ここは徐州の下邳城城下町の酒場
???「いや~~~~♪それにしてもここのメンマはいいできであるな~~~~♪」
???「はぁ・・・・・・星、あなたのメンマ好きにはとことんあきれ果てますね」
???「でも確かに美味しいですから、そこらへんは無礼講ということで、許しちゃいませんか~~?」
???「はっはっはっ♪俺も長年医者の旅をしながら各地の料理は食べていたが、この酒とメンマの組み合わせはなかなかいいと思うぞ♪」
星「そうであろう♪そうであろう♪いや~~~~風と華佗殿は本当に話が分る♪そこの頭の硬いメガネとはまさに雲泥の差であるなーー♪」
???「むっ・・・・・どうせわたしはお堅い女ですよ・・・・・・」
風「稟ちゃん、もう諦めた方がいいですよ~」
星「風もよく分かっている♪風は良き軍師になれるぞ♪」
風「星ちゃんにいわれると、柄にもなく自信が付いてきますね~~♪」
稟「はぁ・・・・・まったく・・・・・・」
そんな談笑をしている4人の団体がいた
ちなみに星、風、稟と華陀はこの徐州で今日会ったばかりである
なのにこんなに仲が良くなったのは、ひとえにメンマのおかげであろうか
華佗「それにしても、このメンマのでき、徐州という豊かな土地だからこそできるものなんだろうな」
星「そうであろうな・・・・・他の州も陶謙殿のような善政をしていれば、これほど賑やかになるであろうに」
稟「漢王朝の腐敗は、そんな生易しいものでは無いでしょう」
風「そうですね~、これほどの善政を行えるのは徐州という余裕がある土地と陶謙さんの地位が王朝内でもかなり高い位置にあり、陶謙さん自身が自分の権力を決して振りかざしていないせいなんでしょうね~」
そう、徐州はもともと作物が実りやすい豊かな土地で、人の行き来も他と比べると良く見える所である
徐州の統治をしている陶謙は、こんな時代にも拘らず民に対してなかなかの善政をしていたためそれが更なる効果を生み反乱も起きないのであった
しかし、そんな豊かな土地だからこそ争いが起きることもある
バン!
「おらおら!黄巾党の御通りだぞ!!」
「どきやがれってんだよ!」
「じ、ジャマなんだな!」
「天下の黄巾様だぜ!」
「殺されたくなかったら引っ込んでな!」
いきなり黄色い布を付けた団体がどかどかと入ってきた
その瞬間、賑やかだった店内が一気に静かになる
「おら!この店で一番いい酒を出しな!」
「まずいもんだしたらしょうちしねーぞ!」
「料理も大盛りもってこい!」
店主「は、はい、では、先にお勘定を」
そう、この店では食い逃げ防止のために、先にお金を払ってもらっているのだ
店主がそう言うと
「はぁ?俺達から金取ろうってか!?」
「俺達は、テメーら民のために身を粉にして働いてんだぞ!!」
「その俺達から金取ろうってのか!?」
「ゆ、許せないんだな!」
「この州はいずれ俺達のものになるんだ!殺されたくなかったらとっとと飯持って来い!!」
店主「ひいぃ!!」
星「・・・・・・・・・・」
星は、その光景を見ていると自身の槍を取って席を立った
風「行くのですか~?」
星「うむ、せっかく気分が良かったのに、水を差されてイラついた、憂さを晴らしてくる」
華佗「ほどほどにしといてくれよ、医者としては死人が出るのは見たくないからな」
星「心得ているとも」
星が向かおうとした時
「どうやら本気で死にたいようだな?」
黄巾の頭らしき物が自分の腰にある剣の柄に手をかけた
星「っ!」
星は駆け出そうと足に力を込める
その時
ゴンッ!
「ごはっ!?」
何処から飛んできたのか、酒壺が頭の脳天に垂直に直撃した
頭らしき者はそのまま気絶
星「・・・・・・・・・・」
星は見た、その男は後ろ向きの状態で手のスナップで酒壺を後ろに投げ、見事頭の脳天に直撃させたのだ
「な!?誰が投げやがった!?」
???「それくらいにしておけ、おっさん達」
そこには、机の横に見たこともない形の刀と巨大な刀を立掛けている灰色の外套を纏った男がいた
外套のせいで顔はよく見えない
その男は素手のまま男達に近づいていく
「なんだてめーは!?俺達が黄巾党だと分かった上での狼藉か!?」
???「ああ、黄色い蝗(いなご)の駆除をしようとしただけだ」
「てめぇ!!!」
その言葉を聞いてキレた黄巾の一人が剣を抜いてそのものに襲い掛かる
しかし
パシッ ギリリリリリリ!
