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真・恋姫無双アナザーストーリー 蜀√ 桜咲く時季に 第08話

葉月さん

ご無沙汰しております。

GW中はだらけにだからまったく書いていませんでした。
これからはまた一週間に一回投稿を目指して頑張っていこうと思います!

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2011-05-15 21:02:41 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:11473   閲覧ユーザー数:7604

真・恋姫無双 ifストーリー

蜀√ 桜咲く時季に 第08話

 

 

 

 

【種馬スキルの実力?】

 

俺たちが公孫賛の領地へ来て一ヶ月が過ぎた。

 

その間、盗賊が現れれば討伐に行き、暇なときは政務を手伝ったり愛紗たちと手合わせをしていた。

 

そんなある日……

 

「また盗賊か?」

 

「ああ、今度は荊州寄りなんだが……」

 

そこで公孫賛さんは苦い顔をした。

 

「ん?何かあるのか?」

 

「ああ、実はあの辺りは麗羽……袁紹の領地の近くなんだ」

 

「袁紹?どんな人物なんだ?」

 

「……一言で言うとアホだ」

 

「は?」

 

俺は間抜けな声を出してしまった。あ、アホってそれ酷くないか?

 

「だからアホなんだよ。成金趣味でいつもお高く留まって私の事を私の事を……うぅ~」

 

半分私念が混じってる気もするけど相当酷い目にあったんだろうな。

 

「まぁいい、とにかくそこいらを根城にしている盗賊を討伐すればいいんだな」

 

「ああ、よろしく頼む」

 

「でもな~。ここ最近出ずっぱりで兵も疲れきってるからな……よし、俺一人で行ってくる」

 

「はぁ!?何言ってるんだ北郷!」

 

公孫賛さんは驚き席から立ち上がった。

 

「絶対ダメ!ご主人様、一人でなんて行かせられないよ!」

 

「そうです!危険すぎますご主人様!」

 

桃香や愛紗も公孫賛さんに同意するように抗議をしてきた。

 

「さ、流石に一人では危険だと思いますご主人様」

 

「そ、そのせめて誰かお供をつけてくだしゃい!」

 

「一人で行くなんて無謀もいいところなのだ!」

 

「確かに勇敢と無謀は違いますぞ北郷殿」

 

「……どうしてもダメか?」

 

全員が俺の言った事に賛成出来ないと頷いた。

 

「参ったな~。流石に兵士たちも休ませないと危ないんだけどな」

 

「確かにそうですが……だったらせめて私を共に付けてください!」

 

「あー!愛紗だけずるいのだ!」

 

「愛紗ちゃんずるーい!私もご主人様と一緒に行く~」

 

「と、桃香……お前はまともに剣が振れないだろ」

 

公孫賛さんの正論過ぎる正論に桃香は身を一瞬引いていた。

 

「う……そ、そうだけど、心配なんだもん!」

 

「大丈夫だよ桃香、ちゃんと戻ってくるから」

 

俺は笑顔で桃香の頭を撫でて安心させた。

 

「絶対だよ?」

 

「ああ、絶対帰ってくるよ」

 

「うん、なら待ってるよ。ご主人様は約束破らないもんね!」

 

「では、ご主人様の動向は私が……」

 

「ずるいのだ!鈴々が行くのだ!」

 

愛紗と鈴々が言い合っていたが趙雲の一言で全てが解決した。

 

「ふむ、時間が掛かりそうなので私は朝餉にさせてもらおう」

 

「っ!ご飯なら鈴々も食べに行くのだ!」

 

「「「……」」」

 

みんな苦笑いを浮かべて鈴々を見ていた。さも言う俺も苦笑いを浮かべていた。

 

こうして俺の同行は愛紗に決まった。

 

《???》

 

「もぅ~。姫と文ちゃんったら何処に行っちゃったのよぉ~」

 

一人、森の中を彷徨う少女。少女の纏っている鎧は金で出来ているのか黄金色に光っていた。

 

「もう、姫が『宝探しに行きますわよ』なんて言わなかったらこんな目に遭わなかったのに……はぁ~」

 

話は数刻前に遡る。

 

………………

 

…………

 

……

 

「文醜さん、顔良さん宝探しに行きますわよ!」

 

「へ?姫、今なんていいましたか?」

 

「だから、宝探しですわ、た・か・ら・さ・が・し!」

 

「なんで今更宝探しなんですか姫?」

 

「何を言うのですか顔良さん!このような宝の地図を見つけたのですよ?これは天がわたくしに授けたのですわ!なら探さないわけには行かないではありませんか!おーっほっほっほっほ!」

 

「はぁ~。また姫の気まぐれが始まっちゃったよ、斗詩どうする?」

 

「どうするって、もうこうなった姫は止められないよ~」

 

「だよな~。だったら楽しもうぜ斗詩!姫!それって何処にあるんですか!」

 

「ああ!もう文ちゃんったら!はぁ~」

 

こうなっては二人を止められない事を判っている顔良は溜め息しか出なかった。

 

「ほら顔良さん、なにをぐずぐずしているのですか、早く行きますわよ!」

 

「そうだぜ斗詩、早く宝物探そうぜ!」

 

「ああん!待ってよ~麗羽様、文ちゃん~!」

 

………………

 

…………

 

……

 

――山中

 

「姫~。どこらへんですか?」

 

