No.219459

春蘭(資格)

カイさん

今回は、春蘭です皆さんが気になっていた一刀の成長が見れます。
それでは、どうぞ

2011-05-29 19:14:13 投稿 / 全19ページ    総閲覧数:10321   閲覧ユーザー数:7395

この話は、一刀が帰ってきた次の日の話です

 

詳しくは、秋蘭(理由)をお読みください

タッタッタッタッタッ

 

ドンドンドンドンドンドン!!

春蘭「北郷!!おい北郷!!起きろ!!起きるのだ!!」

今春蘭が激しくノックをして起そうとしているのは、昨日天の世界から帰ってきた北郷一刀である

 

春蘭「ええーいこうなったら!!北郷!!」

バンと一刀の部屋の扉を開ける

 

春蘭「北郷!!ほんご・・・う・・・」

部屋に入った春蘭が最初に見たのは、誰も居ない寝台と、窓から下まで伸びる縄であった

春蘭「あ・い・つーーーー!!逃げたな!!!!!!」

現状を見て答えの出た春蘭は、部屋を出て一刀を探しに行く

春蘭「北郷の奴何処に行った!?」

春蘭が調練場の近くまで一刀を探していた時

 

一刀「ふんっ!!はっ!!」

シュン!!シュン!!

 

春蘭「ん?今の声は、北郷か?」

声のした方に歩き出すと、そこには、素振りをしていた一刀が居た

春蘭「北郷!!」

一刀「うおっ!?何だ春蘭か」

春蘭「何だでは無い!!貴様さっきはよくも逃げたな!!」

一刀「は?逃げた?」

春蘭「惚けるな!!私が部屋に来るのを悟って窓から逃げただろう!!」

一刀「あー、そうゆう事」

春蘭の言っている事に気が付いた一刀が説明を始める

 

一刀「春蘭お前何か勘違いしてないか?俺が部屋を出たのは、日が昇る前だぞ」

春蘭「はっ?」

一刀「だから、俺が部屋を出たのは、春蘭が来るかなり前からだって、言ってるんだよ」

春蘭「じゃあ、あの縄は?」

一刀「皆に見つからないように鍛錬するために、そうしただけ」

春蘭「紛らわしい真似をするな!!」

そう怒鳴っると同時に、一刀に剣を振り下ろすが

 

キーン!!

 

春蘭「何!?」

一刀「危ねえな、ホントに」

片手で刀を持っていた一刀に止められる

春蘭「北郷・・・お前・・・」

一刀「あの頃と同じだと思ったか?残念だったな」

春蘭は信じられないとばかりに自分の目を擦る

 

一刀「俺も修行して帰ってきたんだ」

春蘭「ほう」

一刀「うん?何だよ」

春蘭「なら、少し手合わせ願おうか」

一刀「えっ!?」

春蘭「何だその顔は、それとも何か!!私の申し出に答えないと言うのか!!」

一刀「はぁーちょっとだけだぞ」

春蘭「ふん!最初からそうすればいいのだ」

一刀は、やれやれと言わんばかりにため息を吐く

 

春蘭「所で北郷」

一刀「何だ」

春蘭「さっきから気になっていたんだがその格好は何だ?」

一刀「えっ?ああこれか、道着って言うんだよ、鍛錬の時は何時もこれだったから、持って来たんだよ」

そう、今一刀の着ているのは、剣道や合気道等をする時に着る道着である

春蘭「言っておくが手加減はせん、いいな?」

一刀「ああ、俺も全力で行く」

春蘭「それで良い」

一刀「所で春蘭、二つ程質問なんだけど?」

春蘭「何だ?」

一刀「その剣、ちゃんと刃が潰れてるだろうな?」

春蘭「ああ、それだけか?」

一刀「あと一つ、何で俺の部屋に行ったの?」

春蘭「貴様と戦うためだ」

そう言い終わると、春蘭は剣を構える

 

春蘭「貴様の剣は、ちゃんと潰れてるんだろうな?」

一刀「心配するな、これは模造刀だ、初めから潰れている」

そう言い終わり、一刀も構える

 

春蘭「行くぞ!!北郷!!」

一刀「来い!!春蘭!!」

二人同時に駆け出す

春蘭「はああああっ!!」

一刀「ふん!!」

キーン!!キーン!!キーン!!

