No.212917

『欢迎、瑚裏拉麺』 其之壱 甲

投稿55作品目になりました。
『欢迎』は『いらっしゃませ』という意味。
まぁ要はお祭り企画。
俺の気分転換ともいう。

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2011-04-22 19:03:52 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:7996   閲覧ユーザー数:6808

 

 

 

 

―――――それは、突然の出来事だった。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、明日の仕込みも筋トレも終わったし、そろそろ書き始めるか……」

 

とある外史のとある街、とある通りのとある一角のとあるラーメン屋『瑚裏拉麺』。

日々の業務も日課も終えたこの店の店主、峠崎丈二は自分のノートPCに向かっていた。

理由は明快、執筆の為である。

身体を鍛えるのと同時に、彼はそんなインドア趣味も持ち合わせており、初対面に人間には『嘘、マジで?』的な発言をされるのは日常茶飯事であった。

何せこの男、あの漢女達と肉弾戦で渡り合えるというとんでもスペックの持ち主なのである。

必然、その肉体は筋骨隆々。何故か決して外さないサングラスも手伝って、サムズアップと共に『I'll be back.』と言っても特に違和感がない。

そんな彼と嘗て拳を交わした漢女二人はこう語る。

 

『あれは何時の事だったかしらねぇん?アタシと卑弥呼の二人に、いきなり丸腰で挑んできたんだから、流石に驚いたわよん』

 

『あれほどの恐怖を感じたのは久々じゃったわい。何せ戦略など全くなかったからのう』

 

『全部クロスカウンターなのよ?しかも、何度も何度も立ち上がってくるの。最後に真白に燃え尽きちゃったあの矢吹ちゃんも吃驚仰天だと思うわよん?』

 

『儂も貂蝉も完全に侮っておったからのぅ、世界は広いわい。以来、偶に奴とは鍛錬を共にしておる。以前はギアナ高地で『明鏡止水』にまで至りおったわ』

 

『何より丈二ちゃんって、アタシ達を毛嫌いしないのよねん。『趣味嗜好なんて人それぞれだろ?別に肯定はしねぇが、否定もしねぇさ』ですって。あれでアタシ達を受け入れてくれるんなら最高なんだけどねぇん』

 

『だぁりんに負けず劣らず佳き男じゃよ、あ奴は。何せあの左慈が素直に負けを認めた程じゃからの。稀ではあるが、あ奴の店で飲み明かしておるそうじゃ』

 

何となく彼の人物像は理解して頂けただろう。

閑話休題。ノートPCを立ち上げ、半ば辺りまで書き上がっていた原稿をファイルを開き、丈二が続きを書き始めようとした、その時だった。

 

プツッ

 

「…………ん?」

 

あまりに不自然なタイミングで、勝手にPCの電源が落ちた。

眉を顰めながらも、再び電源を入れる丈二。

 

ポチッ

 

しかし、

 

―――――プツッ

 

「…………」

 

ポチッ

 

―――――プツッ

 

「……………………」

 

ポチッ

 

―――――プツッ

 

「………………………………」

 

ポチッ

 

―――――ピーッ!!

 

耳障りな電子音。

開く謎の画面。

英数字の羅列。

明らかに正常な動作ではない。

やはりPCの電源は勝手に落ち、挙句の果てには電源ボタンを何度押しても無反応。

 

「…………………………………………」

 

ゆっくりと立ち上がる丈二。

奥へと消えたかと思うと、掌に収まるサイズの何かを二つ、携えて戻って来る。

やがてノートPCを閉じ、その何かを両手首に取り付けたかと思うと、

 

 

 

徐に、ノートPCを宙に放り投げた。

 

 

 

 

「ふぅ、今日も一日疲れたぁ……」

 

同刻、紺色のスーツを着こなす金縁眼鏡の青年が一人、街中を歩いていた。

右手には何故か狼を象った重々しい手甲。

名を、狭乃 狼という。

 

「一日の占めはやっぱ、美味いモン食べるのが一番だよな。確か今日は定休日じゃなかったはずだし」

 

まぁ定休日でも何か作ってくれるだろうけど、というのは顔馴染みの特権。

浮足立ちながら向かう先は、やはりあのラーメン屋。

 

