No.153964

暁の飛鳥 拠点ルート 1−2

チャルさん

随分と長いこと飽きましたが拠点ルート2です。

何事もなかったかのようにはじまります。

2010-06-28 17:20:40 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1209   閲覧ユーザー数:1052

 

 

暁の飛鳥 拠点ルート 1−2

 

 

 

 

<桃香の剣>

 

 

 

 

桃香は、黄巾党の襲来の時に感じた自分の無力さを少しでもなくすため、暇を見つけては勉強や剣の鍛錬を行う様にしていた。

 

 

 

愛紗は、自分たちが居るので剣の稽古については少し渋っていたが、いざというときの護身の為にもある程度動けた方がいいのでそのまま習わせる事にした。

 

 

桃香「えい!!やあ!せい!」

 

 

 

 

桃香は愛紗や、飛鳥に剣筋を見て貰いながら剣の稽古、とりわけ剣に振られないような体力をつけるために素振りをしているが、どうにもこの世界の桃香は武力に向いていないらしくよたよたと足下がおぼつかなかった。

 

 

 

 

うーむ、これがかつては剣聖とよばれたあの女性の娘だったのだろうか。

 

飛鳥の記憶ではおぼろげであるが、少なくとも人並み以上の強さは持っていたはず。

 

いかに、その才能を舞踏の方に開花させようとしていたとしても、神足の分家として最低限の武は教えられていたはずなのだ。

 

 

 

桃香「えーい!!やぁ!!とおっ、きゃ!?」

 

 

 

 

そんな事を考えていた事が桃香に伝わったのか、今までよりも一際大振りに振りかぶり、重心を崩した桃香の手からすっぽ抜けた剣が、回転しながら飛鳥の脳天めがけて飛んで来ていた。

 

 

 

 

手で受け止められなくも無かったが、無理して怪我するのもばからしいので、首を捻ることで避け、背を預けていた東屋の柱に突き刺さる。

 

いくら、攻撃をかわしたとはいえ、うすら寒いものが背筋を落ちた。

 

もしかして、見た目などが駄目なだけで攻撃力自体は在るのかもしれない。

 

 

 

 

飛鳥は、支柱に刺さった靖王伝家を抜くと桃香の元に歩み寄る。

 

桃香は、俺に向かって剣が飛んでいく様を見ていて腰を抜かしてアヒル座りでへたり込んでいる。

 

 

 

 

 

桃香「よ、良かったよ〜(泣 飛鳥が死んじゃうかと思った」

 

 

 

飛鳥「俺も、まさか恋人に殺されそうになるとはおもわんかったな」

 

 

 

 

そう言いつつ、靖王伝家を返してやる。

 

 

 

桃香「う、飛鳥が意地悪だよ」

 

 

 

飛鳥「俺だからよけられたけど武の心得の無い侍女なんかだったら確実に頭が吹き飛んでいたな」

 

 

 

 

そう言って桃香の頭を少し強めにゴチンとげんこつを落とす。

 

 

 

桃香「あいた!!」

 

 

 

げんこつを落とされた場所をさすりながら涙目で此方をみる桃香。

 

まぁ、自分がしたこととはいえ、かわいそうなので撫でながら説教を開始。

 

 

 

飛鳥「まったく、何を力んでいるのかしらないけれど、まだ剣に振られている初心者がなれないのにあんな大振りをするからだぞ?一体どうした?」

 

 

 

桃香「うう、飛鳥に怒られて痛いけれど、撫でられて上機嫌な私がいる」

 

 

 

と泣きながらぶつぶつ言っている。

 

心苦しいけれど、少なからず武器を持つってのは人の命に関わることだ。

 

ここで心を鬼にして叱らなければいけない。

 

 

 

 

飛鳥「あのな、桃香。俺も、愛紗も鈴々も初めて剣を持った日はそんな風にふらふらだったと思うぞ。なにを思っているのか俺に話してくれないか?」

 

 

桃香「……あのね、あの黄巾党の襲来の時に、私北門の所で居たでしょ?」

 

 

 

飛鳥「あ、ああ、そうだな。桃香が相手の気をそらしてくれたから動き易かったよ」

 

 

ふと、あの時の事を思い出す。

桃香の迅速な対応と、妨害作戦が無かったらきっと街の人々はもっと被害を受けていただろう。

 

 

 

桃香「あの時ね、私おもったの。みんなが戦っている時に、私は安全な所から声をからして見守るだけだった。

 

