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狩人†無双 乙女だらけのモンスターハンター  第四話 一刀、初めて肉焼きに挑戦するの事

海皇さん

皆さんこんにちは!!ようやく3rdでアマツまで行った海皇です!!第四話投稿完了しました!

今回はお楽しみ?の肉焼きです!!果たして上手に焼けるのか!?それとも焦げるのか!?それとも・・・・・?

2011-05-21 17:04:00 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4435   閲覧ユーザー数:3793

 ポポの狩猟に成功し、生肉も剥ぎ取った。

 

 あとは・・・。

 

 「こんがり肉に焼き上げるだけだな」

 

 俺は自分用に用意された携帯肉焼きセットを取り出す。

 

 

 この肉焼きセット、分解、組み立てが容易で、しかも見た目に反して軽いため、ハンターがそのまま携帯するのも容易である。

 

 俺達の使っている携帯肉焼きセット以外にも、さらに性能のいい市販の肉焼きセット、そして最高レベルの性能の高級肉焼きセットも存在する。

 

 まあそれはともかく、俺達はさっさと課題を終わらせるべく携帯肉焼きセットを準備して、火打石で火をつける。

 

 この世界の火打石は火花が飛び散りやすい石を使っているためなのか、すぐに火をつけることが可能だ。俺達の世界のマッチかライターみたいなものだろう。

 

 そして肉焼きの準備が完了したため、俺は生肉を携帯肉焼きセットで焼き始めた。

 

 

 

 第四話 一刀、初めて肉焼きに挑戦するのこと

 

 

 

 「~~~♪~~~♪」

 

 俺は先端が二又になった鉄製の支柱に生肉を置いて、回転させながら石でできた炉の火で焼いた。例の肉焼きの歌も鼻歌で歌いながら。

 

 ゲームでは肉を焼く事には慣れているけれども、現実の世界ではゲームと同じタイミングでいけるかどうか分からない。

 

 だから俺は鼻歌を歌いつつも、じっと生肉の焦げ目、匂いを確認しながら肉を焼いていった。

 

 そして歌が終わってから一秒・・・、二秒・・・。

 

 

 

 (・・・いまだ!!)

 

 

 

 三秒後、肉の香ばしい香りが漂いだした瞬間、俺は肉焼きセットからこんがりと焼けた肉を頭上に掲げた。

 

 

 

 

 

 「上手に焼けました~~~~!!!」

 

 

 

 

 

 ふっ・・・、決まったぜ・・・。

 

 

 

 

 

 「・・・・・」

 

 

 

 

 

 「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 「・・・あんた、大丈夫?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ってそこの三人!!頼むからそんな可哀相な人を見るような眼で見ないで!!

 

 これ一度やってみたかったんだから!!

 

 「いや、まあやってみたい気持ちは分かりますが・・・」

 

 だよな!?愛紗もそう思うよな!!

 

 「でもせめて誰も居ないところでやりたいですね」

 

 おい、それじゃあ愛紗達のいる場所でやった俺は何なんだ。

 

 「むう、だが私もやってみようか・・・。一度やってみたかったからな!!」

 

 おお、ここに同志が・・・。

 

 「やめといたら・・・。痛い人に見えるから」

 

 ぐ・・・確かに変かもしれないけどさ、でもモンハンで肉焼きっていったら、やっぱり「上手に焼けました」だろ・・・・?

