『大都督』
「・・・これはここで・・・これはだな・・・・」
「冥琳居る?」
「ん?一刀か、どうした?」
「ちょっとね・・・・ここいい?」
「かまわんよ・・・それで?」
「うん、明日非番って聞いたから・・・予定ある?」
「これといってないが・・・何か用事でもあるのか?」
「なら、冥琳。俺とデートしよう」
「でーと?」
「そ、デート」
「その、でーとと言うものはどんなことをするんだ?」
「中の良い男女が一緒に遊ぶことだよ・・・いや?」
「嫌ではないが・・・・それより一刀」
「うん?」
「お前は明日仕事があると思っていたが?」
「一応ね・・・あるにはあるけど・・・」
「お前に限ってサボるとは思わないが・・・」
「大丈夫、ちょっと視察に行くだけだから」
「ほぉ・・・」
「それじゃぁ、明日また迎えにいくね・・・部屋で待っててくれるかな?」
「ああ、わかった」
「・・・仲の良い男女か・・・」
「二人っきりでとかも言っていたな・・・ふむ、あいつはどんなのが好みなのか・・・」
「・・・ふぅ、最近仕事ばかりで新しい服など買ってなかったからな・・・困ったな」
「・・・しかたがない・・・変に着飾ってもあいつが気づいてくれるかどうか・・・・まぁ、普段どおりでいいだろう」
「よし、明日のために今日は早めに寝るか」
『コンコン』
「あいているぞ」
「おはよう、冥琳」
「ああ、おはよう、一刀」
「どうした、そんなにじろじろ見て」
「いや・・・その綺麗だなって」
「なっ・・・馬鹿」
「えへへ、それじゃぁ朝飯食いにいこうか」
「ああ」
・・・・
「それで仕事の方は終わったのか?」
「それがね・・・まだなんだ」
「何だと!?では仕事を優先させないか」
「大丈夫・・・ちゃんとやるから」
「ナニ?」
「影、おいで」
「ん?そいつはお前の愛馬ではないか・・・馬などだしてどうするつもりなんだ?」
「今から遠乗りしに行くんだけど・・・嫌だった?」
「嫌ではないが・・・そういうことか」
「判ってくれたかな?」
「ああ、ではいくとするか・・・・一刀?」
「ん?」
「なぜ準備運動というものをしているのだ?」
「なぜって走るからとしかいえないよ」
「お前はナニを考えているんだ!?」
「怒らない怒らない・・・影、二人乗っても大丈夫?」
『ヒヒン』
「たまには遠乗りもいいものだな」
「そうだね・・・冥琳・・・その・・・大丈夫?」
「ああ、問題ない」
「そういっても・・・嫌だったらすぐにいってね」
「ああ・・・嫌だったらな」
(影に冥琳が乗り、その後ろから覆いかぶさるように一刀が載っております、ちなみに手綱は一刀が操っております)
「(戦場ではないが、マジかで一刀のこんな顔を見れるとはな・・・でーととやらに感謝しなくてはな)」
「・・・りん」
「(平和な世の中になればいつでも一緒に入れるのか・・・)」
「冥琳」
「ん?ああ、すまない。どうした?」
「疲れた?」
「そうだな・・・すこし」
「そうか・・・なら今日は此処までにしようか」
「そうだな・・・ん?今日はとはどういう意味だ、一刀」
「え?日帰りできると思ってたの?」
「ちょっとまて、遠乗りは一体何日かけていくつもりだ!?」
「冥琳声大きい」
「すまん・・・ではなくてだな」
「大丈夫だよ・・・穏や亞莎、それに呉の将全員が冥琳が不在の穴埋めをしてくれるから」
「本当か?・・・そうだといいのだが」
「大丈夫だって・・・それにうちの隊には三羽鳥や四季もいるんだし」
「四季とは一体誰のことを言っている?」
「桜、雪、希、斗詩のことだよ・・・四人のことをまとめて四季隊って呼んでいるんだ」
「そうか・・・しかし心配だな」
「大丈夫だって(ちゃんとやらないと後々困るのは自分たちだからね)」
「お前がそういうのなら・・・・信じてみよう」
「うん、そうして」
それから約一週間の間、冥琳と一刀は視察という目的で建業を離れた
二人だけの旅、もちろん其の話をしたときには反対も出たが、後々自分たちにも同じように一刀とデートができるとわかると皆協力してくれた
ただ、一部の人たちは暴走していたが・・・
おまけ
「姉様!またお酒ですか!?」
「だって~、冥琳がいないし~いつも文句言われるのが言われないし~ちょっとくらいいいじゃない」
「はぁ~、別に構いませんよ・・・」
「ほんと!?」
「ええ、ただ一刀にはそのまま伝わるのをお忘れなく」
「え?」
「では、私は失礼しますね、姉様みたく暇じゃないので」
「ちょっと!蓮華!?」
・・・・
「あ、祭~貴方も一緒にどうかしら~?」
「すみませぬ、策殿。わしはこれから調練をしなくてはならんのですじゃ、ごめん」
「あ、祭まで真面目になっちゃって・・・なんかつまんな~い」
「それでのぉ~一刀がのぉ~」
「あらあら、お嬢様そんなことをしていたのですか~ずるいです~」
「あら、雪蓮さんじゃないですか~どうしたんです?こんな昼からお酒なんて」
「べつに~それより何してるのかしら?」
「わらわたちかえ?わらわたちは一刀から教えてもらった養蜂家になるために準備しておるのじゃ」
「ようほうか?」
「簡単に言いますと・・・蜂さんを育てて蜂蜜を分けてもらおうって職ですよ」
「なるほどね~まぁがんばって」
「うむ、モチロンなのじゃ・・・では七乃いくのじゃ」
「は~い」
「あ、雪蓮さん」
「なによ」
「一つ忠告しておきますね「忠告?」はい」
「冥琳様と一刀様が不在のときにお二人の穴埋めをちゃんとできてない人は・・・一刀様と閨をともにできないらしいですから・・・気をつけてって手遅れでしたね・・・さぁお嬢様行きましょう」
「うむ」
「ちょっと!・・・もしかして知らなかったの私だけ!?」
『ご愁傷様です』
なお、事前に知らされていた蓮華が雪蓮にだけ伝えてないのは愛ゆえに・・・・(一刀への)
『ゴシュウショウサマ・・・・ネエサマ』
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