No.204877

真・恋姫†無双 ー紅白の天ー 拠点3 一刀編

黒山羊さん

アンケートに参加してくれた読者の方、アンケートにご協力ありがとうございます。
お待たせしました。拠点3です。
しかし、結構な量になりそうなので、一刀とジェネシスでわけました。

第1話

続きを表示

2011-03-04 19:58:42 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:3055   閲覧ユーザー数:2712

 

   この物語は真・恋姫†無双という外史に、

   別作品から1人ある人が来たいう設定です。

   作者である私、黒山羊が原作を何度も読み返し、

   登場人物を原作通りにしたつもりです。

   ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。

   また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、

   セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。

   あらかじめご了承ください。

   読者の皆様が楽しめたら幸いです

 

 

 

 

一刀×桃香

 

「森のハプニング」

 

視点:桃香

 

桃香

「ねぇ、ご主人様。これがご主人様の言っている『ぴくにっく』?ただ、森を歩いているだけなんだけど。」

 

一刀

「そうだよ。桃香。ピクニックは都会に住んでいる人がこういう深緑の森を歩いて、都会と違った風景を楽しむことを言うんだよ。

こうすることで、気持ちを入れ替えて、心機一転で政務を励むというわけさ。」

 

桃香

「でも、ご主人様?今私達政務をサボって此処に来てるよ?」

 

一刀

「ははは、そうだね。政務が忙しいから仕方が無いよ。」

 

桃香

「そうだね。政務がたくさんあるのがいけないんだよ。でも、帰ったら愛紗ちゃんにお説教されちゃうね。」

 

一刀

「そうだな。」

 

桃香

「あははは…。」

 

一刀

「はははは…。」

 

私とご主人様は乾いた笑いしかでない。だって、愛紗ちゃんのお説教は怖いし、長いもん。

愛紗ちゃんも怒らないでほしいなあ。私は褒められて伸びる子だもん。

私はご主人様と一緒に山を歩いている。天気は晴れ、ここ最近雪が降るほど寒かったけど、久しぶりに今日は暖かった。こんな暖かい日に部屋に籠って政務っていうのはひどいよ。

だから、ご主人様と駆け落t…『すとらいき?』をしている。

『すたらいき』はご主人様の世界で行われている労働者の労働をしないという抗議行動の一種らしい。抗議内容は様々らしいけど、ほとんどは労働条件や労働環境の改善らしい。

税制が厳しいとこのような事が起こりえると言っていた。黄巾党も厳しい税制が引き起こした悲劇だとご主人様は言っていた。

だから、私達は高い税収入を望みながらも、民からの税をなるべく少なくしようという相反することをしようとしている。でも、中々上手くいかない。だから、政務がたくさんある。

 

一刀

「後で、愛紗に誤って、ちゃんと仕事しようか。」

 

桃香

「そうだね。サボってばかりじゃ、平原が安定しないもんね。私達の夢のために頑張ろう。ご主人様。」

 

一刀

「そうだな。」

 

ご主人様は私を『すとらいき』のためにここに連れてきたが、私はそう思っていない。だって、ご主人様と2人きり♪

なにかあって欲しいな。なにか起こらないかな?私は前を歩くご主人様の後を追う。

 

桃香

「そうだ!」

 

一刀

「どうしたの?」

 

桃香

「うんうん。何でもない。」

 

私はご主人様の横に並ぶと、ご主人様の腕に抱きつく。ご主人様は顔を赤くすると、逃げようともがくけれども、山の中の道は足場も悪く、狭いので、ご主人様は逃げられない。

 

一刀

「あのー? 桃香さん?胸が当たってるんですけど?」

 

桃香

「あててるんだよー。ご主人様。」

 

前に星ちゃんがこうするとご主人様は顔を赤くして慌てるから面白いって言ってたから、やってみた。

確かにこうやって慌てるご主人様も可愛い♡

私はご主人様の腕に胸を当てたまま山道を歩く。

でも、これって恋人がよくしているよね?前警羅で仲のよさそうな男女見かけたのを思い出しちゃった。

うう。何か気になっちゃうよ。ご主人様は私のことどう思っているんだろう?