 

 以前爺ちゃん達と焼肉屋に行ったときやったけど、結構うけてたんだからな・・・。

 

 「・・・もういい、俺はさっさと残り焼いて納品するから」

 

 これ以上口論しても時間の無駄だからな・・・。

 

 俺はさっさともう一個の生肉を焼き始めた。

 

 

 

 二個のこんがり肉を焼き終わった俺は、こんがり肉を包み紙に包んで、ベースキャンプに持っていった。

 

 ベースキャンプに到着した俺は、テントの側にある赤い納品ボックスのふたを開けて、中に紙で包んだこんがり肉二個を納品、クエストクリアとなった。

 

 あとは愛紗達だけど・・・、まああとは肉焼きのみだし大丈夫だろう。別に大型モンスター狩るわけでもないし。

 

 そう考えた俺は、テントの中にあるベッドの上に寝転がった。

 

 俺はテントの天井をじっと見つめながら、初めてモンスターを狩った事への感慨にふけっていた。

 

 

 

 ゲームではなんとも思わなかった。

 

 

 

 ただ淡々と作業するかのように狩るだけだった。

 

 

 

 当然だ。殺しているのは生物ではない、作り物だ。

 

 

 

 そこに罪悪感等あるはずもない。

 

 

 

 だが、今俺は、現実に生きている生物を、この手で殺した。

 

 

 

 正直、殺す時に躊躇いもあった。懺悔の気持ちもあった。

 

 

 

 だけど、それではこの世界では生きてはいけない。

 

 

 

 だから、割り切らなければならないのだ。生きるためには、別の生物の命を奪わねばならないことを。

 

 

 

 そんなとき浮かんだのは、幼い頃に爺ちゃんから聞いた言葉だった。

 

 

 

 『一刀、この世に生きる生物全てはの、生きるために必ず、何らかの生き物を殺しておるのじゃ。それはわしら人間とておなじじゃ。この食卓にある食べ物も、何らかの生き物がその命を差し出したことで得られたものなのじゃ。だから一刀よ、食事をする際には、必ず命を差し出した生き物達に、感謝をしなければならぬぞ。それが、お主の為に死んでいった命達への、せめてもの弔いになるのじゃ』

 

 

 

 だから俺もポポに対して懺悔はしなかった。だけどその代わりに感謝をした。

 

 

 

 命を差し出してくれてありがとう。

 

 

 

 あなたの命は、決して無駄にはしないから、と・・・。

 

 

 

 「まあそれも詭弁かもしれないけど」

 

 

 

 けど何もしないよりはいいはずだ・・・。多分ね・・・。

 

 「さてそろそろ愛紗達も焼き終わった・・・・!?な、何だこの臭いは!?」

 

 俺がベッドから起き上がると、突然エリア1の方から焦げくさい臭いが漂ってきた。

 

 ふとテントから飛び出すと、エリア1のある方角から黒い煙が立ち上っているのが見えた。

 

 「一体何が!?火事でも起こったのか!?」

 

 一瞬俺はそう考えたが、よくよく考えてみると、エリア1の周辺にはそこまで大きな木は無かったはずだ。

 

 じゃあ一体何が原因で・・・?大型モンスターが襲来したとしても、雪山に現れるモンスターには炎系の攻撃が出来るモンスターは居なかったはずだ。

 

 「何が何だか・・・。とにかく行ってみるしかないか!!」

 

 俺は居ても立ってもいられず、急いでエリア1に向かった。

 

 

 

 「愛紗!春蘭!詠!大丈夫・・・ってうお!?」

 

 俺がエリア1に到着した瞬間、俺が眼にしたのは三つの煙の柱だった。

 

 まるで工場の煙突から出ているような煙がもくもくと天高く立ち上っていた

 

 そしてその煙の発生源を見てみると・・・。

 

 「ご、ご主人様!?」

 

 「か、一刀!!な、何で此処に!?」

 

 「あ、あんたもう納品して帰ってたんじゃなかったの!?」

 

 何故かものすごい焦った顔をした愛紗、春蘭、詠が、なにやら真っ黒い棒状の物を持ってこっちを見ていた。

 

 よくよく見ると煙は愛紗達の足元にあるにある肉焼きセットから出ていた。

 

 「愛紗・・・、春蘭・・・、詠・・・、・・・・説明を聞こうか・・・」

 

 「あ、あの・・・私達は見ての通り肉焼きをしておりまして・・・」

 

 「肉焼きでなんでこんな煙が出るの・・・」

 

 「そ、それはだな!まあ・・・その・・・少し焼きすぎてな・・・」

 

 「こ、こげ肉が出来ちゃったのよ!ついでに肉焼きセットからこんな煙が出て・・・」

 

 こげ肉、ねえ・・・。たしかによくよく見ると愛紗達のもっている黒い棒は肉の形しているけど・・・。

 

 

 

・・・いくらなんでも黒すぎないか・・・?