その者は、その場を一歩も動かずに素手で剣の起動を逸らし、剣を握った腕を取りそのまま捻り上げた
黄巾4「がっ!!いてててててて!!!」
カチャン
剣はそのまま床に落ちる
「てめーーーーーーー!!!」
「許さないんだな!!」
「ぶっ殺す!!!」
黄巾の三人は一斉にその者に襲い掛かった
しかし、その者は捕まえた黄巾を突き飛ばし目にも止まらぬ動きで黄巾達の攻撃をかわしていく
???「おっそいな・・・・・」
「くそがーーーーーー!!!」
「とっとと死にやがれ!!!」
???「しっ!!」
その者は当身と蹴当で黄巾達の武器を弾いた
しかし
「きゃあ!!!」
「ぐあ!!!」
???「っ!?・・・・(しまった!!しくじった!!)」
弾いた剣が店内にいた客の男性の腹に、女性の肩に突き刺さってしまったのだ
???「はぁ!!!」
黄「げはっ!!??」
「ぼふっ!!??」
「べはっ!!??」
「ぐはっ!!??」
???「くそっ!!やっちまった!!」
その者は一瞬で黄巾達を黙らせ外套を外しながら男性と女性の下へ駆け寄る
それはやはりというべきか、一刀であった
ちなみに今の一刀は髪が背中の中ほどまで伸びていたため、後姿を見ると女性と間違えてしまいそうである
一刀「大丈夫ですか!?」
「ぐああああ!!」
「い、痛い!!」
一刀「くそ、いったいどうすれば・・・・・」
一刀が何とか止血をしようとすると
華佗「俺が見よう!」
一刀「!?・・・・・あんたは?」
華佗「俺は流れの医者だ、大丈夫必ず治してやる」
一刀「・・・・・頼む!」
「ぐ・・・・・彼女の方からやってくれ・・・・・」
華佗「わかった、すぐ済む」
そう言って華陀は、懐から一本の針を取り出すと
華佗「はああああああああああああああ!」
一刀「な、なんだ!?」
華佗「違う・・・・・こいつらじゃない・・・・・こいつか?いや、こいつでもない・・・・・」
一刀「・・・・・・・・・・」
一刀は、わけが分からなかった
星達は、慣れた表情で見守っている
華佗「見えた!貴様ら病魔など!この鍼の一撃で蹴散らしてやる!はああああああああああ!!」
一刀「っ!?・・・・・(氣が少しづつ膨れ上がっていく!?)」
華佗「我が身、我が鍼と一つなり!一鍼同体! 全力全快! 必察必治癒!・・・・・病魔覆滅!」
一刀「・・・・・・・・・・・・・」
華佗「げ・ん・き・に・なれえええええええええええええええええええっ!!!」
ぴしゃーーーーーーーん
どこかで落雷の落ちる音がした・・・・・・・・・・・・・・・・・・・様な気がする
華佗「病魔、退散・・・・・」
女性の肩の傷は塞がっていた
「あれ、痛くない?」
華佗「よしこれで大丈夫、次・・・・・ん?どうかしたのか?」
華佗は、震えている一刀を見た
一刀「・・・・・凄い・・・・・こんな氣の使い方があったなんて!!」
華佗「何を言っているんだ?」
一刀「すまない、その針を貸してくれないか!?」
華佗「っ!?いきなりなにを!?」
一刀は、華陀の針を半ば無理やり取り上げた
そして
一刀「はああああああああああああああああ!」
華佗「なにっ!?こ、これは!!??」
一刀「違う・・・・・こいつらじゃない・・・・・こいつか?いや、こいつでもない・・・・・」
華佗「・・・・・・・・・・」
星「・・・・・・・・・・」
風「・・・・・・・・・・・」
稟「・・・・・・・・・・」
四人は唖然としていた
一刀「見えた!貴様ら病魔など、この鍼の一撃で蹴散らしてやる!はああああああああああ!!!」
華佗「ま!?まさか!?」
星「これは、凄い氣だ!」
一刀「我が身、我が鍼と一つなり! 一鍼同体! 全力全快! 必察必治癒!・・・・・病魔覆滅!」
華佗「・・・・・・・・・・・・・」
一刀「げ・ん・き・に・なれえええええええええええええええええええっ!!!!」
ぴしゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
一刀「病魔、退散・・・・・」
男性の腹の傷は完全に癒えていた
「おお、痛みがなくなった、しかも前より調子がいいみたいだ!!」
「ありがとうございました!」
「ありがとう!!」
一刀「いいえ、こちらこそ巻き込んですみませんでした」
「いえいえ、なんだか前より調子がいいくらいですから、これも怪我の功名というものでしょう♪では♪」
二人はスキップ気味に去っていった
そして
「「「「わぁ~~~~~~~~~~~~~!!!」」」」
店の中が賞賛の嵐で渦巻いた
周りからは拍手やら『なかなかやるなぁ』やら『あの人凄くかっこいい』やら『今の何?』と、様々な声が飛んでくる
そんな中
華佗「君!!!」
一刀「うわおっ!!??」
華佗「凄いじゃないか!!いったいどこで五斗米道(ゴットヴェイドー)を習ったんだ!!??」
一刀「(へ?・・・・・ゴット?・・・・・)」
この時代ではありえない発音を聞いた
華佗は、そんな一刀の反応を無視し迫る
顔が近い
すると一刀は
一刀「いや、見よう見真似でやってみたんですけど・・・・・」
華佗「・・・・・信じられない・・・・・」
この世の終わりのような顔をしている華陀に稟が聞いてきた
稟「華陀殿、その五斗米道(ゴトベイドウ)というのは、誰にでもできるものなのですか?」
華佗「違う!!五斗米道(ゴトベイドウ)じゃない!!五斗米道(ゴットヴェイドー)だ!!!」
風「それはもういいですからどうなんですか~~!?」
どうやらこのやり取りは慣れっこらしい
華佗「そんなわけがないだろう!俺もこの五斗米道をものにするのにかなりの時間を要したんだ、それを一度見ただけでこれほどできるなんて、本当に信じられない・・・・・」
華陀は一人で唸っている
一刀「(この人が華陀・・・・・)」
その間に一刀は記憶のタンスを引っ張り出す
華佗、若くして医に長じ、医術や薬の処方に詳しく、麻酔を最初に発明した人物であり、麻沸散と呼ばれる麻酔薬を使って腹部切開手術を行ったという
曹操の頭痛をハリ治療一回で全治せしめ、後年、曹操は彼の医術を独占しようと、侍医に採用しようとするが、華佗は妻の病気を口実に故郷へ帰り、曹操の招きに応じなかったため、怒りをかい、処刑されてしまう
一刀は、史実の三国志を思い出していた
華佗「しかし、さっきのはちょっと氣が強すぎたな」
一刀「ん?どういうことですか?」
華佗「つまり、怪我や病気の大きさに合わせて氣を使わなければ、大人数を治療する時にはすぐに氣が空っぽになってしまうってことさ、だから氣の強弱はこれから身に付けるんだな」
一刀「分かりました・・・・・ところで、その五斗米道(ゴットヴェイドー)って言うのは何なんですか?」
華佗「っ!?・・・・・君」
一刀「はい!?(またか!?)」
華佗「もう一度、もう一度言ってくれないか・・・・・」
一刀「は?何を?」
華佗「今の質問だ!!」
華佗は、一刀の両肩を掴んで迫る
だから顔が近い
女性陣は、男二人だけの世界に踏み込めずにいる
いや、若干引いている
一刀「その・・・・・五斗米道(ゴットヴェイドー)って言うのは何なんですか?」
華佗「・・・・・・・・・・」(ぶるぶる)
稟「華陀殿?」
風「どうしたのですか~?」
華佗「すばらしい♪♪♪」
一刀「はい!?」
華佗「五斗米道(ゴットヴェイドー)を一回見ただけで使えてしまうこともだが、師匠以外で一発で完璧に発音できる者に出会えるとは♪♪♪」
一刀「・・・・・・・・・・」
一刀はもうわけが分からない
華佗「そういえば自己紹介がまだだったな、俺は華陀、流れの医者をやっている、君は?」
一刀「ああ、姓が北郷、名が一刀です」
星「(やはり)」
稟「あなたが今噂になっている山賊狩りですか」
風「あそこにある二本の剣を見れば分かるでしょうね~」
女性陣はそれぞれの反応を見せる
