No.160146

真・恋姫無双 ~古の存在~ 第八話「北郷、料理を嗜む」

東方武神さん

第八話です。
昨日に上げられなかった・・・。すみません。
萌将伝は多くの人にとってはあまり納得がいっていないようですね・・・。

2010-07-23 23:37:59 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5629   閲覧ユーザー数:4770

兄妹の契りを結んでから一ヶ月が経った。

 

あれから俺達は忙しく政務や訓練に追われることになった。

 

桃香は幼い頃勉学を学んでいたらしく、四苦八苦しながらもなんとか政務をこなしていた。

 

対する俺はというと・・・

 

(・・・全く字が読めない。)

 

俺は顔を引き攣らせながら目の前にある書簡を見つめた。

 

・・・そう、俺はこの時代の文字など全然読めないのだ。

 

相手の話す言葉は理解が出来るのに、何故か文字になるとなんと書いてあるのか分からなくなるのだ。

 

「これじゃあ、県令の仕事以前の問題だよな・・・。」

 

俺は溜息をつきながら机に突っ伏した。

 

愛紗や鈴々は自警団の訓練を行っているし、なんだか俺だけ役立たずみたいだった。

 

「・・・メシでも食ってこよう。」

 

俺は立ち上がると、食堂に向かって歩き出した・・・

 

食堂には誰もいなかった。

 

それもそうだよな。今は大体朝の10時くらいだし、とっくに朝ご飯なんて終わっている。

 

「・・・しょうがない。自分で作るか。」

 

俺は厨房の方へと向かい、食材を見た。

 

(・・・一応見たことがある食材があるみたいだし、なんとかなるかな?)

 

食材を手に取りながら俺はとりあえず献立を考えた。

 

(こうしていると、爺ちゃんと一緒に料理したことを思い出すな。)

 

爺ちゃんの料理は男らしくて、それでいてとてもおいしかった。

 

釣りたての魚の塩焼きとか、猪の丸焼きとか・・・

 

(・・・見た目がアレなものもあったけどな・・・。)

 

火にかけた大きい中華鍋に調味料を適当にいれ、肉と野菜をさっと炒めて一品完成。

 

次に水を鍋に入れて沸騰させた後、調味料と片栗粉っぽいものを投入。煮立った後、卵を溶いてゆっくりと円を描きながらいれて卵スープの完成。

 

「っま、こんなもんだろう。」

 

あまり時間をかけなくても出来るので、爺ちゃんが死んだ後はよく作っていた。

 

「それにしても、少し作り過ぎたかな・・・?」

 

量の事などあまり考えていなかったので、気が付けば一人では食べきれない量になっていた。

 

俺がその場で困っていると、

 

「おや?何やら良い匂いがするな、鈴々?」

 

「ホントなのだ!!でもまだお昼じゃないよ?」

 

「そうだね。一体誰が作ってるんだろう?」

 

廊下から桃香達の声が聞こえてきた。

 

桃香達はそのまま食堂に入ってくると、俺を見るなり驚いていた。

 

「あれ?ご主人様がなんでここに?」

 

「ん?あぁ、まだ俺朝飯食べてなかったんだよ。だから自分でちょっとしたものを作ってみたんだけど、少し量が多くて困っていたんだ。・・・良かったら食べていくかい?」

 

「これを・・・ご主人様が?」

 

「わーい!!おいしそうなのだ!!」

 

「確かに、とってもおいしそうな匂いがするね♪ご主人様?」

 

「味の保障はしないけどね。」

 

三人はそれぞれ席に着くと、俺は四人分の皿と箸、そして茶碗を持ってきた。

 

まず最初に口をつけてくれたのは鈴々だった。

 

「いったっだっきま~す♪」

 

大きな口で野菜炒めを一口。

 

そのまま良く噛んで味わい、そして大きな声で、

 

「~~~~おいしいのだ!!」

 

っと満足気に言ってくれた。

 

それに釣られて他の二人も一口。

 

「ホントだ、おいしい!!」

 

「初めて食べる味ですが、これはおいしいですね・・・」

 

どうやら気に入ってもらえたようだった。

 

「良かった~・・・。」

 

俺も安心して一口食べてみた。

 

・・・うん、我ながら美味い。

 

「それにしても、ご主人様ってお料理も出来るんだね♪」

 

「まぁ、多少は。とは言っても簡単なものしか作れないけどね。」

 

「それでもおいしいですよ。この味付けといい、汁物といい・・・。」

 

愛紗はどこか羨ましそうに言った。

 

「愛紗も料理とか作れるのか?」

 

「いっいえ!!私は生まれてこの方一度もやったことがない上・・・。」

 

「じゃあさ!!今度は私達がご主人様の為に作らない?今回のお返しってことで。」

 

「それはいい考えなのだ!!愛紗、やろう?」

 

「う・・・むぅ。」

 

自信無さそげに俯く愛紗だった。

 

「それなら、楽しみに待っていようかな。三人の手料理。」

 

俺が三人に笑いかけると、向こうも笑い返してくれた。

 

「うん!!楽しみにしててね、ご主人様♪」

 

その後俺達はしばらく喋りながら少し早い昼食を食べたのであった・・・

 

「え!?白蓮ちゃんが黄巾党を!?」

 

桃香が驚いたように聞き返した。

 

「はい、現在は膠着状態が続いているようですが、それも時間の問題だと思われます。」

 

愛紗は急いでここまで走ってきたせいか、肩で息をしながら報告した。

 

なにやら公遜賛と呼ばれる州令が遠くで起きていた黄巾党たちの反乱を抑えるために出陣し、これを撃破したらしいのだが、帰りの道で、残った残党と新たに現れた黄巾党を合わせた一万の軍勢が

襲い掛かってきたというのだ。

 

幸いあまり大きな戦いにはなってはおらず、小競り合いが続いているという。

 

「やつ等、最近悪さをしていないと思っていたらいきなり出てきたか・・・。」

 

「公遜賛の軍は約5000でしょう。そして、我らの自警団は全員合わせて約2000。この数ならきっとその群れを蹴散らすことが出来るでしょう。」

 

「そうだな。それにもし公遜賛が敗れてしまったら、今度は此方に来るかもしれないしな。」

 

「それじゃあ、鈴々は皆を纏めてくるのだ!!」

 

「ああ、頼む。愛紗もそれに習って一隊を連れて行き、先に合流をしておいてくれ。」

 

分かりました、と愛紗は言うとそのままクルリと翻して隊を纏めに行った。

 

「ご主人様、私はどうすればいいの?」

 

「桃香は自警団の本陣を頼む。場合によっては本陣も敵とぶつかるかもしれないから、万が一に備えておいてくれ。」

 

「うん♪わかったよ!!」

 

俺達は公遜賛を助けるべく、出陣した・・・

 

 

ど~も、東方武神です。

 

ホントは昨日上げるつもりだったのですが、時間の影響と小説が完成しなかったので伸びてしまいました。

 

ホントに申し訳ない・・・。

 

ところで、何やら最後となる恋姫無双~萌将伝~は聞くところによれば地雷ゲーとかなんとか。

 

一応自分も予約はしていたのですが、様子を一旦見てみようと思い、キャンセルしました。

 

・・・まさか愛紗や恋、それに雛里が出てこないとは想像もつきませんでしたよ。

 

まぁFDですし、もしかしたら追加パッチでもでるかもしれませんしね。

 

そこんところは気長に待ってたほうが良さそうです。

 

さて、今回はこんな感じで。

 

それではご苦労様でした!!

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
40
3

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択