そのとき思ったの。私は盧植先生のところで、兵の士気や、策の練り方、戦場での戦い方に、統率。武芸だって愛紗ちゃんには叶わないけれどそれでも習っていたはずなのに、私は愛紗ちゃんに甘やかされるままにただ何もしなかったんだってことに。

 

内政なんかも学んだはずなのにそれも、飛鳥はそれを上回るだけの対応と、柔軟な思考がある。みんなが頑張っている時に私だけ何も出来ないのは、もう嫌なの。もう、嫌なんだ」

 

 

 

 

桃香は瞳の奥にしっかりとしたやる気の炎を点らせて俺を正面から見据えてそう告げた。

 

 

 

 

俺はそんな桃香の言い分がいじらしくて、そして自分の恋人が、自分が思っている以上に強く成っていることがうれしくなって思わずへたり込んでいる桃香を立たせて胸の内に抱え込む。

 

 

 

 

飛鳥「……そうか、偉いぞ桃香。お前はちゃんとそう思えただけで俺はとても嬉しいよ。自分の恋人が立派な人物で嬉しい。

 

でもな、桃香があの時したこともちゃんと意味があるんだぞ。桃香は機転を利かせて朱夏に早めに合図を送ってれた。

 

だから、被害は少なく作戦は破綻しなかった。桃香の声が枯れるまで、声が変わっちまうまで叫んで相手の注意をそらしてくれたから此方に余裕が生まれた。

 

全部、桃香の指示のお陰だ。お前が、学んで自分の血肉とした知識が、味方を助けてくれたんだ。無力さを嘆くのはいい。俺なんかそればっかりだ。でも、焦るな。自分を卑下するな。お前は桃香だ。

 

俺や、愛紗や、鈴々でも無い。麋家のみんなでもない。優しくて、柔らかな桃香なんだよ。お前は居るだけで良いなんて言わない。共に、理想を誓った兄妹だ。それでも、お前が救った人間が居ることを忘れるなよ。

 

お前が努力している間、俺がどうとでもするし、お前を守るから一歩一歩成長すればいいんだよ」

 

 

 

 

桃香「……飛鳥。うん、分かった。忘れないよ」

 

 

 

此方の想いをくんでくれた桃香の頭をよしよしと撫でながら体を離す。

 

 

 

 

 

飛鳥「そうだ桃香。お前、武術はあんまりだけど、剣舞を先にやってみたらどうだ?この前の踊りはなかなか綺麗だったぞ?」

 

 

 

 

桃香「そう?えへへ、踊りは得意なんだ」

 

 

飛鳥「ならちょうど良いかも。剣舞ってのはもともと剣の型をベースにしているから無駄にならないしな。

きちんと得物が振り回せるだけの体力がつくまでは、俺が剣舞と、護身術でも教えるかね」

 

 

桃香「本当?」

 

 

飛鳥「ああ、もともと桃香の家に伝わるものだったし、適応性は高いと思うんだ」

 

 

 

桃香「そっか。飛鳥が先生なら頑張れそうな気がするよ」

 

 

 

 

飛鳥「あと、暫くは木剣だからな?それが終わったら二人で政務と、政(まつりごと)に関する勉強な」

 

 

 

 

桃香「えー。まぁ、二人でやるならいいかなぁ。愛紗ちゃんをなんとか宥めないと」

 

 

 

こうして二人の時間は過ぎていき、桃香は剣舞を習うことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<家族の時間>

 

 

 

 

 

その日の仕事を片付けた俺は、愛紗と共に街の視察も兼ねた警邏をしていた。

 

別段、一人で動いてもよかったのだが

 

愛紗「いくらご主人様がお強いとはいっても、せめて護衛をつけてください。大勢連れ歩くのが嫌なのであれば私がお供します」

 

 

ということで愛紗と二人、街の昼下がりを満喫しながらの警邏である。

 

飛鳥としても、愛紗とこうしてしっかりとした時間を作ることが難しかったためこれも良い機会と思って快諾した。

 

 

飛鳥「まぁ、むさいおっさん達と一緒よりかは全然いいか」

 

愛紗「何かおっしゃいましたか?ご主人様」

 

飛鳥「うん?いや、愛紗と警邏にこれて良かったなってな。さすがに厳つい護衛の兵士つきじゃ街人を威圧してしまうからな」

 

愛紗「そう仰らないでください。その威圧感もまた街の治安を守るために必要なものなのですから」

 

飛鳥「分かっちゃ居るけどな。それに」

 

愛紗「それに、なんですか?」

 

飛鳥「愛紗とは、一度二人きりでお話するってことに成っていたじゃないか」

 

 