「そうですわね……!どうやらあの洞窟が宝の入り口のようですわ、さ、行きますわよ!」

 

「なんか嫌な予感がするよ~。大丈夫かな本当に……」

 

一人不安が拭えない顔良を尻目にドンドンと奥へと進んでいく二人、そして

 

「あら?分かれ道ですわね」

 

「姫、きっとこっちですよ!私の勘がびんびんにそう言ってます!」

 

「あら、でしたらそちらに行きましょう」

 

「ちょ、ちょっと文ちゃん!そんな適当に決めちゃっていいの!?」

 

「大丈夫だって斗詩!私の勘を信じろって」

 

「もう、そう言って当たった事一度も無いでしょ?」

 

「う……今度は大丈夫だって!あたいを信じろって」

 

「う~ん。本当に大丈夫なのかな~」

 

文醜にこう言われてしまうと顔良は何もいえなくなってしまうのだった。

 

三人は文醜が選択した道を歩いていく。これが後に大きな間違いであった事に誰も知るものは居なかった。

 

「あっ、姫!そこになんか箱がありますよ!」

 

「よくやりましたわ文醜さん!きっとそれが宝ですわ。おーっほっほっほっほ!」

 

「あーっはっはっはっは!どうだ斗詩!やっぱあたいの勘も捨てたもんじゃないだろ!」

 

「うんそうだね……って姫、何してるんですか?」

 

「なにって開けるに決まっているじゃありませんの、何のためにここまで来たと思っているの顔良さん」

 

「そ、それはそうですけど……」

 

(うぅ~。なんか凄く嫌なするんだけど……)

 

顔良はなにやら嫌な予感がしてならなかった。

 

「姫~。なんか鍵が掛かってるみたいだから壊しますね~。てや!」

 

――ガキン!

 

文醜は宝箱に掛かっていた鍵を斬馬刀で壊した。

 

「よくやりましたわ文醜さん。では開けますわよ」

 

(ギーーー)

 

「あら?なにもありませんわね」

 

「姫、箱が一個また入ってますよ」

 

宝箱をあけてみると中には箱が一つ入っているだけだった。

 

「ではこれも開けてみましょう」

 

袁紹がおもむろに宝箱から箱を取り出す。すると……

 

――カチッ

 

「ひ、姫?今なにか音がしませんでしたか?」

 

顔良は引きつった顔で袁紹に尋ねた。

 

「そうですわね。確かに聞こえましたわね」

 

「姫!宝箱のそこになんかでっぱりがありますよ」

 

「文ちゃん、それ罠だよ~~~!」

 

(ゴゴゴゴゴゴ)

 

「な、なんなんですの!?」

 

「姫あれ!」

 

文醜が指を指すほうを見ると大量の水が流れ込んできた。

 

「斗詩どうしよう!」

 

「と、とにかく逃げないと!姫も……あれ?」

 

「どうした斗詩!」

 

「姫が居ないよ!?」

 

「なにーー!?」

 

さっきまでそこにいた袁紹がいつの間にか居なくなっていたのだ。

 

「あ!あそこだよ文ちゃん!」

 

「あ!姫!」

 

「文醜さん!顔良さん!早く逃げないと危ないですわよ!」

 

「ま、待ってくださいよ姫!ほら斗詩も早く行くぞ!」

 

「あ!文ちゃん!置いていかないでよ!」

 

二人は袁紹を追いかけ走り出した。だが……

 

「あ!」

 

「斗詩!」

 

「いたた……」

 

「斗詩、大丈夫か!」

 

「うん、でも……」

 

顔良は左足首を押えていた。

 

「あはは、ちょっと挫いちゃったみたい。それより早く逃げて文ちゃん!」

 

「そんなこと出来るわけないだろ!」

 

「きゃっ!ぶ、文ちゃん!?」

 

文醜は顔良を抱かかえ走り出した。

 

「だめだよ文ちゃん!文ちゃん一人なら逃げられるから降ろして!」

 

「バカ!一緒に逃げるんだよ!あたい独りになったら誰が姫の面倒を見るんだよ!」

 

「文ちゃん……」

 

顔良は文醜の顔を見ながら涙した、が

 

「それにしても、斗詩少し重くなってないか?」

 

「~~~~~!文ちゃんのバカーーー!」

 

そんな二人を尻目にどんどんと濁流が迫ってきていた。そして……

 

「きゃーーー!」

 

「うわーーー!」

 

二人はついに濁流に飲み込まれてしまった。

 

「う……意識が……」

 

顔良は足首の痛さと息の出来ない苦しさに意識を手放してしまった。

 

そして現在に至る。

 

「いたたー。この足じゃ遠くまで歩けそうにないしどうしよう」

 

意識を取り戻した顔良は袁紹と文醜を探すために歩き出そうとしたが足首を捻っているため遠くまで歩く事が出来なかった。

 

「おい、今女の声が聞こえなかったか?」

 

「ああ、聞こえたな」

 

(え?誰かいるのかな?もしかしたらここらへんに住んでる人かも助けてもらおう)

 

「あ……」

 

顔良が村人だと思い声を出そうとした。

 

「そうだな、ここ最近女にはご無沙汰だったからな楽しませてもらおうぜ、がはははは」

 

「ああ、どうせ最後は殺しちまうんだだったらいい思いさせて殺してやろうぜ」

 