 

 

 

ためしにてにとって見てみると・・・・。

 

 

 

 これ、確かに肉の形してるけど、どう見ても炭だろ!石炭だろ!?

 

 肉の形をした石炭だよこれ!!

 

 こんなの喰えないって絶対!!喰ったらスタミナ減るどころか命(ライフ)が減少するわ!!リアルに!!

 

・・・でも、外側はこうなってるけど・・・・、中は一体・・・。

 

 ひょ、ひょっとしたら焦げてるのは外側だけで中は意外にジューシー、なんてこともあったりして・・・?

 

俺はそんな期待を少しばかり抱きながら、剥ぎ取りナイフを肉に突き刺し、切ってみた。

 

 

 

 そして断面を見てみたんだが・・・・、俺の期待は大幅に裏切られた。

 

 そのこげ肉(?)の断面は、完全に炭化しており、かつての肉の面影すら残っていなかった。

 

 それこそこのまま木炭の代わりになるんじゃないか、位に。

 

 こんなもん喰ったらババコンガも胃を壊すんじゃないか、位に!

 

 普通のコゲ肉がこんがり肉に見える位に!!

 

 つうかどうやって作ったんだよこんなモン!!

 

 普通に焼いたくらいじゃこうならないって絶対!!

 

 グラビームか最低火竜のブレスでなきゃ無理だって!!

 

 「な、なあ愛紗、春蘭、詠、こんなモンどうやって作ったんだ?」

 

 俺の言葉を聞いた愛紗、春蘭、詠は少し考えるような表情をした。

 

 

 

 

 「私は・・・とにかく強火で焼きましたね。肉焼きセットに大量の木の葉等を敷き詰めて」

 

 「私は少々火力が足りないと思ったから持参した油を肉にしみこませて焼いたぞ!!」

 

 「ボクは・・・、まあ普通に焼いてて、うっかり持ってた火薬草が肉焼きセットに落ちちゃってこうなったんだけど・・・」

 

 

 

・・・結論。

 

 

 

 

 

 三人とも調理法が間違っている!!詠はいつもの不幸スキルだけど!!ていうか何で火薬草なんて持ってるんだよ!!

 

 

 

 「・・・間違って、ましたか?」

 

 

 

 「・・・大いに間違ってますよ、皆さん」

 

 

 

 「「「・・・・・」」」

 

 

 それから俺は仕方なく、俺自身が肉焼きを実践して見せて三人に教えたんだけど・・・・。

 

 

 

 やはり三人のうち二人は不器用、一人は不幸が祟って何度もやり直し、肉の焼き直しを繰り返し、そして肉が足りなくなったらまたポポやらガウシカやらを狩りに行って・・・。

 

 

 

 ようやく三人が満足に肉を焼けるようになっていた頃にはもう、太陽が沈みかけていた。

 

 

 

 ゲームだったらとっくに時間切れになってるよ・・・。

 

 

 

 ちなみに失敗した肉なんだが、最初の以外は全部、こげ肉だろうと生焼けだろうと全部俺が責任を持って喰った。

 

 

 

 うぷっ・・・もう今日は夕飯いらないな・・・。

 

 

 

 愛紗達は俺が作ったこんがり肉を美味しそうに食べていたけど。

 

 

 

 三人ともおいしいと嬉しそうに食べてくれたから、料理した俺も男冥利に尽きるよ。

 

 

 

 

 「ただいま戻りました!!教官!!」

 