にぃっと口角をあげて、愛紗を意地の悪い笑みで見つめる。

 

その顔に自分のピンチを悟ったのか慌てる愛紗。

 

 

 

愛紗「ご、ご主人様!?」

 

 

飛鳥「ま、冗談だがな。だけど、こうやって愛紗とちゃんと話せる時間が欲しかったのは本当だ。俺たちは家族なのに忙しさを理由に最近はなんだかんだで仕事での報告を聞くくらいしかできなかったからな。愛紗とも時間をとりたかったんだよ。迷惑だったか?」

 

 

愛紗「ご主人様……、私もご主人様と時間が持てて嬉しいですよ」

 

 

俺の心情を察してくれたんか、警邏で引き締まっていた愛紗が微笑んで俺にそう投げかけてくれる。

 

 

飛鳥「そうか……。愛紗、この街を見てどう思う?」

 

愛紗「街ですか?」

 

飛鳥「ああ。この警邏は街の現状視察も兼ねているから、俺以外の人間の目から見た意見も欲しいな」

 

 

俺がそういうと、愛紗は街を見渡して思ったことを述べる。

 

愛紗「そうですね。皆、あの慰魂祭の日から随分と活気を持っているような気がします。皆が街をもっと良くしようと一丸となっていて、非常に政に積極的です。慈元殿のお陰で商人も比較的訪れやすく、これからもっと栄えていくでしょう」

 

飛鳥「そうか。そうだな。だけど、栄えていく一方で、早急に対処しなければいけないこともある。人口増加による治安の悪化が第一だな。理由はたくさん在るがまず、現在の街人と、新たに入ってくる人間との間に気持ちの差が出来やすくなっているからそれに注意しなければいけない。また、疫病対策などの為に街の衛生面なんかに気をつけなければいけないな。あとは職がなくごろつきと化す人々への仕事の斡旋なども必要かもしれない」

 

ようやく、前の県令がため込んだ仕事が一段落したというのに、まだまだやるべき事は多すぎて少し頭痛がする。

 

 

愛紗「なるほど。この街をみるだけでも、それだけの事が分かるのですね。さすがの慧眼です」

 

飛鳥「俺が凄いんじゃなくて、天の国の知識って奴さ。偉いのは歴史の中で初めてそれらの問題に対してきた人達さ」

 

愛紗「それでもです。いくら知識を持っていても使えない人間は沢山います。どれほど孫子を諳(そら)んじてみせても、戦でその知識を生かせなければ意味がないではありませんか」

 

飛鳥「そうだな。ここは愛紗の褒め言葉を素直に受け取っておくよ」

 

愛紗「ええ。そうしてくださいご主人様」

 

 

そう言って愛紗は笑顔で俺に答える。

 

やはり、時間をもって良かった。

 

ここのところ仕事ばかりで愛紗にも疲れがたまっているだろう。

 

 

飛鳥「やっと笑ってくれたな」

 

愛紗「え?」

 

飛鳥「ここのところ仕事ばかりで、愛紗はずっと気むずかしい顔をしていたから。少し心配していた」

 

愛紗「そこまで酷かったですか?」

 

飛鳥「酷かったというよりもただ気になっていた。本当なら、毎日でもこうやって話して愛紗の愚痴の一つでも付き合ってあげたかったが、家族といっても今はもう、県令と将軍。それぞれに忙しかったからな。ごめんな?駄目な兄貴で」

 

 

そう言って愛紗の頭を、桃香にするよに優しくなでる。

 

 

愛紗「ご主人様……。嬉しいですけど、ちょっとそれは恥ずかしいです//////」

 

 

飛鳥「兄ちゃんからの思いだとおもって受け止めてくれ」

 

 

愛紗「今度からはあまり人目の無いところでお願いします。受け止める側にも準備が必要です///」

 

 

飛鳥「これからは忙しさを理由に逃げるのは止めだ。寝る前でも、少しでもいいから毎日話そう。愛紗も話したくなったらいつでも俺の部屋に来て良いからな。これは県令や愛紗のご主人様としてじゃなくて、神足飛鳥として、あと愛紗の家族としてのお願いだよ」

 

 

愛紗「はい……、飛鳥様もいつでも部屋にいらしてください。鈴々もきっと喜びます」

 

 

飛鳥「ああ、そうさせて貰うよ。そのときは愛紗も喜んでくれると嬉しい」

 

 

愛紗「もう。ご主人様はやっぱり意地悪ですね」

 

 

俺が愛紗の言葉尻を捕まえてからかうと、そういってむくれる愛紗。

 

 

