器は一度手元を離れたら操作が難しいだろうから、他の奴よりももっと敵の動きに注意しないと」

 

自滅した部下二人に呆れながら一刀がそう言っている間にも、霞と凪の二人が迫り、秋蘭が弓を引き絞りながら機会と窺っていた

 

凪「はぁ!!」

 

霞「でえい!!」

 

秋蘭「んっ!!」

 

霞と凪が仕掛けるとほぼ同時に秋蘭が弓を放つ、凪の蹴りが腹を薙ぐように迫り、霞の偃月刀が凪の蹴りとは逆側から迫っていた

 

一刀はそれを寝そべるようにして避けると、霞と凪の間を駆け抜け秋蘭との距離を一気に詰める

 

霞「秋蘭!!」

 

凪「秋蘭様!!」

 

凪と霞の二人は急いで振り返り一刀の後を追う。秋蘭は一刀との距離がそこまで詰まっていない間に、二射目を放った。しかし、慌てて放ったために狙いは甘く、簡単に避けられてすぐに接近されてしまった

 

しかし、一刀が避ける動作をしたことにより霞と凪の二人がなんとか一刀に追いつくことができた

 

霞「今度こそー!!」

 

凪「はあああああ!!」

 

追いついた二人は今度こそ一刀を仕留めるべく得物を振りかざした。しかし、それにもまったく動じず、むしろ不敵な笑みを一刀が浮かべていることに秋蘭だけが気がつけていた

 

一刀「必殺、秋蘭の盾!!」

 

秋蘭「お、おお!?」

 

一刀は秋蘭の胸元を掴んで引き寄せると弓を持ったほうの手を捻り上げて、弓を放させる。そして、そのまま秋蘭を自身と霞、凪の間に入れて盾にした

 

霞「んな!!」

 

凪「へ?!」

 

驚きながらも得物を秋蘭に当たるギリギリのところで止めた二人の頭に、一刀の刀が振り下ろされる

 

一刀「敵を仕留める為なら味方も貫く気でいけ。強敵ならなおさらだ」

 

秋蘭「一刀」

 

一刀「秋蘭はもう少し体術を磨いたほうが」

 

秋蘭「いやそのだな、指導をしてくれるのはありがたいが……手がだな…」

 

一刀「へ?」

 

秋蘭に言われ、一刀も手がやわらかい何かを触っていることに気がつき、二三度動かす

 

秋蘭「あんっ。一刀よ白昼堂々とこういったことをされると、さすがの私も恥かしいのだが」

 

一刀「わ、悪い!!」

 

ようやく自分が秋蘭の胸を鷲づかみしていることに気がついた一刀は、慌てて秋蘭を離し謝罪をした……が、次の瞬間とてつもない悪寒に襲われ、恐る恐る顔を上げた。そこには……

 

凪「か~ず~と~た~い~ちょ~!!」

 

一刀「凪さん。あなた様の右腕に今まで私が見たことないほど氣が溜まっているのは、気のせいでしょうか……」

 

凪「ばかーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

その夜、城には一刀の唸り声と園芸氏のすすり泣く声が響いていたと言う……

 

 

 

それから数日後の夜。一刀は中庭の中央で月明かりの下一人立っていた。その状態でしばらく動かずにいると、一つの影が近づき一刀の前で肩膝をつく

 

間諜「各方面からの報告をいたします。涼州方面では馬騰が豪族を纏め上げ兵力を増強しているようです。曹操様の動きに早くも勘付いているかと。蜀方面では諸葛亮が表に出てきていません、先の戦での行動により自粛しているようです。呉は特に目立った動きが見られません」

 

目元以外を布で隠しているその間諜の言葉は、広い中庭では一刀以外が聞き取ることは不可能であろう

 

一刀「諸葛亮が自粛ね…とりあえず警戒は怠らないように、涼州方面は現状のままでよろしく。呉は人員を強化しよう、どんな些細な動きでもいいから捉えてくれ。今回はこれで終わりかな?」

 

間諜「いえ、もう一つございます。蜀の張翼殿が我らに直接接触してきまして…北郷様にお会いしたいと」

 

その言葉に一刀は少し驚き目を開く

 

一刀「雲義がか? そんなことしたら自分の立場が危うくなるだろうに…まぁいいか。雲義に会いに行くと伝えておいてくれ、それと今度は潜伏しているの見つからないようにしてくれよ」

 

間諜「御意。ではこれにて…」

 

華琳「こんな夜更けに面白そうなことしているわね」

 

一刀の言葉に深く頭を下げた間諜がその場を去ろうとすると、一刀の背後から華琳が声をかけながら近づいてくる。間諜はそのまま去ろうとしたがそれを一刀が手で制す

 

一刀「華琳か、ちょうど良かった。今間諜から報告を聞いていたところでね、涼州の馬騰はこっちの兵力を増強中。蜀では諸葛亮が自粛、呉は特になしといったところだ。それと、蜀の張翼が俺に会いたがっててね。会いに行きたいから許可を貰いに行こうとしていたところだ」

 

華琳「報告の詳細については詠にでも書簡にまとめさせなさい。それと張翼の件は許可するわ。旧友なんでしょう? 久しぶりの再会を楽しんでらっしゃい」

 

一刀「そうか、すまないな華琳。悪いけど詠たちの部屋にいって報告をしてきてもらっていいかな。それと書簡にまとめてくれと頼んでおいてくれ」

 

間諜「御意」

 

一刀の命を受けた間諜は詠たちの部屋に向け足早に去っていき、その場には一刀と華琳の二人が残った

 

華琳「会いに行くのはいいけど、諸葛亮辺りの策かもしれないわよ?」

 

一刀「死にはしないから安心してくれ。危険を感じたらすぐに戻るさ」

 

華琳「そう。凪たちには私から言っておくから安心しなさい」

 

一刀「頼む。俺は準備があるから部屋に戻るぞ、華琳も早めに寝たほうがいいぞ」

 

それだけ言うと一刀は華琳に背を向けてその場を去り、華琳もそれに続くようにその場を後にした

 

 

どうもkarasuです。

 

いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけたでしょうか?

伏線みたいなのを適当にまきつつ次回は一刀くんが雲義さんに会いに行きます。

 

それではまた次回、過度な期待はせずにお待ちください。

 

 

 

ここまで読んでいただきまことにありがとうございます。

これからもほそぼそと続けさせていただきたいとます。


 
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