「前の飲み会は楽しかったなぁ。うたまるさんもふれたし。うたまるさんもふれたし」

 

大事な事なので、二回言いました。

(※何を言ってるのはさっぱりな人はインスパイア元『牙狼say殿慰安之宴』を読んでみよう)

それはさておき、今日も今日とて訪れる『瑚裏拉麺』。

 

「今日は何頼もうかなぁ?」

 

入口の引き戸に手をかけ、ガラガラと開いて、

 

「お~っす、丈二。今日も食べに来て――――――」

 

 

 

 

次の瞬間、見えたのは宙を舞う長方形のプラスチックの塊。

 

 

 

「気力っ!!」

 

 

 

迫力の声に大気が震え、同時に突き出された逞しい両腕。

 

 

 

「転身っ!!」

 

 

 

右腕の白銀に輝くブレス『オーラギャザー』からリングが引き延ばされ、

 

 

 

「オーラっ!!」

 

 

 

天を衝かんばかりに揚げられる双拳。そして、

 

 

 

「チェンジャーっ!!」

 

 

 

左腕の黄金に煌めくブレス『オーラスプレッダー』にリングが差し込まれると同時、空気中の金属イオンが固定化、漆黒のスーツが形成される。

 

 

 

「ヒヒレンジャーっ!!天剛星、丈二っ!!」

 

 

 

名乗りを上げた黒き戦士は名乗り口上と共に風を唸らせながら構えを決め、同時に大地を蹴り上げた。

 

 

 

 

こ、これからありのままに、俺の目の前で起こっている事を話すぜっ!!

 

仕事帰りに寄ってみた馴染みの店に入ったと思ったら、て、店主が変身したっ!!

 

何を言ってるのか解らんと思うが、俺も何が起きているのかよく解らんっ!!

 

宙に浮いてる、あれはノーパソか!?それをいきなり蹴り上げ、そのまま空中で1、2、3――――――7連続で蹴りを決めやがった!!

 

そのまま地面に着地、まだノーパソは浮いている!!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………!!」

 

うおっ、背後に何か巨大な―――――猿っ!?いやゴリラっ!?何かそれ的なオーラが見えて、

 

「どけ、狼っ!!」

 

「は、はいっ!!」

 

俺が飛び退いたと同時、開け放たれた入口へと向かって、

 

「天剛星、爆裂正拳!!」

 

ちょ、殴られたノーパソがレールガンの如く外へ吹っ飛ばされてった!?

 

丈二も凄ぇけど、あれで壊れねぇノーパソも凄ぇ!!

 

「まだだ、まだ終わらん!!」

 

まだなのっ!? ってか何時まで続くのこの展開!!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………!!」

 

また出た、何か巨大な猿的なオーラ!!……ん?そういやさっきヒヒレンジャーって―――――狒々!?あれ狒々なの!?

 

「天剛星、炸裂気攻弾!!」

 

ちょっ、かめ○め波!?波○拳!?なんかそれっぽいのが飛んでって―――――当たった!!飛んでったノーパソに当たった!!んでもって思いっきり爆発した!!

 

「……ふん、汚ぇ花火だ」

 

……あ、終わったのね。ってか『その』王子様の決め台詞はレンジャーとしてどうかと思うよ?

 

 

 

 

 

 

―――――数分後。

 

 

 

 

 

 

「……何だったの、あれ」

 

「いや、久々に少しムカついたんでな、ストレス発散だ」

 

先ほどまでの日曜朝7時半(当時は金曜夕方5時半)なテンションは何処へやら、丈二はいつもの調子に戻っていた。

……ちなみにこの時、コイツだけは絶対に怒らせないようにしようと心に誓いました、ハイ。

 

「そのオーラチェンジャーは?」

 

「あぁ、これか?買った」

 

「買った!?これ既製品なの!?」

 

「リサイクルショップで偶々見つけたんでな、即座に諭吉に別れを告げた」

 

「いくら何でも即決過ぎるだろ。しかし一万越えかぁ……で、何があったのよ?」

 

「概ね、この前のお前と同じだ、狼」

 

「は?」

 

で、瓶コーラを仰ぎながら丈二が話してくれた内容は、

 