二人の男の話を聞き顔良の顔が真っ青になっていった。

 

(ど、どうしよう……こんな足じゃ逃げられないし……文ちゃん、姫……)

 

「おい、お前はあっちを探せ」

 

「おれはこっちを探す」

 

「おう、抜け駆けするなよ」

 

「お前もな」

 

二人は別れて探し出した。

 

(と、とにかく少しでも見つかりにくい場所に移動しないと……)

 

顔良は痛みながらも足を引きずりその場から逃げ出した。

 

「ここなら見つかり難いかな……」

 

そこは枯れた巨木だった。丁度人一人が入れる位になっていて草木に隠れて死角になっていた。

 

「ここでやり過ごそう」

 

顔良は巨木に近づいた。だが、中から黒い物が飛び出してきて悲鳴を上げてしまった。

 

「きゃ!」

 

顔良は驚き尻餅をついてしまった。

 

「いたた~。蝙蝠の巣だったんだ」

 

「おい!こっちから声がしたぞ!」

 

「ああ!行くぞ!」

 

(しまった!)

 

蝙蝠が飛び出し驚いてしまった事により叫んでしまった顔良。

 

その声を聞きつけて男たちが来てしまった。

 

「へへへ。見つけたぜお嬢ちゃん」

 

「結構可愛い顔してるな」

 

「ああ、しかも結構胸もでかいぜ。こりゃやりがいがあるぜ」

 

「いや!来ないでください!」

 

顔良は立ち上がり後ずさりをしたが足の痛みに思うように動けず、それを盗賊たちに気づかれてしまった。

 

「おいこいつ、足怪我してるみたいだぜ」

 

「こりゃーいい、逃げるに逃げられねぇって訳か!あはははは!」

 

「こ、これでも武将なんだから舐めないでください!」

 

「はっ!武将だろうがなんだろうが足を怪我してちゃまともに動けないだろう、が!」

 

(ボクッ!)

 

「くっ!かはっ!」

 

男は顔良の腹に一発殴った。

 

「おい、あんまりやりすぎるなよ」

 

「わかってるよ、ちょっと黙らせるだけだ」

 

「はぁはぁ、こ、これくらいで……」

 

「ほう、まだ立つかこれならどうだ!そら!」

 

(ボクッ!ボクッ!)

 

「かっ!はぐっ!」

 

「結構しぶといな」

 

「はぁ、はぁ、当たり前、です。こんな事で、た、倒れません」

 

「ならこれには耐えられるか?」

 

男は口の端を上げて笑いながら地面に落ちていた細い棒を拾い上げてそのまま振り降ろした。

 

「え?……っ!き、きゃーーーーーー!」

 

「へ、流石に怪我した足に振り下ろされるのはさぞかし痛いだろうよ!」

 

「ううっ!……はぁ、はぁ……」

 

顔良は足を押さえ蹲ってしまった。

 

(助けて……誰か……姫、文ちゃん……)

 

「ほらいい加減起きろ!」

 

男の一人が顔良の髪を鷲掴みにして持ち上げた。

 

「ぁ、ぅ……」

 

顔良の目から生気がなくなっていた。

 

「おい、こいつ死んでんじゃねえのか?」

 

「気を失いかけてるだけだ、やっちまえば痛みで起きるだろ」

 

「そうだな」

 

男たちは醜い笑いを見せた、その時だった。

 

「お前ら何してる!」

 

朦朧とする意識の中、顔良はその姿を見た。

 

(輝く衣を纏った人……誰だ、ろ……)

 

顔良はそこで完全に意識を失ってしまった。

 

《一刀視点》

 

「なあ愛紗」

 

「何でしょうかご主人様」

 

「本当にここら辺なのか?」

 

周りを見回すが一面に草木しかなかった.

 

「はい。公孫賛殿の話によりますと。賊共どうやら草木を利用して住処を隠しているようなのです」

 

「それって、場所は特定出来てないって事なのか?」

 

「はい。残念ながらそのようです」

 

「はぁ~……仕方ない念入りに探すしかないか」

 

「そうですね。ご主人様余り離れないようにしてください。この森は結構広いですから」

 

「ああ、そうするよ」

 

二人が探し始め一刻が経っただろうか一向に盗賊の住処は見つけられずに居た。

 

「見つかりませんね」

 

「ああそうだな。少し休憩しようか、そろそろ昼時だろう」

 

「はい。そうですね」

 

愛紗も傍らに得物を置き袋から二つの包みと竹筒を取り出した。

 

「ご主人様どうぞ」

 

「ああ、ありがとう愛紗……ゴクゴク、ぷはーっ!生き返るー!」

 

「ふふ、子供みたいですよご主人様」

 

「ははは、仕方ないよこんなに歩き回ったんだから」

 

俺は包みを解きおにぎりをほおばった。

 

「ん?愛紗」

 

「はい?なんで……っ!?」

 

「はい取れた……ぱく」

 

「な、なな」

 

「ん?どうしたんだ愛紗?」

 

「な、何をするのですか突然!」

 

「え?ほっぺに米粒がついてたから」

 

「ついていたから。ではありません!そ、それに、それを食べるなんて……」

 

愛紗は怒ってたけど、なんだか頬を赤くしてボソボソと喋ってて後半の方は聞き取り辛かった。でも……

 

