汜水関
斗詩「姫ー!空からこんなものが!」
袁紹軍の二枚看板である顔良、真名は斗詩は手に持っていた紙を見せた
麗羽「何ですのこれは?見た感じですと地図みたいですけど」
斗詩「地図ですよ!この『門』って描いてある所が私達がいる所です。大変なのはこの印が付いている所です」
斗詩は『門』と印がある近くの『×』マークに指をさした
斗詩「ここがどこか分かりますか?!」
麗羽「そんなもの知りませんわ」
斗詩「私達の兵糧蔵を配置した場所ですよ!」
麗羽「それがどうしたのですか?」
斗詩「だ・か・ら!敵が私達の兵糧蔵の場所がばれているのです!」
麗羽「な、なんですて!!!!!!!!」
空から降ってきた大量の地図は連合軍のほとんどの兵糧蔵が記されていた。さすがに連合軍本拠地に全ての兵糧があるわけではない、かならず連合軍は自分達の兵糧をどこかに隠している。その連合軍の隠し場所をたった二日で探し出せるものがいるとしたら…
その頃、連合軍側
北郷軍+義勇軍
愛紗「いったい、どうやって相手は兵糧の場所を?」
一刀「たぶん、福ちゃんだね」
星「その福という者はどういう人物ですか主?」
一刀「光たちの妹、未来福、俺もそこまで面識は無いけど、動物や鳥の言葉が分かるみたいなんだ」
戦国「こんな事が出来るのは光の妹ぐらいだ」
星「なるほど、鳥を使えばすぐに情報収集が可能な『ちょっと良いかしら?』…ん?」
北郷軍の天幕に入って来たのは呉の雪蓮だった
愛紗「なんの用だ?」
冥琳「用があるのはお前達の大将だ。北郷一刀、貴方が昨晩董卓軍の人間と密会をしている事は分かっている」
一刀「それで?俺達をどうするの?」
雪蓮「あら?驚かないのね」
一刀「あの旗をみて怪しまない方がおかしいよ。それで?俺達をどうするの?」
雪蓮「別に通報する気は無いわ。私達がほしいのは情報」
一刀「情報?」
冥琳「そう、あの未来光っていう少年について教えてほしい」
一刀「俺が、光を裏切れと?」
雪蓮「べつに殺したりはしないわ、ただあのままじゃこっちが危ないでしょ、だからある程度相手の事を知りたいの」
戦国「それで、お前達は何がしたい」
雪蓮「貴方は?見たところ北郷軍の人間みたいじゃないけど」
戦国「姓は守王、名は戦国、字は無い。義勇軍としてこの戦場に来た」
大気「姓は江戸、名は大気、同じく字はありません」
雪蓮「変わった名前ね、字が無いのが不思議」
大気「そういう、宗教だったので僕達は」
雪蓮「そう、それでどうするの?」
大気「北郷君、ここは話した方がいいと思うよ」
一刀「なんでだよ!光を売るつもりか?!」
大気「そんな事は言っていないよ。でも今光は敵側にいるんだよ」
一刀「でも」
その時、義勇軍の兵が慌てて入ってきた
兵「大気様、大変です我々の兵糧蔵が襲われました!」
大気「何!」
兵「我々にはもう手元にある食料しか有りません!どうします」
大気「………」
一刀「大気?」
大気「僕の負けだね。北郷君、僕達はここで撤退させてもらうよ」
一刀「え?」
戦国「兵糧が無い以上これ以上戦えない。俺達はここで脱落だ」
一刀「そんな!兵糧なら袁紹に頼めば」
大気「無理だね、今の袁紹が他の部隊を気にしている暇は無いよ。それにあの袁紹に恩を受けると何か捨石にされる可能性があるからね」
雪蓮「確かに」
戦国「それに、俺達二人だけならともかく俺達と共にきた兵が大勢いる、あいつ等には迷惑をかけられない。幸いにもこちらにはまだ被害は出ていない。今のうちに返してやるのが良いと思うが」
大気「それに、光がついている以上本当に董卓って人が悪人なのか分からないからね」
戦国「北郷、悪いが俺達はここで別れだな。またどこかで会えるだろ」
そのまま、天幕から出ようとした時
戦国「お、言い忘れていた」
一刀「何?」
戦国「光の逆鱗には触れないことだな、あいつが怒れば地獄絵図になるぞ」
そう言い残して、二人の親友は天幕から出て行った
雪蓮「さて、それじゃ話してもらおうかしら?」