「……そう。丈二もデータ、消えたんだ」

 

「あぁ。今回はバックアップとる前だったからな、全部おじゃんだ」

 

「そりゃ御愁傷様……(別にPCぶっ壊さなくても良かったんじゃね?)」

 

遠い目で、割と最近の事を思い返す狼。

 

(そういや、あの時は丈二が『宴会やろう』って言ってくれたんだっけ……)

 

隣で何本も瓶コーラを飲み干す丈二を横目に熱燗の芋焼酎(やっぱり丈二が持ってきた。甘味が増してて滅茶苦茶美味い)をちびちび飲みながら暫し黙考して、

 

 

 

―――――……じゃあさ、また宴会やろうぜ。

 

 

 

結局行き着いたのは、そんな結論だった。

 

 

 

 

で、一刻後。

 

「ずずっ、ずずずっ、ずずーっ、はふ、はふ、ん、んぐっ、ふーっ、ふーっ」

 

「……『甘露』、もう少しゆっくり食べたらどうだ?」

 

「ひはんへぇへんはふんははらいほははははへへほうは(訳:時間制限あるんだから急がなきゃ駄目でしょうが)」

 

「あ~解った解った、解ったから取り敢えず口の中のを飲み込んでから喋れ、な?(『今日は奢ってやる』って丈二さん言ってたのに。まったく、見かけによらず変に律義というか、真面目というか)」

 

座敷の席で『瑚裏拉麺』特製、7玉入り『ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング麺』(命名『例のあの犬』。三十分で食べきれば無料。残したら五千円)に挑戦中なのは、相変わらずの癖っ毛頭で何処かゆるい感じを漂わせる『甘露』。

その真向かい、見守りながら半チャン餃子セット(ラーメン、半チャーハン、餃子)に舌鼓を打っているのは『関平』。

上手いこと器用に、その長い特徴的な髭に当たらないように食べている様は一種関心すら覚える。

で、その隣。

 

「ちょ、30連鎖!?今どうやったの『大ちゃん』!?」

 

「ふふっ、秘密ですよ『サラダ』さん。それより良いんですか?そのままだと、」

 

「ちょ、ま、そ、ぷ、ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」

 

「ふむ……(中々やるな。階段連鎖と挟み込みの単純な応用だが、ここまで即座に積み上げられるとは)」

 

テレビ画面に映る大量の『お邪魔ぷよ』に脳天を抱えて絶叫する一見優等生なのが『サラダ』。

その隣で天真爛漫に笑う、周囲の面子より一回り小さい一見少年のような彼が『大ちゃん』(ちなみに性別不詳)。

その背後から画面を覗き込み何やら冷静に分析しているどこぞの『クラス1st』な青年が『黒山羊』である。

そして、

 

「へぇ、『白い恋人』なら聞いた事ありましたけど、『面白い恋人』ですか」

 

「そ。最近の大阪土産では結構有名なんだ。パッケージも『白い恋人』を真似て作られてるんだけど、ホラ」

 

「あ。箱の絵、時計台じゃなくて大阪城ですね」

 

「な、面白いだろ?大阪はこういうジョークの効いた商品が多くて、見てるだけでも楽しいんだよね」

 

「(サクッ)お、みたらし味か。普通に美味いね」

 

テーブル席の一角を占拠しているのは大量の御当地土産のパッケージ。

その一つ一つを生き生きと説明している、どこか飄々とした雰囲気を漂わせているのが『ほわちゃーなマリア(以下:マリア)』。

それに相槌を打ちながら興味深そうに眺めている、上着もジーンズもかけている眼鏡さえも真青な青年が『BLUE』。

で、先程からウイスキーのボトルを片手にそれらを片っ端から味見しているのが『森羅』である。

そんな光景を厨房から眺めて一言。

 

「……なんか、前より人数増えてないか」

 

「それだけ皆が、前の宴会が楽しそうだって思ってくれたって事だろ。なぁ、戦国」

 

「ですね。実際、僕も凄く楽しかったですし」

 

カウンター席で丈二手製のお手軽おつまみ(沢庵の胡麻油炒め、数の子の山葵マヨネーズ和え)をつまみながら熱燗芋焼酎を飲み干していく『狭乃 狼』。

前回同様、隣で料理を手伝う栗色長髪の好青年『戦国』。

 