女として見てくれているのかな?どうなんだろう?

考え始めると顔が熱くなってきた。早く顔の熱を覚まさないとご主人様にばれちゃう。ばれたら、ご主人様に聞かれてからかわれちゃうよ。

私はご主人様に顔を見られないように私は頬もご主人様の腕にあてる。あぁ、ご主人様良い匂いする。何か心温まる優しい匂い…。

はっ!こんなことしてる場合じゃない、早く顔の火照りをなんとかしないと……。

 

ガッ

 

桃香

「へぇ?」

 

一刀

「おわっ!」

 

私は足に固い感触を感じた直後、体勢を崩した。ご主人様は私を抱きしめてくれたけど、足場が悪くて、私がこけた勢いを殺しきれなかった。

私とご主人様は道の横の坂を転がっていく。そして、

 

バッシャーーン!

 

2人で川に落ちた。川の流れはそんなに急じゃなかったけど、深い。急に川に入った私はたくさんのお水を飲んじゃ…い……気が……と…お……

 

 

 

気が付いたら私は川のほとりで寝ていた。

 

一刀

「良かった、桃香。」

 

桃香

「えぇ?」

 

ご主人様は後ろ向きに地面に倒れる。息が荒い。

 

桃香

「ご主人様!?どうしたの?」

 

一刀

「いや、桃香が川で溺れて、川から引き揚げたら、息してないから、人工呼吸したんだ。あのままだったら、桃香死んでた。はぁ、良かった。」

 

桃香

「そうだったんだ。ありがとう。ご主人様」

 

私はご主人様に助けられたんだ。私はご主人様に感謝する。

 

桃香

「へくっち!」

 

一刀

「やばいな。このままじゃ、風邪をひく。早く城に戻ろう。桃香。」

 

桃香

「うん」

 

ご主人様はそう言うと自分の服を脱ぎ、服を絞る。すると水がたくさん服から出てきた。

 

一刀

「桃香も服貸して、水を絞らないとそのままじゃ、体温が下がる。俺は向こう向いているから、その間に服を脱いで代わりに俺のこれでも着てくれ。」

 

そういうと、ご主人様は向こうを向いて、水を絞ったいつも着ている白い服を差し出す。

私はやっぱり、顔を赤くしてうろたえているご主人様より、頼れる凛々しいご主人様の方が好きだな。

私は服を脱ぎ、ご主人様に服を絞ってもらう。そして、水気の無くなった服を着る。

私はあることを思い出す。

 

桃香

「ね、ご主人様。人工呼吸ってあれだよね…。」

 

一刀

「あぁ……あれだ……。」

 

桃香

「………。」

 

一刀

「………。」

 

会話が続かないよ。どうしよう?沈黙が続く。

 

 

 

 

??

「もういいか?」

 

一刀

「うわっ!」

 

桃香

「ひゃい!」

 

誰かの声かと思い、その声の主を見ると翼を広げた状態のジェネシスさんが右腕を木にあててもたれるようにして立っていた。

 

桃香

「ジェネシスさん!何時からそこにいたの?」

 

ジェネシス

「人工呼吸がどうのってとこだ。」

 

良かった。ジェネシスさんに裸見られていない。

 

ジェネシス

「それより、北郷、桃香早く戻れ。関羽が俺に仕事をしろと五月蠅い。」

 

桃香

「ジェネシスさんも仕事して下さい。ジェネシスさんが仕事してくれたら、私たちの仕事減るのに…」

 

ジェネシス

「雛里がやっているから問題ない。」

 

桃香

「相変わらず、雛里ちゃんとは仲良いね。」

 

ジェネシス

「さっさと、戻れ。早く戻らないと、関羽に2人は森で逢引きしてたと言うぞ。」

 

あ、ジェネシスさん話をすり替えた。それより、愛紗ちゃんに言うって脅迫?