華佗「北郷♪♪いや、ここは一刀と呼ばせて貰おう・・・・・一刀♪♪俺の親友になってくれ♪♪♪」
一刀「え~~~~~~~~~~~~!!?」
一刀は、もうどうにでもしてくれといった感じである
その後、5人は同じ席に座りしばらく話した
ちなみに程立こと風さんは一刀の膝の上に居座っている
星「そういえばまだ自己紹介をしていませんでしたな、わたくしは、趙雲と申します」
風「風は程立と申します~」
稟「わたしは、今は戯志才と名乗っておりますが、あなたには本名をお教えしましょう、わたしは郭嘉と申します、偽名を使っていたのは身を守るためで・・・・・どうしたのですか、北郷殿?」
一刀「(・・・・・どういうことだ?)」
この世界に来て以来、内心で一番の驚きを見せる一刀
一刀「(俺は、ただ単にタイムスリップしただけじゃないのか?)」
趙雲、程立、郭嘉といえば三国志を読んだことがない人でも聞いたことがあるくらい有名な男の武将、軍師達である
そのはずなのに、自分の目の前には趙雲、程立、郭嘉と名乗る三人の女性がいる
一刀「趙雲さん、少し質問をしてもいいですか?」
星「ええ、かまいませんよ」
一刀「趙雲さんて、字が子龍だったりする?あとは出身が常山だったりとか?」
星「ええ、その通りです、失礼ですがどこかで会ったことがありますか?」
一刀「いいえ、お会いするのは初めてですよ」
星「ならば何故知っているのですかな?私は山賊狩りのあなたほど名が売れているとは思わないのですが?」
一刀「風の噂でね、義に厚く類まれなる槍の名手がいるって話を聞いたことがあるんだ」
説明のしようがないので、一刀は半ば適当に誤魔化した
星「ふふっ♪そういうことにしておきましょうか♪・・・・・ところで北郷殿」
一刀「はい?」
星「あなたの武は凄いものですな、一部始終を見ていましたが、相手を見ずに酒壺を当て、その後は素手で、しかも無傷で全員を捕らえるなど、なかなかできるものではありませんよ」
あの後、黄巾党の5人は徐州の兵に引き渡されていた
一刀「いや、結局周りを巻き込んでしまったからな、俺もまだまだ修行不足だ」
稟「ご謙遜を、後であの二人を治したのですから良かったのではないですか?」
一刀「それは偶然ここに華陀がいてくれたからさ、華陀がいなかったら、おそらく俺はあの二人を死なせていたな・・・・・」
風「・・・・・お兄さんは、何故自分の事をそんなに過小評価するのですか~?」
一刀「ん?どういうことだい?」
風「いえ~、お兄さんほどの腕前があればどこにでも仕官できると思いまして~、何故山賊狩りなんてやっているのかな~て」
一刀「・・・・・・・・・・」
一刀は、搾り出すように答えた
一刀「・・・・・俺はもともと、殺し合いや憎しみ合いは嫌いなやつなんだ、仕官してしえば否が応でもそういったことに巻き込まれてしまう」
華佗「?・・・・・ならば何故各地の賊達を狩っているんだ?静かに暮らしたいならそうすればいいだろうに」
一刀「それもそうだな・・・・・でも!俺は確か殺し合いは嫌いだけど、理不尽な暴力に対して見てみぬフリをするほどの人でなしでもない!(はっ、こんな台詞前に誰かに言ったことあったっけ)」
一刀の話を聞いていた星は意を決して
星「・・・・・北郷殿、私の真名は星という、この名をあなたに預けたいと思う」
一刀「え?いいの?」
風「おお!星ちゃんが真名を預けるとは、お兄さんなかなかやりますね~、では風の真名は風です~、これからはそう呼んでくださいです~」
稟「星と風が真名を預けるなら私も、私の真名は稟と申します、呼んでくださって結構です」
一刀「俺に真名はない、あえて言うなら一刀がそれにあたる、一刀って呼んでくれ」
華佗「おうっ!一刀!」
星「承知しました、一刀殿!」
風「風は、お兄さんって呼びます~」
稟「わかりました、一刀殿!」
一刀「ああ、華陀、星、風、稟」
そして、5人は暗くなるまで話し合った