「それに、これで全員じゃないぞ?」

 

「なんだ、まだ来るのか?」

 

狼に丈二がそう尋ねた、その時だった。

 

「丈二っ、大丈夫かぁっ!?」

 

そんな大声と共に入口が物凄い速度で開け放たれ、現れたのは革ジャンにジーンズといういかにもTETSUWOなスタイルのナイスガイ。

丈二は見覚えがあった。

 

「『YTA』、お前も来てくれたのか」

 

「当たり前だ!!魂の兄弟が苦しんでいると聞いて飛んで来た!!で、どうした!?やはりゴルゴムの仕業か!?」

 

「いや、ただの故障だから……しかし、態々来てくれるとはな。今のお前は色々と大変だろうに」

 

「なぁに、気にするな。それに、お前が逆の立場だったらどうするか、考えてもみろ」

 

「……多分、俺も飛んでいくだろうな」

 

「だろう?そういう事だ」

 

「……悪ぃな」

 

ガスッ

突き合わせる拳と拳。

自然と緩む二人の表情。

確かめる漢の友情。

 

「お前も何か食うか?」

 

「そうだな……サーロインのステーキを貰えるか?レアにしてくれ」

 

「あぁ。ソースはどうする?シンプルに塩で食うか?」

 

「何でもいいが……そうだな、米をがっつり食べられるようなのがいい」

 

「解った。注文が溜まってるから時間はかかるが、構わないか?」

 

「おぅ」

 

「……さっき、突き合わせた拳から衝撃波出てませんでした?」

 

「あぁ、俺の見間違いじゃなかったんだ……」

 

顔を寄せ合いひそひそと話す狼と戦国。

そのまま二人は表情を引き攣らせ、

 

 

 

―――――二人とも流石だな。鍛え方が段違いだ。

 

 

 

「おぉっ!?」「うわっ!?」

 

その二人の背後、殆ど零距離に何時の間にか立っていたのは、完全のどこぞの『RAIDEN』がそのまま出て来たかのような、しかし髪は歴とした黒髪の青年。

 

「『へたれ雷電』さん、何時からそこにいたんですか!?というか、何時の間に来てたんですか!?」

 

「結構前からいたぞ?YTAと一緒に来たんだけど、気付かなかったか?」

 

「お前はナチュラルに気配消せるんだから、気付けって方が難しいんだよ!!っつか、また段ボールに入って来たな!?」

 

「ははっ、いつ気付かれるかな~と思ってな」

 

屈託なく笑う彼の足元には、優に人一人分は入れる段ボール箱が放置されていた。

 

「まぁちょっとした遊び心さ。それに、丈二さんはちゃんと気付いてたぜ?視線は向けなくてもこっち伺ってるな~って直ぐに解った」

 

「俺達をこの人と同列扱いしないでくれ……」

 

「……?どうしました、狼さん?」

 

先刻の『あの丈二』を思い出し、再び少し顔を青ざめさせる狼を見て、へたれ雷電と戦国は首を傾げる。

そして、

 

―――――ガラガラガラ

 

「どうも。また来ましたよ、丈二」

 

「老仙。お前もか」

 

「珍しく、貴方が落ち込んでいると聞きましてね。これは馳せ参じなければと思いまして」

 

「悪いな、態々」

 

「そんな他人行儀な、水臭いですよ?一時期とはいえ、寝食を共にした仲じゃないですか」

 

「……え、丈二さん、南華老仙さんと同居でもしてたんですか?」

 

「あぁ、してたぞ?同居ってのはちょっと齟齬があるけどな」

 

おずおずと尋ねる戦国に、丈二はあっけらかんと答える。

 

「私と丈二は修行仲間なんですよ。世界各国、時には次元を越えて様々な世界で己を磨き、互いを高め合っていたんです」

 

「俺が肉弾戦、老仙が術式。まるで正反対だったんだが、いやに気が合ってな。最後に行ったのは、何時だったか」

 

「3年くらい前じゃないですか?ほら、あの『龍玉』の世界で」

 

「あぁ、あの最強と謳われてた人工生命体に挑んだ時か」

 