 

桃香&一刀

「「それは止めて!」」

 

ジェネシス

「じゃあな。」

 

バサーーーー!!

 

そう言うとジェネシスさんは木よりも高く垂直跳びをすると、翼を大きく広げ、飛んで行った。

一応、私達7人はジェネシスさんの翼の事知っているけど、他の人達は知らない。あんな平然と空を飛んで他の人達にばれてないのかな?

 

桃香

「話すり替えて、飛んで逃げたね。」

 

一刀

「逃げたな。」

 

桃香

「愛紗ちゃん、怒ってるよね。」

 

一刀

「100%怒ってるな。」

 

桃香

「ひゃくぱーせんと?」

 

一刀

「同じこと100回すれば、100とも怒る確率ってこと…。」

 

桃香

「そうだね。早く帰ろうか。」

 

一刀

「ほら、帰るよ。桃香。」

 

ご主人様は手を差し出す。大きくて全てを優しく包み込んでくれそうな手はこの寒さでは暖かく感じられた。

 

桃香

「うん。」

 

私はご主人様の手を取り、城へ戻る。

戻ったら、愛紗ちゃんが鬼のような顔をして執務室で政務をしながら、待っていた。

その後、2刻程お説教を受けた。

 

 

 

 

一刀×愛紗

 

「武人であり女である」

 

視点:一刀

 

俺は今警羅に来ている。最近は賊も黄巾党も減った。

兵士の皆と喋りながら、警羅をする。隊長に真面目に警羅をしましょうと言われたが、固い気持ちで兵たちが歩くと民が委縮してしまう。だから、気持ちを引き締めつつも、穏やかな警羅をしようと言ったら、隊長がそこまでお考えでしたかと言ったので、俺は皆の家族について話しながら警羅をしている。

ある服屋の中で愛紗が物色しているのを見つけた。どうしたのだろう?

 

一刀

「愛紗、どうしたの?」

 

愛紗

「ひゃう! ご…ご主人様? 何故ここに?」

 

一刀

「ただいま、警羅中。」

 

俺は後ろについてくる兵士を親指でさす。

 

愛紗

「そうですか、では私はこれで…」

 

愛紗は走って行った。

何を見ていたんだろう。

でも、今は警羅中。警羅が終わってから、あの店に行こう。

 

警羅も終わったので、先ほどの店に来た。

愛紗がまた居る。

愛紗は商品を手にとっては眺め、ため息をついては元の場所に置く。さきほどから、それの繰り返しだった。しかし、最後にため息をつくと何処かに行ってしまった。

俺は愛紗の手に取った商品を見てみる。

それはユリの形をした髪飾りだった。

 

一刀

「買えば良いのにどうして買わないんだろう?」

 

とりあえず、俺はそれを買って城に戻る。俺はいたずら心から、すぐには愛紗に渡さずに、一晩放っておいた。

 

翌日俺は非番だったため、町を歩いていた。

あれは昨日愛紗がいた店だ。愛紗は店主と話をしている。

俺は物陰から愛紗と店主の会話を聞く。

 

愛紗

「何!?あれはご主人様が買って行かれたのか?」

 

店主

「はい。関羽将軍が店を出ていかれた直後にこちらに来て買われましたよ。」

 

愛紗

「誰に渡されるのだろう……。」

 

愛紗はトボトボという効果音が出そうなぐらい落胆した足取りで、城の方へと歩いて行く。すれ違った俺に気付かない。

俺は店主に声をかける。

 

一刀

「こんにちは」

 

店主

「これは北郷様。先ほど、関羽様が来られて昨日購入された髪飾りのことを聞いていましたよ。」

 

一刀

「うん。そこで、聞かせてもらったから知ってる。」

 

俺はさっきまで隠れていた所を指さす。

 

店主

「北郷様もお人が悪い。」

 

一刀

「俺は商品を買って、人の話を偶然聞いてしまっただけ、悪じゃないですよ。」

 

 

 

 

俺はおどけて言うと、店を出て愛紗を追いかける。

愛紗は城の中庭で地面にしゃがみ込み、『の』の字を書いている。すごい落ち込みようだ。ってか、愛紗ひらがな知ってるの?

