各種注意は前話までを参照。
あと今回ようやく勢力が明らかになります。
その勢力が嫌いな人、読んだとしても誹謗中傷は読まずに食べます。白黒のヤギさんの如く。
ではどうぞ。
<某視点 1>
昼間と夕方の間のような時間帯、少しばかり黄色みを帯びてきた空の下。山のふもとの道の上。
「あっ、」
自分たちの目的とは別の方向の空を見上げて、驚きの声を上げる女性が一人。
「?、いかがなされました。」
「どーしたのだ?」
更にその声に反応して、同じほうを見上げる女性がもう二人。…内一人は寧ろ少女、もしくはそれ以下だが。
ともかくその二人も合わせて、計三人の視線の延長線上には星。ただ普通の星でなく、
「っ、流星?!」「おぉ~、きれいなのだ~」
しかもそれが只の流星ではない。いやべつに軌跡がぐねぐね蛇行してるとかそもそも流星なのに動いてないとかそんなではなく。まぁそれはそれで寧ろ見てみたいが。ってか後者は流星じゃない。
「じゃなくてほらあれっ、落ちてくるよ!」
「っ、ほんとだ、落ちてきてるのだ!」
「まさかあの話は本当にっ…!」
そう、一点の光輝は普通のそれと違って明らかに近い。それこそ距離が目で測れるくらいに。
そして彼女たちの言うとおり、流星は落ちた。1kmほど離れた小高い丘の上に。
「行こっ、あれって絶対そうだよ!」「は、はいっ!」「分かったのだ!」
一人の言葉に従って、三人は流星が落ちたであろう場所に駆けていった。
…1分後。
「はぁっはぁっ、ま、待ってよぉ~」
…どうやら中心的なわりに、体力は無いらしく。
<某視点 2>
「っ、あれっ!見ましたか!?」
「う、うんっ、流れ星っ…」
「おぉ、落ちましたね。」
最後の一人は先の二人と違い、間延びしたような平坦な声だった。
「落ちましたねじゃないれしゅっ、」「あ、あの噂が本当にょっ、」
あ、噛んだ。異口同音にしてタイミングもぴったり。
「分かってますよ。管輅さんの予言の流星ってやつでしょうね。…嘘くせぇなとか思ってましたけど。これは謝らないとですね。」
表情も声と同じく(ついでに体型も)平坦なものではあるが、付き合いも長いので噛んだ二人には分かった。それなりに彼女も驚いていることが。
「と、とにかく行ってみましょう!」
「(コクッコクッ!)」(真剣な顔で激しく何度も頷いて肯定の仕草)
「当然ですよ。 でもその前にあの村で宿でも探しましょう。暗くなってからじゃ失礼ってもんですし。」
そして三人は小さな農村に向かう。と その直後。
「あぅ。」
例の平坦少女が躓いて。べしゃ、と前向きにずっこけた。 …なにも無いのに。
…誰かボケかました?
<そして始まる想奏譚>
「ったく変な音聞こえたからって俺達を小間使いにしてんじゃねーっての。」
「しょーがないでしょアニキ、オレら下っ端なんですし。」
「だ、だな。」
セリフの順から便宜上の名をつけるとしたら、アニキとチビにデブ、な三人は丘の上に歩を進めていた。
地響きらしき振動の原因を見てこい、と言われたからだった。
「俺達が戻る前に行っちまうとかねぇだろうな。」
「だから早く見てきてさっさと戻りましょうぜ。」
二人が愚痴っていると、
「あ、アニキ。な、なにか穴が開いてるんだな。」
一番背の高いデブが何かを見つけたらしく。三人そろって寄ってみたそこには。
「なんだこりゃ。…ん、誰か居んのか?」
地面が大きく抉れてすり鉢状になっていて その底には
白く、光沢を放つ服を身に着けた青年が、目を閉じて仰向けに倒れていた。
あとがき
と、いうわけでやっと本編に入りましたが。未だに主人公が一言も喋ってないという、しかも飛ばされる直前まで死にかけていたというもういっそのこと逆に凄いだろ、と自慢したくなる今日この頃。 まぁそれはいいとして。
さて、勢力というかルートは大体分かったかと思います。前回のあとがきで「医は仁術」がテーマと書きましたが。はいそうです「仁」の人です。とある力を持ってるのは彼女です。
あとオリジナルのキャラも登場です。三国志中の人物ですが設定はオリジナルなので。
いまのところ、もう一人オリジナルのキャラが出る予定です。そのキャラについての確たる記述は知らないのですがまぁいいや、という安直な性格ですいません。
では。やっと始まった想奏譚(想いを奏でる譚詩)、どうかお付き合いください。
PS、キャラ崩壊、ってやつを起こしてたら指摘してください。(真実詳しくないので。)その他感想・意見とか頂けると嬉しいです。がんがん書いてください。
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本編です。
…ゼロですけど。まともに会話が無いですけど。
そして投稿直後に修正ってどうなの自分。