華佗「・・・・・もうこんな時間なのか」
星「これはかなり長居をしてしまったな」
風「そろそろ宿に行きますか~」
稟「そうですね」
一刀「そうだな、そろそろ行くか」
一刀は、忠久を腰に刺し金剛刀を背中に納めた
その姿を見た星は
星「・・・・・一刀殿!」
一刀「ん、なんだい?」
星「明日の朝、私と試合をしてくださいませんか?」
一刀「・・・・・・・・・・」
星「噂の山賊狩りの腕前を見せては貰えませぬか?」
星は、一刀の目をまっすぐに見て言う
一刀も星の目をまっすぐに見る
そして
一刀「・・・・・いや、止めておこう」
星「なぜでしょう?」
一刀「俺が星と戦うことを望んでいないし、星もすぐに俺と戦うことを望んでいないからさ、それに機会は後で幾らでもやってくると思うし」
星「・・・・・あいわかった、その時が来るのを楽しみにしていましょう」
その機会がどんな形で来るか、この時の二人はまだ知らない
風「ところでお兄さんはこれからどちらへ行かれるのですか~?風達は幽州の方へ行こうと思っているのですが~」
一刀「俺は、南に行こうと思っているよ」
華佗「そうか、なら明日で一刀とはお別れか」
稟「少し寂しくなりますね」
星「今生の別れというわけでもないだろうし、また会えるさ」
一刀「そういうこと♪」
5人は、酒場を後にして宿で床に付いた
そして翌朝
華佗「それじゃあな、一刀!」
一刀「ああ!」
星「何時か試合をしてくだされ、一刀殿!」
風「むぅ、お兄さんは馬持ちですか、ずるいです~」
稟「風!そんなことは言わない!」
華佗「そうだ一刀、これを持って行け」
華佗は、そう言うと懐から一本の針を取り出し一刀に渡した
一刀「こいつは受け取れない!華陀の大切な商売道具じゃないか!」
華佗「そいつは予備だ、針がなければ五斗米道(ゴットヴェイドー)は成り立たないからな」
一刀「・・・・・ありがとう、大切に使うよ」
華佗「おう!お前には羨ましいほどの才能がある、そいつで沢山の人を助けてやってくれ」
一刀「ああ!じゃあな皆、また一緒に酒を飲もうな!!」
そう言って一刀は狛煉に跨り去っていった
華佗「・・・・・行っちまったな」
星「ええ、しかし本当に気持ちのいい御仁でしたな♪」
稟「ええ、わたしは始め山賊狩りを血も涙もない冷酷無比な殺人鬼だと想像していましたが、実際は全くの逆でしたね」
風「ぐぅ・・・・・」
稟「寝るな!」
風「おおう!別れが寂しくてつい寝てしまいました~」
星「ふふ♪そんなに一刀殿の膝の上は心地よかったのか♪」
風「それはもう~♪お尻どころか全身がぽかぽかしていましたよ~♪」
そんな談笑をしていると星が
星「ふむ、それにしても・・・・・」
華佗「ん?どうしたんだ?」
星「いや、昨日の酒場に来た連中のことを思い出していたのだ」
稟「・・・・・黄巾党、ですか?」
星「ああ、何やら嫌な響きに聞こえてな」
「・・・・・・・・・・」
その頃、華陀達とは反対方向に進んでいた一刀はこれからの大陸のことを考え、眉をしかめていた
一刀「(黄巾党が出てきたか、これから本格的に乱世が始まるのか)」
そう、これは、乱世への序曲のほんの始まりに過ぎない
どうもseigouです
自分では物語を面白く、文章を面白くするのに精一杯です
ここで北郷流の説明をしようと思います
北郷流には主に4つの形があり、一刀流、二刀流、無刀術、そしてそれらを補う操氣術の4つです
今回酒場で一刀が使ったのは無刀術であり空手と忍術と柔術を織り交ぜた北郷流独特の技です
一刀の髪を伸ばそうと思ったのは、伸ばしたほうがかっこいいのではと思っただけです
とうとう黄巾党がでてきました
これから物語りはどうなるのか
そして一刀の髪はどこまで伸びるのか
次回も楽しみにして待て!
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