一刀「分かった」
一刀は自分が知っているだけの事を伝えた、しかし、彼らが自分と同じ天の世界から来た者、そして彼らが親友であることをは隠したままである
その夜
董卓軍 会議室
華雄「ははは、敵の総大将だから手ごわいと思ったがたいした事無かったな」
才「確かに、統率、兵の質、さらに陣形どれも良いとは言えないな。まあ数にはてこずったみたいだが」
光達は袁紹の軍をかなり削り、大分減らした所で兵を退いた
華雄「これで、我々の役目は終わったな」
才「ああ、後はここを撤退する準備に取り掛かるだけだ」
光「華雄さん、才兄、来たよ」
光が会議室に入ってくると二人の少年が一緒に入ってきた
才「戻ってきたな戦国、大気」
光達の前にいるのは、連合軍にいるはずの人物、そして北郷一刀の親友でもある、守王戦国と江戸大気であった
大気「ただいま、戻りました」
華雄「ご苦労だったな、二人共」
大気「ええ、敵の中にいるのはかなり緊張します」
戦国「しかし、光が門から出てきたのはビックリしたぞ。本当に『これは厳しい戦い』になるかと思ったぞ」
光が関羽と趙雲と戦っている所は二人は近くで見ていた
光「ごめん、あの時はついカッてなっちゃって」
大気「まあ、作戦はうまく行っているんだからな、結果としては良いじゃない?」
才「そういえば、アイツ達はどうした?」
大気「ああ、馬超さんならまだ残るって言ってました、あと光達によろしくって」
戦国「まあ、俺達がいなくても何とかなるだろ、馬岱がしっかりしているからばれる事は無いだろ」
お約束
馬超「ヘークション!」
馬岱「お姉様、風邪?」
馬超「馬鹿言え、あたしが風邪をひく訳無いだろ」
馬岱「だよね~♪だってお姉様『馬鹿』だもの」
馬超「た~ん~ぽぽ?」
馬岱「キャー♪ごめんなさーい♪」
再び会議室
才「そうか、まあ連合軍の監視はあいつらに任せるか、それじゃ我門旗とか用意して出る準備に取り掛かるぞ」
全員「応!」
その頃、詠達は洛陽から先に出発していた月とある場所で合流した。月の隣には長い髪を後ろに束ねた女性と一緒にお茶を飲んでいた
詠「月~!」
月「あ、詠ちゃん」
詠「月、怪我とかしていない?」
月「大丈夫、心強い護衛が付いていたから」
望「初めまして、貴女が馬騰さんですね。董卓軍軍師を務めさて頂いている未来望と言います」
望は礼儀正しく女性にお辞儀した
馬騰「ははは、そんなに畏まらんでも構わないさ。ではこちらも自己紹介をさせてもらおう、姓は馬、名は騰、字は寿成」
馬騰は堂々とした感じで自己紹介をして望はある人物とよく似ていると思った
望「それでは馬騰さん、これから僕たちがやる事を説明します」
馬騰「手紙にも書いていたが、お前達がやろうとしている事は無茶苦茶だぞ?下手したら死ぬかもしれん」
望「それでも、僕達の主の無実を証明したいので」
馬騰「ははは、気に入った。良かろう我が槍でお前たちに掛かる火の粉を振り払ってやる」
望「ありがとうございます。それでは歩きながらせつめいします。僕たちは今漢王朝にいます。そしてある人物と合流する事です」
馬騰「ああ、そのある人物とは誰だ?」
望「その人は、すぐ近くの小屋にいます、あ、見えました」
望達が向かった先には小さな小屋があった
コンコン
???「合言葉は?」
望が戸を叩くと中から押さない子供の声が聞こえた
望「この亀は噛めん」
望が合言葉を言うと戸は静かに開いた。全員が中に入ると戸は再び閉じ、ふり向くとやや幼い学生帽を被った少女がいた
望「君、蔡邕(さいよう)さんのお弟子さん?」
娘「違います、私は娘の蔡琰(さいえん)と申します。貴方が手紙を送った、未来望様ですか?」」望「ええ、蔡邕さんは今どこに?」
蔡琰「母なら・・『月音(つきね)、お客さんかい?』・・うん」
蔡琰の後ろから女性の声が聞こえ、望達の前に現れたのは白いローブと眼鏡を身につけた女性だった
蔡琰「お母様、望様方がお見えになりました」
蔡邕「始めまして、望さん、それにお久しぶりです、董卓様」
