亞莎と明命と共に城に戻り事の次第を話した。
反対が多いと思いきやほとんどの者が呆れながらも賛成してくれた。
なぜなら数日前にも蜀の武将である数え役満姉妹を同じ理由で仲間に加えたからだった。
しかしそんな中反対した者もいた。
蓮華と愛紗だった。
しかし一刀の説得でとりあえずは納得する二人だった。
余談ではあるが数え役満姉妹の人和と亞莎はご主人様護り隊に入った…。
そして仲間を入れ数日後恐れていたことが起こってしまった。
その日もいつも通り執務室で政務を行っていた一刀と蓮華。
すると執務室の扉が開かれた。
「一刀様~これはどうすればいいのですか?」
「一刀さん…今度の公演の件どうなんですか?」
人和と亞莎が入ってきたのだった。
二人はそれぞれ一刀に相談しに来たのだった。
内容としては人和は数え役満姉妹の舞台について亞莎は兵士が使う刃物の強化についてだった。
「人和の件は朱里と小蓮と打合せしてくれ。亞莎の件は……俺がやらなくてはいけないか…」
「ついて行ってもいいですか?」
「いいけど…仕事は?」
一刀は案件の内容を確認して席を立った。
「今日の分は終わりました!!」
「そっか…じゃあいこっか」
「はい」
「蓮華すまないが後の処理頼める?」
一刀は申し訳なさそうにお願いした。
しかし蓮華の反応は意外なものだった。
「……ふざけないで」
「え…」
「ふざけないでって言ったのよ!!」
そう言って蓮華は机を叩きながら席を立った。
「どうしてあなたの仕事をしなくちゃいけないの!!」
「だってこの案件は俺が」
「亞莎,亞莎って仕事をなんだと思ってるのよ!!こんな仕事…一刀の弟子達にやらせればいいじゃない!!」
「流石にこの仕事は荷が重いと…」
「一刀の弟子って甘ちゃんが多いのね…」
蓮華の言葉に一刀の表情が変わった。
「……なんて言った」
「一刀の弟子って甘ちゃんが多いのねって言ったのよ」
「なめるな!!」
「!!」
「鍛冶師は1,2ヶ月でなれる物じゃない!!何年も鋼たちと対話しながらなっていくもんなんだ!!知りもしないくせにふざけた事いうな!!」
「あっそ…そうですか…勝手にすればいいでしょ!!」
「勝手にするよ!!行くぞ亞莎!!」
「はっはい!」
そして一刀は亞莎と共に執務室を後にした。
人和は唖然とそのやり取りを見ていたが一刀が部屋を出て行ったので声をかけてみた。
「…蓮華さん……」
「何よ!!」
蓮華は不機嫌なまま返事をした。
その表情はを見て腰が引けてしまった。
「い…いえ…小蓮さんの所に行ってきます」
そう言って人和も執務室を後にした。
蓮華side
一刀の馬鹿
最近ずっと亞莎にかまってばっかり…
私もかまって欲しいのに
馬鹿…
仕方がないわね…仕事は片づけるとして…
一刀の事は許さないわよ…
謝ってこない限り絶対許さないんだから!!
一刀side
何なんだよ…まったく!!
俺は何もしていないだろ!!
「一刀様…」
「あ~!!…すまん」
「い…いえ…」
亞莎は悪くないのに
悪い癖だな
とりあえず落ち着くために鍛冶場に籠るか…
仕事はほったらかしになるかもしれないが今回は仕方がない…か
まあいい…
今回は俺が悪いわけじゃない
蓮華が悪いんだ!!だから向こうが謝るまで仕事放棄してやる…
といってもこの案件の実施だったらそうなってしまうだろうな…
人和side
蓮華さん危ないですね…
とりあえず小蓮さんに会いった後、隊長の愛紗さんと呉羽さんに相談していましょう
もしかしたら何かいい考えがあるかもれない
亞莎side
一刀様少し怖いです
そしてキラキラしてないです…
今の一刀さんは何を言っても駄目ですね
愛紗さんと呉羽さんに報告だけしておきましょう…
「まま~ただいま~…?」
学校から帰ってきた花蓮は一家の部屋ではなく政務室にやってきた。
他国で考えるとおかしいと思うだろうが火では一刀たちの仕事が終わるまで執務室で宿題をするのが普通の光景だった。
そして花蓮はいつもと違う事に気が付いた。
「お帰り花蓮。どうしたの?」
「ぱぱは~?」
花蓮の一言に蓮華は表情を変えた。
「!!…知らないわよ!!」
「ご…ごめんなさい…」
蓮華に怒られて大人しくなる花蓮はしゅんとなり宿題をやり始めた。
その日一刀は部屋に帰ってこなかった。
つづく
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なかなか進まないな…
ごめんなさい…
彫り物との二足のわらじのおかけで…
うまく書けたかな…?
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