 

激しく打ち合う二人の周りには打ち合いと同じく、激しく火花が飛ぶ

 

春蘭「言うだけの事はあるな!!」

一刀「春蘭こそ!!また力を付けた様だな!!」

春蘭「ああ、だが!!勝つのは私だ!!」

そう言うと春蘭は、一刀の首に刀を振る

 

一刀「甘い!!」

一刀はしゃがみ込み空中で刀を一回転させる

 

春蘭「何!?」

一刀「貰った!!」

そのまま逆手に刀を持ち、春蘭に切りかかる

春蘭「チッ!!」

春蘭は、思いっきり地面を蹴り後ろに下がる

 

一刀「逃がすか!!」

春蘭が体制を立て直す前に一刀が連続で、切り掛る

 

キーン!!キーン!!キーン!!

 

春蘭「くっ!!はっ!!」

一刀「ぐあっ!?」

春蘭の重い一撃を受けた一刀は、5メートル程後退する

春蘭「ハァハァハァ」

一刀「ふぅ・・・」

春蘭が息を粗くしているのに対して、一刀は汗一つ搔いていない

 

春蘭「ほ、北郷お前・・・」

一刀「言ったろう、修行して来たってあの頃とは違う、そう・・・違うんだ」

季衣「春蘭さまー頑張ってーー」

春蘭「何!?季衣!?」

一刀「季衣?あれ皆も」

春蘭と一刀が声のした方を見ると魏の武官・文官が集まっていた

 

霞「おーい春蘭!!どうした?もう疲れたんか?」

真桜「嘘やろ、隊長が春蘭さまを圧しとる・・・」

凪「これが・・・隊長なのか・・・」

風「ホウケイ・・・風は、夢を見てるんでしょうか?・・・」

ホウケイ「いや・・・現実だぜ・・・」

沙和「信じられないのー」

稟「一刀殿・・・」

流琉「兄さま」

桂花「嘘でしょ・・・あの変体男が・・・」

天和・地和・人和「「「一刀(さん)」」」

華琳「強くなったわね、一刀」

皆信じられないと言う者、興奮している者と様々だがその中で一刀が最初に目を合わせたのは

 

一刀(秋蘭・・・約束守れたよな俺・・・)

秋蘭(一刀・・・ああ!!)

意識が通じ合っているかのように秋蘭が頷くと、一刀は笑みを浮かべる

春蘭「仕方ない、孫策と戦う時まで隠しておこうと思ったんだが」

一刀が春蘭の言葉に気付いて、春蘭の方を見ると

 

春蘭「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ」

ギーン!!

一刀「何!?」

突然春蘭の大剣が光りだす

 

凪「あれは、氣!?」

霞「何やて!?春蘭の奴氣を使えるようになったんか!?」

秋蘭「まずい!!かなりデカイぞ!?」

春蘭「くらえ北郷!!」

一刀(あの氣の色は・・・そうか!?)

何かに気が付いた一刀は、構えを変える

春蘭「鳳凰天翔破!!」(ほうおうてんしょうは)

ズガァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!

 

凄まじい勢いで放たれた春蘭の赤い氣が一刀に命中する

 

華琳達「「「一刀!?(さん)(殿)(兄さま)(お兄さん)(兄ちゃん)」」」

春蘭「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

一刀の居た場所には、大量の砂煙が舞う

 

華琳「春蘭!!貴方何してるの!!」

春蘭「ハァ・・・ハァ・・・なっ!?」

華琳「春蘭?」

秋蘭「華琳さま!?あれを」

華琳「えっ!?そんな!?」

砂煙が消えて逝くとそこには、体中から青い光を放っている一刀の姿があった

一刀「まさか俺が剣術だけ修行して来たとでも思ったか?残念だったな、俺が修行したのは、凪と同じ氣を使って戦う、氣功術だ!!」

 

ギーン!!