俺は愛紗に話しかける。

 

一刀

「どうしたの?愛紗?」

 

俺は愛紗が落ち込んでいる理由を知らないように平静を装う。愛紗は首だけ動かしてこちらを見てくる。普段の愛紗からは考えられない反応だった。

 

愛紗

「実は、最近ある店で気にいったモノを見つけたのですが、武人である自分に似合っているもはずが無いのに、欲しくなって買おうか迷っている内に別の方に買われてしまいまして…。」

 

一刀

「そ…そうなんだ。」

 

愛紗の声のトーンがいつもよりかなり低い。さすがに、悪いことしたな。俺は罪悪感にかられる。

俺は愛紗にばれない様に髪飾りを着けようとする。だが、念のために愛紗の気がそれるように会話を続ける。

 

一刀

「それは運が悪かったね。どんな人が買って行ったんだろう?」

 

愛紗

「きっと、その人はいつもたくさんの可愛い女子に囲まれて鼻の下を伸ばして、イチャイチャして、仕事をさぼるダメ人間です。それで、あれをその可愛い女子に贈るのでしょう。」

 

俺は愛紗にボロカスに言われる。

 

一刀

「そうかな。それを買った人はそんな酷い人なのかな?」

 

愛紗

「えぇ、そうです。間違いありません。だって……。」

 

一刀

「だって?何?」

 

愛紗

「なんでもありません。」

 

愛紗は立つと何処かに行ってしまった。良かった上手く髪飾りを着けれた。

そして、夕食。

 

桃香

「愛紗ちゃん?その髪飾り綺麗だね、どうしたの?。」

 

愛紗

「何のことですか?私は髪飾りを着けていませんよ。」

 

「愛紗よ。では、その髪留めの近くに着けている髪飾り何だ?」

 

愛紗は髪留め付近を触る。そして、その髪飾りを取る。

 

愛紗

「あ!」

 

愛紗が固まった。俺は愛紗に意地悪した罪悪感はあったが、それ以上にボロカスに言われ俺は傷ついている。だから、仕返しを実行した。

 

一刀

「聞いてくれよ。星。俺に向かって俺の事を『いつもたくさんの可愛い女子に囲まれて鼻の下を伸ばして、イチャイチャして、仕事をさぼるダメ人間』っていう人が居るんだ。」

 

俺は星とアイコンタクトして、愛紗の方を見る。

愛紗は縮こまっている。そんな愛紗を見た星は俺のアイコンタクトと俺の意図に気付いたのか、ニヤリと笑い。

 

「それはそれは、事実とはいえ、酷い輩も居たものですな。」

 

一刀

「ほんとそうだよ。せっかくその人に日頃お世話になっているお礼をしたのに、文句を言われたんだ。俺は悲しくて泣きそうだ。」

 

「主。良ければ、私の腕の中で泣いてくだされ。」

 

星は両手を広げる。

俺は星に飛び込もうとするが、愛紗に首根っこを掴まれる。

 

愛紗

「ですが、その人はちゃんとした形で贈り物を貰っていたら、そんなことを言わなかったはずです。故に、それはご主人様が悪い。自業自得だ!私は悪くない!」

 

「おや?愛紗よ。主から何か貰ったのにも関わらず、酷い事言ったのはお主だったのか?」

 

愛紗

「あ……そうだ!私はご主人様に酷い事を言った!だが、ご主人様が悪い!私は悪くない!」

 

愛紗が開き直った。

夕食後、愛紗は俺に説教を始めた。だが、説教中何度も髪飾りを触り、とても嬉しそうに俺に説教する。これまで、幾度となく説教されてきたが、全く怖くない説教だった。そして、

 

愛紗

「分かりましたか?もうこんなことはしないでいただきたい。それと……似合ってますか。」

 