「あ、なんだか可愛いな」

 

俺は愛紗のころころ変わる表情を見てしみじみと思った。

 

「な!?か、可愛いなどと!軟弱な事は言わないで頂きたい!」

 

「えー。なんで可愛い事が軟弱なの?それは関係ないと思うよ。それに愛紗は可愛いんだから怒ったら損だよ」

 

「~~~~~っ!も、もう知りません!」

 

愛紗が俺から顔を背けた時だった。

 

『きゃーーーーーー!』

 

「「っ!?」」

 

「愛紗!」

 

「はい!」

 

俺たちは叫び声が聞こえた方に走り出した。

 

………………

 

…………

 

……

 

「ご主人様!あれを!」

 

そこには少女の髪を鷲掴みし持ち上げて居た男たちが居た。

 

「お前ら何してる!」

 

男二人は突然の声に驚き振り向いた。

 

「あ?くそ、邪魔が入ったぜ」

 

「でも、あっちの女も結構体つきがいいじゃねえか」

 

男は愛紗の体をなめる様な目つきで見ていた。

 

「このゲスが……」

 

「愛紗落ち着いて」

 

「は、はい」

 

俺は愛紗を止めると徐に前に歩き出した。

 

「ご、ご主人様!」

 

「大丈夫だから」

 

心配する愛紗に優しく微笑む。

 

「二つ聞きたい事がある」

 

「あ?なんだよ」

 

「お前らはここいらを荒らしまわっている賊か?」

 

「おうよ、こんな世の中だ強いものが生きていければいいんだよ!」

 

「ま、それは否定しないけどね、あともう一つ……」

 

そこで俺は髪を鷲掴みにされている女の子を見た後、盗賊たちを睨むように見た。

 

「その女の子をどうするつもりだ?」

 

「ど、どうするって決まってるだろうが」

 

「そ、そうだぜ、ここいらに踏み入ったんだ生かして帰すわけ無いだろ」

 

盗賊たちは俺の殺気に当てられながらも何とか答えていた。

 

「そうか……それだけが目的じゃないようだけど……どっちにしろお前らを生きて返す理由は無い」

 

俺は腰に挿してある青龍飛天に手をかけようとした。だが……

 

「ご主人様。この様な下衆にご主人様が手を下す必要はありません。ここは私が」

 

そう言うと愛紗は一歩前に出て行った。

 

「お、おい!そこから動くんじゃねぇ!こいつがどうなってもいいのか!」

 

盗賊の一人が少女の首に刃を当てた。

 

「くっ!貴様!卑怯だぞ!」

 

愛紗は盗賊に叫んだ。

 

「へ、そんなの俺らには関係ねえよ!ほら武器を置きやがれ!」

 

盗賊共は優位に立ったと思ったのか急に強気になりだした。

 

「やれやれ、どうやら苦しみながら死にたいみたいだ」

 

「お、おい!聞こえなかったのか!武器を置け!」

 

「聞こえてたよ……でも、お前らがその子の首を切る前にお前らが苦しみ死ぬけど、な!」

 

「「ひっ!?」」

 

俺は話すのを言い終えるやいなや盗賊たちに殺気をぶつけた。すると盗賊たちは怯み太刀を落としてしまった。

 

「今だ!愛紗!」

 

「はっ!」

 

二人は地面を蹴り賊に迫った。

 

「でやああああ!」

 

「へ?っぎゃあああああああ!?」

 

愛紗の一閃により盗賊の一人は胴体が二つに分かれた。

 

「っ!?ちくしょう!」

 

「残念、もう遅いよ」

 

正気を取り戻し太刀を拾おうとしたがそこに一刀が現れた。

 

「あ、あああ!」

 

「さて、君には教えてもらわないといけない事があるから……ちょっと話をしようか」

 

俺は盗賊の頭をもち笑顔で見つめた。

 

「あっ。もちろん、その後はこの子をこんな風にした償いを受けてもらうよ」

 

盗賊は震えながら住処の場所を教えた。

 

「た、助けてくれ!」

 

「それじゃ、君はそうやって命乞いした人を助けた事はあるのかな?無いよね」

 

「い、いやだ!死にたくない!死にたくっ!」

 

「我儘なやつだ。相手は殺して、自分は生き残りたいって自分勝手だと思わないか?」

 

そして俺は青龍飛天を振り下ろした。

 

「ぎゃーーーーーーーーーー!……あ、ぁぁ……」

 

青龍飛天は盗賊の足の間に突き刺さした。叫び声を上げた盗賊は恐怖の余り失神してしまった。

 

「よし、場所はわかった。けど今はこの子の手当てをしないと。それとこいつを縛り上げておいてくれるかな」

 

「わかりました。まずは日のあたる場所に移動しましょう」

 

俺は女の子を抱かかえて落ち着ける場所へ歩き出した。

 

《顔良視点》

 

「う……」

 

ここは……

 

私は意識を取り戻した。

 

あれ、私たしか……そうだ!賊は!