飛鳥「そうかな?」

 

 

愛紗「そうです!!」

 

 

 

その後、愛紗と街の人々に話しかけながらも和やかな警邏が終わった。

 

おおむね、街の現状は良好であるが、やるべき事はまだまだ多い。

 

飛鳥がゆっくりと眠れる日は遠いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

<暁の四兵団>

 

 

愛紗「ご主人様の親衛隊ですか?」

 

飛鳥「ああ、最近は黄巾党の討伐なんかで、他の街から人も来て兵も増えただろ?そろそろちゃんとした隊分けしたいんで俺も自分の隊が必要かと思ってね」

 

愛紗「そうですね。大将であるご主人様が自分の親衛隊を持たないというのも格好がつきませんし。分かりました。精鋭を用意いたします。数はどうしますか?」

 

飛鳥「今現在の兵の総数はどのくらいだ?」

 

愛紗「そうですね……、大体4000と行ったところでしょうか」

 

飛鳥「ではまず五百人ほど用意して貰ってもいいか?その中から、愛紗から見て副隊長にふさわしいと思う人間を四人ほど選んでくれ」

 

愛紗「了解しました」

 

 

 

三日後

 

愛紗「この四人が私が選んだ人物です」

 

飛鳥「そうか。ありがとう」

 

 

見てみれば男三人に、女性一人で、なんとその女性は姜維だった。

 

 

飛鳥「それではこれより、この四人で勝ち抜き戦をして貰う。勝ち残った者には褒美もあるので頑張ってくれ」

 

 

こうして親衛隊の隊長候補が勝ち抜き戦を行う事になった。

 

 

結果としては姜維の圧勝だった。

 

他の三人も一兵卒としては良い動きだったが姜維が頭一つ抜けていた。

 

 

飛鳥「諸君らにはこれより親衛隊の隊長を務めて貰う。その部隊は四つの小隊からなるのでその覚悟で居てくれ。詳細は後日言い渡すので今日は早めに帰って体を休めるように。ああ、優勝した姜維は残ってくれ」

 

 

そういうと、姜維以外の三人は驚きながらも、思わぬ昇進に喜び去っていった。

 

 

飛鳥「久しぶりだな、姜維」

 

姜維「御遣い様に覚えていて貰えるとは光栄です」

 

飛鳥「この勝ち抜き戦に良く勝ち残ってくれた。その優勝賞品といってはなんだが君に渡したいものが二つほどある」

 

 

そういって俺は赤みがかった山吹色の金属板がついた鉢金を渡した。丈夫な黒い布地に、炎の細工が施された金属板がついており、見ただけでかなりの一品であることが分かる。

 

 

姜維「これは?」

 

飛鳥「これは俺の親衛隊の隊長である証だ。姜維は四つある部隊の内、迦楼羅隊を率いて貰う。迦楼羅隊は他の三隊が100名なのに対して200名の親衛隊本隊であり、その隊長は大隊長である俺の次に四部隊全部の指揮権を持つ。つまり、俺の補佐として活躍して貰いたいんだ。どうだ、うけとってくれるか?」

 

 

姜維はその鉢金を受け取ると、額に結び、臣下の礼を取った。

 

 

姜維「その大役、謹んでお受けいたします。我が真名は、アヤメと言います。主様にお預けいたします」

 

 

 

飛鳥「そうか。確かに預かったよ。では二つ目の渡すものだが。俺の真名だ。これから俺の事は飛鳥と呼んでくれ」

 

 

 

姜維「!!、分かりました。飛鳥様」

 

 

一瞬、真名を許されたことに驚いたのか、息をのむ声が聞こえた。

 

 

飛鳥「さて、優勝の褒美だが、なにか望みはあるか?」

 

姜維「さらに褒美まで頂けるのですか?」

 

飛鳥「ああ、鉢金に関しては隊長の証だからな。褒美には入れていないよ。

 

これは隊長就任の祝いの品でもあるからきちんと選んでくれてかまわない」

 

 

姜維「……そういう事であれば、武器をお願いしても良いでしょうか?」

 

 

飛鳥「武器か」

 

 

姜維「はい。実は先の黄巾党の襲来の時に失ってしまいまして、どうしようかと悩んでいた所でした」

 

 

あの時か。

 

思えば俺が無茶なことを頼んだせいでもあるんだろうな。

 

 

飛鳥「分かった。鍛冶屋へ行って自分の思う物を頼んでくると良い。親衛隊隊長としての武器だ。

思い切り金を使って

 