一刀

「あぁ、とても似合ってる。綺麗だよ。」

 

愛紗

「///////」

 

愛紗は頬を緩ませながら、何処かに行った。

直後、俺は桃香達に囲まれる。

 

桃香

「いいなぁーーー。愛紗ちゃんだけ、日頃のお礼貰えてずるいなぁーーーーーー。」

 

鈴々

「愛紗だけずるいのだ。」

 

「確かに、我らは何も貰っておりませんな。贈り物をくれないと愛紗みたいに酷い事をいいますぞ。」

 

朱里

「何もくれないということは日頃感謝していないということですから、もう、政務の手伝いは必要ありませんね。」

 

雛里

「あわわ……。20回地獄に堕ちろです…………。」

 

ジェネシス

「俺は林檎酒10本でいいからな。」

 

今更気付いた。藪蛇だったと…。ってかジェネシスさんも?

 

 

 

 

一刀×星

 

「女として見ている」

 

視点:一刀

 

俺は今、星と町の視察に来ている。

俺はこの町の店の種類、配置、数等の調査に来ている。今は町の中心部から東側に来ている。

星はこの町の警備について武官として何か思いつくことは無いかと視察をしている。視察をするという目的は同じだったうえに、護衛も兼ねて、一緒に視察をすることになった。

確かこの辺りに以前星に連れられてきた「メンマの園」とかいう店があったはず、メンマ好きのメンマ好きによるメンマ好きのためのメンマの屋台だった。全ての料理にメンマが入っているメンマ好きにとっては聖地といえる店らしい。

だが、一般人の俺としては、需要はあるのか、常連客はどのぐらい居るのか、経営は上手くいっているのか心配で仕方が無い。

あ、あの店だ。あの店が「メンマの園」。だが、星は店に入らず、素通りする。

 

一刀

「あれ?星?『メンマの園』によって行かなくて良いの?」

 

「主…。私とて、仕事はちゃんとします。今は視察中。ゆえに、この視察が終わり、ある店によってから、メンマの園に行こうと思います。」

 

一刀

「結局行くんだ…。」

 

「それはそうでしょう。メンマ好きのメンマ好きによるメンマ好きのためのメンマの園です。素通りすれば、メンマの神に祟られるというものです。」

 

メンマの神って何だよ。

それよりなんだろう?ある店って?

 

一刀

「ある店って何?」

 

「陶芸屋です。」

 

一刀

「陶芸?星って陶芸にはまってるの?えらい渋い趣味だね。」

 

「違いますぞ。主。私はある陶芸家に制作の依頼をしたのです。」

 

一刀

「何を依頼したの?」

 

「それは見てのお楽しみですぞ。」

 

そう言うと星は視察を再開した。そして、星の視察は1刻程で終わった。

俺は1刻半かけて書きこんだ書簡をバッグにしまう。これで俺も視察は終了だ。

俺は星の後を追い、その陶芸屋の所に行く。

 

陶芸家

「これは趙雲様!例の物仕上がっておりますよ。」

 

「例の物の引き取りに来た。見せてくれ。」

 

陶芸家

「かしこまりました。少々お待ちを」

 

そういうと陶芸家は店の奥に行き、布に包まれていた大きな物を運んできた。

これが『例の物』らしい。

陶芸家は布を取る。

 

バサッ

 

布は大きく宙を舞う。

 

 

 

 

華蝶仮面等身大焼き物だと!