 

「いたっ!……あれ?足に濡れた布が」

 

勢いよく起き上がったせいか私は足の痛さに声を出してしまった。足を見てみると誰かが脱がせたのか靴が脱げ足首には濡れて冷えた布が巻かれていました。

 

「あ、気がついたようだね」

 

「え?」

 

誰か居る!男の人の声だ……私捕まっちゃったのかな……

 

警戒しながら声のした方を見ると陽の光に輝く衣を纏った男の人が微笑みながら見ていた。

 

「……」

 

うわー。優しそうな人だな。それに服が光ってる。

 

私は敵かどうかも判らないその男性の顔に一瞬見惚れてしまいました。

 

「あ、あの、大丈夫?」

 

「はっ!はい、大丈夫です、あ、あの賊は……」

 

「ああ、安心して俺らはその賊を討伐に来たんだ。今愛紗が棲家を確認しに行ってるところだよ。もうすぐ戻ってくると思うけど、はいこれ」

 

男は笑顔で竹筒を差し出した。

 

「え?」

 

「飲みなよ。少しは落ち着くよ」

 

「は、はい、ありがとうございます……ん、ん……ふぅ」

 

「落ち着いた?」

 

「はい」

 

「それはよかった、それにしても酷いやつらだったな、こんな可愛い子に乱暴するなんて」

 

「~~っ!か、可愛いだなんてとんでもないですよ」

 

私は可愛いと言われ顔を真っ赤にした。文ちゃんにはよく可愛いって言われてたけど男の人にそう言われたのは初めてだよ。

 

「そんな事ないさ。俺は君の事、可愛いと思うよ?……あ、俺、北郷一刀よろしくね」

 

「は、はい、私、顔良と申します。こちらこそ助けていただきありがとうございました一刀様」

 

「か、一刀様って、なんかこそばゆいな。出きれば『様』は止めて欲しいな」

 

北郷一刀と名乗った男の人は照れているのか頭を掻いていました。

 

一刀様はお優しい方だな、こんなお優しい殿方が居たんだ。

 

袁紹の元にも男性は居たが、その殆どが袁紹に取次ぎ私腹を肥やそうとする者たちしか居なかった。

 

私はそれを真近で見ているせいもあり男性に対して少なからず嫌悪感を抱いていました。

 

でも、この人はそんな人たちとは全然違うと感じていた。

 

そ、そうだ、もしかしたら……

 

「あ、あの!一刀様は何処かに仕官などはしないのですか!」

 

私は思い切って聞いてみた。

 

「え?今のところは考えてないな。それに今は愛紗たちの主もしてるしね」

 

「そ、そうですか……」

 

そっか、そうだよね、こんなお優しい人だものきっと付いて来る人は居るよね……なら。

 

「あ、あの一刀様」

 

「ん?どうした」

 

「あ、あの私の真名は斗詩と言います、貴方様にお預けします!」

 

「え!でも、真名は神聖なものなんだろ?俺みたいなやつに教えてもいいのか?」

 

「はい!一刀様は私を助けて頂きました。それに……一刀様なら呼ばれてもいいかなと」

 

自分の余りにも大胆な告白に頬を赤くしてしまいました。

 

「そっかならありがたく頂くよ斗詩。でも俺にはあいにく真名が無いんだ」

 

「そ、そうなのですか……」

 

真名の無い国の人なのかな?ちょっと残念だな。

 

「強いて言うなら一刀がここでの真名にあたるのかな?」

 

「え!?そ、それじゃ私は知らずに呼んでたんですか!?」

 

「そ、そんな畏まらなくてもいいよ!たとえの話なんだから!気にしなくていいよ!」

 

「で、ですが……」

 

それでも真名に近しいものを呼んだのは確かです。やっぱり謝らないと!

 

「気にしなくていいよ」

 

一刀様は徐に私の頭を撫でてきました。

 

「は、はい……」

 

なんだろう、一刀様に撫でられると安心できる……まるでお父様みたいな。

 

そんな時でした。私の後ろから声が聞こえてきました。

 

「ご主人様……私が盗賊の住処を探している間に随分と仲良くなられましたね……」

 

「あ、愛紗?これはだね?」

 

どうやらこの人が一刀様の家臣のようです。でも、なんだか凄く怒っているように見えます。

 

「聞く耳持ちません!」

 

女の人は震える手で自分の得物で一刀様に振り下ろしてって、えええ!?自分の主に手を上げるんですか?!

 

「のわ!」

 

間一髪で一刀様は避けていました。

 

「あ、危なかった~……のう!」

 

「きゃっ!」

 

避けたところに女の人の拳骨が一刀様の脳天に叩き落されていました。

 

「ふん!」

 

女の人は腕を組みながらそっぽを向いてしまった。

 

「あ、あの~」

 

「おお、これは御見苦しいところを見せてしまったな。我が名は関羽。怪我の具合はどうだ」

 

「はい、あれ?そういえばそんなに痛くない」

 

「そうであろうな。ご主人様が治療したのだからな」

 

「え!?」

 

信じられない……お腹も殴られてしかも捻った足を思いっきり叩かれたのに全然痛くなくなってる……

 

「いつつ~。愛紗少しは手加減してくれよ」

 

「いいえ、私は無骨者ゆえそのような事は出来ません」

 

「何言ってるのさ。愛紗は無骨者なんかじゃないよ。愛紗はとても綺麗で可愛いんだからもう少し自分に自信を持とうよ」

 

「な!な!」

 

関羽さんは頬を赤くして口をパクパクとさせていました。

 

「あ、あの一刀様?どうやって私の怪我を治したのですか?」

 

一人顔を真っ赤にしている関羽さんは取りあえずそっとしておいた方がいいと思いどう治療したのかを聴いてみることにしました。

 

「ん?ああ、それはね。これを使ったんだよ」

 

そういうと一本の細い剣を鞘から抜いた。

 

「随分細い剣ですね。それに刃が綺麗です」

 

うわ~。こんな綺麗なの初めて見たよ。宝剣かな?……あれ?

