No.205765

恋姫†転生 〜太史慈伝〜 其の八

パンドラさん

自由奔放、常山の登り龍

2011-03-09 01:38:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2343   閲覧ユーザー数:2180

この前戦ったあの男はいったい、なにがしたかったんだろう・・・

 

一緒にいた賊たち話を聞いてみたが、皆、「そんな奴にあった覚えはない」と言う

 

どうやら俺にのされたすぐ後にあの男に出会ったらしい

 

とりあえず普通の自体ではありえない

 

 

「う~ん・・・」

 

「・・・どうかなされたか?猛殿」

 

俺が考え事に夢中になっていると、横で歩いている星が話しかけてきた

 

「あ、いや何でもないよ」

 

「なら良いのですが」

 

「それよりもう御昼だね」

 

「そのようですな」

 

あの男に出くわした森から出て1週間経ったろうか、あれっきり音沙汰無

 

時刻は太陽はもう真上に上っているので12時くらいか

 

「あ、結構先に街があるみたいだね」

 

豆程度にしか見えない距離にあるけどね

 

「そのようですな」

 

「今日は久しぶりの布団で寝られそうだ」

 

「ですな」

 

野宿だと落ち着かないんだよね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずは、腹ごしらえからしっよか」

 

「ああ・・・あれも、あるなぁ・・・」

 

「星さーん?」

 

「いや、しかし・・・」

 

「えっと・・・何食べましょうか?星さん?」

 

「ん~・・・麺類も捨てがたい、がここは丼物でも・・・」

 

商店街を通り、色々と物色しつつ何を食べようか星に尋ねる

 

・・・のだが、さっきからブツブツ言うだけで、さっきから俺の話を聞いてくれません

 

この娘、食いしん坊さんなのかな・・・?

 

一応、気になった店に立ち寄ろうとすると止まってくれたり、ついてきてくれたりするから一応俺のことは視界に入ってるらしい

 

 

「うむ。ラーメンにしよう」

 

「え?ラーメン?」

 

やっと反応してくれたのがラーメンとな?

 

「猛殿、あそこに屋台が。行きましょう」

 

「え、ちょ、引っ張らなくても・・・」

 

そこまで腹が減ってたのか・・・

 

 

 

 

「店主。ラーメンを」

 

「俺は叉焼麺一つ」

 

「あいよっ!」

 

 

店はどこにでもありそうなリヤカーみたいな台に厨房と席がついている屋台だ

 

少しボロくて油も所々ついていて汚らしい

 

だが、それがまた良い

 

 

「へい!おまち!ラーメンと叉焼ねぇ!」

 

ドカン、と置かれる

 

ボリューム良し、見た目良し、匂いも良し

 

これはうまそうだ

 

「いただきまー・・・」

 

食べようとした時ふと星に視線が移った

 

「すぅ!??」

 

「む。どうかされたか?」

 

「いやいや!星さん!なにやってんッスか!」

 

「なにって、見ての通りなのだが・・・」

 

「いやいやいや!」

 

首を横にブンブン振る

 

「ちなみに星が注文したのは・・・?」

 

「ラーメン、ですが」

 

「だよね?じゃあなんでさ・・・」

 

「はぁ」

 

「麺や汁よりメンマの量がハンパなく多いのは何故?!」

 

そう、俺が驚いているのは星の入れているメンマの量だ

 

「ラーメン3にしたらメンマ7だよ!?何その黄金比!?」

 

「ここ最近メンマを食う機会が乏しくてですな。今日手に入れたメンマをどう食すか考えた結果がこれに」

 

「あーだからさっきからブツブツ言ってたのかー・・・って違う!見てみなよ店主の顔!」

 

「・・・(゜д゜)ポカーン」

 

「口あけてポカーンとしちゃってるじゃん!」

 

「世の食材はメンマを引き立てるモノ・・・それ即ちメンマより前に出ること無かれ」

 

「意味わからん・・・」

 

メンマどんだけ好きやねん・・・

 

 

「ズルルゥ・・・うまっ」

 

「ポリポリ・・・これぞ極み」

 

あれ?ラーメン屋なのに食べる擬音が違うよー?

 

なんて思ったけどもう疲れたからいいや

 

 

 

 

 

 

「(゜д゜)<マイドー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・とりあえず腹は膨れたな」

 

「うむ。とても美味かった」

 

「メンマが、でしょ?」

 

「いやいや。ラーメンも中々の物でしたぞ」

 

そくメンマの塩分で塩っ辛くなったラーメンを全部食えたなー・・・

 

 

「そんなことよりこれからどうしよっか?」

 

太陽を見る限り、午後3時前後ってところかな

 

「とりあえず宿を取り、荷物を置いて、そのあとは街の散策でもどうでしょう?」

 

「それでいっか」

 

「うむ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうする?一緒に見て回る?」

 

「そうですな・・・今日はもう直に日が暮れる。ですから今日は手分けして散策するのはどうかと」

 

「そうだね、そうしよっか」

 

「では、私は向こうの通りを調べてきます」

 

「んじゃ、俺はこの通りだね。じゃあまたあとでねー」

 

 

 

 

 

 

「んーっと、なにがあるかなー?」

 

んー、雑貨や行商人なんかが多いな

 

「ここは商店街か・・・あ、おっちゃん桃饅1個ね」

 

「毎度どうも~!」

 

「釣りはあげるよ。んでさ、ちょっと聞きたいんだけどさ」

 

「なんですかい?御客さん」

 

「なんか最近の出来事で変ったこと無い?」

 

「変ったこと、ですかい。んー・・・そうですねぇ」

 

「些細なことでもいいよ」

 

「ついここひと月前の話なんですがね」

 

「うんうん」

 

「なんでも滅法強い旅武芸の方がここらへんの賊を根こそぎ潰してるらしい、って話ですぜ」

 

「強い、旅武芸・・・」

 

「ええ。結構変わった着物を着ているらしくて、銀色に輝いているそうですぜ」

 

「銀色ねぇ・・・」

 

アイツか

 

「でも最近聞かなくなりましたかねー」

 

「へぇ、いつから?」

 

「十日ほど前くらいですかねぇ」

 

「十日、か」

 

確信した。アイツだな

 

「あんがと。またくるわ」

 

「毎度ー!」

 

 

 

 

「う~む・・・結局アイツは何者なんだ?」

 

敵じゃないって言う割には殺す気満々だったし・・・

 

性格と口調も急に入れ替わるし、なんなの?あの人?

 

マジ謎だらけなんですけどー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ。星」

 

「猛殿。どうでした?」

 

「んー、とりあえず俺が見た通りで一通り荷物は固められそうかな」

 

「ではそれは解決ですな」

 

「星の方は?」

 

「こちらの方は特に・・・」

 

「まぁ初日だしね。しばらくはここで御金を稼ぎつつ、散策の視野を広げてこうよ」

 

「そうですな」

 

「とりあえずもう夜だし、ご飯食べに行こうよ」

 

「そうしますか。あ、その前に」

 

「ん?どしたの?」

 

「一手、ご教授お願いします」

 

「・・・本気?」

 

「ええ、本気です」

 

「先に飯食べない?俺お腹・・・」

 

「さぁ、猛殿。行きましょう」

 

「・・・('A`)」

 

 

 

 

 

話を聞いてくれない星さんでした

 


 
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