No.198925

苗木君の誕生日(前編)

ツナシさん

多分生まれて初めて小ネタじゃなくて、ちゃんと書いたSS。

例によって時系列とかは全く無視の方向です。

2011-01-31 11:31:39 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:10374   閲覧ユーザー数:10182

それはある日の学園の事。たまたま女子達のみでお弁当を食べている時の事だった。

 

「苗木君の誕生日?」

 

何気ない世間話を話している時に特に何の考えもなく誕生日の話になったのだが、そこでいきなり思い出した

かのように「苗木の誕生日なんだけど」と朝比奈がきりだした。

 

「そう!私もたまたま今日苗木やさくらちゃんとそんな話になったんだけどさ。それが何と明日だっていうのよ!?

もう、そうなら早く言ってくれればいいのにさー」

「苗木くん、明日が誕生日なんですか!?」

「ふ、ふーん・・・・まあ私には関係ないけどね・・・・!びゃ、白夜様なら別だけど・・・!?」

「いや、聞いてないし。つーかさ苗木ってそういうところホンと草食系だよねー。ジャングルとかにいたらすぐ

襲われそうW」

「普通の男子高校生はジャングルに行きませんわ・・・ああ、でも確かに今もどこかの「探偵という名の

ハンター」と「アイドルという名の雌豹」に狙われてますわね」

 

 

「だれがハンターですって?」

「雌豹って私のことですか!?」

 

 

「あなた方とは誰も言ってませんけどね・・・(クスクス」

「ははは・・・;まあそれはおいといてさ。やっぱりここは誕生日パーティーとかしてあげない?何だかんだで苗木には皆世話になってるでしょ?」

 

そう、超高校級の幸運しか取り柄のない(自称)苗木だがその性格さ故か何かとクラスメートに頼まれ事をよくされる。

しかも何でもそつなく無難にこなすので(普通以上の成果はでないが)あの十神とさえよく一緒に行動するほどだ。

 

「(・・・そのせいで苗木くんがこの学校で一人で行動している所は見たことがないのよね・・・・・いえ別に他意はないのだけど・・・ただ舞園さんとよくいるのを見掛けると少し腹立つのよね・・・何故かしら?)」

 

ちなみに舞園もまったく同じように感じているのでおあいこである。まああちらは少しは自覚があるだけマシ?だが・・・・

霧切はそんなことを全く顔には出さずに考えていたが、それを肯定と受け取ったのか隣にいた大神もしきりにうなづいていた。が・・・

「ふむ・・・それはいい考えだと我も思うが・・・・朝日奈。我もそうだがお主も明日は朝から大会があったのでは無いか?」

「あう・・・そうだった;」

「私もパーティーには反対しませんが明日は生憎先約がございまして・・・・豪華客船でのジャンケン大会の予定が

ございますの」

「わ、私は元から行く気ないし・・・!それに明日は編集者と、う、打ち合わせがあるしね・・・!」

「あーそういや私も明日は雑誌のデルモの仕事があんだよねー・・・まじかったるい」

「あう・・・みんな用事がある感じ?霧切さんと舞園さんは?」

「私は別に無いわ」

「私も別に・・・(トゥルルル)『ハイ、舞園です。・・・え?ドラマのゲスト?月9の超人気の?・・・・・・・・明日は乙女の聖戦です無理です。断ってください。』(ガチャ)・・・・・・・・・・・何もないですよ?」

「いや、今超あったじゃん!いいの?断って・・・;」

 

なにも無かったのかのように電話を切る舞園。さすがの朝比奈もその対応にはびっくりして舞園に

問いかける。

 

「苗木くんの誕生日のほうが大事です(キリ」

「いや、そんなドヤ顔で肯定されても・・・・」

「まあいいんじゃない?二人に私たちの分も祝ってもらうって事で・・・」

「ふむ、プレゼント等は後日渡せば良いしな・・・霧切、舞園よ。頼む。」

「まあ・・・別にいいけど」

 

霧切は仕方が無いという風に肩を竦ませる。がその表情はどう見ても嫌そうではない。むしろ苗木でなければ

即効で「面倒だわ」と切り捨てるのは間違いない。

対照的に舞園は任せてくださいといわんばかりに顔を上気させて頷いている。

 

「勿論です!なんたって私は---」

「まあ、苗木君は---」

 

「「苗木くんの(私の)助手ですから(だから)!」」

 

しーーーーーーーん

 

 

二人して同じ宣言をする。この状況にさすがのその場も水を打ったかのように静まり返る。しかし勿論

そのまま事が終わるわけも無く・・・・

 

「あの霧切さん?苗木くんは「私の」パートナーですよ?(ニコ)」

「あら初耳ね、苗木君は「私の」助手なんだけども・・・?(フッ)」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

二人の間にすさまじい火花が舞う。心なしかバチバチと音が聞こえてくるかの如く空間が歪んでみえる。

 

「え?え?な、何この空気・・・!?私達なんか変な地雷ふんだ?」

「踏んだ踏んだ超でっかいのwつーかこれってもしかしてシュラバってやつ?まじウケルwww」

 

江ノ島は面白くなってきたwとばかりに笑顔を浮かべていいぞ、もっとやれーと二人を煽り始めた。

それを見ていたセレスもその行為に少し呆れながらも同じような表情を浮かべている。

 

「まあ、確かに面白くはありますが・・・」

「いや、面白くないでしょ!?ふ、二人とも?け、喧嘩(?)はよくないよ!お、お願いだから苗木の事は

頼んだからね?」

「ええ・・・任せてください。「苗木くん」は「必ず」「私が」心からお祝いしますから・・・・」

「そうね・・・・「苗木君」の事は「私が」「誰よりも」理解しているから心配しなくてもいいわ」

 

「あははははははははは」

「ふふふふふふふふふふ」

 

「ほ、本当にだいじょうぶかな・・・?」

「やーね・・・・・・・・・・・・・・・無理にきまってんでしょw」

 

 

所変わって別の教室にたまたまいた葉隠と苗木

 

「さあて、苗木っちの明日の運命は?俺の占いは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、やべ」

「え、やべって何!?僕に何が起こるの!??」

 

 

 


 
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