 

「あ、あの一刀様?ここだけ窪んでいるのはなぜですか?」

 

「ああ、そこはね石をはめ込むんだよ」

 

「石ですか?」

 

私は良くわからず首を傾げた。

 

「ほらこれだよ。石より宝石に近いかな」

 

「うわー。綺麗ですね。いろんな色があって」

 

「はっ!ご、ご主人様!むやみやたらにそのような事は仰らないで頂きたい!どこで誰が聞いているのか判らないのですよ!」

 

関羽さんは我に返り一刀様を諭しはじめました。

 

「愛紗は心配性だな、わかったよ。愛紗の言うとおりにするよ」

 

「っ!あ、頭を撫でないで頂きたい!」

 

「いいな~」

 

「「え?」」

 

わ、私たら一体何言ってるのよぉ!羨ましいだなんて……

 

「ご主人様ぁ?」

 

関羽さんの顔は笑っていましたが雰囲気は全然笑っていませんでした。むしろ怒りを帯びている様に感じました。

 

「あ、あの!今のは忘れてください!」

 

「わ、わかった」

 

「うぅ~」

 

私は恥ずかしくなり手で顔を隠した。

 

あぁ~。恥ずかしいよ。でも、私もまた撫でてもらいたいな……

 

私は一刀さんの手を見て撫でられているところを想像して頬を赤くしちゃいました。

 

「まったく……ところで……あ~」

 

「あっ!も、申し遅れました。私は顔良と言います。助けていただいたのにお礼も言うのを忘れ申し訳ありません。改めて、危ないところを助けていただきありがとうございます」

 

「なに、窮地に立たされたものを助けるのは当然のこと、気にするな、それより顔良殿はなぜこのような場所に一人で居るのだ?」

 

「あ!そうだ!すいません、姫と文ちゃん見かけませんでしたか!」

 

「姫?」

 

「文ちゃん?」

 

一刀様と関羽さんは二人揃って首を傾げていました。

 

あ。そっか、名を言わないと判らないよね。

 

「えっと、袁紹様と文醜を見ませんでしたか?」

 

「いや、俺は見てないけど愛紗はどうだ?」

 

「はい、私も周辺を見て回っていましたが見かけることはありませんでした」

 

「そうですか……」

 

私はそれを聞くと肩を落とし落ち込んでしまいました。そんな時でした。

 

『斗詩~どこだ~』

 

『顔良さん!早く出てきなさい!出てこないと、お仕置きしますわ!』

 

「ん?今の声は?」

 

「あ!姫に文ちゃん!」

 

「どうやら二人も探してたみたいだね、立てそう?」

 

「は、はい……っと、なんとか歩けそうです」

 

私は立ち上がり軽く捻挫した足を確かめる様に地面に何度もつけた。

 

ちょっと痛いけど大丈夫かな?

 

「そっか、ちょっと待ってね……っふ!」

 

一刀様は私の捻挫した足に手を当て集中しだした。

 

「わ~、温かいです」

 

「ご主人様は氣もお使いになれるのですね」

 

「ああ、もともと氣で刀を強化してるからさ。まあ、そのうちこの刀の事は詳しく教えてあげるよ……これでよし、どう?」

 

「凄い、痛みが完全になくなりました!」

 

「そっか、よかった。でも一度ちゃんとお医者さんに見てもらったほうがいいよ」

 

「はい、そうします!それじゃ一刀様、関羽さん!ありがとうございました」

 

「ああ、気をつけてな」

 

「斗詩も元気でな」

 

「はい!」

 

私は笑顔で手を振り姫と文ちゃんの元へと走っていきました。

 

「斗詩~。どこだ~」

 

「顔良さん!いい加減出てきなさい!」

 

袁紹と文醜は逸れた斗詩を探すため森を歩いていた。

 

「まったく、顔良さんったら何処に行ったのかしら」

 

「姫~。斗詩が見つからなかったらあたい、あたい……うわーーん!斗詩~~~どこだよ~~!」

 

「まったく顔良さんがそう簡単に死ぬわけが無いじゃありませんか。このわたくしの部下なんですのよ?おーっほっほっほっほ!」

 

「姫は気楽過ぎますよ~」

 

二人で言い合い?をしていると。

 

『姫~!文ちゃ~~ん!』

 

「斗詩!」

 

「おーっほっほっほっほ?文醜さん?何処に行きまして?」

 

麗羽が笑い声を止めると文醜が居ない事に気がついた。

 

「斗詩~~~~何処に居たんだよ~~~!」

 

「文ちゃん!」

 

文醜は斗詩に抱きつき互いの頬をすり合わせた。

 

「まったく、わたくしをおいていくなんて文醜さんは何を考えているのかしら?」

 

「あ!姫!斗詩が見つかりましたよ!」

 

「あら顔良さん、どちらにいらしたのですか?」

 

「はい、賊に襲われまして「なに~~~!あたいの斗詩を傷者にしたやろうはどこだ!」……もう、文ちゃん最後まで聞いてよ~」

 