 

流琉「えっ!?秋蘭さま、また手が!?」

秋蘭「何?本当だなんで?」

一刀「当たり前だ、それは、俺の氣だ」

秋蘭「一刀の氣だと!?」

一刀「ああ、俺が帰って来る事を知らせる為に、あの時お前に流したんだ」

秋蘭「あの時か?」

一刀「ああ、そうだ」

春蘭「北郷!!」

一刀が春蘭の声に、反応すると春蘭は、一刀を睨んでいた

 

春蘭「貴様!!どうやって避けた!?」

一刀「避けていない、相殺しただけだ」

春蘭「何っ、相殺しただと!?」

凪「そうか、あの時感じた氣は、隊長の物だったんだ」

一刀「そして・・・相性が悪かったな春蘭・・・」

季衣「うわぁ!?兄ちゃんの剣が光りだした」

全員が一刀の剣を見ると春蘭の時よりも、強い光を放っていた

一刀「確かこんな感じだったか?」

春蘭「その構え、ま・・・まさか!?」

一刀の構えは、さっき春蘭が使った技をやる時と同じ構えだった

 

一刀「避けろよ!!春蘭!!」

春蘭「くっ!?」

秋蘭「マズイ!?皆伏せろ!!」

秋蘭の声と同時に、全員がうつ伏せになる

一刀「鳳凰天翔破!!(ほうおうてんしょうは)」

ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!

春蘭の時は比べ物にならない破壊力を見せた

 

華琳達「「「春蘭!!(姉者)(さま)(ちゃん)」」」

春蘭は10メートルほど吹き飛ばされ、大の字になって倒れていた

 

春蘭「自分の・・・技で・・・負けるなんて・・・」

一刀「春蘭」

春蘭「北郷か」

いつの間にか春蘭の隣には、一刀が立っていた

一刀「直前で技をぶつけて威力を半減させたのか?」

春蘭「ああ、そんな所だ」

一刀「何で避けなかったんだ」

春蘭「避けたら、貴様を・・・一刀の事を許せなくなる」

一刀「許せなくなる?」

春蘭「ああ・・・華琳さまや私達との・・・約束を破ったお前を・・・二度と約束を・・・私達の前から消えないように・・・灸を据えるためにな・・・」

そこまで聞いて、一刀がなぜ春蘭が戦いを挑んで来たのか理解した

 

一刀「春蘭・・・約束するもう二度と居なくならないよ俺・・・だから」

そう言うと、一刀は春蘭の手を握る

一刀「もう一度・・・お前や華琳達を守る資格をくれ」

春蘭「ああ!!」

一刀の言葉を聞き、春蘭は満足だと言わんばかりの笑顔になる

 

一刀「立てるか、てっ言うまでもないか」

春蘭「ああ、もう指一本動かせん、疲れた」

一刀「仕方ない、春蘭ちょっとゴメン」

春蘭「え?ちょ!?おい北郷!?////」

一刀は春蘭を抱き抱え(お姫様抱っこみたいなもの)皆の居る場所に向かって歩き出す

 

一刀「動けないんだろ?いいからもう寝てろ」

春蘭「ばっ、馬鹿者////」

その様子を華琳達は、黙ってみていた

霞「なあ?秋蘭」

秋蘭「何だ」

霞「気付いとるか?」

秋蘭「ああ」

秋蘭がチラッと後ろを向くと、蜀・呉の全員が隠れてみていた

 

霞「これは、面白くなりそうやな」

秋蘭「ふっ、そうだな」

そう言い残し、秋蘭は一刀の居る場所に駆け寄るのだった

 

 


 
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