月「お久しぶりです、蔡邕さん。今回の件、ご協力してくれてありがとうございます」
月は二人の前で頭を下げると慌てて、蔡邕が止めに入った
蔡邕「そんな、董卓様!頭を上げてください。私達が再び董卓様のお役に立てるのですから。本当こちらは光栄です!」
月「それでも、ありがとうございます」
望「それでは、蔡邕さん。そろそろ話に入って良いですか」
蔡邕「そうですね、それで望様の言うとおり、やはり劉協様は城に閉じ込められておりました」
全員「何!」
蔡邕「首謀者は十常侍の一人張譲でした」
詠「張譲ね・・・それで劉協様はご無事でしたか?」
蔡邕「ええ、ですが精神的には危険な状態かもしれません。早めに救わなければ危ないかもしれません」
望「それじゃ、蔡邕は劉協様がどこにいるかはわかっているのですね?」
蔡邕「ええ、それから、皆さんに合わせたい人がいるのです」
月「合わせたい人?」
蔡邕「はい、中にいますから付いてきてください」
四人は蔡邕に案内され、奥の部屋に行くと部屋の中にもかかわらずフードをかぶった人物がいた
蔡邕「貴女の大切な人を救える人が着ました」
???「そうか、そなたが董卓か?」
月「え?は、はい。それで貴女は?」
月が尋ねると女性はフードを取り、素顔を見せた。見た目はやせていたがその目には気品のある輝きを放っていた
???「申し遅れた、姓は劉名は弁。劉協の姉だ」
月・詠・馬騰「劉弁様!!!!」
あとがき
さーて、董卓√がようやく進み始めました。
大気と戦国がすでに董卓軍に入っていて、馬騰達も協力側にいます。ゲームで馬騰が出ていませんからここで使わせてもらいました。それから大気達が仲間だったヒントは前回の話で少し出ていました。才が『明日、俺達は全力で袁紹軍と戦う。』と言いました。いくら鳥を使ってもそこまで知ることが出来ないため、大気たちが手紙をつけて伝えてました。
この話ではオリキャラインタビューはありません
三国大戦3をやってみていきなり関羽が出たときマジ喜びました。その後、夏候惇も出てきて思わず『㌧姉!では無く㌧兄!』と叫んでしまいました
次回は月達が劉協奪還の話です
おまけコーナー
才「そういえば、華雄」
華雄「ん?なんだ」
才「お前、戦いが終わった時、どこかの部隊の方をずっと見ていなかったか?」
華雄「ああ、白い馬に乗った部隊でな。そこの大将が妙に気になって」
才「お前が気になるって事は強いのか」
華雄「いや、何か違うものが感じたような」
才「白い馬・・おい戦国、そいつの名前は?」
戦国「忘れた」
光「っていうか、その部隊いたの?」
戦国「知らん」
才「テメー!何しに連合軍に行ったんだ!」
バコ!
(゚Д゚(<=(`д災)
福「今思ったんだけど、それって今話すべきことなの?」
全員「「いいえ、全然関係ありません」」
〔・ω・〕・∀災) ̄ー ̄)-_-)
大気(公孫賛だよって言った方が良いのかな?)
オリキャラ紹介
蔡邕 伯喈(さいよう はくかい)
真名:琳音(りんね)
武器:特に無し
知的美人という言葉がピッタリな女性。大人っぽい女性で眼鏡を掛けている。博学で文官としての才能は曹操が認めるほど。変装が得意で漢王朝に潜入して董卓のために情報を集めていた。普段は大人しいが眼鏡を外すと言葉遣いが変わる。知的好奇心という事で天の御使いである北郷に興味を抱いている。珍しい生き物を見ると『解剖させろ!』と小刀(メス)を持って叫ぶ。
いわゆるマッドサイエンティスト
蔡琰 文姫 (さいえん ぶんき)
真名:月音(つきね)
武器:無し
琳音の娘。母親と同じ勉学に長けており、詩の才能もある。しかし何故か出てくるのはダジャレばかり。戦略よりも政務の方が得意。私塾を建てるのが夢。また、記憶力を優れており、見たものを一瞬で暗記が可能。
蔡邕 伯喈
蔡琰 文姫
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