「そうですわ、文醜さん少しは落ち着きなさい」

 

「は~い……」

 

「まったく……それでは顔良さん、続きを」

 

「はい、洞窟で足を挫いてしまい残念ながら賊の攻撃で意識を失ってしまいました」

 

「やっぱり、その山賊どもを懲らしめないと気がすまないぜ、姫!いいですよね!」

 

「だから文ちゃんまだ話は終わってないんだよ!」

 

「今の話だけで十分だ!その下種は何処に居る!」

 

「はぁ~、文ちゃん……なんで私がここに居ると思うの?」

 

「え?そりゃ逃げてきたんだろ?」

 

「どうやって?」

 

「そりゃ、歩いて……あ」

 

文醜は斗詩の挫いた足に布が巻かれている事に気がついた。

 

「斗詩……その布どうしたんだ?」

 

「ちょうどここいら一体を住処にしている盗賊を討伐に来ている人たちに助けてもらったんだよ」

 

「あらそうでしたの。で?そこ方たちはどうしたのですか?」

 

「多分、住処を探し出し討伐に向かっているのではないかと」

 

「そっかー。ちょっと残念だけど斗詩が無事ならいいや!」

 

「でも文醜さん?足を挫いたと言う割には普通に歩いて来ませんでしたか?」

 

「そう言えばそうですね、どうしてだ?」

 

「助けてもらった方たちに治療をしていただきました」

 

そういうと斗詩は足に巻かれている布を見て顔を赤らめた。

 

(北郷様……)

 

「ん?斗詩、顔が赤いぞ?」

 

「え?!そ、そんなことないよ?」

 

「ん?んん?」

 

「まぁ、そんな事はどうでもいいでしょ。そんなことより!この地図が偽物だったのが許せませんわ!」

 

「姫~。お腹空いたから帰りましょうよ~。斗詩も無事に見つかったんですから」

 

「そうですわね。文醜さん、顔良さん帰りますわよ」

 

「「はい!」」

 

三人は週へと帰っていた

 

いつかまた会えるよね、そんな気がする、その時は……

 

斗詩は後ろに振り返りここには居ない一刀の事を思っていた。

 

「さてと、俺らも賊退治の続きをしようか」

 

「はい……ですがそのまえに、お聞きしたい点があります」

 

「ん?な、に……」

 

振り向いた俺は愛紗が得物を構えている事に気づいた。

 

「先ほど、顔良殿のことを真名で呼んでいましたよね?」

 

「ナ、ナンノコトヤラサッパリ」

 

「そうですか……では、体に聞いて見る事にしましょう!」

 

「うわー!待て!い、今はそれど頃じゃ!」

 

「問答、無用!」

 

愛紗は青龍堰月刀を振り下ろした。

 

………………

 

…………

 

……

 

「も、もう許してください!愛紗さん!」

 

あれから半刻。俺はまだ体罰と言う名のお説教が続いていた。

 

「まったく、油断も隙もありませんね、ご主人様は」

 

「だ、だって斗詩が真名を授けてくれたんだぞ。無下に断ったら失礼だろ?」

 

「うっ……確かにそうですが……」

 

愛紗は今だ納得できていないようだった。

 

「ほ、ほら!そんなことより、賊の住処見つかったんだろ?早いとこ討伐しちゃおうぜ!」

 

「私としては、『そんなこと』ではないのですが、そうですね。早いところ済ませて続きをしましょう」

 

「ま、まだ続きをするのですか?」

 

「当然です!」

 

「うぅ~、どうすれば許してくれるのかな?」

 

「そうですね……でしたら」

 

「でしたら?」

 

「私に氣の扱いを教えてください」

 

「いいけど、なんでまた?稽古だけじゃダメなのか?」

 

「ダメと言う訳ではないのですが……やはりご主人様に追いつきたいのです。ご主人様の背中を預けていただけるように」

 

「愛紗……」

 

「あ……」

 

俺は愛紗を抱き寄せた。

 

「うれしいよ愛紗。でも、無理はして欲しくないんだ」

 

「無理などでは!」

 

「本当にそう?夜一人で特訓してるのは知ってるんだよ」

 

「っ?!」

 

俺は愛紗から離れじっと眼を見つめた。心なしか愛紗の瞳は潤んでいるように見えた。

 

「無理しなくてもいい。ゆっくり強くなっていこう?」

 

「……はい」

 

「それに、今でも十分愛紗に背中をませられるよ」

 

「ご主人様……」

 

俺は微笑み立ち上がった。

 

「よし、それじゃ盗賊をさっさと倒して帰ろう」

 

「はい!」

 

「それじゃ背中は任せたぞ愛紗」

 

「ご期待に添えて見せますご主人様!」

 

俺と愛紗は盗賊が隠れている住処へと向かった。

 

葉月「間が開いてしまいましたがなんとは続編を投稿する事が出来ました~」

 

愛紗「……」

 

葉月「あれ?愛紗どうかしましたか?」

 

愛紗「どうかしましたか?だと……貴様、よくもまあそんな白々しいことが言えたものだな!」

 

葉月「なんだかご立腹なので愛紗は暫く放置で」

 

愛紗「お、おい!人の話を!」

 

葉月「さて今回のゲストは一刀に惚れちゃった顔良こと斗詩さんの登場でーーーす!」

 

