「ふん。あの程度の挑発に乗るほどおろかではない」
自分を散々侮辱する関羽と孫策を冷ややかに見下ろす華雄。
「はっはっは。華雄はかしこいな」
その頭をなでる者がいた。
天の御遣いこと北郷鋭二。
董卓軍に味方する謎の男。華雄のおさえ役としてこの汜水関にいた。
「こら、止めないか北郷」
「やめていいの?」
「い、いや……兵が見てる……」
なでなでなでなで。
「そ、そんなにされると本気になってしまうぞ」
「残念だけど華雄、それは困る」
ぴたりと手をとめる鋭二。
「なぜだ? ……私に真名がないからか?」
俯く華雄。
「いや、俺は……おっぱいが! 巨乳が! 大好きなんだ!!」
力強く言い放つ鋭二。彼は巨乳大好きおっぱい星人であった。
「な!?」
「ややっ! 関羽と孫策、すごい巨乳だっ! 敵じゃなかったら飛び込みたいくらいだ。……捕獲の線で詠と相談しないと……」
関羽と孫策の侮辱よりも、鋭二の言葉が華雄を泣かせた。巨乳にばかり目がいっている鋭二は気づくことはなかったが。
汜水関から単騎出陣する者がいた。
「なにやってんだよ華雄! 一人で出るなんて……はっ!? その見事な乳っ!! ごめんっ、人違いでした」
その巨乳を見て華雄ではないと判断する鋭二。
「ひゅ~ほほほほほほっ!」
現れた者に対峙する関羽と孫策。
「何奴!」
「私の名はぁぁぁっ! 巨乳ぅぅ狩人ぉっ!!」
そう汜水関から飛び出した者は名乗った。
「華雄……ではないな、あの胸」
「ええ、ど~する? あの貧乳を誘き出すはずだったのに」
困った顔で相談する関羽と孫策。
「権力争いのために無実の貧乳(董卓)に罪を着せる悪の巨乳め! この巨乳狩人がこらしめてくれる!」
ビシっと二人を指差す巨乳狩人。
「我らが悪だと?」
「言うじゃない……こいつは私がもらうわ」
南海覇王を抜き放つ孫策。
「……気をつけろ、奴は普通ではない」
一騎討ちと理解し、孫策を見送る関羽。
「まずは貴様からか」
「死になさい!」
孫策の鋭い一撃。しかし巨乳狩人は軽々とかわす。
「やるわね」
ぺろりと舌なめずりし、剣をふるい続ける孫策。
「あらあら、どうしたの? かわすのが精一杯なのかしらぁ?」
かわされ続けるので孫策は挑発を織り交ぜる。
「よかろう。ひゅ~ほほほほほっ」
奇声とともに巨乳狩人はブルウィップをふるう。
「くっ! ……ふん、面白い武器だけど致命傷は与えられないようね」
攻撃が命中したはずのなに身体に痛みを感じない孫策。
「孫策! 胸を隠せ!」
「え? きゃっ!」
関羽の声で、自分が服を破かれその巨乳をさらけ出していることを知り、孫策は焦る。その隙を巨乳狩人は見逃さなかった。
「うりゃ!」
何処から取り出したのか甕を持ち、その中身を孫策にぶちまける。
「なっ!? 墨?」
ば!
紙を取り出し孫策の胸に当てる巨乳狩人。
「ふっふっふふふふふふふ……」
「あん♪ そ、そこは……」
巨乳狩人は紙の上から両手を押し当て、動かす。そのあまりのテクニックに孫策は甘い声が出る。
ばばっ!!
胸から紙を剥がす巨乳狩人。
「孫伯符、パイ拓、いただいたぞ!」
「あんた……痴女?」
墨で汚れた胸を隠しながらジト目で巨乳狩人を睨む。
「痴女ではないっ! 巨乳狩人だっ!」
「おのれっ! 成敗してくれるっ!」
駆けつけてくる関羽。
「なっ、戦闘場面も無しに私は敗れるのかっ!」
真っ赤に染まった顔で胸を隠しながら抗議する関羽。
「恨むなら戦闘描写が苦手な作者を恨むのだな。……関羽よ、たしかにパイ拓、頂戴した!」
「くっ!」
「その乳を武器に兵を集め、再び貧乳を貶めようとするのならこのパイ拓、貴様らの牙門旗とすり変えてくれる」
「なっ!」
「卑怯な!」
巨乳狩人の台詞に関羽と孫策は驚愕する。
「さらばだ!」
地面になにかを叩きつける巨乳狩人。とたんに辺りが煙で覆われた。
「ひゅ~ほほほほほ!」
煙が晴れるともう、巨乳狩人の姿はない。
「逃げられた……」
「どこ行ってたんだよ華雄、大変なことがあったんだぞ」
「いや腹が減ってな。食うか?」
肉まんを手にしている華雄。
「なにを恋みたいなことを……。恋の胸もいいよな、もがっ!」
口に肉まんをつっこまれる鋭二。その肉まんはちょうど人肌ぐらいの温かさだった。
後に、義妹のパイ拓を出されてはと劉備が撤退を主張したり、関羽のパイ拓を交換条件に董卓側に曹操がついたりして反董卓連合は敗れることとなるのだが、それはまた別の話。
<あとがき>
華雄ファンにごめんなさい。
愛紗ファンにごめんなさい。
雪蓮ファンにごめんなさい。
ほんの出来心なんです。
天の御遣いが一刀じゃないのは、巨乳しか好きじゃないからです。名前は適当に元ネタの方から字を変えて。
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絶対誰かがやってるor思いつく 第3弾
巨乳ハンターで恋姫†無双です。
いつもどおり元ネタ古いです