「えぇ。少しは手応えがあるんじゃないかと期待したんですけどねぇ」

 

「あぁ、あまりに瞬殺過ぎて呆気なかったな、アイツは。たかだか十数発殴っただけででくたばっちまうんだからよ」

 

「挙句の果ての最終手段が自爆でしたからね。それでも精々惑星一つしか吹き飛ばせないなんて……」

 

「俺が銀河系の外まで蹴り飛ばして終わりだったっけか。大体、あの程度の爆発なら、老仙の障壁を使わなくても普通に掠り傷レベルだったしな」

 

「ですねぇ。私が出る幕もないなんて、期待外れにも程がありますよ」

 

「……そういやアイツの声、やたら貂蝉に似てなかったか?」

 

「あぁ、それは私も思いましたね」

 

『……………………………………………………』

 

二人の会話が進むに連れ、一部を除いて殆どの面子が顔を青ざめ黙り込んでしまう。

 

「……だから言っただろ。俺達とこの人を同列扱いするなって」

 

『(コクリ)』

 

思わず漏れた狼の呟きに殆どの面子が首肯した、その時だった。

 

「老仙さ~ん!!まだ入っちゃダメなんですか~!?」

 

「と、桃香様っ!!」

 

「全く、相変わらず堪え性がないわね、桃香」

 

「だって華琳さぁ~ん、美味しそうな匂いが、匂いがぁ~」

 

「……まぁ、確かに私も少し遅いとは思うけれど。老仙っ、まだ話は終わらないのかしら?」

 

「おっと、いけないいけない。昔の事になると話が盛り上がってしまっていけませんね」

 

外からの声に老仙は思い出したように振り返り、入口の引き戸を開いて、

 

「済みません、お待たせしました。さぁ、どうぞ」

 

そう促したと同時、次々に顔を見せるのは、やはり想像に違わぬ人物達。

 

「またお邪魔しますね、店主さん♪」

 

「申し訳ありません、丈二殿。……それで、今日も関平は来ているのでしょうか?」

 

「ここですか、華琳様?その、辛くて美味しい麺が食べられたというのは」

 

「えぇそうよ、凪。店主、久し振りね。また食べに来たわよ」

 

「っ…………っ…………」

 

「思春、そんなに警戒しなくても大丈夫よ。食事に来てるだけなんだし、老仙だって『大丈夫だ』って言ってたじゃない」

 

「しかし蓮華様、何かが起こってからでは―――――」

 

「…………また随分連れて来たな、老仙」

 

「前にも言ってたじゃないですか。『人数は多い方が良い』って」

 

「……まぁな。サンキュ、老仙」

 

「いえいえ」

 

 

 

とまぁこうなれば前回同様、どうなるのか予想するのは難しくないだろう。

 

 

またもや思うままに集まった『外史の記録者』達。

 

 

彼等が個々別々多々に思いを寄せる恋姫達。

 

 

各自思うままに飲み食いし、言葉を交わし、喜怒哀楽の様を見せる。

 

 

 

そんな実に賑々しい彼等の様子を、少しずつ覗いていってみるとしよう。

 

 

(続)

 

後書きです、ハイ。

 

次は『盲目』の次話だと言っていたのに、楽しみにして下さっていた皆様、本当に申し訳ありません。

 

事情説明と言う名の言い訳をさせてもらいますと、ですね……

 

 

 

最初のPC故障の下り、マジなんですわ。

 

 

 

『盲目』次話、プロットを完成させて半分くらいまで書き上がって『さぁいよいよクライマックスだ』って所で、PCがプツッ、と。

 

で、俺の頭の血管もプツッ、と。

 

震災の影響なんでしょうね、修理には最低でも10日。最長1ヶ月ほどかかるそうで……

 

しかも最悪の場合、中のデータも全部フォーマットの可能性が……

 

で、この飲み会の設定はショトメ等で御連絡頂いておりましたので、大学の図書館のPCからTINAMIにログインして何とか纏め直して書き始めて今に至る、という訳です。

 

ネット自体にはPS3からもアクセスできるっちゃあ出来るんですが、何せ入力方法がキーボードとは全然違いまして、面倒極まりない上に勝手が全然違うんで何もできないんですよ。