斗詩「あ、あの始めまして!」

 

葉月「う~ん。初々しくていいですね~」

 

斗詩「あ、あの私はここで何をすればいいんでしょうか?」

 

葉月「あ、気楽にどうぞ。ただの雑談場なので」

 

斗詩「は、はぁ」

 

葉月「され、ずばり聞きましょう!一刀の何処が好きになった決め手ですか?」

 

斗詩「えええええっ!?そ、そんなこと急に聞かれても……」

 

葉月「さあさあ、ここはずばばーんと!白状しちゃいましょう!」

 

愛紗「……」

 

葉月「はい。そこの一刀にぞっこんLoveな愛紗さん。聞き耳立てるならこっちに来て聞いたらどうですか?」

 

愛紗「なっ!き、聞き耳など立ててなど居ない!ま、まあどうしてもと言うのなら聞いてやらんことも無い」

 

葉月「あ~。はいはい。じゃ、そう言うことでいいですよ。それでどうなんですか?」

 

斗詩「うぅ~。恥ずかしいな……えっと、強いのもそうなんですけど。やっぱりあの笑顔がとても素敵で……うぅ~~~~!わ、私何言ってるんだろ」

 

葉月「……これは乙女の反応ですよ愛紗」

 

愛紗「なっ!なぜ私に話を振るのだ!」

 

葉月「別に。対は無いですよ?さて、そろそろまた拠点をやろうと思うので投票を行います!」

 

愛紗「やっとかそれで今回の面子はどうなっているのだ?」

 

葉月「まあ、北郷軍の仲間と言うことなので前回同様。桃香、愛紗、鈴々に続き新しく仲間になった朱里と雛里の五人になります」

 

愛紗「では一人だけが拠点なしと言うことになるのか」

 

葉月「そうなりますね」

 

斗詩「あ、あの。私は無いんですか?」

 

葉月「残念ながら、まだ袁招が敗走してませんからね。暫くはお預けです」

 

斗詩「そうですか。ちょっと残念です」

 

愛紗「悪く思うなよ斗詩」

 

葉月「随分と嬉しそうですね。愛紗」

 

愛紗「そ、そんな事は無いぞ!断じて無いぞ!それより投票方法を説明しろ」

 

葉月「はいはい。今回は一人二票を好きに投票してください。気になるキャラクターに票を分けてもいいですし。同じキャラに二票を投じても今回はOKにします」

 

愛紗「ふむ。と言う事は人気が如実に現れるかもしれないのだな」

 

葉月「そうなりますね。今回は上位四人が拠点を獲得することになります。あっ、勝手にエントリー数を増やすのもダメですよ?ではエントリーを紹介しましょう!」

 

1.桃香

 

2.愛紗

 

3.鈴々

 

4.朱里

 

5.雛里

 

6.オマケ

 

愛紗「おい。最後のオマケとは何だ?」

 

葉月「オマケはオマケです。内容については結果発表後にお知らせします。投票期間は2011/05/21、23時59分までとさせていただきます」

 

愛紗「今回は意気込みめっせぇじは無いのか?」

 

葉月「今回はなしで」

 

愛紗「そ、そうか……折角考えていたんだが」

 

葉月「おやおや?もしかしてアピールしたかったんですか?」

 

愛紗「と、当然だろ!な、なんせあちらでは不覚にも当選出来なかったのだからな」

 

葉月「あー……四人同時一位のやつですね」

 

愛紗「そうだ。ところで最後の一人はどうなっているのだ?まだ、投稿していないようだが」

 

葉月「まだ書いてる途中なんですよ。中々良いのが書けなくて、でも半分以上は書けているので今週中には投稿できる予定です」

 

愛紗「そうか。なら早くしたほうがいいぞ出ないと。葉月の首が飛ぶのだからな」

 

葉月「ブルブル。き、肝に銘じておきます」

 

斗詩「あ、あの~。それで次回はどういったお話になっているんでしょうか?」

 

葉月「ああ、次回は帰りを待つ桃香からの視点でお送りします」

 

愛紗「ふむ。『今回』も私とご主人様との話は無いのだな」

 

葉月「えっと……」

 

愛紗「いつになったら書いてくれるのだろうな。なあ葉月よ」

 

葉月「え~。それはですね……」

 

愛紗「それは?」

 

葉月「斗詩さん!後は任せました!」

 

斗詩「え、えええ!?ちょ!葉月さん?!」

 

愛紗「まてぇぇぇえええ!葉月!」

 

斗詩「あ、愛紗さんまで!?ど、どうすればいいんですか!?」

 

葉月「〆のお言葉をよろしくお願いします!……わひゃっ!ちょ!それ真剣!死ぬ!当たったら死ぬから!」

 

愛紗「そんなことは知ったことではない!書かないのであれば書くまで追い掛け回すのみ!はぁぁぁあああっ!」

 

葉月「ぎゃーーーーっ!」

 

斗詩「……え、えっと。そ、それでは皆さんまた次回にお会いしましょう。あっ!それと投票の方もよろしくお願いしますね」

 

斗詩「こ、これでいいのかな?それではさようなら~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛紗「私の話を書け葉月!」

 

琳「早く私の話を書きなさい葉月!」

 

葉月「ひ、一人増えてる!?」


 
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