 「む!!ようやく帰ったか!!」

 

 訓練所に戻った俺達を、教官が出迎えてくれた。他の皆も俺達の姿を見て駆け寄ってきた。

 

 「ずいぶんと遅かったな。てっきりモンスターに襲われているものかと思ったぞ!!」

 

 「はは・・・、なかなか肉が焼けなくて・・・」

 

 「はっはっは!!肉焼き程度でてこずるようではハンターとしてやっていけんぞ!!」

 

 教官の言葉に俺は苦笑するしかなかった。愛紗達が失敗しまくったからというのは、愛紗達の頼みで俺の胸の中にしまっておく事にした。ばれて冷やかされるのもかわいそうだし・・・。

 

 まあいいさ。

 

 「さて!次の組さっそく行ってもらおうか!!」

 

 「ふっ、こっちは準備OKですぞ?」

 

 次の組は星、翠、朱里、紫苑か・・・。まあこの四人なら大丈夫、かな?

 

 俺がそんな考えを心の中で巡らしていると、星がこちらに近づいてきた。

 

 「・・・主、本当は失敗したのは、愛紗達でしょう?」

 

 「・・・・何のことだ?星?」

 

 星の問いかけにどきりとしながらも、俺は必死でとぼける。が、星はそんな俺を見ながらくすくすと笑っている。

 

 「隠さずともいいではありませぬか。しかし、あの三人のお相手は、さぞ苦労なさったでしょうな?」

 

 「・・・まあそれなりにね」

 

 さすが星・・・、大した洞察力だな・・・。

 

 「では私はもう行きますので」

 

 「ああ、気をつけてな」

 

 「無論」

 

 俺の言葉を聞いた星は笑みを浮かべて竜車を止めてある入り口に向かった。

 

 やれやれ・・・これで第一レッスン終了か。まじで長かったな・・・。

 

 

 次のレッスンもどうなる事やら・・・。

 

 

 

 

 

 

 おまけ

 

 

 「いやあああああああああ!!!!た~~~べ~~~~ら~~~~れ~~~~ま~~~~す~~~~の~~~~~!!!!」

 

 「れ、麗羽さま~~~~~!!!」

 

 「うわ~~~~・・・・もう上半身も飲み込まれそうだな~~・・・麗羽様」

 

 「感心している場合じゃないよ~~~文ちゃ~~~~ん!!!このままじゃ麗羽様フルフルの餌になっちゃう~~~~!!!」

 

 「う~~ん・・・でもさ~~~、元はといえば麗羽様がお宝探しに行きますわよ~~~!ってフルフルのいる洞窟に入ったのがいけないんじゃないか?完全な自業自得じゃん?」

 

 「それはそうだけど~~~・・・・」

 

 「ひいいいいいいいいいい!!!!は、話してないで助けてなさ~~~~い!!!もうお宝はこりごりですわ~~~~~~~!!!!」

 

 

 あとがき

 

 どうも皆さん、第四話更新しました。

 

 なんとか週一はキープしてはいるもののいっぱいいっぱいといった状況です。

 

 しかしやっぱり恋姫と他作品のクロスははやらないんですかね。閲覧者数がた落ちですよ・・・。まあ人気あるものはあるし、やっぱり自身の腕なんでしょうかね、多分。

 

 さて、今回はモンハン名物、肉焼きです!!やっぱりというべきか愛紗達はしょっぱなに殺人兵器を作り出してしまいました・・・。一刀食べませんでしたけど。

 

 この小説のベースは無印ですので一刀の呼称が真と異なる場合があります。(例、華琳、春蘭、秋蘭がご主人様と呼ぶ等)あと桂花の一刀に対する態度もデレが多少入っています。鬼ツンが好きな方は見ないほうがいいかも・・・・。

 

 では次回ですが思いっきり飛ばして次は初のモンスター討伐です。お楽しみに!

 

 

 

 


 
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