No.210307

真・恋姫無双 ~黒天伝~ #3

cherubさん

今回は少し短くなりそうです。

2011-04-06 19:21:05 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2172   閲覧ユーザー数:2009

 

??「おに・・ちゃん・・きて・・いちゃん・・おき・・」

 

友哉「もう少しだけ・・・」

 

??「駄目だよ、早く起きて!」

 

友哉「あと5分・・・」

 

??「もぅ、あと5分だけだよ!」

 

友哉「おやすみ・・・」

 

・・・・・・・

 

 

友哉「夢か・・・。見たことがない天井だ・・・」

 

目をあけるとまたまた見たことがない空間が広がっていた。天井然り、布団然り、窓然り・・・

 

??「当り前でしょ!始めてみる天井なんだから。まさかいやらしい夢見てたんじゃないでしょうね!」

 

寝返りを打つとそこには昨日の緑髪の女の子が仁王立ちをしていた

 

友哉「えと・・・」

 

??「賈詡よ。今から朝議があるから、あなたも来なさい」

 

友哉「朝議って何ですか?」

 

賈詡「そんなことはすぐわかるから・・・」

 

起きると部屋の椅子で赤髪の少女が眠っていた。疑問にも思ったがあえて質問することはなかった。

 

友哉(この子が呂布なのか・・・)

 

誰が見てもそう思うだろう。まず現代の知識からすれば呂布は男のはずだ。それにこんなに華奢な体であの方天画戟を振るえるのだろうか。それは賈詡もまたそうだ。

 

友哉(こんなことを考えてもしょうがないな・・・)

 

賈詡「何してるの?早く行くわよ?まったくなんでボクが」

 

 

友哉「それで、俺はここにいるわけですか・・・」

 

張遼「せや、そんでこの6本がお前が抱えとった剣や」

 

友哉「6本!?」

 

なぜ6本?最初に道空に渡された刀2本に直前の刀を合わせても4本だ。後2本はなんなんだろうか・・・。

確かに張遼に渡された包みの中には、というか明らかに2本巨大すぎて包みに収まってないが、6本の刀があった。それを見て友哉は驚いた。

 

友哉「友奈・・・」

 

6本すべてに見覚えがあった。それぞれが2本ずつ対になった剣。最初に渡された「蒼天」。直前に渡された「黒天」。そしてもう一人の師匠でもある友奈が使っていた「朱雀」。

最後の夜には見なかったが、これを託されたことを思うととてもうれしかった。

 

陣宮「ここからが本番なのです」

 

董卓「もう一度お聞きします」

 

少し驚いた。ほんわか癒し系と思っていた董卓が鋭い口調で覇気まで滲ませていたのだ。やはり本物なのだと確信した。

 

董卓「あなたは天災ですか?」

 

友哉「わかりません。ただ、俺はこの世界の人間じゃないようです」

 

賈詡「どういうこと?」

 

友哉「おそらく俺は1800年ほど未来の世界に住んでいました」

 

華雄「何だとっ!」

 

董卓「そうですか。未来から・・・。わかりました。では次の質問です。私たちの仲間になるつもりはありませんか?」

 

友哉「ありがとうございます。いいんですか?」

 

張遼「ええんか?そんな簡単に」

 

友哉「はい。この世界の人間でない俺に、この世界で生きていく術はありません。生きる糧をくださるのなら、私は仲間になります。それよりそんな簡単に俺を信じてくれるんですか?」

 

陣宮「あなたを信じているわけではないのです。恋殿を信じているだけなのです!」

 

賈詡「予言の話をしたでしょ。黒い稲妻なんて普通じゃない。民の噂なら信じないけど、恋の話だからね。それだけであなたを天災と認めることができるわ」

 

友哉「じゃあ1つだけ未来のことを。黄色い布には気をつけたほうがいいですよ。」

 

董卓「それでは今日からは将軍として働いてもらいます」

 

張遼「せや、将軍になるんやったらウチの真名預けるわ。ウチの真名は霞や」

 

友哉「そういえば気になってたんですけど、真名って何ですか?」

 

 

華雄「そんなことも知らんのか!?」

 

陣宮「真名とは、心を許した者のみに呼ぶことを許す名前のことなのです。許されてもないのに真名を呼ぼうものなら首をはねられても文句は言えないのです!」

 

友哉(知っておいてよかった・・・)

 

陣宮「ねねの真名は音々音なのです!ねねとお呼びくださいなのです!」

 

賈詡「私の真名は詠よ!なんでボクが・・・」

 

董卓「詠ちゃん!」

 

詠「月ぇ~」

 

華雄「次は私だな。私の真名は莉空(りく)だ」

 

霞「恋は昨日預けとったし、あとは月っちだけやな。ほらほらはよしいや!昨日天城の空色の髪で和んどったやろ?ニャハハ~♪」

 

董卓「へぅ~。霞さ~ん。みんなでやったじゃないですか~」

 

霞「わるいわるい」

 

董卓「改めて、私の真名は月です。よろしくお願いしますね、天城さん」

 

和む。この笑顔は反則だ。満面の笑みを浮かべながら俺と握手する。その手はとても小さく、とても暴君と知られた董卓のものとは思えなかった。やはりこの世界は俺の世界の直接の過去ではないのかもしれないと思い始めていた。

 

友哉「じゃあ俺も。俺は姓は天城、名は友哉。字と真名はありません。あえて言うなら、友哉が親しい人に呼ばれる名です。これからお世話になります」

 

友哉(和んだって何したんだろう・・・。あれ!?空色!?俺の髪は茶がかった黒のはず。どういうことだ?)

 

友哉「霞さん、空色の髪ってどういうことですか?」

 

霞「なにゆうとん?友哉の髪に決まっとるやん!友哉の髪も目ぇもきれーな空色やで?」

 

友哉「なにーっ!!」

 

 

 

 

 

 

 


 
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