董卓軍への仕官が決まった後、一刀はある提案を出した。
それは、張三姉妹の仕事についてだった。
彼女達に近隣で活動してもらい、そこに住んでいる人たちの様子とおひねりから予想されるその人達の経済状況の調査・・・無論護衛つきで。
草案はそんなもので、賈駆と話し合い、おおかたこちらの提案どおりで、三姉妹の了解をとってからと言うことになった。
その後、一刀は一度宿に戻った。
そして張三姉妹にその事を伝える
「・・・・と言うわけなんだが、やる気あるか?」
「勝手に決めないでよ、全く・・・・」
「まだ決まってねーよ、お前らが納得したらって話だからな」
地和が不満そうに言葉を漏らす
「ねえ、一刀~~」
「なんだ?天和」
「お仕事って事は、お給料もらえるの?」
「当たり前だろ?」
天和の質問に一刀は即答した。
「・・・・ちなみに、どのくらいもらえるんですか?」
「ああ、細かくは決まってないんだが・・・・」
人和の問いに一刀はだいたいの額を答えた。
ちなみに、普通の生活費+その三割と言ったところだ
「いまいちしけてるわねえ・・・・」
「生活費があれば十分だろうが!それ以外に使うんなら歌で稼げよ・・・」
至極もっともな話である。
結局三姉妹はこの提案を飲み、後日人和が細かい条件などを決めに董卓のところへ行くこととなる
そのさいの話し合いは、賈駆と人和
二人のすごい舌戦が繰り広げられる事となるのだが
それはまた別の話・・・・・
そしてその翌日・・・・
一刀は張遼とも試合をしていた。
「なあ、頼むからウチとも戦ってや」
と頼まれて、仕方なくやったのだが
ギーン!
ザザー!
張遼の一撃を受けきれず後ろにとばされる一刀
「どしたどしたあ!」
ヒュンヒュンと連撃を放ってくる張遼
一刀はその速さに防戦一方
よけきれず、また剣で受け流すのも容易ではない。
自然受けとめるのが多くなり、体力がどんどん削られていく・・・
まあ、一撃もまともに入っていないのは流石ともいえるが。
そして、少々大振りの一撃を受け流し、後ろに飛んで間合いを取る。
「・・・・ふぅ」
一刀は軽く息を吐くと、ある構えをとった・・・・
一刀の剣術は、元は祖父から教わった示現流がベースとなっているが、実際は全くの別物である。
示現流は一刀必殺の攻撃的な剣術であるが、一刀は自分の剣術を受けに特化させた。
祖父の苛烈な攻撃をどう受けきるか?
そのような戦い方ばかりしていたため、祖父にはいつも叱られていた
しかし、それは一刀がある狙いを持っていたゆえの行為であった。
攻撃に特化された剣を受けきることができれば、たいていの攻撃は受けきることが出来る
そして、受け続けていればその分相手を見る時間が増えるということだ。
一刀は動体視力が生来高かった。
それゆえに相手をよく観察してその癖を見破り、隙をついて攻撃するというのが一刀が考えた戦い方だった・・・・
実際、祖父との戦いでも何発か入れることに成功していた。
そして
そんな戦い方をする一刀だが一つだけ、覚えた一刀必殺の構えがあった。
それが示現流、満の構え、または蜻蜒の構えと呼ばれるものだった・・・・
「「・・・・・・・・・・」」
二人の間に緊張が走る
張遼も一刀の構えが何を意味するか即座に理解したようだった。
じりじりと、お互いに間合いを詰めて行く・・・・
張遼の間合いに入った
しかし、張遼は攻めない
まだ間合いを詰めて行く
そして一刀の間合いに入った瞬間!
「ちぇりおーっっ!」
「どりゃーっっ!」
裂帛の気合と共に、二人は渾身の一撃を放った・・・・
勝ったのは張遼の方だった。
一刀の一撃は張遼の一撃を見事に止めたのだが、蜻蜒の構えとは初太刀に全てを賭ける構えである。
その体勢から剣を弾き飛ばされ、偃月刀を突きつけられて勝負は決まった・・・・
「いやー、ええ一撃やったで!」
試合後、張遼はスカッとした笑顔で一刀で言った。
「そりゃあそうだ、俺の意地を賭けた一撃だったんだからな・・・」
それを防がれ少々落ち込み気味の一刀
「うんうん、分かるわーー」
そんな一刀はお構いなしに、張遼は一刀に話しかけた。
「ところで、最後の掛け声なんやけど・・・あれエエなあ」
「俺の居た所独特の掛け声だ、できれば広めようかと思ってるんだけどな」
「ホンマ?だったらウチも使ってエエ?」
「おう!」
「おっしゃあ!今度から使おーっと。ちぇりおーっっ!」
どうやら本当に気に入ったらしい
本当はチェスト!が正しいのだが・・・・
「あ、そや」
張遼が思い出したように一刀に向き直る
「ウチの真名、一刀に預けるわ」
「いいのか?」
「ウチがいいって言ってるんやからええんや、ウチの真名は霞や」
「・・・ああ、じゃあ受け取らせてもらうからな、霞」
「オウ!」
こうして、董卓軍で初めて真名を受け取った一刀だった・・・・
おまけ
実は、呂布からも試合の申し出は受けていたのだが・・・・
「お前、俺を殺したいのか?」
「・・・フルフル」
「実力差がありすぎるってわかってるだろ?」
「・・・・・・・・・コクッ」
分かっているけど納得はしていないらしい
「今度、また美味しいご飯作ってやっから」
「・・・コクッ」
どうやらそれで手を打つようだ
しかし、これが新たな地獄の始まりだったのだ・・・・・
ココから先はご想像にお任せします
はい、おまけです。
後一つ、誰にしようかなーーとか思ってます。
好きな人が出てこなくても恨まないでくださいね。
・・・まあ、もうちょい書こうと思ったら裏技があるんですけど・・・・・
とにかく、次回に・・・・・・
「真・気功砲!!カッ!」
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さて、おまけです。
とりあえずラブラブなどは期待しないでください。
出会ったばかりではさすがに早いと思うので・・・・