「霊夢……霊夢。何処に居るの?」
「ここに居るわよアリス。てか、朝から騒がしいわね」
せっかくの気持ちのいい朝が台無しじゃない。
「仕方が無いでしょ。だって、目が覚めたら霊夢が隣に居なかったんだから……」
「いや。隣に居なかったからって……そりゃ、わたしだって常にアリスの側にいるわけじゃないわよ」
ずっと、側に居るなんて不可能に決まってるわよ。
「そんなこと分かってるけど、でも常に私の側に居て欲しいの!」
そんな無茶な……
「無理とか、不可能とか関係無いの! 霊夢が私の側に居てくれないと不安で、心が壊れそうなのよ!」
「アリス……」
「霊夢は私の物なの! 他の誰の物でも無い! 私だけの霊夢でいてよ!」
なんという真っすぐな告白。
少しだけ歪な感情が見え隠れするけど、何か心に来るものがある告白。
ここまでアリスに想われてるとは知らなかった。
前々から、アリスのわたしに対する感情が強い気がしてたけど、ここまでとは……ね。
このアリスの言葉にわたしは、どう返せばいいのだろうか。
「ねぇ、アリス――」
「何も言わないで霊夢」
「アリス……?」
「霊夢がどう思ってても私は霊夢が好きだから。それを伝えたかっただけだから。だから霊夢は
何も言わなくていいわよ……」
返事はする必要は無い……アリスはそう言ってるけど、
なら、どうしてアリスは――
今にも泣きそうな表情をしているの?
わたしは、アリスにまだ何も言っていない。好きとも嫌いとも言っていない。
それなのに、どうして悲しい表情を浮かべるの?
何で勝手にわたしの気持ちを決めつけるのだろうか。
わたしの気持ち……
わたしのアリスに対する感情……
わたしは――
「わたしもアリスのこと……好き……だと思う」
「…………何よ。その中途半端な言葉は」
「ごめん。わたしも今の自分の気持ちが分からないの。だけど、アリスと一緒に過ごすのは嫌いじゃない」
「……ばか」
今はこれで勘弁して欲しい。
だって、わたしにだって今の感情が分からないんだもん。
だけど、アリスと一緒に居るのは好きで大切にしたい。
その気持ちだけは間違いないんだ。
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ああ、霊夢さん。の続き物であり、全然繋がっていない話でもあります。
基本、霊夢さんのハーレムなので、誰かと付き合う予定はないです。