できあがり次第、親衛隊を正式に発足をし、そこで授与式を行う。その武器と共に、親衛隊の象徴としての働きを期待する。頼んだぞ、アヤメ」

 

 

アヤメ「はい!!」

 

 

こうして後に、暁の四兵団と呼ばれる飛鳥直属の精鋭部隊は優秀な隊長を得ることになった。

 

その冷静かつ、烈火の如く攻め入る姿から、青炎の将として名を馳せる事と成る。

 

 

 

 

 

<県令様のお仕事>

 

 

啄県県令の朝は早い。

 

日の昇る前に起床。

 

顔を洗い、目をさますついでに中庭に出て、鍛錬を開始する。

 

二刻ほど鍛錬をして体を動かした後、井戸で体を清め、その後部屋に戻り、仕事の片付けや、残務処理を行う。

 

朝食の前に、侍女が起こしに来るが、すでに起きていて仕事をしている為に、侍女に自分の仕事をなくさないでくださいと怒られる。

 

仕事を片付けていると、朝食が出来たというので食堂へ。

 

基本的に取れるときは食事はみんなで取るというのが飛鳥の考える家族の形である。

 

 

食堂へ着くと、葉月に

 

 

葉月「聞きましたよ。飛鳥様また早起きして仕事してたらしいですね。体に障るからあれほど休む時はきちんと休んでくださいと言っているじゃないですか」

 

と、いつの間にか侍女から報告が行っており自分以外の家族が敵に回り説教される。

 

 

いつの間にか、自分の回りには強固なネットワークが組まれていたらしく逃げ場がなくなっていることに気がつく。

 

どうしたものかと考えていると

 

 

愛紗「皆、それだけ飛鳥様のことを大事に思っているのです。お願いですからご自愛してください」

 

と愛紗に半泣きで怒られ、結構本気で凹む。

 

普段、気丈な愛紗だけに泣き顔が余計に心をえぐる。

 

 

食後、午前中に政務をと執り行う。

 

 

朝に、皆からの仕事の報告をうけると散開して、自分の部屋へ。

 

 

朱夏と葉月と一緒に書類整理と政務を片付ける。

 

朝起きて早めに仕事を片付けていたため、午前中に何とか終わる。

 

 

 

警邏がてら鈴々と街を見て回り、鈴々おすすめのラーメンやで昼食をとる。

 

 

鈴々を肩車しながら警邏していると、紗耶がいたので一緒に街を回ることにする。

 

鈴々をみて羨ましそうにしていたので抱っこしながら警邏を続ける。

 

鈴々と愛紗に見つかり怒られる。

 

 

見れば愛紗の後方で子供に纏わり付かれている桃香が居て助けを求めている。

 

 

微笑ましい光景だとみていると、紗耶を抱っこしているのに子供が気づき、俺まで纏わりつかれる。

 

 

こうなったら愛紗も巻き込んでやる、と愛紗を無理矢理参加させて子供達と日が暮れるまで遊ぶ。

 

 

夕食の時間になったので解散することに。

 

 

へとへとになりながらみんなで城にかえり、葉月と朱夏にお説教をうけるも家族のふれあいだと言い切る。

 

葉月「じゃあ、なんで私とお姉ちゃんはのけ者なのよ」

 

と葉月いうので、明日は葉月と朱夏と一緒に警邏に行くことになる。

 

たんに、仲間はずれにされたのが気に入らなかったらしい。

 

 

部屋に戻り、一通り竹簡に目を通してから就寝。

 

 

 

県令と将軍が、子供達と本気で夜まで遊ぶ街。

 

 

一時的なものではあるが、それはこの街が混乱している世の中でもかなり平和であることを物語っていた。

 

 

 

 

 

 

<あとがき>

 

 

 

 

えーと、とりあえず最初の拠点ルートはこんな感じです。

 

とりあえず今回で、蜀にでてくるオリキャラは全部出し切ったことになります。

 

 

個人的には結構好きなキャラです。

 

 

 

うん、後半になればいやというほどキャラが出てくるので、これ以上は増やせないねw

 

 

まぁ、そう言ったオリキャラなんかが原作キャラとコミュニケーションとったりするのが二次小説の楽しみの一つであるわけだから、キャラだしすぎは勘弁してください 笑

 

 

なんとか、上手いこと世界観壊さないようにしないと。

 

 

 

それでは次からは本編になると思います。

 

 

 

感想やリクなどあれば送ってくれると嬉しいです。

 

すべてに答えられるかどうか分かりませんが、面白い物があればなるべく採用させてもらいます。

 

 

ではでは!!

 

 

 

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
11
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択