 

はい、現実逃避です。鬱憤晴らしです。ただの八つ当たりです。

 

なので、『盲目』次話はもう暫くお時間を下さいませんでしょうか、何卒宜しくお願いします(何とか記憶を頼りに書き直してる最中です)。

 

 

 

で、

 

 

 

そんな訳で図書館の開館時間並びにバイトもありますので執筆時間が非常に限られており、取り敢えず一気に書くのは大変な上に文字数制限もちょっとオーバーしそうなので今回は前後篇に分割させて頂きました。

 

皆さんが楽しみにしてるであろう恋姫達とのトークは後篇からになります。

 

一体どんな内容になるのか、楽しみにしていただけたらなぁ、と思います。

 

で、タイトルからも推察できた方もいらっしゃると思いますが、これも(不定期ですが)シリーズ化しようかと思っております。

 

という訳で、随時ネタ募集。

 

例えば『この人と(恋姫、クリエイター問わず)』『これを食べながら』『こんな事がしたい』的な事をショトメやコメント等で残して頂けると採用するかもです。

 

新規参加者もどんどん募集。来るもの拒まずですので是非ともご連絡いただけたらと思います。

 

……あ、予め言っておくが戦国、お前は俺とバトルで今の所固定だから。前回のバトルも最後まで書いてみようと思ってるけどおk?

 

 

 

さて、

 

 

 

今回の前篇は主にネタ要素満載になった訳ですが、いかがでしたでしょう?

 

ヒヒレンジャーは完全に俺のオリジナルです。

 

天剛星の能力は気力による肉体強化。五感や反射、筋力や運動神経を何倍にも鋭敏、強靭化させます。

 

狒々(ヒヒ)はちょっとウィキれば解りますが、一応こいつも中国の伝説が元ネタなんですね。

 

ちなみに色は黒です。

 

どのレンジャーがモデルなのかは、解る人にはすぐに解ると思います。

 

そしてその人とは美味い酒が飲めると思います。(俺は下戸なのでコーラですがww)

 

では、次の更新(恐らくこれの後篇)でお会いしましょう。

 

でわでわノシ

 

 

 

 

…………最近、いろんな場所で俺のアバターが使われ始め、狂喜乱舞しております。

 

≪峠崎丈二のお手軽おつまみレシピ≫

本日のメニュー『沢庵の胡麻油炒め』『数の子の山葵マヨネーズ』

 

「よぉお前ら、今日も元気に生きてるか?ついでなんで今回の作中に出てきた、狼がつまんでた二つのおつまみ、あれのレシピを公開しようと思う。とはいっても、さして難しくはない。家でも簡単にできるレシピだから、是非一度試してみてくれ。で、気に入ったら周りの連中にも教えてやってくれると、教える側としては非常に嬉しい。じゃあ、まずは『沢庵の胡麻油炒め』からだ」

 

「用意するものは沢庵、胡麻油、塩、胡椒、醤油、黒胡麻、これだけだ。作り方も単純。大体5㎝×5mmの棒状に沢庵を切って胡麻油で炒めて塩、胡椒、醤油で味を調え、皿に盛り付けて黒胡麻を振れば完成。な、簡単だろ?」

 

「調味料は個人の好みで量を変えてくれて構わんが、俺としては沢庵の味を損なわないよう、あまり入れない事を薦める。白米にも合うからおかずとしても十分美味いぞ。で、次。『数の子の山葵マヨネーズ』だ。これは本当に簡単だぜ」

 

「数の子を大体5mm幅に切ってマヨネーズ、山葵適量と混ぜ合わせるだけ。好みで醤油を垂らしてもいいな。正月の余った数の子なんかで簡単に作れるから、是非試してみてくれ。俺の経験上、どんな酒にも合うぞ。当然、白米にもな」

 

「最後に、これは俺も人から教わったメニューだ。自分で試して美味かったから薦めるって事を、覚えておいてくれ。とまぁこんな感じで、これからも美味いと思ったつまみや簡単な料理をこうやって公開していこうと思う。少しでも皆が美味いもの食って元気になってくれたなら何よりだ。じゃあ、また会おう。次はどんなメシがいい?」

 


 
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