 

陶芸家

「これで宜しいでしょうか。」

 

「あぁ、色、形、大きさ全てにおいて非の打ちどころが無いぐらい完璧だ。」

 

陶芸家

「趙雲様に御満足いただけて幸いです。」

 

「うむ。では、代金はこれほど。」

 

陶芸家

「そんなに多くは受け取れません。」

 

「いや、これは感謝の気持ちだ。受け取っておいてくれ。」

 

陶芸家

「わかりました。ありがとうございます。又の御来店お待ちしております。」

 

星は華蝶仮面等身大焼き物に布をかけ、陶芸家から借りた荷車に乗せると、『メンマの園』へと向かった。

 

メンマの園の店長

「らっしゃい!これは趙雲様。その大荷物はどうしました?」

 

「あぁ、例の物だ。」

 

メンマの園の店長

「それが、例の物ですか?我が店を救うかもしれないという代物。」

 

「そうだ。布を取って見てくれ。」

 

メンマの園の店長

「ええ…」

 

バサッ

 

メンマの園の店長

「これは町で人気の華蝶仮面様!いや、これはそっくりの焼き物?」

 

「そうだ。これを店前に置き、『商い中』という旗を持たせると、店の宣伝になるだろう。

華蝶仮面殿の許可も取ってある。安心して使うが良い。」

 

メンマの園の店長

「ははあ。ありがたき幸せ!趙雲様!何とお礼を言って良いのやら。」

 

「礼などよい。メンマの神がメンマの為に尽くすお主へと贈り物を贈ったと思えばよい。」

 

メンマの園の店長

「メンマの神様!ありがとうございます。これからもメンマの為に尽くします。」

 

メンマの園の店長は涙を滝のように流し、手を合わせ、店の一角にある神棚を拝んでいる。ってか、この時代に神棚って?神道なんてないよな?だが、この世界にはメンマの神様をどうのって崇め、奉る人が居るぐらいだから、神棚があってもおかしくないよな。うん。そうだ。落ち着け、俺…。

 

そして、俺と星は城へと戻ろうとする。

 

一刀

「星は優しいね。」

 

「いきなりなんです?主?」

 

一刀

「うん。これまで星を見てきたけれど、星って掴みどころ無くて、良く分からなかった。でも、何か今日1日一緒に居て、弱き民を救うべく立ちあがった優しい趙雲子龍をこの目で見れたから。」

 

「主は私のことを信用してなかったのですか?」

 

一刀

「そうじゃないよ。でも、星って猫みたいだから。」

 

「猫ですか?」

 

一刀

「うん。すぐ何処かに行ってしまうから、これまで、こうやって2人で話した事が余りなかったし。猫って構いたい時に限って居ないだろ。」

 

「そうですが…。主は私に構いたかった事がそんなにあったのですか?」

 

一刀

「星は俺たちの仲間だし、もっとお互いのこと知りたいと思うだろ。」

 

「そういうことですか…。私を女として見て、私に構いたかった訳ではないのですね。」

 

一刀

「まあ、そういう下心が無いと言えば嘘になるな。」

 

「ほう。」

 

一刀

「そういう星は俺の事、男として見てるの?」

 

「えぇ、見てますよ。主は気になっていたのですか?」

 

星はニヤリと笑うと左にいる俺に近づくと、顔を寄せ、指で俺の胸をつつく。星は嬉しそうだ。

 

一刀

「そりゃあ気になるよ。星は美人だし。」

 

「面と向かって言われると照れますな//////」

 

星は俺の胸を指でつつきながら、顔を赤くする。

星はくるっと回ると夕日の中再び歩き出す。歩調はどこかリズミカルになっているような気がする。

 

 

 

 

どうも、黒山羊です。

拠点が思った以上に長くなったので、とりあえず、一刀視点だけを桃香します。

拠点のネタが見つからない。

ちょっと観光客が多い所に行って会話を聞いて、ネタ集めをしていますが、なかなか集まらない。

今後は拠点の回数を減らそうと思います。

 

え?ジェネシス視点はどうなっているかって?

チョイ待ってくだしゃんせ。今、書いている最中ですわ。

 

ジェネシスと愛紗の関係がグチャグチャなんで、困っています。

誰や!こんな物語に書いたん?

俺や!アホか!

ジェネシス×星とジェネシス×朱里&雛里はすぐ書けそうなので、愛紗を先に書こうとしています。

ジェネシスの拠点は少しお待ちください。

 

では、良い週末を。

 


 
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