No.192716

閉じ込めて

tanakaさん

すこ~しだけ、ヤンデレな感じのあやせたんです。

2010-12-30 21:18:23 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2333   閲覧ユーザー数:2129

「あ、あやせ! これは一体どういう事だ!?」

「どうもこうもありませんよ。私はお兄さんのためを想って行動してるんですよ」

「どうして俺の事を想っての行動が、首輪をかけるって行動になるんだよ!」

「お兄さんは首輪は嫌いですか?」

「そういう問題じゃねぇよ! 百歩譲って手錠は我慢出来たが、首輪は我慢できねぇよ」

 ジタバタと暴れて文句を言うお兄さん。

 はぁ。どうして分かってもらえないのでしょうか。

 全てはお兄さんのため――

 そして、お兄さんのせいなのに。

「いきなり家に来て欲しいなんて可愛い声で言って、やりたかったのはこれかよ!」

「いえ、お兄さんに首輪をかけたのは、ついでですよ」

「はぁ!?」

 こんな事はいつでも出来ましたよ。私が本当にしたかった事は――

 

「お兄さん。携帯を出して下さい」

「何をするつもりだ?」

「何って……壊すんですよ」

 それ以外に私がお兄さんの携帯を触る理由がありませんよ。

「な、何で……だよ?」

「それはもちろん、お兄さんから通信手段を奪うためですよ」

 通信手段を奪って、誰とも連絡を取れないようにするんです。

「連絡手段を奪ってどうするんだよ?」

「お兄さんを私の部屋に監禁するんですよ」

「な――っ!?」

 監禁して誰とも接触をさせません。

 お兄さんに会えるのは私だけなんです。

「そ、そんな事をしたら、お袋や親父が心配するだろ」

「大丈夫ですよ。私の方からきちんと説明をしますから」

 そう……きちんと説明を……ね。

「なっ!? き、桐乃とかも心配するかもしれないじゃないか」

「それも大丈夫です。桐乃にも説明はしますよ。もちろんお兄さん周辺の知り合いの方にも」

「なんで、そんな事をするんだよ……」

 泣きそうな表情のお兄さん。

 はぁ。いいですねその表情。ですから、もっと絶望を与えましょう。

 

「お兄さんはこれから死ぬまで、ずっとここに居るんですよ」

「……っ」

「永久に逃げる事なんて出来ません。でも大丈夫です。だって、私がずっとお兄さんの面倒を

見てあげますから♪」

 だからもう、あなたは私だけのお兄さんなんですよ。

 私だけの……

 

 大切なお兄さん。

 あはっ♪ あははははははははっ♪


 
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