No.162222 鬼ヶ島の鬼~血染めの刃~ 第五話紫炎さん 2010-07-31 20:37:26 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:2377 閲覧ユーザー数:2038 |
天水城の玉座の間に月たちの姿があった。玉座に座る月。その横に控える詠。二人の左右に並ぶのは霞、恋、音々音、そして華雄。そしてその前にひざまづくの徐晃と桂花。
「性を徐、名を晃、字を公明」
「荀彧文若と申します」
「よく来てくれました。私は性を董、名を卓、字を仲穎といいます」
「ボクは賈詡文和。この董卓軍の軍師よ」
「お二方の高名は聞き及んでおります」
そう桂花が切り返す。徐晃は頭を下げたまま口を開かない。
「それで士官に来たって「その前に二・三聞きたいことがございます」
自分の言葉をさえぎられ文句を言おうとした詠だったが、それを月が制止する。
「聞きたいこととは何でしょう、荀彧さん」
「……あなたの目指す主の姿は、王としての姿はいかなるものでしょうか」
突如口を開いた徐晃。顔を伏せたままではあるがその言葉は重かった。
「私の目指す主、王の姿は……」
「いかなる時も優しさを忘れず、かといって厳しさを忘れない、そんな王になりたい。……そう思っています」
「そうですか。では二つ目に……桂花」
「私たちには私兵が約五万ほどおります。彼らの指揮を私たちに任せていただきたい。無論命令には従いますが、私たちの直属としていただきたい」
「これは譲れません。彼らは私たちの仲間であり、家族であり、宝です」
「できないのであれば私たちはここで失礼いたします」
「うーん……どうかな?」
「その程度で鬼ヶ島の鬼が傘下に入るなら構わないわよ」
「では、最後に……」
『悪魔を受け入れる覚悟はお有りですか?』
そう言って徐晃は顔を上げる。
その顔には翼のような入れ墨が彫られ、その瞳は赤と紫、左右違う色をしていた。
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一昨日、昨日更新できずすいません……。テストが終わったので疲れきっていて、気力がありませんでした。
仕官するため董卓の元を訪れた徐晃。彼が董卓に求めるものとは……